Nonsense Story

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奇妙な隣人　２－２

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2006.08.13

先日、100円でレンタルできたので、ティム・バートンの『コープス・ブライド』を観ていたら、急に『パクシ』を観たくなりました。

『パクシ』は1994年から1997年にかけて、NHKの『おかあさんといっしょ』の中で放送されていた一分くらいのクレイ･アニメーション。

現在中学生くらいのお子さんをお持ちの方ならご存知かもしれません。

私は当時、毎週月曜に三時間ほど、留守番を兼ねて従姉の二番目の子の子守りをしていたので、この手の幼児向け番組には結構お世話になってました。

他にも『もんぴー』や『ニョッキ！』など、粘土のアニメはあったのですが、『パクシ』はなんだか異質だったんです。

最初はなんだか気味が悪くて、「こんなの子供に見せたら、夜眠れなくならないだろうか」なんて考えてました(^_^;)
（全然違うけど、夜中に過って『笑うセールスマン』を見てしまった時のような感じがした）

内容は、魚から進化した（らしい）生き物の、パクシという男の子（人間でいうと４～６才）のなんてことない日常の風景なんですけどね。

おかあさんにおつかいを頼まれたり、弟をあやしたり、ソフトクリームを落っことしちゃったり。

そんなどってことないほのぼのした話なのに、キャラクターデザインのせいなのか、微妙な動きのせいなのか、それとも言葉がほとんどないせいなのか、そこはかとない不気味さを感じたんです。

でも、パクシが謎のおじさんのバルタザールに見入ってしまうように、私もパクシが始まると、授乳もおしめ替えもそっちのけで（おい！）テレビに見入ってしまうように･･････。

そしていつの間にか、『パクシのうた』を口ずさむようになってました（笑）

そんなのは私だけかと思っていたのですが、ある日、『パクシ』に見入っていると、横から従姉が「パクシって、なんか見ちゃうよね」と。

自分の感性ってどこか変なんだろうかと思っていたので、「なーんだー。他にもいるんだ」とホッとしたのを覚えてます。

そんなちょっと変わった雰囲気に見えたので、私はずっと外国の作品なんじゃないかと思っていたのですが、この度ネットで検索してみると、日本製であることが分かりました。

なんでも、落語の『頭山』の映画でアカデミー賞にノミネートされた有名なアニメーション作家・山村浩二さんの作品だったそうで。

そんでもって現在、広島の現代美術館でアニメーション＋原画展『可視幻想』をやってることも判明。

広島なら県内じゃないか！　しかも盆休み･･････。

けど、パクシしか知らないし、山村浩二さんのファンというわけでもないし、アート的なアニメーションもさっぱりだし、パクシの話ができるような友人もいない･･････。
（めざましTVで『頭山』のことを言ってたのは、なんとなく覚えてたけど）

でも、観たいと思う時にたまたま行ける範囲で展示会やってるなんて、きっと何かの思し召しだ！　と思って行って来ました（←単なる偶然だって）

『可視幻想』では、『頭山』の上映もやってました。

十分間と短い作品なのですが、正直、怖かったです。

落語の『あたま山』を知らなかったせいもあるでしょうが（笑い話らしい）、現代の東京に設定を移してあったせいか、オチでは笑うというよりゾッとしました。

たしかに映像がなければ笑えたかもしれないと、ちょっと思いましたが･･････。

パクシの展示はちょっとしかなかったけど、三話だけ上映されていたり、最初の頃の話の内容メモ（プロット？　コンテ？）があったりして、忘れていた話を思い出せたりしました。

実物のパクシ（粘土の人形）が飾ってあったのは嬉しかったなぁ（笑）

『カロとピヨブプト』というのにも、パクシの親戚（おじさん？）が出ていたようで。

『パクシ』の他にも『キッズキャッスル』などは、見たことがあったような気がします。
（気のせいかもしれないけど）

今子育て中の方、お子さんと一緒に見てらっしゃるのは、実はすごい芸術作品かもしれませんよ？　なんて。

あと『キップリングJr.』はかわいかったー♪

でも、どれもどんなにかわいくても、どこか不気味さがあるように感じました。

ほんわかしてる作品でも、妙に不安になるというか、毒があるというか･･････。

だけど、そんなだからこそ目が離せなくなるのかもしれません。

パクシにとってのバルタザールみたいに（笑）

『パクシ』が全話収録されていたVHSが廃盤になってるようですが、DVDとかにならないでしょうか？
（山村浩二作品集に５話だけ入ってるみたいだけど、全18話あるんだよー）

DVDでまた販売してよ、NHK（買うのか？）

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