東川篤哉「殺意は必ず三度ある」 | 未定の予定～ラビ的非日常生活～

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2006年06月28日

東川篤哉　「殺意は必ず三度ある」

(8)

テーマ：ミステリはお好き？(1498)

カテゴリ：読書感想（作家別　な行・は行）

のんきを絵に描いたような鯉ヶ窪学園。敗退を続ける野球部グラウンドからベースが盗まれてしまう。オレ（＝赤坂通）が唯一の下級生として在籍する探偵部員の総力を結集しても謎は解けない。後日、野球部とライバル校との練習試合終盤に事件は起きた。白昼堂々、球場で発見された野球部監督の死体に騒然となる両校関係者と捜査陣。動機は不明、球場ではアリバイ実験も行われるなど混迷をきわめる事件に、オレたち探偵部三人が事件に首を突っ込んだ。しょうもない推理合戦の先に待つものは…。

今日、明日とＷ杯が休みの間に読んだ本の感想を書いて行こうと思いますｗ
今回は東川篤哉さんの「殺意は必ず三度ある」ですが、先日購入してから速攻で読み終わった作品ですｗ
以前読んだ「学ばない探偵たちの学園」の続編という事で楽しみにしていましたが、期待以上の良作だったので嬉しかったですね。

相変わらずのユーモア路線ですが、今作は東川作品に度々ネタとして登場する野球がテーマとなっていて、練習試合中に球場で発見された死体に関する謎がメインとなっています。
当然、現場に居合わせた探偵部が捜査を始めるのですが、真面目に取り組んでいても笑ってしまう様な奇行を繰り返すのは、お約束ですが良い感じですし、終盤の謎解きシーンも非常にツボを押さえていますね。

ミステリとしては、アリバイトリックの方はヒントが多かったのであっさりと分かったのですが、それ以外の部分で完全に騙されましたｗ
今作の場合、この部分が分からないとぐうの音も出ないだけに完敗でしたねｗｗ
ラストの謎解き部分では、連続殺人の真相を丁寧に説明しているだけでなく、図説まであって非常に分かり易かったのも好印象でした。

「交換殺人に向かない夜」といい初期の作品と比べて目に見えてトリックの洗練さが研ぎ澄まされて来ており、私の中で登龍門第一期生の中で１作目から最も評価が上がった作家さんですよ（残念ながら「見えない精霊」の林さんは１作しか出してないですが/汗）
あと、余談ですが今回の感想中に下らないトリックもどきを埋めてみましたが、今作を読んでいたらすぐに分かりますねｗ

多分、順番的に次に出るのは「館島」の続編だと思うのですが、どのシリーズでも良いので新作を楽しみにしております♪

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