2012読書データベース 0
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「Eye in the Sky」(邦題:アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場) 英米ケニアが共同で行う無人偵察機を使用した対テロ作戦の話です。 決断に伴うジレンマをたっぷりと味わえる、重くて深い100分 傑作だとは聞いてましたが、期待を大幅に上回る作品でした。 シンゴジラで揶揄的に描かれた日本政府の右往左往 ジレンマに陥ると、イギリスとて変わりはしない。 そんな中で、ゲーム理論的な判断で、あくまで合理を貫くアメリカ。 何となく皮肉っぽく描かれていたのはイギリス映画ならでは。 また政治家の感情論と職務執行に徹する軍人の姿勢の対比も秀逸でした。 劇中のほとんどの場面が室内劇 実のところは、一般的な邦画と同等の安い費用で制作されています。完全にアイデア勝利の作品です。
Feb 12, 2017
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映画「沈黙~SILENCE」を鑑賞。 元々、カトリックの司祭を目指していたスコセッシがいかにこの作品を描くのか?キリストの最期を描いた「最後の誘惑」では、映画館を放火されるなどの激しい妨害にあったスコセッシだが、今回はバチカンでの試写も好評だったと聞いています。 また仏教的観念を基に作られた「インファナルアフェア」を「ディパーテッド」として変換することに成功した巨匠が、再びアジア・オリジナルにどう挑むのか?そこにも興味津々です。 感想としては、予想以上に素晴らしい作品です。日本を舞台にした海外作品ですが、日本人として全く違和感を感じませんでした。 驚いたのは、効果音として鈴虫を使っていたこと。私たちは「ああ面白い虫の声」と聞き入る民族。あの音は日本人しか感慨深く感じないという話を最近聞きました。スコセッシは鈴の音を、心から感じ取るまでに日本と親和しているのか?それとも「日本人はそういうもんだ」と、頭で理解した上で挿入したのか?また他国の方々はあの音に対して、どう感じながら鑑賞するのか?それらの疑問が湧き上がってきています。 今回は、頭に浮かんだ考えのままに立ち位置をシフトさせながらの鑑賞。鑑賞後思ったのは、普通の人間があの極限状態に置かれるとどう振る舞うのか?実のところは、遠藤周作やスコセッシは彼に自分を投影している。もちろん私たちも「キチジロー」傍観者としての立場ではなく、彼に共感を持ちながら疑似体験として再度鑑賞すると、本当に伝えたかったことに到達できるんだと思います。関連している書籍と映画をピックアップしました。(除く聖書)遠藤周作著「沈黙」原作です。大学入試の過去問か模試で使われたシーンの文章がフラッシュバックしてきました。それほど原作に忠実だったということだと思います。スコセッシが「最後の誘惑」の後に、司祭からこの本を贈られたことで、30年に渉る壮大なプロジェクトが始まりました。リチャード・ドーキンス著「神は妄想である」「利己的遺伝子」で有名なリチャード・ドーキンス氏が科学者の見地から宗教を語っています。ちなみに仏教は彼の定義では宗教ではない。科学に立脚した、心理学であり倫理学です。宗教批判と言うよりも、宗教のあり方批判です。親鸞著「歎異抄」岩波文庫悪人正機説を唱えた親鸞の代表的著書南無阿弥陀仏と唱えるシーンがあり、ドキッとしました。紐解けば、まさに「悪人正機」です。本当に共感すべき登場人物は、キチジローなのかもしれません。 松岡正剛 著 「法然の編集力」言わずと知れた親鸞の師匠・法然その思想の解説書です。映画鑑賞後にパラパラっと読み直してみると、あまりにもど真ん中のストライクすぎてビックリです。内田樹編「日本の反知性主義」この書籍に書かれていたヨーロッパでの出来事に関して、その根源的な語りを劇中に感じました。「最後の誘惑」同じくスコセッシ監督がキリストを描いた問題作この作品の制作後、キリスト教の司教から渡されたのが「沈黙」だったようです。ここから30年温めて実現したのが今作。「ノア 約束の舟」聖書の創世記と進化論を融合させたシーンが秀逸でした。作品自体は傑作とは言えませんでしたが、そのシーンだけでもお釣りが来ると感じました。
Jan 28, 2017
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本書が起爆剤となり、議論、提案、果ては怒りに震えるほどの反論を生み出したり、よしあしはどうあれ再評価につながったり、刺激を受けた読者が、目を向ける機会がなかったかもしれない映画や映画制作者、ジャンル、各国映画を見つけられたとしたら、本書は期待どおりの働きをしてくれたと言えよう。 フィリップ・ケンプ ~はじめに~より「世界シネマ大事典」 フィリップ・ケンプ他 著 昨年末、三省堂書店から発売されていた「世界シネマ大事典」意を決して、購入いたしました。もちろん衝動買いではありません。 この手の書籍は、読者の慧眼を高めるという目的で、どちらかと言うと大上段から論じているケースが多いです。ところが「世界シネマ大事典」は、この記事の冒頭に載せた「はじめに」の1節でも表現されているように、そんな雰囲気ではありません。様々な代表作に対する論評を通じて、読者がそれぞれの書き手との対話を行い、結果として、世界の映画文化の向上を願う。そんな真摯な姿勢が感じ取れます。 またハリウッドに片寄ることなく、映画文化として重要な作品は、洋の東西問わず掲載されています。世界の映画文化を体系的に捉まえることの出来る良書です。もちろん索引も映画名・人名共に充実しており、調べる本としても快適です。月世界旅行ドイツの巨匠 ヘルツォークパニック映画「タワーリングインフェルノ」スピルバーグ「プライベート ライアン」ブラジル映画の珠玉「シティ・オブ・ゴッド」
Jan 23, 2017
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IMAXで観賞。 レオナルド・デカプリオがアカデミー最優秀主演男優賞を受賞 。 噂通り、圧巻の演技です。ここまでやられると、文句のつけようもありません。 また最優秀監督賞にアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥそして最優秀撮影賞にはエマニュエル・ルベツキ是非とも劇場で体験すべく新感覚映像です。 ちなみにイニャリトゥ監督は二年連続 ルベツキは三年連続のアカデミー賞受賞です。もう1つ特筆すべきはBGM 休符を聞かせる作りで、呼吸を止めないといけない感覚に陥ります。 これはスゴいなと思っていたら、坂本龍一でした。 以下、素晴らしい映画だからこそハードルを上げての感想 欲を言えば、起承転結の承と転の繋ぎが穏やかすぎたか。 いわゆるロードムービー的ではあるのですが、ダイナミックさが薄かったです。 緩急と見なしてもいいのかもしれませんが、緩やかな中にもスパイスは欲しかった。 また作品としては素晴らしかっただけに、テーマ(哲学性)の薄さが気になりました。同じイニャリトゥ監督「バベル」「バードマン」で展開されたアイロニカルな表現。特に「バードマン」における、あらゆるメディアに対する皮肉が秀逸だっただけに、外された感じです。 そのあたりが、作品賞を取れなかった所以なのかもしれません。例えるとすると、超高級なステーキサンド。「このレベルのお肉をサンドイッチにするとは、とてつもない。欲を言えば、もう少しマスタード効かせて欲しかった」感じですかね。 エンドロールで
May 14, 2016
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YMCA(Yawatahama Movie Association)の4月例会にて、待望の「バットマンVSスーパーマン」観賞しました。スーパーマンの信じる正義とバットマンの信じる正義どちらも不完全。その二つの正義がぶつかり合い。真の正義が生まれる。なんて正義論を語るべき映画なのかなと思いきや、あまりにもボリューム感がありすぎて、そんなことはどうでもよくなりました。満腹感を表現すると、こんな↓感じです。ラーメン二郎ところが一番印象に残っているのが、バットマンでもスーパーマンでもない。なんと!!ワンダーウーマンです。正体が判明するシーンや登場するシーン外連味(けれんみ)たっぷりすぎる描き方です。「ほらほらほらほらワンダーウーマンだぞ!!」特に登場のテーマミュージックが最高でした。ハンス・ジマーとジャンキーXLのコラボがばっちり決まりました。音楽のメーキング映像が今から楽しみです。※注意点 「マン オブ スティール」の続編です。よって、観ていないと、話が理解しにくい。 バートン版バットマンやノーラン版ダークナイトとは繋がってません。 ザック・スナイダー好きにはたまりません!!
