投資逍遥

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2004/11/13
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カテゴリ: 読書
この本は1999年10月発行です。
著者の上坂冬子さんは、1930年東京都生まれのノンフィクション作家です。

汪兆銘(1883~1944年)について書かれた本です。
汪兆銘(おうちょうめい)は、日中戦争がはじまって3年目の1940年、重慶にたてこもったまま日本と戦い続ける蒋介石とは別に、南京に拠点をおいて和平交渉に踏み切った人物です。
日本が敗れた結果、汪兆銘政権の首脳たちは蒋介石政権によって処刑されました。
汪兆銘自身は、1944年に名古屋帝大付属病院で死去していましたが、南京の梅花山の墓を爆破されました。戦時下に敵国日本になびいた漢奸(かんかん 売国奴)というのが罪状でした。

急に飛びますが、1994年に汪兆銘の墓があった南京の梅花山に、汪兆銘の跪像(きぞう)がつくられました。
1999年の正月に撤去されましたので、いまは跡形もないそうです。
かなりスクロールが必要ですが、 ここ を見ると、跪像の画像があります。人様のサイトですが、連絡先が不明のため勝手にリンクを貼らせて頂きました。

以下は気になった箇所の引用と感想です。

【引用】
私の父、汪兆銘は清廉潔白な紳士であり優れた文人ではあったが、政治家としては失敗者だと私は思っている。
【感想】
汪兆銘の長男の言葉です。
この本を読んだ限りでは、汪兆銘はどう見ても愛国者です。
蒋介石と袂を分かったといっても、和平のためであり、和平実現の際には蒋介石の重慶政府を中国の唯一の政権と位置づけるつもりであったようです。
それが漢奸と言われ続けてしまうのですから、これは辛いですね。

【引用】
中国はつねに仮想敵を必要とする国だ。何らかのイジメられっ子をつくらなければ、あの大きな国のおさまりはつくまい。愛国者を漢奸といいつづけることの矛盾を誰よりもよくわきまえているはずの国家の幹部が、政治的な理由でそれを公言せずに逆に利用している以上、私としては傍観するつもりだ。
【感想】
これも汪兆銘の長男の言葉です。
この本が書かれた時は、アメリカに住んでいたとのこと。
軽々しい感想は控えます。







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Last updated  2004/11/13 08:56:46 PM
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