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2024.04.28
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カテゴリ: ビーズログ文庫


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2024年4月刊
ビーズログ文庫
著者:吉高花さん

『神託の乙女』として王太子妃候補に選ばれた伯爵令嬢のエスニア。前世で多忙だった記憶を持つ彼女は「今世こそぐうたら生きる」ため落選を決意するーが、王太子・サイラスは前世の夫と瓜二つで!?落選したいのに“ツーカーの仲”の彼には通用せず逆効果…「今も君を愛している」前世では愛していなかったはずなのに、今世では溺愛されてます!?



登場人物
 エスニア=「神託の乙女」として王太子妃候補に選ばれた伯爵令嬢。
 サイラス=王国の女性の憧れの存在である王太子。


伯爵家の長女ながら、継母に疎まれ使用人以下の扱いを受けていたエスニアは前世の記憶を持っていた。そんな彼女が王太子妃候補である「神託の乙女」の一人に選ばれた。
実の娘・イモジェンではなく、目障りな先妻の子が選ばれるなんて、と継母は激怒し迎えに来た使者を相手に大騒ぎだった。だが、この国で産まれた者にとって「神託の水盤」の言うことは絶対だ。
しつこく難癖を付ける継母を尻目に、エスニアは王宮に招かれたのだった。

王宮には既にほかの候補者たちが到着しており、皆「神託の乙女」に選ばれるだけあって美しく性格も教養も申し分ない人達ばかり。地味なドレスに身を包むエスニアにも優しく声をかけてくれた。
明らかに場違いな自分は候補に選ばれただけで万々歳。
例え妃には選ばれずとも残った候補たちは水盤に選ばれるだけで優良物件であり、結婚相手に困らないからだ。正直、何かと大変そうな王妃より、裕福な貴族に嫁いで悠々自適にのんびり過ごしたい。

だが、「神託の乙女」たちに挨拶に現れた王太子の顔を見てエスニアは唖然。
なんと前世で自分の夫だった青年と瓜二つではないか。
心なしか声も似ているような。
前世で魔術師だったエスニアは師匠の薦めで同じ魔術師の男と結婚。10年程連れ添ったが前世のエスニアは原因不明の病で早逝。
顔は良いがただの魔術オタクの夫とは友人のような関係だったが、彼なりに愛してくれていたらしい。臨終のときを迎える彼女の手を握り「生まれ変わっても結婚しよう」と告げ涙を流していた。その際、自分は何と答えたっけ。

なんか嫌な予感がしたものの、規則なので王太子サイラスは候補者全員に分け隔てなく話しかけ接している。そもそも、いくらそっくりでも夫の生まれ変わりとは限らないのだ。
令嬢たちは付き合いを重ねると本当に良い人ばかりで、ライバルなのにも関わらず諍いなどとは無縁だった。だから誰が選ばれても恨みっこ無し。そんな雰囲気のまま平穏な日々は続いた。

しかし、それから暫く経つと、サイラスからエスニアに二人にしか判らないようなコンタクトを仕掛けられたことで嫌な予感は的中。
彼は前世の夫の生まれ変わりでその記憶を持っていると確信した。
サイラスがエスニアを特別視していることも他の候補者たちもすぐにピンときたようで、王太子妃は彼女に決まったに違いないと喜んでいた。
つい先日前まで使用人以下扱いされた挙句こき使われ、前世でも魔術師として忙しなく生きていた彼女にとって、出来れば緩くぐうたら暮らしたいと言うのは切実な願いだ。
未来の王妃なんてどう考えても忙しそうだし、気も休まらないのではと思うと絶対に嫌。
でも、サイラスはあの言葉を覚えているようで、なんとしてもエスニアと添い遂げるつもりらしく、どんどん外堀を埋めて来る。

そんな最中、他の候補者たちはそれぞれ公にはされていないものの、お相手が決まっていき妃はエスニアでほぼ確な状態になって行った。
だがここまで来るにあたりサイラスから切実な思いを聞かされた彼女は段々絆されてしまい、まぁ王妃になるのも良いかと受け入れる覚悟を固めていた。
しかし、エスニアが未来の王妃になるなど許せないと彼女の継母が異母妹と王宮に乗り込んで来て・・・。


転生ものです。
自分の死の間際、生まれ変わっても結婚しようと約束したし今も愛してると前世の夫であった王太子・サイラスに溺愛されるエスニア。
色々大変そうな上、王族になるなんて歴史書に名前まで記載されてしまうじゃないか。
後に自分が王妃時代は碌な功績も無いと書かれそうなのも苦痛だし、そこまで愛してくれるのは嬉しいけれどのんびり生きたいんだよ。
そう思っていたけれど彼の必死な求愛にいつしか絆され、今や親友となった令嬢達からの後押しもあって漸く妃になる決意をするものの、そうは問屋が卸さないと継母たちが襲来。
エスニアを引き摺り下ろし、イモジェンを妃にと見苦しい抵抗をするものの、先ず異母妹は神託の水盤に選ばれていないので資格が無い。
なのに、エスニアがいなくなればと継母は彼女の殺害を試み、置物で殴打されて気を失ったエスニアは絨毯に包まれ遺棄されかけた所を目を覚まし、脱出に成功。
サイラスの魔力で居場所を特定されたエスニアは無事救出されるのでした。

今作での悪役ポジは当然ながらこの継母なのですが、終盤まで出番が無かったのでフェードアウトしたのかと思ってました。結局、とんでもないことをやらかして相応の罪に問われて投獄の憂き目に合います。まぁあれだけのことしたのに処刑にされなかっただけ感謝しないと。
この継母たちの傍若無人ぶりが作中一番読んでてキツかったかも。
後に正式にエスニアが王太子妃になることが発表され、後に二人は魔法復興の祖として活躍するらしいことを示唆され幕。

作中、継母たちのやらかし以前にもエスニアとサイラスの前世でのこと、神託の乙女たちとの親交やお相手が決まるまでの経緯なども描かれているのですが、長くなるので大筋だけ記載してます。
候補者たちはみんな本当に良い子達で仲も良く、末永く親友として付き合っていくみたいなので女同士の友情も良いなと思いました。
そしてサイラスの執念にも脱帽。


評価:★★★★★





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最終更新日  2024.04.28 09:00:09
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