Apr 10, 2016
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Xミッション ↑ こんな映画 牛丼によって紅生姜が美味しく食べられるように、ストーリーによってアクションが美味しく楽しめる映画 でも肉はしっかりしていないので、松山の三河屋ではなく、吉野家かな。 写真は三河屋さん 肉しっかりで、玉ねぎシャキシャキ 「信長協奏曲」 ピザを食べたら甘かった。「なんだフルーツピザかよ!」 でも一つ一つの具は美味しい 特に主役が素晴らしい!旬だけに(笑)
Mar 28, 2016
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映画「BIG SHORT」ジャンルとしては金融エンターテインメントBGMも風刺もパンチが利いて、また笑えるシーンも豊富。感覚としては、「マネーボール」をベースに、「不都合な真実」の講義的要素を加え、「オデッセイ」的なノリを加えた作品です。(「ウルフ・オブ・ウォールストリート」は未見ですが、聞いた話では近いのかも。)もともと「大逆転」や「ウォール街」、そして「ハゲタカ」のドラマ・映画&小説に大はまりした私にとっては、大傑作でした。正直言うと、金融や経済に全く興味のない方は無理かもしれません。絶賛1割5分 面白い2割 なんとなく分かる3割 意味が分からない1割5分 寝てしまった1割 途中で帰った1割各レビューを見ると、大体こんな割合です。 とにかく金融の専門用語だらけです。CDS MBS CDO サブプライム などの金融用語解説は、様々な手法で丁寧に行われますので、そこは安心してください。ただしCDSに関しては、説明が中途半端です。予習をして上で、何となくでもCDSの意味を掴んでおいたほうがいいと思います。(参考 Wall Streetの感想ブログです。多少の関連用語はリンクさせています。)もちろん一般的な経済知識は必要です。またS&Pとムーディーズの格付け会社は何の説明もなく出てきますし、もちろん投資銀行の名前も当然のごとく出まくります。そして3つのドラマが同時進行し、主要登場人物も多い。群像劇が苦手な方は、厳しいかと思います。結局、万人には薦められません。金融のプロ、或いは金融に興味のある方、または金融に興味を持つ方には必見かもしれません。また経済系の学部の学生は絶対に見ておくべきです。どんな入門書よりも、金融のことが優しく説明されています。敢えて申し上げるならば、映画に学びを求めるタイプの方には、知的好奇心を満たしてくれる最高級の作品です。娯楽性だけが映画の魅力ではありません。(娯楽性がない訳ではないですが)未知の出来事に遭遇し、その疑似体験を行うことで、自分の世界を拡げる。学びの深さへの入り口。その意味で、映画らしい映画です。邦題は「マネーショート 華麗なる大逆転」「華麗なる大逆転」というのは、この二つを安易にくっつけようにしか思えない。決して、「華麗」でもなく、何なら「大逆転」なども起こらない。ポスターは同じ金融映画の「ウルフ・オブ・ウォールストリート」と同じブラピの集団劇「オーシャンズ」を合わせたようなデザインにしたのか?そして内容とかけ離れたポスターの誕生↓俳優の写真と名前も一致していない。集団劇ではなく、群像劇です。追記非常に気になっているのが、(たぶん)クリスチャン・ベールの書棚に置かれた書籍が何冊が映るシーンです。アダム・スミスの名前は把握できたのですが、それ以外は見逃してしまいました。劇中の会話とのクロスオーバーしてのシーンでしたので、登場した本に深い意味があるんだと思います。もう一度劇場で観るか、或いはブルーレイを購入するか。いずれにしても、きっちりと分析検証していきます。
Mar 15, 2016
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「『知性』とは、容易に答えの見つからぬ問いに対して、決して諦めず、その問いを問い続ける能力のこと。」リドリー・スコット監督「オデッセイ」鑑賞しました。 結論から申し上げると、非常に素晴らしい映画でした。 しかしながら同じリドリー・スコット作品と比べると、映画史における金字塔である「エイリアン」「ブレードランナー」のように未来永劫語られるレベルとまでは言いません。但し、アカデミー賞を取った「グラジエーター」クラスであったと言ってもいいでしょう。 前評判通り、スコット監督は長年の居眠りから目を覚ましたようです。 私がこの映画に求めたのは宇宙開発に関わる方々の「知性」をいかに表現しているのか。これは「アポロ13」が「『知性』とは何か?」を学ぶのに最も適した映画であるという話もあり、同じく宇宙開発における危機を描いた「オデッセイ」がいかなる「知性」を示してくれるのかを期待していました。 この映画で提示された知性は「明るさ」 。ポジティブとか楽観的という意味ではなく、トラブルに対峙するためのマインドセット(心構え)です。 一寸先は闇と思える状況で、いかに光明を見いだすのか?或いは、いかに自らの力で燈を灯すことができるか?実のところ、「明」という漢字の字源はそんなところでもあります。 こちらの日記にも書きましたが、やはりBGMが肝です。映画の雰囲気を創出していると共に、歌詞とストーリーがリンクしています。これが素晴らしかった。特にDavid Bowie「Star Man」は、涙ものです。そう言えば、BGM の歌詞が場面を物語る映画って久しぶりです。非常に懐かしく感じました。リドリー・スコット作品と「ライトスタッフ」&「アポロ13」「ライトスタッフ」「アポロ13」を観ていると、解釈に深みが出てきます。特に「アポロ13」におけるフィルターにまつわるストーリーを知っているかどうかで、楽しめ方が全く違うかと思います。(写真は一昨年の宇宙博で展示されていたレプリカです。)「知性」の定義や考察はこちらを参照しました。知性を磨く〜「スーパージェネラリスト」の時代〜【電子書籍】[ 田坂広志 ] アポロ13【Blu-ray】 [ トム・ハンクス ] アポロ13 知性とは何かも学ぶための最高の教科書です。 ライトスタッフ 製作30周年記念版【Blu-ray】 [ サム・シェパード ] これも必見です。
Mar 11, 2016
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ゼロダークサーティー アナと雪の女王 ゼログラビティ マッドマックス スターウォーズ フォースの覚醒 近年、女性が活躍する映画が増えてきました。 確かに、以前から女性が活躍する映画はあります。 例えば「テルマ&ルイーズ」 または「エイリアン」や「ターミネーター」 それらは、男性社会で抑圧された中で、自己を解放するかのようなイメージです。 言うなれば、ラディカルフェミニズムでしょうか? しかし冒頭であげた近年の作品は、性別という意味でのジェンダーを超えて、自己を確立して活躍します。 もう25年以上も前の話です。 大学の歴史の授業で、任意の二つの年表を並べて考察してレポートを作成する宿題が出ました。 私はアメリカの歴史とハリウッドの歴史を並べて、映画がいかにアメリカの社会を物語る存在なのかを論じました。 映画が語る社会の変化、その妙に感動を覚えたことを思い出します。 歴史を学ぶ意味が、EHカーの言うように、過去を語ることではなく、過去が未来へと繋がる瞬間を悟ることだとすれば、映画を考察することで現代の深い理解に繋がるような気がします。 また「映画観ること」を「映画を楽しむ」だけで終わらせる勿体なさを、同じ頃、町山智浩氏の著書から学びました。 といことで、近年の女性活躍映画が何を物語っているのか。 もしかすると初の女性大統領誕生への気運の高まりのシンボル? 或いは、過度に父性社会に傾きすぎた20世紀からの揺り戻しによる母性社会の到来? いやいや 性差としてのジェンダー論を超越した総活躍社会という意味での真のダイバーシティの隆盛? 特にスターウォーズが物語っています。 結局は未来において判断がつくことですが、大きな流れの変化が起きていることは確かです。 参考文献です。 EH カーの名著です。 歴史を学ぶ意味が掴めます。 歴史とは何か [ エドワード・ハレット・カー ] 町山智浩氏の映画批評本です。 【中古】映画の見方がわかる本—『2001年宇宙の旅』から『未知との遭遇』まで (映画秘宝COLLECTION) ブレードランナーの未来世紀 [ 町山智浩 ] 同じく町山智浩氏も関わっている映画によるアメリカ社会の考察シリーズ 映画を観ることを映画を楽しむだけで終わらせるのは勿体ないと感じます。 90年代アメリカ映画100 [ 佐野亨 ] 全巻揃えています。
Mar 3, 2016
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東京出張にて、空き時間に映画鑑賞 ハンガリー映画「サウルの息子」 アウシュビッツにおけるホロコーストの実状を描いた映画です。 キャッチコピーは「最期までであり続けるために」 この文言からすると、お涙頂戴の感動映画に思えます。 しかしながらスクリーンで展開されるのは、とてつもない地獄絵図。 アウシュビッツで起きた凄惨で残酷な出来事を、特殊な手法で表現しています。予想を遥かに超える凄まじさでした。 あらゆる地域で立ち上がっているように思える民族主義 その極みにこのような出来事がある。 私たちもそこに陥る可能性があることは肝に銘じないといけないのかもしれません。 またハンガリーとホロコーストの関わり。 だからこそハンガリー人の監督が表現しなければならなかった事実。 新人監督とは思えない迫力の裏には、そんな制作意欲があるように感じました。 人類の記憶を書き留め風化させない。 映画の最大の意義の一つを示してくれた作品です。
Feb 23, 2016
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「ザ・ウォーク(The Walk)」 普通の3D で鑑賞 先輩「ただ綱渡りするだけなんやろ?」 私 「そうですよ。」 先輩「それで面白いん?」 私 「それが面白かったんですよ!」 先輩「へぇ~ そうなんか!」 私 「終わったとき、コーヒー半分しか飲んでなかったです」 先輩「結構、集中したわけやな」 私 「でも高所恐怖症の人はやめとった方がいいですよ」 先輩「まあ、俺は大丈夫やけどな」 よくできた映画でした。
Feb 10, 2016
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5日から公開された「オデッセイ」(原題:Martian)リドリー・スコットの最高傑作という方もいれば、中には寝てしまったという人も・・・・・・評価が真っ二つのようです。町山智弘氏によるオデッセイ解説を参照すると、受け入れられなかった方は、もしかすると劇中のBGMが分からないことが原因の可能性もあります。(こちらはややネタバレもありますが、映画をスポイルする内容ではありません。正当な見方へのガイドです)ということで、サウンドトラックのリストまとめてみました。 ↓オデッセイ・サウンドトラックリスト自分の経験と知識の範囲内で映画を読み取ってしまうと誤解してしまうこともあります。準備を万全に整えて、鑑賞に臨みます。
