投資逍遥

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2005/07/03
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カテゴリ: 読書
この本は2000年6月に発行されました。
著者の河合敦氏は、1965年東京都生まれの方です。

歴史は繰り返すという。
すべてのことには長所と短所があり、短所が目立つようになったときに、正反対の方向に動きやすいからでしょうか。

例えば、学校教育に関連したことで、学力の低下が指摘されました。
これは、「ゆとり教育」の弊害と言われており、正反対の「つめこみ教育」の方向に動きやすい状況と言えるかもしれません。
どちらにしても短所が目立つ時期の到来は避けられない。
だから、歴史は繰り返すのでしょうか。

以下は【この本からの引用】と【征野の感想】です。

【この本からの引用】
日本がラジオ放送を急いだのは、関東大震災でデマ流言が飛びかい、朝鮮人が虐殺されるなど、民衆がパニックを起こしたからだ。
治安維持のためにも、ラジオ放送を少しでも早く開設したいという政府や民間の意向があった。

【征野の感想】
関東大震災は1923年9月1日、ラジオの試験放送は、翌々年の3月1日でした。
つまり、震災の1年半後に試験放送が行なわれました。

私の乏しい人生経験では、パニック時の人間心理を想像するのは難しい。
震災時の朝鮮人虐殺事件・亀戸事件を初めて聞いたときは、全く理解できませんでした。

この本を読み、ラジオ放送の開始と震災の関連を知ることとなり、まさに本のタイトルどおりの「目からウロコ」です。


【この本からの引用】
関東大震災を知って一番早く、なおかつ大規模に支援活動を展開したのがアメリカ合衆国だった。

【征野の感想】
政治的意図とは無関係の人道支援が、当時からあったことが分かります。
もちろん政治的意図が全くないということはないのでしょうが。

それにしても、当時の日米関係は良くなかったとのこと。
その原因は、日本が中国への進出を強行しアメリカ人の感情をそこねたことや、アメリカ本土への日本人移民の急増でした。

また、驚くことには、日本がその国土に進出しようとしていた中国からも、義捐金が寄せられたとか。

敵対している、国交がないから、ということを理由にせず、他国が大きな災害に見舞われたとき、積極的に支援をする国際関係は、いつまでも続けたいものです。

なお、著者は次のように断言されています。
「今日、外国で大災害が起こったとき、『なぜ日本政府がそんなに多額の援助を当該国へ送る必要があるのか』と、行政の対応に不満を漏らす人がいる。
しかし、それは違う。
他国が困ったときには、ただちに手をさしのべる。
それは、平和外交の基本なのである」と。





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Last updated  2005/07/03 05:46:45 PM
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征野三朗 @ Re[1]:MXS全世界株式(2559)を新規買付(06/08) mkd5569さんへ おはようございます。 オ…
mkd5569 @ Re:MXS全世界株式(2559)を新規買付(06/08) こんばんは なにかと話題のオルカンですね…
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