KJ法をもう一度
某通販サイトでのレビユー
KJ法は以下の4つのステップから成る.
'@カード作成:1つのデータ(情報)を1枚のカードに要約して記述する.
'Aグループ化:多数のカードの中から,似通ったもの同士をグループ化し,見出しを付ける.
'B図解化(KJ法A型):グループ同士の意味関係を図解する.
'C叙述化(KJ法B型):図解を文章に落とす.
ーーー ◇ ーーー
KJ法とは、議論から抽出したキーワードを、理念重視により論旨の大枠を捕らえる手法 であり、本書はKJ法の原著である。KJ法は、論理より理念を重視すること、定義を非厳密化することにより、総意を捉える。そのためKJ法は、伝統的な定性調査を補完する。
KJ法は、図解作成に留まらず、図解から読み取れる知見を文章として論述する。KJ法は、カード作成、グループ作成、図解作成、文章作成の順に行なう。特に重要なのは文章作成であり、一般的なKJ法の使用法が、図解作成に留まり、十分に消化していないことが多い点を指摘している。
ーーー ◇ ーーー
発想法の続編として出されていますが、KJ法の内容はなんとなくわかっているつもりでも、本当の実践としてどのように行うかを詳しく、示したものです。
ポストイットを使って、言葉を短く、簡潔にまとめたパーツを作り、類型化し、整理する。都合のよいようにストーリーをつかってはいけないし、時間もかけて何回も繰り返さなければならない。そうしないと問題の本質はつかめない。と。
俳句の要領で、モノことを575にまとめるのは要約する能力を養う。そして物事の本質を見極めるために、繰り返す。
言葉による会議ではALL or Nothingが通常であるため、Nothingの人は不満が残る。KJ法では、採用される場合も、されない場合も出てくる。全員が共通意識を持ち、モチベーションが上がってくる等の効用を聞く。最近あまりKJ法を聞かなくなっているのは、本質は何打のだろうか?やはり時間がかなりかかるのが一番大変なのでしょう。
仕事や調査内容もKJ法の視点で組み立ててみると問題の本質が見えてくるかもしれない。
ーーー ◇ ーーー
KJ法という技法を、ビジネスの世界などで広く応用するためには、どうしたら良いのだろうか?
これは、地理学者の川喜田二郎さんが、『発想法』(中公新書刊)や、『「知」の探検学』(講談社現代新書刊)と同じく、長年の経験から編み出したKJ法のエッセンスを新書という形で一般向けに公開するものであるが、「応用編」に当たるこの本では、KJ法をビジネスの世界などで応用するために必要なことを、詳しく説いていると言える。
だが、 私が特に凄いと思ったのは、情報の整理術よりも、多様な考え方(特に少数意見)を完全に反映出来てしまう所である。実際に、この本ではブレインストーミングによって得られた意見を、図や文章にする(なお、この本ではA型図解化と、B型文章化という表現を使っていた)方法
が詳しく書かれていたが、これらの方法は、どれも非常に画期的なものばかりである。
しかも、もっと驚いたのは、著者の川喜田さんがこの本の第6章で、KJ法が政治不信根絶の切り札として使えるか、挑戦していた所にある。特に、現代の日本では主流派と全く異なる意見が出る(例えば、日本共産党が法人税率の引き上げを訴える)と、主流派(特に、『しんぶん赤旗』以外の全国紙など)が数の力を利用して、これらの意見をバッサリと切り捨ててしまう(特に、社説などで「国際的な潮流に逆行する」と一蹴してしまう)傾向が非常に強いが、KJ法の場合は、このような問題まで克服することが出来る。これを考えると、KJ法は非常に凄い技法だと思う。
ただ残念ながら、著者の川喜田さんは2009年に亡くなってしまったが、川喜田さんの編み出したKJ法は、ビジネスの世界だけでなく、政治などの幅広い分野で応用することが出来るはずである。
だから、私はこの本を組織の活性化を図るためのテキストとして、存分に活用して欲しいと思う。それと同時に、関連書籍である『続・発想法』と、『「知」の探検学』も併せて読むことで、川喜田さんの編
み出したKJ法の極意を思いっきり堪能して欲しいと思う。
ーーー ◇ ーーー
発想法の続編として出されていますが、KJ法の内容はなんとなくわかっているつもりでも、本当の実践としてどのように行うかを詳しく、示したものです。ポストイットを使って、言葉を短く、簡潔にまとめたパーツを作り、類型化し、整理する。都合のよいようにストーリーをつかってはいけないし、時間もかけて何回も繰り返さなければならない。そうしないと問題の本質はつかめない。と。
俳句の要領で、モノことを575にまとめるのは要約する能力を養う。そして物事の本質を見極めるために、繰り返す。言葉による会議ではALL or Nothingが通常であるため、Nothingの人は不満が残る。KJ法では、採用される場合も、されない場合も出てくる。全員が共通意識を持ち、モチベーションが上がってくる等の効用を聞く。最近あまりKJ法を聞かなくなっているのは、本質は何打のだろうか?やはり時間がかなりかかるのが一番大変なのでしょう。仕事や調査内容もKJ法の視点で組み立ててみると問題の本質が見えてくるかもしれない。
投稿者オジー2009年10月21日
形式: 新書
書名からは前作『発想法』の続編のような雰囲気が漂ってくるが,内容は前作の改訂増補版といったところである.前作ではKJ法A型,B型というのが,きちんと定義されず,説明も不足気味であったが,その点は十分に改善されている.また具体例を使って非常に分かりやすく説明されているので,すぐにでも実践してみようという気にさせてくれる.