Feb 6, 2016
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YMCA(yawatahama movie culture association)2016年1月例会のお題は「ブリッジ・オブ・スパイ」 監督スピルバーグ・脚本コーエン兄弟ということで、スペクタクルなサスペンスを期待するかもしれません。 実際は静かに展開するポリティカルサスペンスでした。2015年に「スペクター(007)」「ミッションインポッシブル」「キングスマン」「アンクル(ナポレオンソロ)」が公開され、今年はボーンシリーズ派手なアクションが売りのスパイ映画が続くなかで、スパイの現実を表現したことは、刺激を追求する今の映画作りへの挑戦のようにも感じました。過激な反共反ソだったマッカーシズム(赤狩り)の直後ということを、時代背景として押さえておくと、楽しめ方が高まると思います。
Jan 17, 2016
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「スターウォーズ フォースの覚醒」が1月7日時点で「アバター」を抜き、全米歴代興行収入1位に輝きました。 映画の出来という観点では、私が昨年劇場で観た映画の中では、「セッション(Wiplash)」「バードマン」「クリード(ロッキー7)」に続く4番目であり、「マッドマックス 怒りのフューリーロード」「ミッションインポッシブル ローグネーション」と同等なのかとも感じております。 これは、スターウォーズ以外の映画も非常にハイレベルであったという結果です。例えば「ミッションインポッシブル」も歴代最高傑作でした。もともと噂されていたように、2015年は映画史上最高の年だったのだと思います。 ただしスターウォーズという映画は、映画の出来云々ということとは関係無く、その存在自体がもはや確立された文化です。 エピソード4が活劇・史劇・神話の要素を映画に復活させた意義は、映画史における重要な出来事であることは間違いありません。また前年のロッキーと共に、時代の変化を感じさせる、或いは時代を変えたのかもしれない 思想や哲学とも言えます。 そして地球上で暮らしている70億人の人類の中で、10億人は見たことがあるということからも、人類の芸術史上に残る作品です。 ということで、スターウォーズ関連本三冊を購入。改めて、スターウォーズが何なのかを勉強です。【楽天ブックスならいつでも送料無料】ユリイカ(第48巻第1号)「スターウォーズと映画の未来 あるいはYouTube以降の映画史」と題されているように、YouTubeの登場による映画の変質。そして映画史におけるスターウォーズの存在を論じながら、映画の未来を様々な識者が論じています。【楽天ブックスならいつでも送料無料】スター・ウォーズ学 [ 清水節 柴尾英令 ]スターウォーズに関する様々な情報を紹介し、考察しています。ルーカスがなぜスターウォーズに至ったのかは、非常に興味深い内容です。【楽天ブックスならいつでも送料無料】スター・ウォーズ論 [ 河原一久 ]「スターウォーズ学」に比べると、少し固いです。映画史におけるスターウォーズの意義を俯瞰的に眺め論じています。エピソード4におけるオマージュやインスピレーションが沢山リスト化され、有難いです。
Jan 9, 2016
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待望の「ガンダムUCepisode7」 劇場でガンダムを観るのは小学校六年生の「めぐりあい宇宙」以来。 スクリーンいっぱいに表現されるガンダムの勇姿 やっぱり大興奮です。 なぜなら男の子ですから!! 実は、先述の「めぐりあい宇宙」以降は、ガンダムにはほとんど触れておりませんでした。 40代も半ばにして、再びガンダムと付き合うきっかけとなったのは、やはりFacebook。 日本商工会議所青年部で知り合ったガンダム好きの仲間が作ったガンダム同好会グループで情報を得るうちに、ガンダム熱が再燃。 ここ何年間か、暇を見つけて、レンタルで作品を観ていました。 ドラマの時系列で鑑賞していき、ようやく今年はじめに最新作の「ガンダムUC」にたどりついたところ、これが面白い!! ツボにはまりました。 調べれば、原作は福井晴敏氏 「亡国のイージス」などの作者であり、歳は私の1歳下で同年代。 本人が志願しての小説執筆のようです。 ガンダムの原点に戻りつつ、同年代の人間であるからこそ感じる思想が込められている。 それがUCの魅力です。 敵であるフルフロンタルの言葉 「現状維持のためなら、可能性をも殺す。それが人間だ。」 そして多くの登場人物が、そのような「人間」らしさを以って行動してしまいます。 それに対して、主人公たちは、「それでも、信じる!!」と、反論しながら、悩み迷いながらも、可能性に向かって進んでいく。 それがこのストーリーの構図。 そして迎えたフィナーレ。 宿命にしっかりと向き合うことによってのみ、新たな運命を切り開くことができる。 そんな内容でした。 表題の「ラプラスの箱」とは、このシリーズの最大の謎であり、またストーリーの鍵です。 もちろんその謎も解明されます。 それは何だったのか? 可能性そのものとだけ申し上げておきます。
May 31, 2014
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アナと雪の女王の感想です。※公開中なので、極力ネタバレしないように気をつけてます。ゴールデンウィーク中は基本的に仕事です。だいたいは子供もほったらかしで、仕事に勤しんでいます。 ところが、こどもの日の今日、日中に空き時間ができました。 これ幸いに子供たちを連れて「アナと雪の女王」を鑑賞です!(妻は仕事してましたが・・・・)劇場は超満員シネマサンシャイン大洲には、100回以上は行ってますが、こんなの初めてです。なんと席は最前列大洲で最前列も初めてですね!お蔭で、ちょっと首が痛いです。一つ前の回は札止めだったみたいで、観客動員数1,000万人越えは流石ですね。ストーリーには触れませんが、やっぱりディズニー映画。愛とファンタジーの王道です。 さんざん話題なっていた松たか子さんの「ありのままで(Let it go)」期待通り良かったです。 また神田沙也加さんも侮れません。やっぱりDNAですかね。 松たか子さんとのデュエット「生まれて初めて」場面のクロスカッティング(交互編集)と相まって、非常に楽しめました。同じ出来事に対する二人の正反対の心理状態。その対比の表現として、非常に分かり易く効果的な曲でした。 このクロスカッティング+デュエットはミュージカル映画でしか味わえない醍醐味ですね。 (この醍醐味に気づいたのが、レミセラブルにおける「one day one」。あまりいい映像がなかったので、貼り付けてはいませんが、視聴可能な方は、映画版とミュージカル版を比較して頂ければと思います。) 映像に関しても、氷や雪の表現も動き豊かで、そして美しくて見応えがありました。 もちろんアニメーションならではのダイナミックな動きやコミカルな仕草も楽しめました。 それ以上に驚いたのが、細かな描写です。なんとドレスアップしたアナの肩にソバカスが!!これはキャラクターを際立たせるためだとは思いますが、それにしても仕事が細かい!! ということで、やっぱりディズニーのクオリティは恐るべしです。 追伸 エンドロールが終わるまでは席を立たないで下さい。
May 6, 2014
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昨年は映画を11本観たはずが、何を観たのかをほぼ失念しています。やっぱり書かなきゃ!!ということで、二月に観た「JACK RYAN : Shadow Ricruit」(エージェント・ライアン)結論から申し上げると、映画としては悪くない。というか面白かった!!悪役のケネス・ブラナー(兼監督)もいい味出してるし、主演のクリス・パインも頑張っている。冒頭なんか、ジャック・ライアンを知る人間にとっては、待望してきたシーンでした。ただジャック・ライアンの魅力は、エージェントではなく、アナリストだったはずなのに・・・・・・邦題にエージェントと付くのを知った時、「ジャック・ライアンはアナリストやろ!!」とやや憤慨し、一抹の不安が湧き上がりましたが、その不安が現実のものとなった・・・・・・・・・物語で断片的に起こった出来事を一つ一つ検証を重ね繋げていくことで、ライアンが真相にたどり着く。そして様々な政府部門の精鋭たちと協力して、事態の収拾・解決に成功する・・・・・・・だったはずなのに・・・・・・・そもそものジャック・ライアンとの出会いは、1990年学生時代の夏休みに、渋谷で友人と鑑賞した「レッド・オクトーバーを追え」が初めてです。「諜報戦には、スパイだけじゃなく、アナリストっているんだ」という驚きを得ると共に、海面からジャンプする潜水艦ダラスの映像にも衝撃を受けました。あのダラスの映像を大画面で再度体験したく、名画座にも二度足を運んだ記憶があります。その後、トム・クランシーの原作本にも手を出し、ジャック・ライアンシリーズの愛読者となりました。最後に読んだの「日米開戦」日本人がジャッボジェットを乗っ取りホワイトハウスに特攻するという内容です。これは後々問題作となりましたが、後味の悪さもあり、以来、シリーズとのお付き合いをやめました。映画としては、先述のアレック・ボールドウィン主演「レッドオクトーバーを追え」ハリソン・フォード主演「パトリオットゲーム」(92)「今、そこにある危機」(94)そしてベン・アフレック主演「トータルフィアーズ」全て劇場で鑑賞しましたが、私としてはアレック・ボールドウィンがライアン役としてはピッタリです。 アレックが初見だったというのも多分に影響されてはいますが、最も原作には忠実だったのではないかと思います。ハリソン・フォードでは、オッサンすぎる。ベン・アフレックでは、軽すぎる。そして今作のクリス・パイン彼が主役を務めた同じくリブートのスタートレック。 これは胸湧き踊る秀作で、それ故にnewライアンに対する期待はかなり高いものでした。 しかしながら結果としては、前段で述べたように、イメージに違和感が。 言うなれば、ライアンのnewカーク化 あるいは、ボーン化 何故か、新鮮味を感じません。 アメージング・スパイダーマンに関しても、作品としては素晴らしかったにも関わらず、新鮮味を感じず、同様の感覚を覚えました。もしかするとリブートに対して食傷気味なのかもしれません。「ミッションインポッシブル」「ダークナイト」「007」「スタートレック」「マン オブ スティール」、そして自己リブートとしての「ミッションインポッシブル3」私にとってのリブート名作には、肩を並べるに至ってなかったというのが、正直なところです。シリーズとしては続くようですので、できますれば、本来のジャック・ライアンシリーズの魅力をもう少し組み入れて頂ければと思います。
May 4, 2014
