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2005.09.25

阪神タイガースと岡田監督について

(8)

テーマ：考えたこと　想い出したこと　読んだ本(429)

カテゴリ： V 【過去ログ　迫田さおり選手その1】

中日が交流戦で予想外の不調だったことにも助けられたが、まあ、だれがみても、実力の優勝と言えると思う。

私は、岡田監督には不満だった。
なにしろ、前任者が超ド派手な人だったから、地味でショーマンシップ皆無、試合の状況如何にかかわらず、ベンチの奥に座ったままで、無表情なままだったり、ピンチになると帽子を脱いで頭をかいたり（笑）、の岡田監督におもしろみを感じることが出来なかった。

飲み屋での雑談でも、「プロなんだから、もう少し喜怒哀楽を出せ」と言う声が大半だった。
男前だった前任者に比べて、藤山寛美や野村監督に似ているといわれる容貌も不利な条件にちがいない。

しかし、私も現金なもので、勝ち進むほどに、岡田監督が好きになってきているから「驚き」である。
(自分で驚くな？？　スミマセン)

この人は、派手なショーマンシップを見せることは苦手だが、前任者とちがって? 変なはったりが無い。
勝利監督インタビューなんかも、正直で、ぼくとつそのもの、やわらかい大阪弁から気持ちの優しさ、選手への思いやりが伝わってもくる。

それに、はじめは期待もしていなかった監督としての手腕だが、気がついてみれば？なかなかのものである。

野手のコンバートで選手を有効利用しているし、ＪＦＫというセットアッパーとクローザーの三人衆を作り上げたこと（これは大きい！）、二軍監督が長かっただけに若手を辛抱して使う(特に鳥谷)など、手腕が光る。
試合の采配にも不満は無い。

しいて言えば、守備の名手、シーツを一塁でつかうのも、もったいないというか、ぜいたくかな？
しかし、今岡のサード、鳥谷のショート、藤本か関本のセカンドは動かせないから仕方がないか？
それから、ライトのスペンサーと桧山の併用は、両者とも打率がふるわない。
桧山は普通なら３割打者なのだから、レギュラーで使えばいいのにと思う。
最近の桧山は連日決勝打を打ったりで調子を上げているが。

今岡は、よく勝利者インタビューで「監督を優勝させたい」と言っているが、今岡が野村監督にうとんじられて二軍落ちしていた時に、当時の岡田二軍監督に可愛がってもらった恩があるのだという。

今岡という人間は、天才型だけに反骨心が強く、この二軍落ちの時に、たまたま前吉田善男監督が新聞の取材で訪れたとき、わざと吉田さんに「監督！」と呼びかけたという記事を読んだことがある。
自分を二軍落ちさせた野村監督への皮肉でもあり、本当の監督は吉田さんだという気持ちもあったのだろう。

そういえば岡田氏も、二軍監督だった時には、はっきりと、意固地に、アンチ野村を表明していた。

肉体的能力と技量だけの世界かと思うプロ野球だが、やはりその中には、人間くさい世界があるのだなと思う。

一方、阪神球団首脳に「理想的な監督」と評された前任者だが、この人は能力抜群であると同時に、野心家で、山っ気が多い人であることは周知の事実。
中日をやめた理由も、「訳あり」という噂がもっぱらだったし、今回の「球界全体のために巨人の監督を引き受ける」話も、それは本気だろうけれど、同時に、球界の盟主の監督になりたい・・・という気持ちも透け見える。

明大卒業時に巨人から指名を受けるという密約があったのにそれを反古にされてからは「巨人憎し」で来たが、本当は清原のように「巨人愛」の人では無いか？
人間くさくていいが。

とはいえ、星野監督は、野村監督が落ち目の選手を再生させる「リサイクル業」みたいな事を愉しんでいた、しみったれたところがあったのに比べて、政治力？も使って、さっそうと積極補強でチーム全体を組織改革した。

昨日の日記で庄内さんが書かれた二人への下記の評価が納得できる。
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監督としてのスタイルが全然違う。

片や、節約型・職人型の現場監督体質。
片や、積極投資型・管理職型のゼネラルマネジャー体質。
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しかし、とにかく、優勝しそうになると豹変して、岡田監督を好きになるという、私の日和見体質が一番問題か？

こういう飲み屋での、よっぱらいどうしの無駄話みたいな事を書くのも、楽しいものである。