投資逍遥

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2005/07/02
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カテゴリ: 読書
この本は1988年12月に発行されました。
著者の林繁之氏は、1925年千葉県生まれの方です。

以下に【この本からの引用】と【征野の感想】を書きます。

【この本からの引用】
夢窓国師の伝えるところによると、尊氏将軍には、常人の及ばぬことが3つあった。

【征野の感想】
夢窓国師(1275~1351年)は禅僧(臨済宗)です。
尊氏将軍は足利尊氏(1305~1358年)のこと。
手元の人物事典によると、尊氏は、夢窓国師に帰依していたそうです。

さて、尊氏にあった常人の及ばぬ3つのことは次のとおりです。
第一は、どんな戦場に臨んでもかつて恐れる色がなかった。
第二は、決して物惜しみがなかった。
第三は、誰に対してもえこひいきをしなかった。

戦前の教育では、足利尊氏は国家の敵、逆賊であったとされていましたが、一人の人物として見ると、大いに学ぶべき点があるようです。

尊氏のすごい点をもう一つ。
それは、『如何なる酣宴爛酔(かんえんらんすい)の余といえども、一座の工夫を為さずんば眠りにつかず』ということです。
つまり、宴会の後であろうとも、帰宅したら何かをつかまなければ眠りにつかないという意味らしい。

安岡先生は、この尊氏の姿勢に影響を受けて、宴会が終わって帰宅した際も、必ず座禅を組んだそうです。
最初は何時の間にか眠ってしまっていたそうですが、だんだんとできるようになったそうです。

やる気と日々の積み重ねの大切さを教えられます。


【この本からの引用】
自分の傍らには常に離せない書を持っているということだ。
つまり座右の書である。
これを何回でも読む、いや、読まないではいられない、そういう本を座右の書というのだが、これはあるいは読まなくとも、いつも自分の傍らにはある。
これだけで心が休まる。
これが人間には大事なことなんだね。

【征野の感想】
安岡先生に関する本を読むと、読書姿勢に関することがよく書かれています。

愛読書(座右の書)についてですが、たとえば、「西郷隆盛は自分の資質を練るのに、日頃から『言志四録』を読んでいた」とのこと。
また明治天皇は『宋名臣言行録』を愛読されていたとのこと。

現在の日本では、次から次へと本が発行されており、読書というと、
1.情報を得たり知識を増やしたりする読書。
2.娯楽のための読書。
3.暇つぶしのための読書。
とでも分類できましょうか。

座右の書の大切さは、非常にわかりづらい時代です。
現代の一般的な読書が軽いものであり、逆に安岡先生の読書が非常に重厚なものであると思われます。





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Last updated  2005/07/02 05:50:52 PM
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mkd5569 @ Re:MXS全世界株式(2559)を新規買付(06/08) こんばんは なにかと話題のオルカンですね…
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