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2014.06.28

MB0システム　リベロの新しい役割　シンクロ全員同時多発攻撃

(54)

カテゴリ：Ｌ【人生】【死生観】

バレー経験の無い、まったくの素人の岡目八目の見地から
真鍋監督の「ＭＢ０作戦」（今のところそうだと思われる）
を考えて見たいと思う

　　　――――　すごい決断　――――

全日本女子の薩摩川内での合宿の様子を伝え聞くと
真鍋監督は、本気でＭＢ０作戦を敢行するようである
実にスゴイ決断だと思う
う～～む
真鍋君、男前！（笑）

しかし、alvaさんに依れば
グラチャン当時から
この私は、
ＭＢ１のメリットを説き
「いずれはＭＢ０に進化する」
と予言していたそうである
そう言えば、そんな記憶がある（笑）

　　　――――　分業化　――――

今のバレーは
・　ＷＳ
・　ＭＢ
・　リベロ
・　セッター

と、完全分業制だが
昔のバレーは，そうでは無かった

東京オリンピックの魔女チームまでさかのぼらなくても
ミュンヘン大会の日本チームを思いだしてみよう
あの時の日本チームは
生沼・松村がダブルセッターだったが
ダブルセッターと言えど
かならずしもセカンドボールを
セッターがトスしなければいけない
というほどでもなかった
特に、センター（ＭＢ）とアタッカー（ＷＳ）との区別は
あまりなかった
別の言い方をすれば
分業性が薄かったとも言える

どちらかと言えば
・　全員セッター
・　全員アタッカー
みたいな形で
・　全員が攻撃
・　全員が守備
だったと記憶している

それからいろいろあって、今の
・　ＭＢは、ブロックにほぼ専念
・　ＷＳは、アタックに専念
と言う分業制に変化した

この変化の原因は，私などにはよくわからないが
少なくとも原因のひとつは
サーブが強くなったことではないか？

例えば、テニスの
サーブ　アンド　ボレーのように
強いサーブを打ち込み
相手チームの返球・弱いアタックを
ＭＢの高いブロックで仕留める
これが高身長のＭＢを持つ欧米勢の理想型

そのために
・　サーブ
・　ＭＢのブロック
が進歩し、ＭＢの専業化が進んだ

この様に
ポジションの分業化が進んで
世界的にＭＢのブロックが強化されたにもかかわらず
日本のＭＢだけが低身長と
身体能力の不足のために
ブロック能力に欠け
また、クイックなどのアタック能力も欠けている

本来の機能であるブロックにしても
攻撃のクィックにしても
ほとんど数字を残せていない
これならＭＢをＷＳにすげ替える発想も当然

　　　――――　本当に自由になったリベロ　――――

話が変わるが

リベロの存在について

リベロは通常
後衛に下がってサーブを打ち終わったＭＢと交代する
これは、ほとんど例外無し
ルーティーンである

つまり、現在のリベロは
リベロとはイタリア語で自由の意味だが
実際には自由ではなくて（笑）
守備のスペシャリストではあるが

実際には
守備が苦手なＭＢの後衛での守備のみの代行（笑）
そんな限定的な機能・役割しか持っていないのだ
言わば、ＭＢとのニコイチでしかない

それに対して、
ＭＢ０システムとも成れば
専従（笑）のＭＢが居なくなるので
リベロは、文字通り、自由になる
だれとでもお相手できるのだ（笑）

後衛に下がってきたＷＳの内
比較的、守備の弱い選手と自由に交代することが出来る
いや、セッターとも交代できる
トスが得意なら、さらに第二セッターも務まる

ただし、リオのように後衛に下がったら
強烈なバックアタックを打てるという選手は
リベロと交代する必要は無い
つまり、リベロが交代する選手は

・　守備が比較的苦手
・　強烈なバックアタックを打てない

こういう選手と交代することになる

そんな選手の候補は？
差し障りがあるが（笑）
思い浮かぶのが
・　岩坂（ＭＢだが）
▲　　山口舞
あたりだろう

その他にも，状況に応じて自在に交代が使える

となると
ＷＳ０戦術に於いては

・　リベロの能力
・　リベロの起用法

が、従来のシステム以上に、非常に重要になってくる

言い換えれば、
もう、リベロが守備を補完してやるべきＭＢは存在しないのだから
リベロは、
「ＭＢの守備担当」
という従来の固定された役割から解き放たれる
これが大きい

前衛から後衛に下がってくる
・　どの選手にも
・　いつでも自由に
交代できるから
チーム全体の守備能力を格段にアップ出来る

これも
指摘されないが
ＭＢ０システムの長所であろう

　　　――――　宮下　――――

いまは、セッターの宮下まで
・　スパイク
・　クィック
の練習をしていて
また宮下は、ＷＳに遜色ないプレーが出来ているという

この、宮下も、ＭＢ０に於いて
そのＷＳにも劣らない
・　アタック
・　ディフェンス
・　ブロック
能力を発揮出来る選手だ

その上
中道とは異なりブロックの穴にはならない
・・・ばかりか
第六番目のアタッカーとして活躍できるのである
つまり、全員攻撃が可能になるのである
とすれば、宮下は
ＭＢ０システムの申し子とも言える

　　　――――　シンクロ　――――

単に全員攻撃と行っても
ただ、チンタラと全員攻撃しても効果は薄い

二・三年前、真鍋監督が
「これしかないっ！」と力んで提唱していた
ブラジル男子のシンクロ攻撃
つまり、アタック時には，アタッカーのみならず
全員がダッシュしてアタックの体勢をとる
日本歴史的に言えば
「百姓一揆」である（笑）
現代的に言えば
「同時多発テロ攻撃」とも言える

これをＭＢ０ではぜひ採用すべし
いや、むしろ、絶対に必要
これにより、相手ブロックは、
ブロック相手のアタッカーを予測・ロックオンできず
ブロックが散る
的を絞らせないのだ

とにかく
・　ＭＢ０
・　全員攻撃（セッターをも含む）

ともなれば
シンクロしない手はない
これは、全員攻撃のＭＢ０だから
さらに効果が上がる

今、合宿では
セッターのトスに対して
・　リオ
・　長岡望悠
が、同時にジャンプしてクイックを打ち込んでいると言うが
これも、コンビであると共にシンクロの一部分
とも言えるかも知れない

日本には巨神兵の様な（笑）
モンスター的アタッカーは居ないが
小兵ではあっても
スピード豊かな、すばしこいＷＳには恵まれている
ロンドン五輪のメダルも、ＷＳのお手柄と言ってもいい

もともとＷＳは
野球に於けるピッチャーのように
身体能力最高の選手のポジション

そのＷＳが
ＭＢ並みのクィック技術を習得して
全員がシンクロ攻撃に飛べば
効果満点だと思うし
これは、外国勢が早急にまねできるものでは無いし
対処できるものでもない

真鍋監督のＭＢ０は
このシンクロを根底に於いて
築き上げようとしているのではないか？
私は、そう思う

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