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2012.11.05

万里の長城　登山事故　中高年

(13)

カテゴリ： T【旅行】　海外・国内　海外移住

中国の万里の長城近くの山で日本人ツアー客の遭難事故が発生した

観光化された万里の長城そのものではなく
観光用に整備されていない、山に埋もれた万里の長城
野長城とよばれるらしいが
を見学しようとしたらしい

折悪しく、何十年に一度の大雪が来た
それが原因だと，一般的には言われているが
私は，それだけでは無いと思う

　　　――――　◇　――――

私は，何度も書くが，高校時代は山岳部の部長をしていた
大した活動もしない山岳部で
山岳部という名称が恥ずかしいぐらいのものだったが
現実に、何度も登山をし
一年生の夏休みには北アルプスの槍穂高縦走をなしとげた

冬山とロッククライミングこそやらなかったが
一応、の活動はしていたのである

何十年も前の登山だから
装備の面では現代の最新の装備とはとてつもない格差がある

学校の備品である共通装備のテントは
朝鮮戦争で米軍が使用した
綿生地の重いもので
設営も結構大変だった
今のテントは，文字通りワンタッチでテントが立ち上がる
私から見れば、まるで魔法である

当時のテントは、雨が降った翌朝は
テントの生地がタップリ吸い込んで
重量が2倍ほどになる
まあ、30キロほどになったかと思う

そのテントをしょって、次の峰目指して縦走をはじめるのである
今から思えば，若いことは素晴らしい

個人装備
リュックは，当時は，横長のキスリングというリュックが全盛だった
なるべく平たく，横長にパッキングするのがかっこうよかった

登山靴は、革製の本格的な登山靴を履いている先輩もいたが
ほとんどは，キャラバンシューズという
藤倉電線の子会社が作っていた軽登山靴だった

装備が貧弱だったせいもあるのだが
気候の急変など備えて
セーターやジャケットはしっかり用意していた

　　　――――　◇　――――

登山するものは、重装備派と軽装備はに分かれる
私は，典型的な重装備派である
万が一、気候が急変したら・・・
とか、ケガをしたら・・・とか
最悪の事態を憂慮しながら（笑）装備を揃えるから
どうしても重装備になる
幸い、体力はあるから，重装備もそれほど苦にならない

以前、よく書いていたtak-shonai さん

彼は，ワンダーフォーゲルに入って居たわらいいが
非常な軽装備型だと自称されていた
軽装備で，どこにで寝るのだという

こ～ゆ～のはかっこいい
不要と思われる装備を振り捨てて
これだけでやっています・・・
なんて感じで身軽だと
男らしくて，キッパリしているように見える
くよくよ、執着しない人間という感じがする

一方、重装備派は、心配性で，剛胆さに欠け、
重い荷物をえいこらと運んでいる姿は、かっこわるい

同じ事が，旅行にも言える
何でもかんでも持って行く人と
歯ブラシひとつで旅に出るのとは
どっちがかっこいいか？（笑）

私は、商社勤務だったので
年中、海外旅行をしていたが
重量制限一杯に
いろんなものを携行した
長期間の出張に備えて，本を数冊
一眼レフカメラを2台に交換レンズ
ファースト･エイド･キッドも完備である
スイスアーミーナイフが工具箱になる
冬の日本を出発して欧州経由、酷暑の中東へ
また、それなりの衣類がいる

早い話が，ヤドカリのような男である（笑）

　　　――――　◇　――――

本当に，何も，問題が無ければ
軽装備派の勝ちである

しかし
一朝事あれば（笑）
重装備派の廻りに人が寄っててきて
あれがほしい
これはあるか？
などと、頼りにされるのである（笑）

よく、夜間登山をして，山頂でご来光を迎える
という登山形式がある
この、山頂でご来光を迎える時間
これは、もっとも寒い
震えが止まらない

麓から登り始めた時は，あれほど暑かったのに
プラマイ、どれくらいの温度差か？

これと同じ事が、山での天候の変化において言えるのである

ほとんどの、素人登山者達は
快晴な天気で，平穏無事な登山をする
それが当たり前だと思い込む

こういう人達は，一度、遭難してみればいいのである（コレコレ）

　　　――――　◇　――――

例の富士登山でも，これを思った

富士五合目で、ダウンジャケットを着てきた人間はいなかった
みな、普通のジャケットに、せいぜい、ウインドブレーカー程度である

一方、私は，
◆　ダウンジャケット
◆　ダウンベスト
◆　タートルネックセーター
◆　ユニクロの耐寒下着

バスの中で、私が，口を酸っぱくして、
天候が急変した山は寒いし、怖いと説明しても
感銘している様子は，全く無い（笑）

結果的には
くやしいことに富士五合目は快晴で、
温度も少々寒い程度だった
しかし、これは、たまたま、ベストの条件だったのだ

彼らも，一度は，遭難してもらわなければならない（笑）

　　　――――　◇　――――

今回の万里の長城ツアーでは
旅行社が，薄いカーディガン程度は携行するようにと注意したという
オイオイ

標高、１０００メートルの場所である
しかも、場所は，北京近辺

少なくとも

◆　ダウンジャケット
◆　軽登山靴
◆　スキー帽
◆　手袋
◆　非常食
◆　雨具

これぐらいは、しっかり用意させなければ

それに、中国人のガイドは，何をしていたのだ？
トレッキングの経験があったというが、ハイキング程度か？
中国語をしゃべるとは思えない中高年のツアー客
ばかりだから、このガイドは，日本語がしゃべれる
というポイントでガイドとして起用されただけで
恐らく、登山経験はほとんどないに違いない

山に登る前には、山の天気予報をチェックするのがあたりまえだが
恐らく、それも、やっていない

　　　――――　◇　――――

しかし
旅行･登山では
すべては、自己責任である

自分にあったプランを探して
十分な準備･装備をすること

人に過度に依存しないこと

常に，万が一・・・を考えておくこと

これは、人生に於いても言えることである

と、言える私ではなかった

　　<(_ _)>　　<(_ _)>

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