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50代男性、右下6、近心根破折、口臭++よくあるケースで通常は全部抜歯か、よくて破折歯根のみの抜歯になる。業界用語でヘミセクションというやつだ。前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210300000/今日は破折したパーツを綺麗にして再建する過程だ。もしかしたら抜歯窩挿入・固定まで行くかもしれない。3個のパーツになっているので、それぞれ綺麗にして組み立てる準備をする。怪しい穴があったので、開拡する。側枝なのかもしれないし、パフォレーションなのかもしれない。ま、そんなことはどうでも良い。細菌の生息しやすい場所を潰していくことが重要だ。これから組み立て再建なのだが、ちょっと合わせてみて、組み立て手順を頭の中に作る。あとはその手順に沿って組み立てるだけだ。これを段取りというのだが、これができないと何もできない。小さい破片を一番大きな破折片に接着し、完全に硬化する前に残りのパーツを接着し形を整える。スクリューポストは先に入れておく。次回は抜歯窩挿入・固定まで。つづく
2022/10/31
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50代女性、左下6、フルクラウン2次カリエスレントゲン写真を見て、ん?、2次カリ?、大したことはないかな。。と思って冠を除去して虫歯を除去し始めたら、健全歯質がない!!クラックもある。。いつまで持つのか?マジで諦めようと思ったw前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210280000/とりあえずメタルフレーム付きのハイブリッド冠を入れて様子見。
2022/10/30
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50代男性、右下6、近心根破折、口臭++よくあるケースで通常は全部抜歯か、よくて破折歯根のみの抜歯になる。業界用語でヘミセクションというやつだ。前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210270000/前回までは抜かない遠心根の処置をしていたが、今日は破折している近心根の抜歯だ。では時系列でどうぞ最初の画像は鏡像で、その後は全部実像だ。膿瘍はしっかり掻爬するかなり深く根尖よりさらに深く広がっている抜歯した近心根。白いものは細菌のコロニーだと思う。根尖も吸収されている。クラックも見える。粗完全離断している3ピースに離断した。つづく
2022/10/30
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50代女性、左下6、フルクラウン2次カリエスレントゲン写真を見て、ん?、2次カリ?、大したことはないかな。。と思って冠を除去して虫歯を除去し始めたら、健全歯質がない!!クラックもある。。いつまで持つのか?マジで諦めようと思ったwでは時系列でどうぞ舌側コア内部も細菌が侵入している。ぺらぺらの歯質しか残っていない裏から見ると歯肉縁下だとりあえず、ピンレッジド・ラウンドコアにして、歯質はむき出しにしない。電気的絶縁という意味だ。
2022/10/28
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50代男性、右下6、近心根破折、口臭++よくあるケースで通常は全部抜歯か、よくて破折歯根のみの抜歯になる。業界用語でヘミセクションというやつだ。前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210260000/再植歯を単冠で修復するのはいろんな意味で難しい。破折するにはそれだけの理由がある。過大な咬合力をコントロールすることは意識していても難しい。要するにまた破折する確率は100%ということだ。そのために隣接歯の古い修復物を除去修復しておく。隣接歯と連結固定するためだ。抜歯の前に右下5の修復を済ませておく。今日は破折している近心根を抜歯する前までだ。ここから冠除去とっくにセメントなど効いていない。ほとんどの外部作成の修復物はこうなっている。要するにセメントなどあってもなくても大して変わらないということだ。誰も言い出さないが。今回抜く予定のない遠心根は歯根分割後に修復しておく次回は近心根抜歯の予定つづく
2022/10/27
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このところ時間がなくて記事の更新も滞りがちだ。というよりネット回線が細くてフリーズするのでアップできない。50代男性、右下6、近心根破折、口臭++よくあるケースで通常は全部抜歯か、よくて破折歯根のみの抜歯になる。業界用語でヘミセクションというやつだ。まずはレントゲン写真の before/after からbeforeafter
2022/10/26
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60代女性、右上3、歯茎部カリエス、咬合性外傷隣の4、5番を見ていただけると分かるが、補強冠が入っている。この歯も4、5と接着固定されていて、前方に折れる方向に外傷力がかかる。その外傷力は歯茎部に集中するので、この部分に微小クラックができ応力腐食割れが起こる。誰も言わないが、これがこの部分の虫歯のでき始めだ。時系列で画像をアップするが、歯肉縁下の虫歯にあらかじめ白い水硬性セメントを充填してあるのがチラッと見えると思う。ちょっと開けてみたかなり深いというか、折れそう歯肉縁下にズボッと入る当然これは積み上げ法でCRを盛るしかない
2022/10/24
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今年のツアーは初っ端の広島ライブはあの台風で中止になってしまった。。飲み仲間の矢沢さんは当日福岡でライブを強行してたたかれていたとかw往年のキレはなくなっていたと思うが、とても楽しめた。42年前を思い出して、懐かしくて涙が出ましたよ。S席はカレンダーとバンダナのおまけつきwCD3枚+DVDのベストのセットを買いました。DVDの中では皆さん若いです。ドラムの宮崎さんもパーカッションの斎藤さんも。。今日のライブ演奏、皆さま、お疲れ様でした。ありがとうございました!高中さんはライブで、こうやって50年もやってこれたのは皆さまのおかげです。とてもありがたいと思っています。とおっしゃっていました。それはこちらも同じ。
