きょういく ユースフル! ~ 僕は触媒になりたい ~

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2023.08.20
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夏休みを利用して、とことん学んでいる、にかとまです。ぽっ
今日は勤務校での奉仕作業の後、午後は勤務市の隣の市の教育研究集会で学んできました。

ブログでは今日も、『冒険の書 AI時代のアンラーニング』の読書メモを書きます!

ぜひ、おつきあいください。


『冒険の書 AI時代のアンラーニング』
(孫 泰蔵、日経BP、2023/2、1760円)


過去記事はこちら大笑い→  ​ 第1回 ​   ​ 第2回 ​   ​ 第3回

今日は、第2章「秘密を解き明かそう」(p93~)を参照します。


2日前の第2回の時に​ イリイチ ​さんの名前だけを出して、
「イリイチさんの言葉は、たぶん、また今度引用することになると思います」
と書いていたのを、覚えていますか?

今回は、そのイリイチさんの主張から紹介します。


・教える側ががんばって教えれば教えるほど、
 学ぶ側はどんどん受け身になってしまう。
​その結果、教育の 専門家 である教師に教わらないとダメだとますます思うようになる。​​


(p100、イリイチ『脱学校の社会』(1970)による


​あなたは、これを読んで、どう思いましたか?


イリイチさんは、「教える人」と「学ぶ人」がきれいに分けられてしまうことによる弊害を語っています。

ほんとうは「学ぶ人」はだれもが、自分の力で学ぶ力も意欲も、もっていたはずなのに、「教えられる」ことに慣れてしまい、もともとあった「学ぶ力」を忘れてしまうのです。

「教育」を「学校が担うものだ」と教えられてしまったがゆえに、
「学ぶ」ことを学校まかせにしてしまうのです。

僕たちは「高度に専門化された社会」に生きていると思い込まされているがゆえに、
「専門家じゃないから、わからない」
「専門家に聞いて、そのとおりにするのが一番だ」
と、安易に考えてしまうようになってしまった。

いま、社会全体に、こういった画一的な思考が、はびこっています。

本書は、それに対する警告を、大変分かりやすいかたちで、書いてくれています。


僕がずっと考え続けている、「特別支援教育」についても、同じようなことが言えます。

「特別支援教育」では「専門機関との連携」が大事だと言われていますが、それがともすれば、「専門家に任せておけばいい」になってしまっていないでしょうか?

ことさら個人の中の「障害」を強調することより、「専門家でなければならない」と思い込むことが、みんなが同じ場所で共に学ぶインクルーシブ教育を阻害していると思えてなりません。号泣


第2章では分けられてしまうことによる弊害が、ほかのことに関しても書いてあります。

たとえば、「遊び」について。


​・子どもも大人も 企業が「遊ばせてくれる」ことを期待して
 お金を払い、期待が裏切られると「損をした」と感じる​


(p107)


「遊び」はもともとすべての人の主体的な、自由な行動の発露であったはずです。

それなのに、「遊びのプロ」と呼ばれる人が生まれ、「遊び」を商品化してお金を取るようになると、人々は「遊び」をお金を払って消費するようになってしまった。

ここで失われてしまったものは、とても大きいです。

いろいろなものが分けられたことによって、人間の生活はさらにつまらなくなった 」(p109)と本書には書いてあります。

僕はこれを読んで、非常に共感しました。

僕はこれまで「インクルーシブ教育」(共に学ぶ教育)について学んでくるなかで、「分けること」について、何度も考えてきました。

本書を読むことで、障害の有無で居場所を分けることだけでなく、
「分けること」そのものがもつ、様々な危うさを考えることができました。

そんな本は、なかなか出会えないのです。

僕がこの本の読書メモを、数回にわたってブログで書き続けているのも、それだけ貴重な指摘がされているからです。

本書ではほかにも、 「子ども」と「大人」の区別 についても触れられています。


区別こそが人間の生活を貧しくした 」(p115)という発想。

僕はかなり衝撃を受けました。

皆さんは、どう感じられるでしょうか?



次回は、第3章「考えを口に出そう」の中身を取り上げます。ぽっ

では、また明日、お会いしましょう!!大笑い
​​​​


「共に学ぶ教育」とは( 「普通学級での障害児教育」本の内容まとめ2)
 (2006/07/28の日記)​

人権週間に読みたい本 前田良『パパは女子高生だった』
 (2020/07/04の日記)





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Last updated  2023.08.20 21:25:22
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