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「ちょっと、 ノアザミよ。 これ、写真、写真!」 まあ、うまく撮れていませんが 、チッチキ夫人 の要望です。
「ねえ、これ、水引草よ。」 ほんとうは、ここからふもとの駐車場のあたりまで、もうちょっとあれこれ書いて 「下山」編 を終わるつもりでしたが、ちょっと無視されて癪なので、 水引草 にこだわって引用しますね。
「立原道造ですか?」
「なにそれ?」
「いや、水引草に風がたちですけど。」
「まあ、それはともかくとして、あんまり見ないのよ。」「おばーちゃんのとこにもないの?」
「ないない。似たようなのは、あっちこっちあるけどね。」
のちのおもひに 立原道造 但馬 京都 の町中で下宿しながら予備校通いの1年を送ったのは、 50年前
夢はいつもかへつて行つた 山の麓のさびしい村に
水引草に風が立ち
草ひばりのうたひやまない
しづまりかへつた午さがりの林道を
うららかに青い空には陽がてり 火山は眠つてゐた
――そして私は
見て来たものを 島々を 波を 岬を 日光月光を
だれもきいてゐないと知りながら 語りつづけた……
夢は そのさきには もうゆかない
なにもかも 忘れ果てようとおもひ
忘れつくしたことさへ 忘れてしまつたときには
夢は 真冬の追憶のうちに凍るであらう
そして それは戸をあけて 寂寥のなかに
星くづにてらされた道を過ぎ去るであらう
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