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Aug 16, 2013

熊野古道・大峯奥駈第１章　回想録（その１－１）

テーマ：暮らしを楽しむ(384285)

カテゴリ：世界文化遺産

柳の渡し~吉野山_story(3164)2013.8.16
世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を巡ってきました。

世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」・・
・紀伊路（難波→田辺)、
・大辺路(田辺→熊野那智大社・・主に海沿い)、
・中辺路(田辺→熊野本宮大社→熊野那智大社→那智補陀洛山(ふだらくさん)→熊野速玉大社)、
・小辺路(高野山→熊野本宮大社)、
・伊勢路（伊勢神宮→熊野本宮大社)、
・ 大峯奥駈道（吉野→熊野本宮大社) 、
・川の熊野古道(北山川→熊野川)など
紀伊半島に残る熊野三山詣のルートを少しづつ経験してきた。

１３００年とも言われている参詣道。
修験僧にのみ開かれてきた大峯奥駈道は2004年の世界遺産登録後、一般の登山者も少なからず登山しているようであるが他の山々と較べその数はごくごく少ない。
大峯奥駈の場合では、１２０ｋｍの山道におよそ７人が同じ方向に向かって点在する形で歩いている。平均毎日１人が吉野から熊野に向かうようである。修験僧でも今では洞川（どろかわ）から山上ヶ岳の日帰り往復が多い。講の形をとる山伏は月に１，２回程度。

よって、道中まったく人に会わない。よって道に迷えばおしまいという過酷なレースである。

水も、電気も、ガスもライフラインをすべて絶たれた７日の旅は、想像を絶する山旅となった。
１日目・・第75靡（なびき：霊場）：柳の宿～第69靡：二蔵宿（にぞうしゅく)・・標準行程7時間→実際9時間　主な山：四寸岩岳（しすんいわだけ　1235.8m）
２日目・・第69靡：二蔵宿～第66靡：小篠の宿（小笹宿)・・5時間→9時間：大天井ヶ岳(1438.9m)、山上ヶ岳(1719.3m)
３日目・・第66靡：小篠の宿～第54靡：弥山(みせん)・・7.5時間→9時間：弥山:大普賢岳(1780.1m)、行者還岳(1546.5m)、弥山(1895m)
４日目・・第54靡：弥山～第38靡：深仙宿・・6.15時間→9時間：八経ヶ岳(1915.1m)、釈迦ヶ岳(1799.6m)
５日目・・第38靡：深仙宿～第19靡：行仙宿・・9時間→11時間：、地蔵岳(子守岳 1464m))、涅槃岳,(1376.2m)、行仙岳(1227.3m)
６日目・・第19靡：行仙宿～第10靡：玉置神社・・8.25時間→10時間：笠捨山(1352.7m)、玉置山(1076.8m)
７日目・・第10靡：玉置神社～第1靡：熊野本宮大社・・8.25時間→11時間

Up　total・・7860m　スタート：吉野川柳の渡し(156m)、ゴール：熊野川(50m)
Down　total・・7966m
越えた峰・・116
延長距離はGoogle Earthで120km　実際はジグザグコースのためもっと長い
百名山・・八径ヶ岳（はっきょうがだけ）・・駐車場往復コースもあり１泊２日で行ける。

熊野三山（熊野本宮、熊野那智、熊野速玉の各大社)に行幸された宮は２５名　１４１度　最多は後白河上皇の３３度（大辺路経由）

行く前に参考とした書籍：「大峯奥駈道７５靡」：森沢義信　ナカニシヤ出版　３回ほど精読。
持参した地図：２万５千分の一地図９枚(吉野山、新子（あたらし)、洞川（どろかわ）、弥山(みせん)、釈迦ヶ岳、池原、大沼、十津川温泉、伏拝(ふしおがみ)、(この他に「本宮」があれば完璧。)
　　　山と高原地図(昭文社)：「大峰山脈」

一般の山と思い、ルンルン気分で入山する場合は、おそらく途中棄権を余儀なくされる。
禁界領域（山上ヶ岳周辺）があり女性の場合は、稲村ヶ岳迂回を余儀なくされる。
詳細な地図を持ち、コンパスを見、地形を読みながらの登攀となる。当然登山靴。
荷物を20kg、長期間担ぐ体力が必要。
水は１時間で500cc。15分間に125ccの割合。食事には一回500cc必要。よって９時間の踏破であれば水は合計５L必要（個人差があろうが、当方の平均。渇水期は水場が期待できない。)

要するに、バッグパックでの奥駈は、現代版 修行僧 　そのものである。

大峯奥駈第１章　回想録（その１－１）
横浜YCATから23:45発の大阪行き夜行バスで京都に向う。京都着6:20　近鉄線で橿原神宮駅乗換で吉野に向かう。
六田（むだ)駅で下車。8:25。スケッチ。今後の天気を占うが曇りから雨模様。
美吉野橋（みよしのはし）を渡って、いよいよ熊野古道の登攀を開始。
本日の登りは、標高156mから、百丁茶屋(二蔵宿)の1070mまで、Up1263m、Down349m。
吉野神社、下千本、蔵王堂(金峯山寺(きんぷせんじ))、吉野山、高城山、青根ヶ峰、薊岳(あざみだけ)を経て、四寸岩岳（しすんいわだけ　1235.8m）に至るコース。
普通であれば、近鉄吉野駅からケーブルで登り、縦走を開始する。

第75靡：柳の宿から吉野山の方向を望む

対岸は大淀町北六田（むだ）

かなたに吉野山が控える。

峰の薬師上の駐車場から蔵王堂を望む

標高311m。もう汗だくである。
大駐車場で観光客は降ろされる。
この先、大型バスは通れない。
山は、これから進む、
青根ヶ峰、四寸岩岳（しすんいわだけ　1235.8m）

美吉野橋（みよしのはし）を渡リ終わったturbo717の後姿

橋は、渡り終わったばかりの美吉野橋（みよしのはし）
吉野川にかかる橋でである。
昔はこの橋が無く、下流にあった「柳の渡し」を利用した。
Gregory　Baltoro　75（グレゴリー　バルトロ　７５リットル用)に18kgの荷物を詰めて
「熊野まで行きます」と言っても通じない。
きょとんとしている。
「吉野の方角に」と言い直して後ろ姿を写真を撮ってもらう。

Picture1（sketch-direction 132°am8:56 Sketch point:Muda,Yoshino,Nara Pref.,Japan GPS 34.389800,135.830150(°）（34°23'23.28" N,135°49'48.54" E）標高161m
Picture2（sketch-direction 150°am10:19 Sketch point:Yoshinoyama,Yoshino,Nara Pref.,Japan GPS 34.376858,135.850722(°）（34°23'36.69" N,135°51'2.6" E）標高311m

Blogに掲載されている画像はすべて場所名、方位、時刻、GPS情報と標高を付けています。このうちGPS情報(ex. 35.645569,139.615544(°）など )を、Google Earthのジャンプboxに貼り付けて検索ボタンをクリックすると、スケッチした場所に飛ぶことが出来ます。

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