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GRAVITY(邦題:ゼログラビティ)概略としては、偶発的な事故によって、宇宙空間に1人取り残された女性宇宙飛行士が、地球に帰還するために奮闘する姿を描いた作品です。多くの方が述べられていますが、「ゼログラビティ」(無重力)という邦題よりも、「GRAVITY」(重力)という原題の方が適切だということ。実際、私もそう思いました。また鑑賞後、監督のアルフォンソ・キュアロンに興味を持ち、「トゥモローワールド」を拝見しました。視点の転換と長回しが素敵な監督です。ハリーポッターの「アズカバンの囚人」も監督してますね。このGRAVITYでは、見事、アカデミー監督賞を受賞しました。また私は3D否定論者でしたが、この作品によって、その考えを改めました。今までの3D作品に関しては、技術的側面に胡坐をかいていたにすぎず、結果として、工夫のない作品ばかりという印象を持っていました。鑑賞後、やっぱり人類の英知って無限なんだと、感動を覚えました。この作品が映画史上で重要なのかどうかは、もう少し時間が経たないと判断できませんが、今でも劣化していない「2001年宇宙の旅」の素晴らしさを改めて認識できる機会だったのかもしてません。1月にIMAXで見た映画ですが、備忘録的なデータベース作成のために、書きます。多分、激しくネタバレするので、ご用心★BD/洋画/ゼロ・グラビティ ブルーレイ&DVDセット(Blu-ray) (Blu-ray+DVD) (初回限定生産版)/1000484096そもそも映画って、何?極端に物理的に表現すると、スクリーンに反射された「光」とスピーカーから放たれる「振動(音)」によって構成されるエンターテインメントです。もちろん劇場内の雰囲気や誰と観に行くかというシチュエーションなど、第二次的要素もありますが、基本的には光と音で作られています。この作品は、その光と音が、他の映画と比べて極端に少ないの特徴です。ある意味、映画としての反則技で、宇宙空間を上手に表現しています。 先ずは、光に関して。宇宙船やステーション内以外の宇宙空間での場面は、天体と物体以外は、ほぼ暗闇です。そして劇場空間も暗闇であることから、あたかも自分自身が宇宙にいるような感覚にとらわれます。なんちゃって「センス オブ ワンダー」って感じでしょうか・・・・もしDVDで鑑賞されるなら、真っ暗闇で観られることをお奨めします。 そして、音に関して。実際に、空気の無い宇宙では、振動も伝わらないので、音も伝わらない。この作品においても、通常なら聞こえてくるはずの音がありません。例えば宇宙船やステーションが破壊されるシーンも、(BGMは流れますが)爆発音がありません。そこで感じられる違和感は、圧倒的な絶望感や無力感として襲いかかってきました。また主人公の視点からの映像では、宇宙服のヘルメット内の呼吸のみが音として存在し、非常に緊迫感のある映像となっています。正直、買っていたコーヒーを飲むことすらはばかられる静寂が続きました。またこの作品で描かれていないのが、原題であるGRAVITY=重力重力がない中で思い通りに動くことがこんなに大変なんだと、うまく表現されています。「重力って大切!!」と思いながら、運動エネルギーのみに翻弄される主人公を眺めていました。これら宇宙空間の映像に関しては、「2001年宇宙の旅」へのオマージュをなんだと感じました。あの当時に、今観ても違和感のない宇宙を描いたキューブリックの凄さを思い知りました。フィナーレは地球への帰還。先ずは、水中に落ち、宇宙船の中で溺れそうになる。せっかく地球に降りたったのに、なかなか空気にありつけない。どうにか脱出し、ようやく呼吸できた時の描写が、初めて呼吸する誕生の瞬間の比喩にも感じられました。そう言えば、地球上に空気があるのも、重力がちゃんと繋ぎ止めてくれているからなんですね。そして大地にたどり着き、日本の足で自立した瞬間に画面が暗転し、「GRABITY」の文字がバーンと出て、エンドロールに突入します。原題の方が適切だと思ったのは、この時ですね。さんざん無重力を描きつつ、最後には地球の恩恵である重力の存在を示す。
May 4, 2014
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月一本ペースで年間12本映画を観るのが毎年の目標です。但し、八幡浜に帰って来てからの2000年以降は一回も達成できていません観たい映画の上映時には時間が取れず、時間がある時には観たい映画がない。そんな状況も多々あるので、なかなか難しいですね。何よりも、近くに映画館が無いのが痛いのですが・・・・・・今年に入って観たのが「ゼロ・グラビティ」と「ジャック・ライアン」「Rush」「ウルフ オブ ウォールストリート」は見逃してしまいました。今のところ観ておきたいのが 上 映 中 アナと雪の女王 上 映 中 ロボコップ 上 映 中 LIFE 5月10日 それでも夜は明ける 5月17日 ガンダムUC episode7 5月31日 世界の果ての通学路 6月20日 300 ~帝国の進撃~ 7月 4日 オール ユー ニード イズ キル 8月 8日 トランスフォーマー:ロストエイジ12月12日 インターステラー 未 定 猿の惑星:新世紀 愛媛で未定 チョコレートドーナツこれ以外にも、スパイダーマン キャプテンアメリカ Godzilla あたりもよさそう。何と言っても「インターステラー」は必修です。前売り券も購入します。ただ・・・・そこに続く二番手が見当たりません。「観ておいてもいいかな」という作品ばかりです。強いて挙げるならば「オール ユー ニード イズ キル」トム・クルーズ主演で、原作は日本のライトノベルそして私にとっての一番の魅力は、ボーン・アイデンティティも手掛けた監督のダグ・リーマン面白い要素が結集しているので、傑作になるのかも!!トランスフォーマーに関しては、前作も家族と行ったので、ちょうど夏休み期間ですし、家族サービスとしてスクリーンの前に座れそうですね。
Apr 18, 2014
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歴史の勉強を兼ねて親子で鑑賞です。時代は豊臣秀吉の天下統一が目前の1590年「でくのぼう」由来の成田家城代家老「のぼう様」が、石田光成率いる豊臣軍に闘いを挑むという史実に基づいたストーリー成田(のぼう)軍500に対し石田光成率いる軍勢は2万「300」のテルモピュライの闘いにおける100万vs300程ではないけれど、圧倒的な戦力差「300」では究極的に鍛えられ且つ統率されたスパルタの戦士たちの力で対抗一方、のぼう様の場合は、ユーモアと人間力で立ち向かいます。冒頭はナレーションに頼りすぎで冗長に感じましたが、ストーリーが展開するにつれどんどんテンポが増していき、徐々に引き込まれていきました。やはり魅力は狂言師・野村萬歳のユーモラスなセリフと動きそれと共に、のぼう配下の佐藤浩市・ぐっさん・成宮寛貴ら武将の戦いも見ごたえ充分です。主要人物の見せ場が連続することで、ユーモアとシリアスとの緩急差が生まれ、非常に生き生きとした映画になっていました。2時間を超える上映時間でしたが、その長さを感じさせない面白さでした。
Nov 4, 2012
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レガシー見ました!そもそもボーンシリーズって何!?もともとはベストセラーのスパイ小説その原作に少年時代から惚れ込んでいたのがダグ・リーマン映画化権を獲得し自ら監督することで、この世に誕生したのが映画版のボーンシリーズです。このダグ・リーマンという映画作家1965年生まれ父は著名な弁護士であり、イラン-コントラ事件を調査し、かのオリバー・ノース中佐に尋問した男一作目の「ボーン・アイデンティティ」には、そんな父の自伝や直に聞いた話をアイデアとして活かしています。またストーリー上で展開される外交政策と共に、自身が信じる(本人曰く中道やや左派)政策もほのめかす程度に盛り込むことで、観客に外交の在り方に関して問う姿勢も取っています。信念と哲学に裏打ちされた骨太なサスペンス&ドラマそして実験的ともいえるカメラワーク加えて、リアルな格闘シーン初めて観たときは体に激震が走りました。案の定、その後のスパイ映画の在り方を変える作品となりました。結果、「007」や「ミッションインポッシブル」も路線の変更を余儀なくされています。二作目「スプレマシー」三作目「アルティメイタム」では、ダグ・リーマンは製作総指揮監督は、ジャーナリスト出身のポール・グリーングラス更にサスペンス性は高まり興行収入も倍々で増加していきました。では四作目のレガシーはどうだったのか?監督は、一作目から四作目全ての脚本を手がけたトニー・ギルロイ悪くはないし確実に良作だけれど、ややテンポとリズムが落ちたような気がしました。一作目から三作目の未公開映像を見ると「こんな名優にこんなに演技させたのに、よくもまあバッサリいったな」常に緊迫感を保つためにリズムとテンポを重視。そのため説明を極力排除し、散りばめたヒントによって観客を導く手法です。今作は、前三作に比べると、説明調のセリフも多く、冗長に感じました。でもこれって、脚本家ならではのシーンとセリフに対する愛の表れのようにも感じますが、結果として、とてつもなく高いハードルは越えられませんでした。但し、ジェミー・レナーは見応えありましたし、レイチェル・ワイズも良かった。何よりも、エドワード・ノートンのミッションにのみ忠実な冷徹なキャラ引き続き注目していきます。
Oct 12, 2012
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リドリー・スコット監督作品の劇場での鑑賞は「ブラックホークダウン」以来の10年ぶり、そして記念すべき10作品目(ブレードランナー通常版・完全版・ディレクターズカット盤もそれぞれ劇場で観ましたが、あくまで一作と数えています。)映像的には申し分のない素晴らしい作品でした。概要は、リドリー・スコット監督の出世作「エイリアン」の前日譚を描きつつ、この作品のキーワードである「種の起源」に挑んでいます。登場した「種の起源」関連・タイトルの「プロメテウス」はギリシャ神話・アフリカでの葬式を描いたシーンでの「違う宗教だから」というセリフ・十字架のやり取り・ダーウィンの進化論宗教(神話)によっても、また科学の学説によっても、人類の起源の説明が異なります。ある意味、その全てを否定しつつ、同時にその全てを肯定しているのが、この作品のように感じます。進化論と宗教が相容れないないことは、私たち日本人の想像を超えた問題であり、そこを理解しないと解釈するに至らない作品なのかもしれません。その点が日米の反応の要因でしょうか!?ストーリーを一般化して語ると、地球外生命体の力により人類が誕生し、その導きにより宇宙の旅にでる。これって「2001年宇宙の旅」と同じやん!また今作ではアンドロイド、2001年ではコンピューターAIが人間をかき乱す点も共通です。これはリドリー・スコットなりの2001年なのでしょう。また、その制作スタイルを踏襲している可能性も考えられます。2001年の場合、原作を読んだり、またテーマに使われた「ツラツゥストラ」を手掛かりに永劫回帰(ニーチェ)に行き着くことによって初めて土俵に上がれるとも言われています。そんなスタイルを継承しているなら、劇中の様々なヒントに注視しつつ核心に徐々に近づく鑑賞態度を求めているのかもしれません。但し、あまりにも削除された映像が多く、それ故に断片的な繋ぎになってしまった可能性は否定は出来ませんが・・・もう一つの話題は、エイリアンの発案者自身がエイリアンシリーズをスポイルしてしまってるんじゃないかということ。この点に関しては、私は原点回帰だと思います。エイリアン2こそがスポイルだと思っている派なので!一点だけ批判を言わせてもらうなら、吹き替えに関して。3D吹き替え版をしかなかったので、選択の余地はなかったのですが、非常に違和感を感じてしまいました。そこは残念でした。