2022/10/23
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使わないのも勿体無いので、ブログ書きに使えないものかと一眼レフで撮ったSDカードの画像データをiPadに取り込むためのライトニングケーブルに接続できるカードリーダーを探していた。このiPadのiOSのバージョンは12.5.5といささか古く、カードリーダーによっては認識しない。iOS13以前のものに対応しているカードリーダーは少なく、SDカードとUSBが接続できるものは読み込みは出来るが書き込みはできないというものの、なんとか使えた。
2022/10/23
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7年前に抜歯・再植した症例が7年ぶりに戻ってきたので、昔の画像を探し出してみた。50代男性、右下5、Per、咬合性外傷、出血がひどく痛くて噛めない7年前再植して、後ろの6番と連結固定したのだが、https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210200000/なぜか、かかりつけのクリーニングを受けている歯医者さんで7年前僕が作ったハイブリッドクラウンを外して、パラの保険のクラウンになっていた。再植歯を見たことがなかったのだと思うが、何か異常なものに見えたのかもしれない。これが2年前のことだ。このクラウンは解剖学的によくできたクラウンで、技工士の腕は良いと思う。ただ、この方の歯列は元々タイトで外傷力が強いので、解剖学的に正しければ良いというわけではない。前のハイブリッドクラウンを調整した時もかなり気を使って咬合調整をしたはずだ。タイトな噛み合わせ今回の側方観なのだが、問題の5番を見ると排膿しているのが見える。それだけではない。咬耗・磨耗痕が著しく、各歯牙のエナメル質には無数のクラックが入っており、かなり酷使されてきたことが読み取れる。これを見ただけで咬合性外傷が今回の一連のトラブルの通奏低音となっていたことが分かる。多分だが、患者ご本人はこのことに全く気が付いていないと思う。また単独歯では再植歯を維持することは難しいと思われたのだが単冠になっていた。これだけで咬合性外傷には耐えられないのだが、さらに悪いことに糖尿病の気があったので、指導員からよく噛んで食べるようにという指示があったそうで、真面目にその指示に従ったのが1年前、そして半年前には咬合痛、出血、排膿の症状が出たので、うちに連絡が入った。これが今回のレントゲン写真で、歯根周囲の歯槽骨がすり鉢状に欠損している。抜ける寸前まで追い込まれていることが分かると思う。これは典型的な咬合性外傷の所見で歯科医師なら誰にでも分かるはずなのだが、X線透過性の高いスーパー◯ンドで修復したところが溶けて見えると的外れな診断で抜歯を勧められた。これの処置は隣接歯と接着固定し、歯槽骨が再生するのを待つだけだが、適切なケアをしつつ、3ヶ月は様子を見たいところだ。以下時系列で処置の過程をアップする。接着性の低いパラのクラウンを撤去し内部は黒くなっており、すでに脱離しているのが見えるCRで歯冠を再建し隣接歯と接着固定し、入念に咬合調整する。これで様子を見るのだが、ご本人はこの歯が自然脱落寸前まで追い込まれている状況を把握しているようには見えないところが心配だ。適切なケアがされているかどうかの確認もしてみたいので、近いうちにできれば1ヶ月以内に来院していただきたい。
2022/10/23
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半導体スイッチは放熱器が要る。その放熱器を加工する手間が結構大変だった。とりあえず、制御基板以外はできた!
2022/10/22
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7年前に抜歯・再植した症例が7年ぶりに戻ってきたので、昔の画像を探し出してみた。50代男性、右下5、Per、咬合性外傷、痛くて噛めないPerというのは歯周炎(periodntitis)の略と思われ、一般的には歯周病ではなく、根尖性歯周炎のことをさす。別に根尖口だけではなく、クラックや穿孔部位など感染しやすい部分にも炎症が生じる。今回の症状は歯根の一部が免疫細胞により貪食されているようにも見えたが、単なる虫歯か外傷力による破折だったのかもしれない。とりあえず抜歯して歯根表面を観察したが、膿瘍があった部分には、クラックが認められたので、その部分だけを削除して修復して再植している。では時系列でアップしてみる。炎症がある部分の歯質はもろくなっていて、簡単に取れた。ポストも緩んでおり、内部には硫酸塩還元細菌が生息していたことが分かる。その細菌の代謝産物である黒色物質のFeSが沈着しているからだ。クラックもあるようだ。破断しているのか吸収が進んでいるのかははっきりしないが、2つに離断していた。大きい部分だけを使う。クラックは部分的だった。開拡してスーパーボ◯ドで修復再建する。抜歯窩に挿入・固定する。異物が混入しないようにレジン系仮封材で包帯する。1ヶ月後、後ろの6番と接着固定する。こうしないと単独歯では咬合力に耐えられない。この5年後近所の歯医者さんでクラウンを単独冠に交換されたようだ。2年間はもったようだが、この半年あまり出血等の不快症状が出たので、不安になって再来院された。つづく
2022/10/20
