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昨日夜お酒を飲みながら気軽に、
と呟いたところ非常に評判が良かったので、今日からそれを掘り下げてシリーズでお送りします。
私が今まで読んだ数百冊の株式投資に関する書籍の中でダントツの1位は、生き残りのディーリング(矢口新、パンローリング社)です。
最初に読んだのはもう15年近く前のことでした。自分はヒヨヒヨの投資家デビューをした頃であり、その時には「損切り、損切りとうるさい本だなあ。俺はさわかみのおっちゃん仕込のがんこな中長期投資家だからそんなの安易にしないんだよ。」と思って、しばらくは本棚にポイッと放り込んで忘れたままとなっていました。ところがその後、投資家として大敗することが何度もあり、その度に何故か思い出したように手にとって読み返しているうちに、「あぁ、この本に書いてあることは1から100まで真実だ。」と気付き、まさに「生涯を共にする本」になったのです。ちなみに上の写真の本は2冊目です。1冊目はあまりにも読みすぎてボロボロになってしまったので買い直しました。
損切りの大切さ、ナンピン買いの危険性、私は自ら血を流した後に泣きながらこの本を読み直すことを通じて実地に学び、心に刻みました。この「生き残りのディーリング」が本棚になければ私は今ここにいることはなかったでしょう。私が市場でこの15年を生き抜くことが出来たのはまさにこの本のおかげです。
今日は特に最高である 第67章 損切りの徹底 の一節をご紹介しましょう。
損切りが難しいなどと言っているうちはまだ駆け出し。。。 損は出るもの。そして損は切るもの。 アゲインストのポジションは持ってはならない 。 。。 必要以上のエネルギー を消耗させ、相場観を狂わせ、取り返せないほどの損を抱える危険をはらんでいる。 。。 評価損は実現損よりも性質が悪い。 。。評価損は生きており、これからどこまでも成長する可能性を秘めている。また、 損を切れないことを正当化するための相場観が用意される。そうしないと自己矛盾に至るから である。。。怖いのは時に損の額が一個人の耐えうる限界を超えてしまうこと。。。 限界点はだれにでもある。 。。 損をこまめに切ることにより、いつも偏らない相場観、冷静な判断力を持ち続けることが出来る。 。。ここぞという買い場で100%の力を残したままでいることができる。
ふー、素晴らしいですね。そしてこの本の素晴らしさは矢口新さんという日本人が、精緻を極めた日本語で言葉を紡いでくれている事です。翻訳本ではこの深さは絶対に出ません。「生き残りのディーリング」が自分の本棚にあることを、そして必要な時にいつでも手を伸ばしてすぐに手に取れることを、心から感謝しています。これからもこの本と共に、良い日も悪い日も、歓喜の日も悲嘆の涙にくれる日も戦っていく所存です。
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