Oct 3, 2012
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劇場では観ておりましたが、ゲッコー(マイケル・ダグラス)のスピーチ(講義シーン)を反芻したくて、廉価版を購入しました。前作「ウォール街」の最大の魅力は、株主総会でのゲッコーのスピーチ決め文句の「Greed is GOOD!」は映画の世界を越えて、経済誌や経済学所にも引用される言葉に単にセリフのみならず、当時のアメリカの経済状況を簡潔に表している点でも非常に勉強になりました。加えて、M&AやTOBなど株式市場におけるアクションの理想論を説明することで、映画全体のガイドマップ的な役割も担っていました。このスピーチでマイケル・ダグラスはアカデミー賞を取りましたが、シーンの素晴らしさと共に、金融の素人でもストーリー上で路頭に迷わないための重要な“学び”だったんだと最近になって思えてきました。今回のスピーチもやはり前半にあります。数分だけれども、今作でもストーリー全体において、金融という難しい世界を進むための水先案内的な役割を担っています。サブプライムローンが膨れ上がった仕組みの明解な説明金融自由化に対して、「Greed is GOOD」がLEGAL(合法)になったとウィットの効いた風刺GreedがGreedierCMO・CDO・ABS・IVSと(世界で意味の分かる人間は75人しかいない)証券用語をあげ、これら全てはWMDだと言い切る。レバレッジをステロイドに例えて、現在の膨れ上がった金融を的確に表現しています。などなど、やはり私にとっては、ゲッコーのスピーチシーンが非常に魅力的な作品でした。現代の金融システムに対しての痛烈な批判を繰り広げるゲッコーその是正に取り組むためにいよいよ正義の姿を見せるのか!?いやいや・・・・・・・やはりゲッコーはゲッコーですので・・・・・こちらにゴードン・ゲッコー並びに関連作品としての「ハゲタカ」小説&映画に関してまとめております。ご興味のある方は、ご参照ください。
Aug 14, 2012
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たまには敢えて、くだらないことを承知で見る映画(DVD)もあります。設定も、登場人物も、ストーリーもくだらなさすぎる。だけれども、あまりにもくだらなさすぎる潔さが素敵だったり、その遊び心が面白かったりして、「見て損した!!」という作品にはほとんど遭遇しておりません。例えば、この一年ぐらいでは「ピラニア3D」なんかは、作品自体が悪ノリしすぎて、えげつないパニック映画のはずが、一流のブラックジョーク映画のように思えて、予想外の満足感が得られました。しかし・・・・・・・・・・とうとう出会ってしまいました!!最低映画!!「ラバー」は、「Lover」ではなくタイヤの「Rubber」タイヤ(ごく普通のサイズ)が意志を持ち、人を殺しまくる!!それも轢き殺すのではなく、念力で破裂させる方法で!!哲学的なセリフから始まっただけに、何かあると期待したのですが何もない!!一部、面白い設定(しかけ)はあったのですが、それって意味があったんだろうか!?観終わった後の時間を略奪されたような残念感は、ここ最近、というか大人になってかた味わったことがない感覚です・・・・・・唯一の救いがあるとすれば、私が幼少のころに流行ったB級パニック映画のテイストが味わえたこと。早送りをしつつも、何故か懐かしさ感じながらの鑑賞でした。私の幼少期に流行ったパニック映画は、明らかにジョーズの大ヒットの影響を受けた、二番煎じの二匹目のドジョウ狙いたちだらけ!!当時、私が映画館で観ただけでも、タコ・シャチ・蜂・熊・犬・ワニ・ピラニア(空飛ぶピラニアも!)などが人を襲う映画がありました。その他、テレビでは、ミミズ・昆虫・蜘蛛・巨大グモ・蛇などなど、日曜の昼下がりの洋画劇場で観た記憶があります。その後、大人になって、ビデオや(特にテレビ東京の)洋画劇場で観てみると、設定がとてつなく甘く、またストーリーもたいしたことがない。正直、くだらない!!気持ちでいっぱいになります。でも公開当時はTVCMもバンバンかかって、少年たちは胸を躍らせた映画ばかりだったんですよ!!(小学生の思考には丁度いいレベルだったのかもしれませんが・・・・)そんなB級パニック映画に再会した時も、多分、懐かしさが唯一の救いでありました。正直言うと、映画自体よりも、過去の記憶を呼び覚ます触媒のような効果にトキメキを感じるために観ていたのかもしれません。エイリアンやジェイソン登場していない時代パニック系の映画が、ストーリー的にも構図的にもまだまだ洗練される前夜の愛すべき作品たちです。もしこの「ラバー」が、そんな懐かしさを抱かせる目的を少しでも持っているとするならば、多少は許せます。こうやってパニック映画の系譜を見返してみると、映画って、私の子供の頃から比べると、とてつもなく進化し洗練されてきたんだということを改めて感じることができました。Thank You Rubber!!
Aug 9, 2012
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待望の「DarkKnight Rises」アイスコーヒーに口を付けることすら忘れてしまった濃密で圧倒的な2時間45分映像の迫力・マシンの機能美・ほぼたるみのない精緻なストーリー圧巻すぎてどう語ればいいのか分からない、というのが正直な感想です。確かに、前作の「DarkKnight」のように虚脱感が伴うほどに度胆が抜かれるということはありません。そこを期待すると拍子抜けするので、やや注意です。そんな圧し迫られるようなカオスの代わりに、完結作らしい素敵なコスモスを楽しんでください。但し、一作目のBegins・二作目のDarkKnightを事前に観ておかないと、置いてけぼりになる可能性はあります。前二作でのエピソードが改めて伏線化しますので、予習はある程度は必修です。できれば鑑賞後で結構ですので、同じクリストファー・ノーラン監督・脚本の「メメント」「プレステージ」「インセプション」も観ることをお勧めします。その根底にある共通のテーマが診て取れて、それぞれの映画の理解が深まります。私としては、そろそろノーラン監督による完全なるエンターテイメントが観たい!本人も希望している007シリーズの監督を期待します!
Jul 31, 2012
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観ました「マネーボール」「9回裏無死一塁でバントはするな」を3月に読んでいたこともあり、雑誌での映画紹介を目にした時から非常に気になっていた作品でした。主人公は、大リーグのアスレチックスのGM貧乏球団故に大物選手の獲得はならず、また育てた選手は他球団に奪われるその状況下で出会ったのがセイバーメトリックス簡単に言うと、打率・本塁打・打点ではない新たな打者の評価手法感と経験と見た目に囚われるのではなく、データを正確に読み取ることで選手の真の実力を認識し、チームの構築に尽力します。今年は当たりの映画が多いので、私が劇場で見た作品の中では最上位クラスには入りません。それはセンセーショナルな部分が無いことがそう感じさせた所以ですが、久しぶりに物静かにストーリーが進行していく秀作に出会えました。劇中のブラピを観ていると、中年になった頃のロバート・レッドフォードの姿と重なってきました。「そう言えば、ブラピは若い頃のレッドフォードと似ているということで抜擢されたんだ」と、「リバー・ランズ・スルー・イット」を思い出しました。この映画に一番響く層は、野球を知っているマネジメント従事者であり、ブラピファンではないと思います。しかしながら「ブラピの中年男の姿も捨てたもんじゃない」と感じられると思う真のブラピマニアの方はチャレンジしてみてください。
Nov 20, 2011
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バイオハザードIV アフターライフ まずは、日本人にとっては衝撃的なオープニング。そして、前作から繋がる形でストーリーが始まります。 内容的には、いつものバイオハザード節です。1~3まで見ている私にとっては、安心して眺めることが出来ました。 映像においては、予告を3Dで見た時に「おぉっ」って驚いた部分が、小画面で2Dで見るとそれ程の迫力でもなかったです。 但し、「MATRIX」やティムール・ベクマンベトフ(「ナイト・ウォッチ」や「ウォンテッド」のロシア人監督)のテイストが入っていたりで、なかなか楽しめます。 パクリと言えなくも無いですが、私は、実験的映像が一般化したという解釈をさせて頂きました。 結末も、もろバイオハザード節の何かが始まる前兆 まだ製作の話は聞いては射ませんが、「V」も続けて見ようと思います。
Dec 22, 2010
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現在、公開中の「トロン レガシー」予習の意味を込めて、先日、前作の「トロン」をDVDで鑑賞初見は中学一年の時。確か、大街道のスバル座で見ました。映像がアニメのようで、鑑賞前の期待を裏切られたような記憶があります。同年見た映画では、メガフォースと並ぶ超・期待外れのレッテルを貼らせて頂きました。ところが30年近い時を経て、今、「トロン」を改めて見直してみると、当事としては、いかに斬新な映画だったのかを思い知りました。その概念は、今でも新しく、全く陳腐化していません。この前見た「トロン レガシー」の予告編コンピューターの中の世界が、かなり前作を踏襲しています。П←こんな形をした敵のマシーンバットポットの原案のように思えるフォルムのバイクそして、ディスクを使った闘いなんか見ていてワクワクしてきました。予告編を一緒に見た長男も「トロン見てえ~」どうにかして、機会を作りたいと思います。
Dec 14, 2010