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40代男性、右下6、クラウン2次カリエス、自覚症状ーPMTC(クリーニング)を受けていて、DH(歯科衛生士)がクラウンと歯質の間に探針がズボッと入るということに気がついた。報告を受けた僕は次回のアポを取るように指示した。クラウンは外して再治療するしかないということだ。前回も同じなのだが、https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210180001/通常のクラウンは歯質と修復物の間で問題が生じ、気がついた時には抜歯に近いダメージを受けていることが多い。今日のケースもそうで、通常治療では再治療が難しい。抜歯してインプラントを薦める歯科医師は多いと思う。ではどうするのか?ご覧ください。クラウン(冠)を外してみた裏面を見ると楕円部分のセメントは効いておらず、隙間になっているこの部分の歯質は軟化象牙質(虫歯)になっている型取りできないかと思って、少し削ってみたがダメ。深部まで虫歯だ。コアも外してみることにしたコア内部にも黒色物質のFeSが沈着している。嫌気性細菌の硫酸塩還元細菌が生息できる隙間があったということがわかる。ただ銀合金はパラジウムや金合金ほどは自然電位が低くないので虫歯にはなりにくい。虫歯を取ってみたが、この部分は歯肉縁下だ。白濁している部分も軽い脱灰(初期の虫歯)だが、全部取ると歯が無くなるので、ボンディングが効く程度なら残す。α-TCPセメントで根管口を封鎖するこれでPerが治ることがある。CRでピンレッジド・ラウンドコアにする。脱離するときはコアとクラウンの間で脱離することにより歯質を守ることができる。もちろん虫歯はHAの電気的腐食なのでイオン電導性を遮断する意味で、非電導性物質のCRで歯質を完全に覆うことにより虫歯を防ぐことができる。つづきを見たい人はコメントください。
2022/10/19
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30代女性、咬合性外傷、右上6、CRの2次カリエス、Per上顎6番は通常3根管なのだが、たまに4根管のこともある。よく見ないと見逃してPer(根尖性歯周炎)になることがある。いや、根管治療をしてもなるのだがwこれがレントゲン写真でのbefore/after だ。治療後1ヶ月後がafterだが、4本目の根尖の炎症は縮小傾向に見える。ただ口蓋根の炎症(陰影)がはっきり見える。根管治療などしてもこのざまだ。神経を取って被せようなんていう考えは捨て去るべき時代になっている。必ずトラブルが発生するからだ。このような考えは人生50年、60歳まで生きれば上等という時代の治療方法だからだ。60歳までは持つかもしれないが、それ以降はダメだろう抜歯になる可能性が高い。それ以降は入れ歯だ。今の時代、60歳で死ぬと、早すぎるね?悪い病気だったの?それとも自殺?なんて勘ぐられるwbeforeafter1ヶ月後これが治療前CRを根管治療ができる程度まで除去した。4本目の根管はどこだろう?みっけwここからが近未来の根管治療。リーマーファイルは極力使わない。使うのは超音波スケーラーの#15〜20のエンドチップだけ。0.6%重曹水か2酸化塩素入りの重曹水でもいい。届く範囲を超音波洗浄するだけだ。乾燥もしない。エアブローするだけだ。汚い手袋で巻いた綿栓で拭きあげるとか、正気の沙汰ではないだろう。細菌を根管内壁になすり付けるだけだw3MI◯+α-TCPセメントの精製水練りを根管充填する。余分なセメントを棉球で拭い、2回目は通常練りのα-TCPセメントを被せる。根管充填済みの3根管は触っていない。どうせ緊密に充填されていないのだから、根管充填材と歯質の隙間から3MI◯が浸透して根尖病巣が治ることすら期待できるのだ。歯質は根管治療をすると外側しか残らない。だから多くの歯科医師はコアを入れ、グルッと周囲を削り倒して冠を入れたがる。もちろんそれが商売だからだ。こんな歯ですから欠けますよ。しっかり被せて長持ちさせましょう、、と。しかしどうだろうか?10年、20年後は抜歯になるのではないだろうか?再治療が可能なのだろうか?ま、その話はまとめてあるので、この次にでもw歯というものは極力削ってはいけない。次が無くなるからだ。欠けてもいいではないですか?次の手があるのだから。
2022/10/18
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40代女性、右上5、CK脱離、歯根内部カリエスこんな症例はどうするの?というご質問があったので、ご紹介。10年以上前に入れたCKだが、脱離したということで見てみたら、だいぶ前にクラックが入って、接着剥がれが起こっていたらしく、歯根内部はかなりひどい虫歯になっていた。通常歯科治療前提での診断では治療不能に付き抜歯となる。なぜならクラックの入った、しかも虫歯で歯根がペラペラになっている歯にポストをもう一度入れてCKを作り直すことはできないからだ。どうせすぐに壊れる。ではポストを入れなければ良いのではないか?と思われるだろうが、多くの歯科医師は執拗にこの方法に固執している。なぜなら、型取りして外注してポストなりCKなりを作ってもらうことが前提だからだ。自分で作るという発想はないので、外注先が困らないようにインターフェイス規格は守らないといけない。虫歯を除去したところ。内部には3MI◯+α-TCPセメントを入れている。ピンレッジド、ラウンドCRコア。外部に出たポストではなく、内部に沈んだポストと考えれば良い。少しでももつように6番と連結固定する。口腔内のセット時の画像。もし歯根が破折したらその時は抜歯・再植に進む。保存方法は歯根が無くなるまで考えられる。
2022/10/18
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昨夜のつづきで、眠い目を擦りながら作った前装CKなんだが、https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210170002/口腔内にセットした。まだ40代女性なのに、上顎の2〜2の4本が全部破折やPerで再植になったと言うかわいそうな方。たぶん再植時の記事はアップしたと思う。気になる方は探して欲しい、抜歯再植術のカテゴリーにあると思う。もう、こんな歯は連冠にするしかないのだけれど、予後は厳しい。最初から神経を取って被せとか止めればいいのに、、とつくづく思う。ま、僕から言わせれば、生きていくため(歯医者が)とは言え、バカの一つ覚え。。w次々にトラブルが発生し、ろくなことにはならない。1週間前なのだが、型取り時より歯肉が後退している。黒変した歯質が見えるのは仕方がない。。beforeafter研磨もトリミングもしていないでこの程度の仕上がりになる。Karr社のPREMISE INDIRECT シリーズは素晴らしかったのだが、もうない。良いものは消えていく。
2022/10/18
