冠水らしい冠水を経験したことがない日本の都市、これは一体なぜ?=中国 2016-6-13 サーチナ
中国メディアの今日頭条はこのほど、日本の都市はこれまでほとんど冠水を経験したことがないと指摘、その理由について説明する記事を掲載した。
記事は 「東京の地下排水システムは主に台風時の雨水災害を防ぐために建設された」 と紹介、そしてこれは 「世界最先端の下水道排水システムと呼ばれるにふさわしい」 と称賛した。この地下排水システムは5年から10年に1回程度の降雨に対する排水能力があると説明、中国の100年に1回程度の降雨に対する排水能力に等しいと指摘した。
また、東京の排水システムには「日本人の偏執的ともいえる、きめ細やかさを追求する態度が体現されている」と紹介。その事例の1つとして 例えば東京都下水道局が油を下水に流すことを禁じている ことを指摘している。
また東京都下水道局は 油を新聞紙などに吸い込ませてそれを燃えるゴミとして処理するという一手間かかる方法 を提案していること、また 料理に使う油をできるだけ減らすレシピさえ配布している と説明。これは下水道管の詰りや腐食の原因になるからだと説明した。
さらに記事は 東京ドームの地下に設置されている巨大な貯水槽や埼玉県の首都圏外郭放水路の調圧水槽など を紹介、こうした設備も冠水を防ぐために役立っていることを紹介した。
規則が守られれば自由が生まれる というフレーズを見聞きすることがあるが、下水道に油を流すことを禁じる下水道局とそれを守る日本の市民は確かにある種の自由を生み出しているといえる。
もし好き勝手に油を下水道に流した結果、下水道管に詰りや腐食が生じるなら後で困った目に合うのは自分たちだからだ。
また5年から10年に1回程度の降雨に対する安全が確保されていると記事が称賛している点だが、確かに高く評価すべき設計だと言える。これだけの排水能力を備えた下水道システムを建設するには膨大な税金が必要になるのは明白だが、それでも一生に一度なら災害にあっても我慢できるという人は1人もいないはずだ。
「日本は世界で最も進んだ排水システムを有している」 と記事は称賛しているが、災害の破壊力に対する政府の認識やまた市民の協力的な態度がこうした称賛を受けるにふさわしい下水道システムを享受する要因となっているのだろう。
(編集担当:村山健二)
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