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一昨日、長男を連れて見に行った映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」一応、「宇宙戦艦ヤマト」「さらば宇宙戦艦ヤマト」の2作で予習した上での鑑賞でした。感想としては、感動の大傑作!!とまでは言わないものの、アニメが原作物としては、よく頑張った作品だったように思えます。 「原作の設定から外れると許さない!!」という方には、不満はいっぱいあると思います。ただ私にとっては、変更によって原作以上に整合性が取れている部分も感じました。「ヘビーな仮説思考かあ~」なんて思って、これはこれで別の意味付けを感じたので、楽しむことができました。ヤマトの発進シーンはもちろん、その他に三つの鳥肌が立つシーンがありました。但し、少しもの足りなかったのが壮大な戦闘シーンが予想より少なかったこと。でもこれは、ハリウッドのSFとは制作費が一桁違うことを考えると、かなり頑張ったのではないかと思います。また、原作からの設定変更を考えると整合性が取れているとも考えられます。キャラクターに関しても、キムタクは、ほぼキムタクのまま古代進を演じていたけれど、悪くなかったです。同様に不安視されていた森雪も、今回の設定の中では、充分有りでした。先程見たYAHOOニュースによれば、初日5日間の観客の44%が40代だったらしいです。私の同世代の皆さんは、「ヤマト」と聞いて居ても立っても居られない状態になったんだろうと推察できます。幼稚園の時に初めて見たヤマトガンプラ以前にプラモを作りまくったヤマトそんな原体験を持つ私にとっては、VFXとは言え実写版を目の当たりにできたことが、何よりも幸せな瞬間でした。加えて、我が子との男のロマンの共有が出来たということも、いい時間でした。
Dec 6, 2010
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先程、仕事から帰って、「JFK」見ながら夜食オリバー・ストーンの代弁者として、ギャリソン役のケビン・コスナーが、燃えたぎるような熱弁をふるっています。学生時代から、何度も何度も見てきた「JFK」ビデオとシナリオを買って、英語の教材としても活用していました。その当時から比べると、DVDの便利さを思い知ります。画面に出ている「愛国者は政府から国を守るべきだ」というセリフそこまで過激な思想は持っていないけれど、「国が何をしてくれるかではなく、国に何ができるかを問う」みんながそう考える必要はあると思います。ちなみにこの言葉は、JFKの就任演説の一節であり、この映画のクライマックスにも使われている名文句です。そもそも国って、国民一人一人の頑張りの総和「政治が悪い!マスコミが悪い!」って、無責任な発言をするのは、天に唾するような行為政治やマスコミは、所詮は我々を映す鏡完全に受け売りの言葉だけれど「全ての責任我にあり」そんな風に心底考えられると、行動も自ずと変わっていくような気がします。以上のようなことを考えさせて頂ける「JFK」しばらく見てなかったけれど、心を研ぎ澄ます意味でも、定期的には見ておく必要がありそうです。そう言えば、ケネディ暗殺事件が起きたのは、アメリカの時間で11月22日の12時30分時差を間違えてなければ、日本時間では23日未明の3時30分ジャストの時刻が近づいてきました。
Nov 23, 2010
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インセプションに関連した参照映画として、ブレードランナーを久々に鑑賞。ちなみに「ディレクターズカット版」初めて見たのは、「完全版」上京したてに、高田馬場の名画座(確かパール座?)での鑑賞その後、「ディレクターズカット」版も何度か映画館で見て、DVDも購入していました。インセプションを見た後だからこそ、ドキッとする場面がありました。マトッリクスの元ネタの「ニューロマンサー」を執筆中のウィリアム・ギブソンがこの「ブレードランナー」を見たときにまるで自分の頭の中のアイデアが映像化されているような感覚になり驚いて映画館を飛び出したという逸話があります。時を経て、インセプションに繋がっていることを確認できました。しかし未だに不可解なのが、次のシーンハリソンフォードが英語で喋り食堂のオヤジ(多分 うどん屋)が日本語で応対する非常に不思議なシーン「give me Four」「二つで充分ですよ」「No Two Two Four」「二つで充分ですよ」「and Noodles」ハリソン・フォード演じるデッカードは、一体何を4っつ頼んだのか?カウンターに普通に置いている食べ物なので、「おにぎり」なのか 「ゆで卵」なのか「うどん」よりも先に頼んでいるので、トッピングの類ではないことは確かです。
Aug 8, 2010
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衝動を抑えきれずに見てしまいました。まったく飽きないどころか、「もう終わってしまう時間かよ」と感じた2時間40分でした。ネタバレしたらいけないので、オブラートに包みます。端的に言うと、深層心理の映像化へのチャレンジ。もしかしたら似非MATRIXって思う人がいるかもしれません。映像的にはそう感じる部分も無きにしも非ず。ただコンセプト的にはサイバーパンクじゃないので、MATRIXのパクリではないと思います。MATRIXが哲学入門なら、インセプションは心理学入門。ちなみにノーラン監督の前作「ダークナイト」はゲーム理論入門でした。「ダークナイト」ではCGを極力廃したノーランなので、「もしかしたら凄い撮影方法を取っているんじゃないか!」と感じる場面がありました。これはメーキングが特典映像化されたら要確認です。一つ印象に残ったシーンが、深層心理の奥底に「あるアイテム」が出てきた場面。あくまで私的解釈ですが、映画史に残る超名作(イニシャルで)「C・K」のオマージュにも感じられて、「あっ」と一瞬の感慨深さが湧き上がりました。でも次の瞬間には、引き戻されましたが・・・・・・・・最後にお薦めかどうか?ノーラン監督の挑戦状を受け取れる方には、超お薦めです。先ずはリトマス試験紙として「メメント」をどうぞ!
Jul 17, 2010
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先日、久しぶりにDVDを鑑賞しました。スターウォーズファンたちが主人公のスターウォーズ愛に満ち溢れたロードムービー「ファンボーイズ」です。密かに話題になっていましたので、まあまあ待ち望んでいました。私のスターウォーズ暦エピソード4 小学校3年生。小1の弟と鑑賞。何回も見るのが流行っていると聞いて、当時まだあった八幡浜新映で一日中居座り、翌日熱を出して学校を休む。お菓子のおまけのスターウォーズのミニチュアを集める。エピソード5 小学校5年生。多分、同級生たちと鑑賞。エピソード6 中学二年生。夏休みに友達や親戚の家を転々とした2週間の関西旅行にて、梅田の映画館で見る。その後、松山でも2度目の鑑賞。エピソード1 前の会社を退職したのが1999年7月末。その翌月曜の8月2日に有楽町マリオンで朝から見て、つかの間の無職のフリーな時間を堪能する。 この時期、ペプシの大人買いでボトルキャップ集め・ケンタッキーの大人食いでキャラクター集めにいそしむ。エピソード2 妻と生まれて間もない子供をほったらかして、一人で鑑賞エピソード3 幼い上の子をほったらかして、妊娠中の妻と鑑賞現在、教育テレビで土曜日に放送中のクローンウォーズで親子で盛り上がる。 というようなスターウォーズとの付き合いで、そこそこのスターウォーズ愛は抱いているので、この映画はかなり楽しめました。 内容としては、かなりお馬鹿で、くだらなくて、でも暖かい。見てよかったと思える一作です。でもスターウォーズファン以外は「ポカ~ン?」だと思うので、見ないほうがいいと思います。
May 26, 2010
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私は、今までメガネもコンタクトもかけてきませんでした。多少は遠視と乱視が入っていますが、ずっと裸眼ですごしています。 また運転でも基本的にサングラスはかけませんので、メガネというものを長時間かけたことがありません。 そんな私がとうとう、このゴールデンウィーク中に初めてメガネを長時間かける羽目になりました・・・・・・・・・その理由は・・・・・・・・・・・・・アリス イン ワンダーランド 基本的にゴールデンウィークはずっと仕事でしたが、五月五日の子供の日のみ無理やり半日休みを取って、子供たち待望の3Dを鑑賞することができました。 ちなみに私自身の3D初体験は、幼稚園の頃の「東映まんが祭り」での「イナズマン」だったような気がします。 映画自体は親子で安心して楽しめるティムバートンWorldであり、アリスの自立心が確立されるストーリーはそこそこ面白かったです。 何かがこちらに向かって飛んできたときには、かなりビクッとしたので、3Dは堪能できたのだと思います。 また予告に「トーイストーリー3」や「バイオハザート4」の3D版がありましたが、こちらもかなり楽しめそうです。 アリスとこれらの3D版予告を見て感じたのが、今までに無い構図で映画を撮っているのではないかということです。撃たれる側・投げられる側に立つ場面が多くなりそうです。 それにしても、慣れないことはするべきじゃない。メガネの疲労はかなりダメージでした。帰りの運転がメチャクチャしんどかったです。改めて、メガネをずっとかけられている方のご苦労が分かりました。 ただ私もいつ老眼に向かうか分からない年代です。その点では、いい予行演習になりました。
May 5, 2010
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前編同様に家族での鑑賞でした。 前編は、オーケストラのシーンが満載で非常に楽しめました。特にチャイコフスキーの「序曲 1812年」は圧巻でした。 それに比べると後編は少し大人しかったように思えます。監督が前編とは違っているせいなのかもしれませんが、作風が違っているように感じました。 改めて気付いたのが、この「のだめカンタービレ」はクラッシクにおけるど根性スポ魂ストーリーであると共に、主人公二人の恋愛ストーリーだと言うこと。加えて、音楽を通じて知り合ったもう二組のカップルの姿も描かれています。 しかしながら、その点にはあまり響いていない自分がいました。本当の「のだめ」ファンの方々には、紆余曲折を経た二人が結ばれる超感動のフィナーレだったのかもしれませんが、私には少し置いてけぼり感が漂いました。 但し、決してつまらなかった訳ではありません。いい落とし所だった思います。また最後に「Fin?」と、クエスチョンマークがついていたので、「アンコール」があるのかもしれません。 P.S.予告で「踊る大捜査線3」がやってました。「これは見なきゃ!!」と、今からワクワクしています。 そもそもは、血気盛んな20代のサラリーマン時代に同世代の青島に共感して好きになった「踊る大捜査線」でした。今見ると、一体どのように感じるのか?それを確かめる楽しみもあります。 そして、9月に「海猿3」10月に「SP」そんなにドラマを見るほうじゃないけれど、ハマったドラマの映画化が今年は連続で上映されます。 もろフジテレビの策略にはまってしまってます!