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眠いのに仕方なく作った。。よくわからんでしょうが。。.0
2022/10/17
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40代女性、左下6、咬合性外傷による2次カリエスこの時の続きでhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202107270001/左下も「温泉豆腐」がしみるのが2年目というので、仕方なく始めた。もう、内部は薄いエナメル質を残してほとんど無い。虫歯がひどい遠心は痛みがほとんど無い。象牙細管が閉塞しているからだろう。失活はしていない。この治療には2時間もかかっている。費用も莫大だwもう一々解説しない。処置中は何度も「諦めよっかな〜、、w」とつぶやいていたwでは時系列でどうぞ。30ショットはある。あ、この症例も麻酔なしですw
2022/10/17
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30代男性、左下6、クラックからの隣接面カリエス、時々痛いこの方も歯を食いしばってテニスを頑張っている。まぁ、スポーツは歯にはよくない。歯を壊してしまう。テニスも野球もサッカーもそうだが、インパクトの時に思わず歯を食いしばってしまうことが多いらしい。食いしばっても力が出るわけではない。力の出るちょうど良い開け具合があるらしいという論文もあったと思う。スポーツをする方は歯を食いしばらない様に歯をいたわってプレーして欲しい。前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210150000/レントゲン写真を見ると、歯髄を保存することは従来法では難しい。虫歯は細菌感染症なので余すところなく虫歯は除去しないと再発すると思い込んでいるからだ。虫歯を完全除去すると露髄してしまう可能性が高い。薄皮一枚残して虫歯を全部除去できるのだろうか?ま、できないことはないとしても、短い象牙細管を通して歯髄に細菌感染させてしまうかもしれない。これでは何にもならない。大きく露髄させて直覆するのだろうか?それもできないわけではないが、患者は痛いだけだ。虫歯は細菌感染症ではないので、実は軟化象牙質(象牙質の虫歯)には細菌は少ない。位相差顕微鏡を持っておられる方は削片を見て欲しい。ほとんど細菌は見当たらないはずだ。広い視野に1匹2匹。。バタバタしている、だけ。軟化象牙質は再硬化する。近くにα-TCP(ハイドロキシアパタイト:HA)があればなおさらだ。要は辺縁封鎖性をどうやって確保するかだ。今のことろCRによるボンディングシステムが最も成績が良い。セメント合着系は尽く失敗する。しっかりとした辺縁封鎖性は望むべくもないからだ。しっかりとした辺縁封鎖性を得るにはどうすれば良いのか?接着マージン部分は1mm以上の新鮮歯質を確保することだ。以下時系列で画像をアップする。鏡像と実像の交互の画像だ。虫歯の穴の中に歯肉息肉が入り込んでいる。これはストリップス等で排除できない時は切除するしかない。この下の歯質が健全歯質でないと接着しないので、健全歯質を出す時に邪魔になるからだ。これは僕が時々ハサミ等で既製のストリップスをカットして作っているストリップスだ。少し折り曲げ、楕円部分をピンセットでしごいてカーブを付けている。先にα-TCPセメントで覆とうして、息肉をストリップスで圧排できるかどうかやってみたが、出血させるだけで無理だった。キシロカインスプレーの液と電気メスで息肉を除去しマージンを確保した。ボスミン液で十分に止血した後、充填作業に入る。1次CRだ。この段階は接着マージン部分に確実にCRが乗っているか、気泡やボイドがないかどうかに注力する。この処置が成功するかどうかの最も重要な過程だ。楕円部分は隣接面部分で、ここにはCRを載せない。ストリップスの厚さでコンタクトがゆるくなるので、ストリップスを外した後で直接CRで修復する。後は積層法で細部を仕上げリアル感を出す。自分でもリアル過ぎて本物に見えるwここからはトリミングと咬合調整過程だ。ボンディングの薄皮は鎌形スケーラーで綺麗に除去すると良い。まだ少し残っている。
2022/10/16
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菜の花はこの2〜3年植えているんだけれど、今年からシリーズ化してみた。古代赤米は台風14号で倒れたので、どうなっているか分からないのだが、一応実が付いた時点でやられたので、大丈夫かもしれない。まだ緑が残っているので水をやり続けている。菜の花の種は丸い。これを絞れば菜種油が採れる。僕は世代的にこの丸い種を見ると「ウルトラQ 宇宙からの贈り物」を連想する。昨日鍬入れをしていたのだけれど、途中で柄が折れたので、新調して今朝残りを蒔いた。
2022/10/16
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30代男性、左下6、クラックからの隣接面カリエス、時々痛いこの方も歯を食いしばってテニスを頑張っている。まぁ、スポーツは歯にはよくない。歯を壊してしまう。テニスも野球もサッカーもそうだが、インパクトや競り合っている時に思わず歯を食いしばってしまうことが多いらしい。食いしばっても力が出るわけではない。力の出るちょうど良い開け具合があるらしいという論文もあったと思う。スポーツをする方は歯を食いしばらない様に歯をいたわってプレーして欲しい。レントゲン写真だが、とても大きな虫歯になっている。この歯の歯髄を保存できると考える歯科医師は少ないと思う。虫歯を全部取ると歯は半分近く無くなってしまうし、確実に露髄する。他の歯にも特に遠心に隣接面カリエスが多く認められるのは虫歯の電気化学説のセオリーどおりだ。技工作業をしていたら12時を回ってしまった。続きはまた明日にでも。
2022/10/16