そもそもKJ法とは,著者がフィールドワークを主体とする科学者であったことから,膨大な収集データの整理を行うために開発された手法である.その後,著者自身の手により,情報整理だけでなく,ひらめきを促す手法(発想法)へと拡張された.
KJ法は以下の4つのステップから成る.
'@カード作成:1つのデータ(情報)を1枚のカードに要約して記述する.
'Aグループ化:多数のカードの中から,似通ったもの同士をグループ化し,見出しを付ける.
'B図解化(KJ法A型):グループ同士の意味関係を図解する.
'C叙述化(KJ法B型):図解を文章に落とす.
本書は科学者のみならず,新しい商品の開発から商店街の活性化のアイディア創出まで,幅広く利用できる手法と言える.情報整理が苦手な人やアイデア創出に興味がある人は,一読の価値があると思う.
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KJ法という技法を、ビジネスの世界などで広く応用するためには、どうしたら良いのだろうか?
これは、地理学者の川喜田二郎さんが、『発想法』(中公新書刊)や、『「知」の探検学』(講談社現代新書刊)と同じく、長年の経験から編み出したKJ法のエッセンスを新書という形で一般向けに公開するものであるが、「応用編」に当たるこの本では、KJ法をビジネスの世界などで応用するために必要なことを、詳しく説いていると言える。
だが、私が特に凄いと思ったのは、情報の整理術よりも、多様な考え方(特に少数意見)を完全に反映出来てしまう所である。実際に、この本ではブレインストーミングによって得られた意見を、図や文章にする(なお、この本ではA型図解化と、B型文章化という表現を使っていた)方法が詳しく書かれていたが、これらの方法は、どれも非常に画期的なものばかりである。
しかも、もっと驚いたのは、著者の川喜田さんがこの本の第6章で、KJ法が政治不信根絶の切り札として使えるか、挑戦していた所にある。特に、現代の日本では主流派と全く異なる意見が出る(例えば、日本共産党が法人税率の引き上げを訴える)と、主流派(特に、『しんぶん赤旗』以外の全国紙など)が数の力を利用して、これらの意見をバッサリと切り捨ててしまう(特に、社説などで「国際的な潮流に逆行する」と一蹴してしまう)傾向が非常に強いが、KJ法の場合は、このような問題まで克服することが出来る。これを考えると、KJ法は非常に凄い技法だと思う。
ただ残念ながら、著者の川喜田さんは2009年に亡くなってしまったが、川喜田さんの編み出したKJ法は、ビジネスの世界だけでなく、政治などの幅広い分野で応用することが出来るはずである。
だから、私はこの本を組織の活性化を図るためのテキストとして、存分に活用して欲しいと思う。それと同時に、関連書籍である『続・発想法』と、『「知」の探検学』も併せて読むことで、川喜田さんの編み出したKJ法の極意を思いっきり堪能して欲しいと思う。
ーーー ◇ ーーー
発想法の続編として出されていますが、KJ法の内容はなんとなくわかっているつもりでも、本当の実践としてどのように行うかを詳しく、示したものです。ポストイットを使って、言葉を短く、簡潔にまとめたパーツを作り、類型化し、整理する。都合のよいようにストーリーをつかってはいけないし、時間もかけて何回も繰り返さなければならない。そうしないと問題の本質はつかめない。と。
俳句の要領で、モノことを575にまとめるのは要約する能力を養う。そして物事の本質を見極めるために、繰り返す。言葉による会議ではALL or Nothingが通常であるため、Nothingの人は不満が残る。KJ法では、採用される場合も、されない場合も出てくる。全員が共通意識を持ち、モチベーションが上がってくる等の効用を聞く。最近あまりKJ法を聞かなくなっているのは、本質は何打のだろうか?やはり時間がかなりかかるのが一番大変なのでしょう。仕事や調査内容もKJ法の視点で組み立ててみると問題の本質が見えてくるかもしれない。
ーーー ◇ ーーー
書名からは前作『発想法』の続編のような雰囲気が漂ってくるが,内容は前作の改訂増補版といったところである.前作ではKJ法A型,B型というのが,きちんと定義されず,説明も不足気味であったが,その点は十分に改善されている.また具体例を使って非常に分かりやすく説明されているので,すぐにでも実践してみようという気にさせてくれる.
そもそもKJ法とは,著者がフィールドワークを主体とする科学者であったことから,膨大な収集データの整理を行うために開発された手法である.その後,著者自身の手により,情報整理だけでなく,ひらめきを促す手法(発想法)へと拡張された.
KJ法は以下の4つのステップから成る.
'@カード作成:1つのデータ(情報)を1枚のカードに要約して記述する.
'Aグループ化:多数のカードの中から,似通ったもの同士をグループ化し,見出しを付ける.
'B図解化(KJ法A型):グループ同士の意味関係を図解する.
'C叙述化(KJ法B型):図解を文章に落とす.
本書は科学者のみならず,新しい商品の開発から商店街の活性化のアイディア創出まで,幅広く利用できる手法と言える.情報整理が苦手な人やアイデア創出に興味がある人は,一読の価値があると思う.
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