Apr 18, 2010
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「のだめカンタービレ」を鑑賞後、チケット売り場前の前の大スクリーンで何故かラグビーの映像が・・・・・思わずそこに立ち止まって、見入ってしまい。それに気付かなかった嫁さんと子供には置いてけぼりに・・・・分かっていたけど、動けなかった・・・・・・・琴線にふれ 心振るえ 感情も高ぶり 思わず涙がこぼれそうなぐらい興奮こんなにも一瞬にしてアドレナリンが体中をかけめぐったのはいつ以来か?映像には、マンデラのそっくりさん(モーガン・フリーマン)少し髪が多く 少し背の低い ピナール(マット・デイモン)そして「監督 クリント・イーストウッド」の文字が!!「インヴィクタス 負けざる者たち」日本にとっては、ラグビー人気の息の根を止めた惨劇の大会でも世界にとっては、南アフリカの国際社会への復帰翌日、会社があるのに、明け方までテレビに食らいついたあの出来事が映画化されることは知っていた。でも・・・・・まさかこんなメジャーな映画だとはつゆ知らず、本当に不意をつかれて、「のだめ」が一瞬頭からふっとびました。 あの「負けざる者」って日本語の副題同じイーストウッドの「許されざる者」の二匹目のドジョウのようでまったくイケてない。 あの時、ビデオが擦り切れる覚悟で何度も何度も繰り返し見た怪物・ロムーを倒すシステマティック 且つ 魂を武器にした素晴らしいディフェンスシーンネットで予告編を見直すと、タックルがアマアマでまったくイケてない。 そんなこんな気になる部分はあるけれど、見たい気持ちは尋常ではない。インヴィクタス(不屈の闘志)を持って、どうにか時間を作る!!! そして、この映画によって、2010w-cup(一人しか手の使えない競技の)南アフリカ大会などではなく2019w-cup人類史上最も自由に地球を駆け巡る競技の日本大会への気運が盛り上がることを心より祈念したいと思います。ちなみに地球は球ではなく、本当に楕円球です。
Jan 23, 2010
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予約していたDVDが、やっと届きました。ハゲタカ 改めて、見直してみると、やたら会議や記者会見のシーンが多い。それ以外のシーンもほとんどが会談や対話。特典のコメンタリーでも「会議の映画」「動かない演技」だと監督が語っています。じゃあ退屈なのか・・・・・・・・・決して、そんなことはありません。常に信念と信念のせめぎ合い。「思い」や「志」そして「欲望」や「感情」が言葉という器に乗って放たれます。柴田恭兵さん演じる「芝野」の言葉「こんな時代だからこそ、夢や希望を語ることのできるリーダーが必要なんです」「不可能だからこそ、立ち向かう価値がある」「日本人の勤勉さと誠実さを誇りに思う!」 そんな芝野に対して「あなたは糞まじめだ」と一笑するけれど、心の中では思い切り肯定し、そして芝野のことを心から信頼しているであろう大森南朋さん演じる「鷲津」そんな光景を眺めていると、ドラマでも映画でもいいから「資本主義の焼け野原」で再び激闘を繰り広げるNEXT-STORYを見たい思いが強くなってきました。参考までに、今までのハゲタカ関連日記です。「ゴードン・ゲッコー論」(2005年5月30日)「ハゲタカ ハゲタカ2」(2009年5月19日)「レッドゾーン映画より先に小説でした」(2009年5月26日)「ハゲタカ」映画版@渋谷」(2009年6月9日)
Jan 18, 2010
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久々の映画鑑賞でした。チケット販売所には長蛇の列が。休日の渋谷でのスーツ姿の二人は、早朝の軽井沢に続いて浮き気味でした。並んでいたのが、どう見ても経済モノを見そうな人たちではなかったので、「『ハゲタカ』は空いているんだろうなあ」と思いきや、私と同行のJC理事長が最後の2席でした。立ち見OKの映画館でしたので、鑑賞後の通路には座布団が多数残っていて、通路の階段で「立ち見」ならぬ「座り見」をした方々が沢山いたようです。当初、鑑賞するつもりだった六本木では、事前のネット予約ができるため調べてみると、夜遅い最終回以外は全て満席でした。若い方、特に女性も非常に多く、そんなギャルたちが硬い経済モノの映画に来ていることに対して、映画の中のセリフ同様に「日本もまだまだ捨てたもんじゃない!!」と感じてしまいました。ところが少し様子が違う模様・・・・・・私の隣のギャル達は、「やっぱりドラマを見てる人もいるのかなあ」なんて言っていてどうやら映画自体ではなく「玉ちゃん(玉山鉄二)」目当てだったようで・・・・・・でも目的は何であれ、このお堅い映画に臨む素晴らしさには変わりはありません。肝心の内容ですが、ドラマ版の中心人物が引き続き活躍します。今回のバイアウトのターゲットは、日本有数の自動車メーカー。新たな参戦者VS鷲津の経済戦争が主題です。脚本が完成した後にリーマンショックが起こったために、ストーリーの大幅な修正があったようです。それが理由かどうか分かりませんが、クライマックスの展開が少し大雑把な気がしましたが、むしろ2時間15分という短い時間の中では、上出来だったのかもしれません。逆に詳細を省いたために、テンポが速くなり、非常にスピード感を感じました。また、決して暴力や戦場を描いているの訳ではないのに、派手なアクション映画を見た後と同様の昂揚感を感じていることに対して少し不思議に感じました。でもよく考えてみると、これは「経済戦争」モノでした。そして、やはり小説「レッドゾーン」とはパラレルワールドであり、中心となるプロットのみを踏襲していて、結末の雰囲気も全く別物でした。(小説は爽快感&小笑い 映画では切なさ)加えて、ふと感じたのは、見る人の職業や世代によって感想が違うだろうなということ。あくまで私は経営者。経営者なりの見方、経営者なりの感じ方。そして鷲津とは同年代。その同年代なりの眺め方、同年代なりの解釈の仕方。その中で、自分の糧となりうる劇中でのやり取りが色々とあり、見てよかったと心から感じる映画でした。以下は、微妙にネタバレです。同じ経済モノのウォール街でのゴードン・ゲッコーのセリフ「Greed is Good」を用いてそれを終わらせる(腐ったアメリカを買い叩く)という主人公の鷲津。私にとっては、この映画が「ウォール街」のアンサームービーにように感じています。「金融=虚業であり、汗を流す実業こそが素晴らしい」という趣旨の「ウォール街」しかしながら「Greed is Good」という言葉を語ったゲッコーが製作者の思惑から暴走してヒーローとなってしまいました。この「ハゲタカ」は、リーマン・ショックというシチュエーションを巧く利用し、「金融」と「Greed」を乖離させて金融の役割を説きつつ「働くことの意義」や「経営の意味」にまで言及しています。私にとっては、ゲッコーの暴走に対して、20年以上の時を経て終止符を打ったように思えましたし、ウォール街が描ききれなかった経済哲学をようやく表現できたようにも感じました。(これは映画のでき云々ではなく、私の私的解釈の範疇にとってですが・・・・)何年か前に「ウォール街2」の話があり、結局は実現しないままで「今、経済モノの映画を作れば面白いのに」と感じていた私にとっては私の長年の溜飲を下げてくれる映画であったので、私的な素晴らしさが倍化したのかもしれません。
Jun 9, 2009
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見ました!!「ダークナイト」 松山で所用があり、たまたま空き時間が。上映時間を見ると、ギリギリ間に合いそう。映画館に駆けつけて、予告終了間際に飛び込むことが出来ました。久々に凄まじいものを見せて頂きました。とてつもなく傑作です。色々と書いていたのですが、やはりネタバレ厳禁なので削除。あえて言うならば、エンターテインメント性に富んだ大掛かりな「ゲーム理論」の教科書です。でも決して、「いい映画」だとか「素晴らしい映画」という表現はできません。たまにホラー映画を見ているような感覚に襲われますし、人によっては後味が悪いかもしれませんので・・・・・・・。もちろんお子様には厳禁です。ただ言えるのは、映画館で見ておくべき映画だと言うこと。ということで、もう一度暇を作って、2度目を鑑賞してしまいました。2回目でも、やっぱり凄かったです。そしてストーリーに翻弄されないので、色々な意味が見えてきました。もちろん特典がいっぱい付いたDVDも購入します。
Aug 19, 2008
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バットマン ビギンズ出演: クリスチャン・ベイル/リーアム・ニーソン/渡辺謙 マイケル・ケイン/ゲーリー・オールドマン/モーガン・フリーマン監督: クリストファー・ノーラン「ダークナイト」に備えての久々の鑑賞。この2ヶ月でBGV代わりに何度も見てしまいました。マイケル・ケイン/ゲーリー・オールドマン/モーガン・フリーマンこのバットマンを支える3人が共演というだけでも見る価値がある映画です。 正直言うと、1989年のティム・バートンの「バットマン」を見た時の方が、インパクトはありました。「これはヒーロー者ではない!!」 但し、それはファーストインパクトだったからということで、もし「ビギンズ」がファーストコンタクトであれば、その衝撃はもっと大きかったと思います。 新たに気付いた点が一つ。それは・・・・この映画は、様々な台詞が伏線として生きていること。「人は何故落ちるのか?それは這い上がことを学ぶため」「人は内面ではなく、いかに行動するかによって決まる」「周囲に気をつけろ」「メモを見なかったか?」「要するに未来は安泰ということだ」 などなどこれらの台詞が、時を超え、また語り手を変えることで、時には物語にアクセントを作り、時にはユーモアを生み出しています。ということで、該当シーンは英語字幕は繰り返し見直し。実は、何度も見ることで味わいが出てくる映画です。このような台詞が起点として伏線が生まれる流れは、「ダークナイト」でもしっかり継承されていました。また「ビギンズ」の台詞が「ダークナイト」へと繋がる伏線ともなっています。やっぱり「メメント」のクリストファー・ノーランならではの脚本なのでしょうか。ということで・・・・・・・・・・・・・実は、既に「ダークナイト」も鑑賞済みです。そしてバットマン・ザ・ムービーこれは1966年に製作された元祖バットマンです。ダークナイトの前に押さえておこうと思っての鑑賞です。凄く軽快で、凄く明るい。そして愉快で、どことなく牧歌的です。ヒーローアクションコメディものとでも言えるでしょうか。現在のCGに慣れた目で見ると、物足りないかもしれませんが、私の子供はゲラゲラ笑って大満足していました。(「これってタケチャンMAN?」のような部分もあります)これはこれで充分ありです。 「ダークナイト」に向けては、ティム・バートンからの流れの20世紀末のバットマンシリーズまでは、参照できませんでした。「作を重ねる毎にグダグダになった」と酷評されたこのシリーズでしたが、「バットマン・ザ・ムービー」を見てみると、ある意味原点回帰なのではと思ってしまいます。 ということで、今まで見たバットマンシリーズは、全て受け入れています。 「ダークナイト」は、あまりにも評価が高すぎます。アメリカでの興行収入が歴代一位のタイタニックに迫る勢いでもあるようです。 私も、極度まで期待を高めてから鑑賞しました。本当にここまでの大きな期待感を持って見た映画は、しばらく記憶にありません。 その期待を上回ったのか? それとも 裏切られたのか? 落ち着いたら書きます。