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30代女性、右下4、自発痛-この虫歯は症状は出ていないが、真面目に軟化象牙質(象牙質の虫歯)を全部取ると露髄する可能性が高いので、歯科医師によれば神経を取って被せましょうということになる。というより遠心面は直視することが難しく、切削バーも届きにくい。それが上級編の意味だ。僕はα-TCPセメント+3MI◯で虫歯は再硬化するので、虫歯を全部取るということはしない。そうすれば露髄させることもない。なぜなら虫歯は細菌感染症ではなく、ハイドロキシアパタイトの電気化学的腐食だからだ。また同じ歯でも遠心(口の奥側)面が虫歯になりやすいのは、相対的に酸素濃度が低くなりやすいからだ。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202208190000/上図は鉄(Fe)の場合だが、Feを歯(HA:ハイドロキシアパタイト)に置き換えると、HAの場合は電子(e-)ではなくプロトン(H+)が電子とは反対向きに酸素(O2)が少ない方に伝導し、HA中のカルシウム(Ca)から電子を奪いH2となって外部に出て、CaはCa2+となってHAから溶出し、HAの結晶構造は崩壊する。これが遠心歯根面の虫歯だ。この方は年齢の割には歯周病もないのに歯茎が下がっている。もしかしたらデンタルフロスの使いすぎかもしれない。フロスは歯肉溝深く入れてはいけない。では時系列でどうぞこの症例ではストリップスを使ったように思う。また使わないでもできる。反対側は使わなかったので、ご希望があれば取り上げるつもりだ。実像と鏡像を交互にアップする
2022/10/14
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70代女性、左上6、歯根破折、口臭++*反対側には義歯が入っていて、この歯の負担が重い。やはり破折したかという思いだ。この歯の対合歯は義歯ではなく天然歯なので力が入るからだ。この歯を諦めると、次々にドミノ倒しのように歯が失われていく、やはりここで踏ん張るしかないかと思った。*反対側(はんたいそく)というのは業界用語で左側(さそく)だったら右側(うそく)ということで、噛み合わせの対合歯(たいごうし)のことではない。前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210120000/言っておかなくてはならないのだけれど、抜歯・再植に追い込まれる歯というのは、もうだめ、、抜くしかない、、抜いてインプラントだ、ブリッジだ、入れ歯だ、、ということなので、これがだめだったら、諦めてね、、ということだ。というか、どうにもならない歯をどうにか首の皮一枚でつながっているだけだと考えた方がよい。これが一生持つ、何にも気にせず食べられて、今まで通りのテケトウな口腔ケアでも大丈夫、というわけではない。これは歯医者側から言っても同じで、すべての再植症例を単冠でセラミックやジルコニアのクラウンを被せて儲けよう、、なんていうスケベ心を出してはだめだ。単冠修復でいける症例は10%あるかどうかだからだ。単冠でいけても隣在歯との連結固定が必要になるケースは出てきて、その時にセラミックやジルコニアだとスーパー◯ンドの接着力が弱いので、連結固定すらできずに困る。僕はハイブリッド系の修復物を使っているのはそのためだ。これなら接着も盛り上げも削合も自在に行える。しかし高いチャージは請求できない。ま、この世に生まれてきたのはこんな報われない修行をするためだと思うしかない。それでもいきなり抜いてしまうよりは患者に感謝はされる。今日は口腔外で再建した歯を抜歯窩に挿入して隣在歯との接着固定の処置というか最終回だ。通常大臼歯の歯根は外開きになっているので、歯根再建後は抜歯窩には戻らないはずだ。しかし、強度の炎症で歯槽骨が緩んでいる場合は戻る時もある。抜歯・再植をするには破折その他で問題が生じた直後よりしばらく経って熟成させてからの方が良いw。このケースの場合はなんとか押し込んだら入ったwどうしても入らない時は歯根分割するしかない。では時系列でどうぞこの後は隣在歯に接着固定する過程。スーパー◯ンドが固まるまで待てない時はCRで覆えばOK食渣が入らないようにレジン系仮封材で包帯する。除去しやすいように水をかけて分離材とする・この方は市内で開業している動物病院のお母さんなんだが、僕のことをゴッドハンドと言われた。そうかもしれないが、そうではない。人それぞれ(経済的)事情があるから・・w
2022/10/13
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2022/10/13
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70代女性、左上6、歯根破折、口臭++*反対側には義歯が入っていて、この歯の負担が重い。やはり破折したかという思いだ。この歯の対合歯は義歯ではなく天然歯なので力が入るからだ。この歯を諦めると、次々にドミノ倒しのように歯が失われていく、やはりここで踏ん張るしかないかと思った。*反対側(はんたいそく)というのは業界用語で左側(さそく)だったら右側(うそく)ということで、噛み合わせの対合歯(たいごうし)のことではない。前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210100002/今日は組み立て過程なのだが、この再建中の膿瘍から出てくると思われる臭気はかなり強烈なもので、ゴム手袋を透過して直接手に移ってくる。手袋を脱いだ後も臭うな。。と思って自分の手を嗅いでみたらその匂いがする。・・綺麗にしたら、スーパー◯ンドの筆積み法による組み立て再建なのだが、貼り合わせ面に接着剤不足による隙間ができないように注意しながら組み立てる。スクリューポストは使った方が良いと思う。穿孔も根尖もしっかり開拡してスーパー◯ンドで塞ぐ大臼歯の歯根は開いているので、組み立てたあと、抜歯窩に挿入できないことがある。その時は最小限歯根分割するしかない。つづく
2022/10/12
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70代女性、左上6、歯根破折、口臭++反対側には義歯が入っていて、この歯の負担が重い。やはり破折したかという思いだ。この歯を諦めると、次々にドミノ倒しのように歯が失われていく、やはりここで踏ん張るしかないかと思った。前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210090000/破折歯を見るといつも絶望的になる。この歯は神経を取って、取った後の根菅に根管充填材を詰めてあるのだが、ピンクの根性材の周りが真っ黒になっているのを見るとまず絶望する。この黒色物質は硫酸塩還元細菌の代謝産物の硫化鉄(FeS)で、根管内はこの細菌が繁殖していたということを表す。根管治療の教科書的には細菌が繁殖しないように、根管内の有機物をファイリングで完全にこそぎ落として綺麗にして、薬剤で消毒し、乾燥し、根管充填材で緊密に充填する。ということにはなっているが、現実はそう上手くはいかない。根管内部が黒くなっていない歯が非常に稀だという現実から、教科書に書かれていることは絵に描いた餅、実際には実現困難な妄想にすぎないという厳然たる事実がある。ラバーダムをしても同じようなものだ。ちょっとはマシかなという程度だ。汚い手袋で巻いた綿栓とか、どうなんだろう。では、どうすれば良いのか?最初から神経を取ろうなんていう考えは捨ててしまうことだ。どうせ99%上手くいかないのだから。もう1つの絶望は根管治療の不備に基づくものではあるのだが、膿瘍形成の存在だ。膿瘍は免疫系が細菌等の異物と戦いそれを排除しようとして形成するものなのだが、元々そんなものがある方がおかしいということだ。今回の症例では歯根分岐部に大きな膿瘍があり、この原因は根管充填材を詰める前に根管をファイリングで拡大する過程で、側壁に穴を開けてしまったことにある。これは根管治療中に良くある事故なんだが、誰でもやってしまう。真面目に根管治療に取り組む歯科医ほどやってしまうというオチまでついている。膿瘍は根尖にもあり、これはこの部分に細菌が取り付いており、これを排除しようとしていたことを表している。排除しようとして根尖口付近がすり鉢状に吸収されてもいる。これは根尖まで綺麗に根管充填できてはいないので、根尖付近はやはり細菌の生息場所になっているということだ。神経を取った歯根というものは概ねこのようなもので、免疫系は歯根そのものを異物として扱っているようにも見える。それでも厄介なことに10年も20年も自覚症状が現れないことが多いのだ。これは歯医者にとってはありがたいことで、その間にどこの歯医者で神経を取られたのかも忘れてしまうことも多いのだ。自覚症状が出た時には抜歯となることも多いのだが、誰も責任は取らない。やはり神経など取らないのが最も良いというだけのことだ。またそれは簡単なことだ。時系列で膿瘍や根管の様子をアップしていくので、よく見て欲しい。合わせてみた膿瘍を除去してみた根管充填など無駄だということがよく分かると思う。つづく
2022/10/10
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前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210100000/SP/DIF出力のRCA〜トスリンク変換アダプターはパーツを探しておにぎりケースに組み込んで、ぶっつけ本番でCDプレーヤーとminiDSPの間につないでみた。よかった、音が出たw回路は74HC04のインバータを2個使うだけだ。初段は帰還抵抗100kΩでコンデンサー入力のインバータ回路、二段目は波形整形と位相反転を兼ねたもの。アンプとCDプレーヤーは無限大バッフルの裏側設置。ドアを透かしておけばリモコンは効くようだ。無限大バッフルの裏面には本棚を作って雑誌を並べ制振しないとバッフルが共振して音が濁るのだが、いつになったら取り掛かれるのか、皆目見当が付かない。もう3:52だ。寝なくては。。w
2022/10/10
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前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210070000/各ユニットはよく見るとエポキシ系のアラルダイト?と思われる接着剤で本体に固定されていた。分離剤が塗布してあったが、裏から押しても外れなかったので、結局ファストン端子をスピーカーケーブルに取り付けてユニットと接続することにした。ま、こんな感じだ。無事スピーカーユニットとアンプを接続したが、CDプレーヤーのデジタル出力がRCA端子なのだが、アンプ内蔵のminiDSPのデジタル入力端子はトスリンク(光ケーブル)だった。仕方がないのでおにぎり型変換アダプターを作っているところ。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202201240000/
2022/10/10
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70代女性、左上6、歯根破折、口臭++反対側には義歯が入っていて、この歯の負担が重い。やはり破折したかという思いだ。この歯を諦めると、次々にドミノ倒しのように歯が失われていく、やはりここで踏ん張るしかないかと思った。前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210080000/前回のレントゲン写真を見れば分かるが、抜歯してインプラントというのは絶対無理な症例ではない。しかしこの歯だけ上手くいっても反対側の対合歯が今度は破折する番だ。この歯が破折するにはそれなりの理由がある。先進医療も良いことばかりではない。次々と問題が発生し泥沼化していくことも覚悟しなければならない。・・今日は抜歯から抜歯窩の膿瘍掻爬・洗浄までの予定だ。破折線が歯根面に見られ、臭気を放っている。フィステルもできていて、爪で押すと潰れ、血膿が出る。冠やコアを除去していく過程だ。ハイブリッド前装冠だが、咬合力により挫滅している。天然歯の右隣の5番でさえ遠心辺縁隆線がクラックから虫歯になりチッピングしている。高齢になるにつれ歯が少なくなると、神経を取った歯ほどダメージを受けやすい。年を取っても食べたいものは同じなのだ。この歯は弱くなっているので、労わりながら食べてね、と言ってもなかなか理解するのは難しい。何も考えないで食べるのは無理なの!?と言って泣き出す患者もいる。(知らんわ。。口には出さんけどw 僕の歯も破折しているしw)完全に離断していて肉芽になっている。5番の虫歯も取ってCR充填しておく。頬側の近心根の破折片から抜歯というよりなんだろう、除去? 膿瘍にまみれている。細菌と人間の免疫系が戦っている場所なので臭い。今度は本体の方の抜歯。肉芽というのか膿瘍というのか、強烈な臭気を放っている。抜歯窩の膿瘍も概ね綺麗に掻爬して、3MI◯添加の生食水のシリンジで洗浄しておく。歯根膜の細胞もいるだろうから、その辺のことも考えて掻爬する。つづく
2022/10/09
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70代女性、左上6、歯根破折、口臭++反対側には義歯が入っていて、この歯の負担が重い。やはり破折したかという思いだ。この歯を諦めると、次々にドミノ倒しのように歯が失われていく、やはりここで踏ん張るしかないかと思った。レントゲン写真でのBefore/after だ。beforeafterつづく
2022/10/08
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前回の続きhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202209110002/今日は配線材が多量に要ることがわかっているので、隣市に買い出しに行った。このような電子パーツを売っているお店も絶滅危惧種になっている。他に4000シリーズのC-MOSもめぼしいものはゲットしておいた。半導体も入手困難になっている。在庫限りかもしれない。ソーラー発電電流は直流なので直流クランプセンサー付きのテスターも。
2022/10/07
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ゲストルームでも音楽を聴きたいと期待されている向きもあろうかと思い、究極のHS400用マルチチャンネルアンプを配線してみることにした。無限大バッフルからHS400を引っ張り出して裏ブタを開けてみたが、なんと、、補強桟が入っており、しかもユニットが接着剤でフロントバッフルに固定されていた。その他の改造はアッテネーターがパスされているくらいだ。どうしたもんだろうか、、叩いても取れない。狭い隙間から半田コテを入れて、スピーカーケーブルをどうにかして端子に半田付けするしかない。
2022/10/07
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60代女性、左下8、隣接面カリエス、自覚症状ーこのところ今日の充填シリーズではなく、スーパーテクニックシリーズになっている。というか、ここの充填技術はスーパーテクニックなんだろうな。。と思うからだ。親知らずのCR充填をマジでやろうという歯医者は少ない。はっきり言って難しすぎるからだ。しかし、ここで言っている神経を残すだか、根管治療という概念自体がないなどと言っているのは、辺縁封鎖性の高いCRによる再建ができることが大前提なのだ。インレーやクラウンの形成をして機械や技工士に任せようという考え方では100%失敗する。ここの治療法を実践するにはまずはCRによる再建ができることが前提となる。若手の歯医者の皆さんは是非腕を磨いてほしい。歯質をCRで完全に覆って、その上に外部製作の修復物を被せることは問題ない。ま、そんなことをするくらいなら、口腔内で直接作れば?ということだ。患者側からすれば、型取りしかできないと言い張る歯医者のテクニックは。。ということだ。親知らずは一番奥なので、再建どころか写真を撮るのも難しい。平行測定用ミラーの枠が写らないように撮るのは困難なことで分かると思う。では時系列でどうぞ接着マージン部の健全歯質を確保する過程だ。歯髄に近い部分の軟化象牙質を完全除去しようと思う必要はない。虫歯は電気化学的なハイドロキシアパタイト(HA)の腐食現象であり細菌感染症ではないので、細菌が残ることは接着性が落ちる以外の問題はない。心配なら3MI◯で細菌は叩けるし、軟化象牙質はα-TCPセメントで再硬化する。この後は3MI◯+α-TCPセメントで歯髄に近い所、できれば軟化象牙質を覆う。完全に覆わなくてもある程度は横方向にもHAは広がって再硬化していくように感じる。経験的な話だが。いきなりストリップスを使っているようだが、操作余裕がなかったからで、マージン部分の1次CRを先に済ませておく。コンタクトポイント付近はストリップス除去後に行うとコンタクトがゆるくならない。数回に分けて築成し、はみ出た部分をトリミングして咬合調整して完了。
2022/10/06
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開口(オープンバイト)というのは先天的な生まれつきのものだと思われている向きが多いのだが、後天性のものもかなり多い。開口がなぜ問題になるのかというと、一番奥の歯しか当たらないことが多く、咀嚼効率が落ちるだけではなく、当たっている奥歯が外傷性に破折したりグラグラになって抜けてしまうことが多いからだ。最初の症例はうつ伏せ、横向き寝により頭の重さが歯列にかかり歯列が狭くなって、前歯がフレアアウトしてしまうことによるものだ。頬杖の癖があるということもある。2番目の症例は、ナイトガードを入れたは良いが、ナイトガードを噛み締めすぎて、最後臼歯を支点にして、顎関節円板が圧縮され関節腔が狭くなってしまったことによる。前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202210040000/今日は2番目のナイトガードを漫然と使って開口にになってしまった症例だ。通常、顔面を横から見たテコを考えると、顎関節が支点になって力点が咬筋の付着部と下顎筋突起からのベクトル合成になるが、下顎最後臼歯が力点よりも後ろにあれば開口にはならない。しかし前にあると開口になることは容易に想像できると思う。支点が下顎最後臼歯になるし、作用点が顎関節になるからだ。矯正のセファロ診断では持って回った言い方をするが、ベクトルとか慣性モーメントを考える方が解りやすいはずだ。関節円板が圧縮されて薄くなり、その分開口になる。これは先天性の開口も同じことだと思われ、顎関節症をこじらせる、つまり関節円板が後方もしくは前方に脱出して元に戻らなくなった場合も同じだ。まずは右下のレントゲン写真で、外傷性の歯周炎で右下7がグラグラになり、連結補強冠で歯列固定して持ち直したところだ。以下が初診時で、次がナイトガード装着した1ヶ月後。開口が始まっている。2020/09/012020/10/051年半後、完全な開口で7番以外は当たっていない。とても怖いのだが、ナイトガードを装着しないようにと伝えた。2022/04/18この手の開口を治すにはナイトガードを外すしかないのだが、歯が抜けるか、開口が治るか、どちらが先か!?
2022/10/04
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開口(オープンバイト)というのは先天的な生まれつきのものだと思われている向きが多いのだが、後天性のものもかなり多い。開口がなぜ問題になるのかというと、一番奥の歯しか当たらないことが多く、咀嚼効率が落ちるだけではなく、当たっている奥歯が外傷性に破折したりグラグラになって抜けてしまうことが多いからだ。最初の症例はうつ伏せ、横向き寝により頭の重さが歯列にかかり歯列が狭くなって、前歯がフレアアウトしてしまうことによるものだ。頬杖の癖があるということもある。2番目の症例は、ナイトガードを入れたは良いが、ナイトガードを噛み締めすぎて、最後臼歯を支点にして、顎関節円板が圧縮され関節腔が狭くなってしまったことによる。前者が数年かかって開口になるところが、後者は数ヶ月で開口になってしまう。これは先天性の原因に近いものがある。では最初の症例から時系列でどうぞ・・と言いながら寝落ちしてしまった。で、次の朝。どうも睡眠時無呼吸になってしまったようだ。朝から眠いはずだ。。それはまたこんど。寝相等の「態癖」によるもので、数年にわたる画像を撮っていると気がついた。当時20代男性、うつ伏せ寝でないと落ち着かないという話だった。2006/03/08ん?2006/12/06あっ!2007/12/26お〜!!一時仰向けで寝るように指示を出した時は治る傾向だったが、やはりうつ伏せでないと不安で眠れないということで戻った。2018/07/27つづくエラーが発生しました。再度お試しください。
2022/10/04
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30代女性、咬合性外傷、右下6、メタルインレー2次カリエス、自覚症状ー前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202209270000/レントゲン写真で見ると、右下6のインレーの遠心部分には2次カリエスの疑いがある。楕円部分だ。右下5の再建が終わった後、続けて6番の除去に取り掛かった。インレー内部は黒いFeSで覆われており、硫酸塩還元細菌が生息していたことが分かる。つまりセメントはとうの昔に効いておらず、細菌が生息できるほどの隙間があったということだ。辺縁部分は咬合力で開きやすく、隙間が大きくなる傾向がある。その部分には嫌気性細菌ではなく、通性嫌気性、好気性細菌が生息できる環境になり、それだけ酸産生菌の割合も増えて行く。要するに虫歯が進行しやすくなる。確かに遠心部分には虫歯ができていた。虫歯を除去したところ。接着マージン付近の約1mm幅の部分は丁寧に新鮮歯質を出すように努める。そうしないとボンディングが弱くなり確実な辺縁封鎖は望めない。α-TCPセメントで虫歯があった部分を覆い、虫歯が再硬化することを期待する。既成のストリップスを使いフォーミングするが、コンタクトポイントにはCRを流さないようにする。この部分はストリップスを除去したのちにCRを流す。そうすることにより緊密なコンタクトが得られる。細部をトリミングし仕上げる。
2022/10/02
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60代女性、左上4、歯冠破折、自発痛ー元々若い頃から歯ぎしりがひどかったということで、この歯にも長年の咬合性外傷によるクラックがあったのだろう。野菜を食べていたら突然割れた。しかし幸い露髄(神経が露出している)しなかったようだ。このまま歯冠再建することにした、歯肉縁下3mmはあるので、再建に邪魔になる歯肉は麻酔下で電気メスで切除した。後は普通に3MI◯+α-TCPセメントで覆ってCRで歯冠再建した。その後は再破折を防ぐために補強冠を作った。しかし今回割れた横方向だけではなく、縦方向にもクラックがあるので、将来的には縦方向にも破折する可能性は十分にある。では時系列でどうぞパクパクしている破折片を除去したところ電気メスで歯肉を除去して再建するためのマージンを明確にする。破折して1ヶ月以上経つので、次亜塩素酸で綺麗にした後もディンプルを付与しながら歯質の新鮮面を確保する。3MI◯+α-TCPセメント1次CR多重積層法を用いる多重積層法で歯冠再建補強冠を入れる。これがないと長期の維持はできない。なぜ、4/5冠も若くはフルクラウンにしないのか?という疑問を持つと思う歯科医師諸君もいるかと思うのだが、どうだろうか?何度も補強冠が壊れるとしたら、この方がそのような食生活を送っているかということも分かるし、今後どうなっていくかという方向性も分かるというものだ。そうなればそれなりの対策も打てるというものだ。いきなりフルクラウンにしてしまうと、次回は抜歯になってしまうかもしれない。
2022/10/01
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