Aug 13, 2008
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勝利への脱出出演: シルヴェスター・スタローン/マイケル・ケイン/ペレ 監督: ジョン・ヒューストンレーベル: ワーナーエンターテイメントジャパン(株) 販売元: ワーナーエンターテイメントジャパン(株) カトリックの学校で寮暮らしの中学時代。日曜の朝の勉強時間を抜け出す手段が、教会のミサに出ること。ミサが終わると、お茶とお菓子が飲めて、映画まで見せてもらえるということで、集っていたのは敬謙とはいえないメンバーが多数。でもちゃんと賛美歌とお祈りは声出してました。そこで見たことをハッキリと憶えているのがこの「勝利への脱出」です。サッカー好きのスペイン人神父さんも大興奮。ドイツに捕虜にされている元サッカー選手のオールスターチーム 対 ドイツ軍オールスターチーム本当なら緊迫感があるべきストーリーなのですが、それはオープニングのみで、どことなく牧歌的でホノボノしています。で、最後も絵に書いたようなハッピーエンドです。現役のペレのオーバーヘッドキックアメフト出身でサッカーについていけず、もろタックルでドリブルを止めてヒンシュクを買うも、試合ではキーパーとしてPKを止めたスタローンそして当時の一流のサッカー選手のプレーは、今見ても色あせていません。 でも私の注目は、マイケル・ケイン元イングランド代表の名プレイヤー役ですが、当時の年齢で50歳目前で、もろ中年体型です。よく見るとほとんどプレーシーンはありません。でも頑張っています。キャプテンとして皆を励まして、頑張っています。 どんな役でも断らない。どんな役でも頑張る。小学校の時に映画館で見たときは、蜂と闘ったり(スウォーム)、沈没船で奮闘したり(ポセイドンアドベンチャー2)、多重人格の変質者になったり(殺しのドレス)と、私の中ではよく見る俳優。 特に「殺しのドレス」では、小学生では理解不可能の「デパルマ」ワールドに混乱した上に、「オッチャンええ人やったんやないん!!」と裏切られてダブルショック。 アカデミー賞も2回取っているのに、名優なのに、最近でもオースティン・パワーズのパパもやっている。でもバットマンビギンズの執事はユーモラスで素敵だった。そして、先日、東京で見た「スルース」見ると何となく安心する。 そう言えば、マッドネスが「マイケル・ケイン」という歌を歌っていた。マイケル・ケイン本人が「アイ アム マイケルケイン」と言いまくっている。 日本で言えば、オレンジ・レンジが「緒形拳」という歌を歌って、緒形拳本人が「私は緒形拳です」とラップに参加しているようなものか? 私が持っている1984年のUK・TOP40のCDに、この「マイケル・ケイン」が入っているので、先日、歌詞を聞き取ろうとしたが、ヒアリング力がついていかず断念!!一体どんな曲なのか、未だに興味津々。 でも・・・・・なんと言っても私にとってのマイケル・ケインと言えば、著書の「映画の演技」 駆け出しの社会人で、少し仕事に行き詰まりと閉塞感を感じていた時に、会社帰りの本屋で見つけた一冊。マイケル・ケインが書いた演技論です。もちろん訳本でした。 この前、本をしまっている箱を探したけれど、見つかりませんでした。内容もよく憶えていませんが、ただ「救われた感」だけはしっかりと残っています。14年ぶりに読んでみたくなりました。
May 4, 2008
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飛行機までの空き時間にシネスイッチ銀座で見た「スルース」 マイケル・ケイン演じる年老いた有名作家 と ジュード・ロウ演じる作家の妻の若い愛人 その憎み合う二人が、騙し合いの対決(ゲーム)を行います。 そして監督は、ケネス・ブラナーです。 出演は二人のみ。そして場面もほとんどが作家の自宅です。密室における二人の駆け引きのみの映画でした。 この「スルース」はリメイク映画です。もともとは、ローレンス・オリビエ と マイケル・ケインによる映画。二人共にアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされたという逸話があるようです。今作は、オリビエが演じた役をケインが、ケインが演じた役をロウが務めています。これって若い頃のマイケル・ケインVSジュード・ロウという構図が感じられ、是非とも見てみたいと思っておりました。 やはり二人の駆け引きによる心理戦には本当に見入ってしまいました。あっと言う間の90分です。 特に顔をアップで撮ったシーンが多かったのが印象的でした。また対決のアドバンテージがころころ入れ替わります。これは、その状況に合わせた表情のみの演技が求められるので、かなり高度なことなのかもしれません。 また結末はセンセーショナルでしたが、少し呆気なかったような気がします。しかしこの映画「スルース」においては、結末なんてあまり問題ではないのかもしれません。全編にわたって展開される、二人の登場人物の知恵比べ自体がクライマックスでした。 もちろん想像の域ですが、ケネス・ブラナー と マイケル・ケイン そしてジュード・ロウの三人が一つ一つのシーンに関して、お互いに論じ合いながら作り上げていったように思えます。それは、演技とは何かという根本の部分での話だったのでしょう。 またプロデューサーは、ジュード・ロウです。同じイギリス人であるブラナーとケイン その先輩の胸を借りつつ、自分自身の演技の成長のために撮った映画なのではないかと解釈できます。ロウ「先輩、ご指導よろしくお願いします!!」ケイン「しっかり着いて来いよ!!」 なんて会話も想像できます。ロウは張り合いつつも、最初は飲まれていた。でも撮影を進めていき先輩に必死に着いて行く中で、何かを掴んでいって、自信を強めていった。 こっれて、「スルース」の展開そのままです。架空と現実が倒錯しつつ映画の撮影が進んだのかもしれません。そして撮影終了後、ロウ「先輩、色々とご指導有難うございました」ケイン「俺も昔、オリビエ先輩から色々と世話になった。それを君に返しただけさ」その様子をローレンス・オリビエ2世と呼ばれたブラナーが目を細めながら眺めた後に、二人に握手を求めて近づいていく。なんて状況もあったのでしょうか?そんな妄想を喚起してくれる映画でした。ちなみに愛媛での公開時期は決まってませんんが、松山と今治での上映予定はあるようです。また旧作の「スルース」はDVD化されていないようですが、是非、見てみたいと思います。
Mar 25, 2008
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出演: ジェラルド・バトラー(Gerard Butler)/レナ・ヘディ(Lena Headey) 監督: ザック・スナイダー(Zack Snyder) レーベル: ワーナーエンターテイメントジャパン(株) 販売元: ワーナーエンターテイメントジャパン 一応、2500年前のペルシャ戦争で起こった史実だといわれている話です。世界制服を狙う100万人のペルシャ軍に対して立ち向かう300人のスパルタの精鋭たち。 将に「スパルタ教育」で最強に鍛えられた精鋭たちが最高のチームワークで不可能に挑みます。そして「たとえ全員殺されようが、絶対に降伏しないし、絶対に撤退しない」という人類史上最高の負けず嫌いの300人の話です。この映画を見て、「ラストサムライでトムクルーズが最後の決戦の前に渡辺謙に語った話かも」と思い、ラストサムライを見返すと、やはりそうでした。 海上部隊も合わせるとペルシャ軍は200万人いたという説も。また単位をひとつ間違えて、せいぜい10万人だったという話もあります。 そしてスパルタの精鋭は300人だったが、他のギリシャ軍もいたので、ギリシャ側の総勢は2500人だったとも言われています。いずれにしろ最小差でも10万人 VS 2500人だった訳です。 もちろんスパルタ軍は全滅するわけですが、その行動を意気に感じ、我も我もと湧き出てきた追随者によって、最強のギリシャ軍が誕生したところで映画は結末を迎えました。 実際にこの戦争は、ギリシャ側の勝利で終わりました。 じゃあスパルタの精鋭たちはいかにチームワークを醸成していったのか? もちろん厳しい訓練によって作られていったことは言うまでもありません。 それに加えて、食事を共にし、酒を酌み交わしながら政治や世情などを話題に議論を重ねる場があったようです。その場を通じて、お互いの信頼を築きチームワークへと繋げたという話もあります。 いわゆる「居酒屋談義」がスパルタ軍の結束を形作ったとでも言えるでしょうか。食事という最も本能的な行動を介して培った絆は、何よりも強いのかもしれません。「歴史は鍋が作る」という西洋の言葉。確か論語でも一緒に食事をする重要性を説いていたのではなかったでしょうか?そして我々日本ではノミニケーションです。 洋の東西そして時代を問わず重視されてきたいわゆる「居酒屋談義」。そこで生まれる絆はデジタルでドライなネットワークよりも機能は高そうです。
Mar 11, 2008
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出演: ブルース・ウィリス(Bruce Willis)/ジャスティン・ロング(Justin Long) 監督: レン・ワイズマン(Len Wiseman) レーベル: 20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン(株) 販売元: 20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン なんで「4.0」なんだよ!!Web2.0という言葉が出てきた中で、題名にハイテクさを醸し出すためなのか。面白いとは思いましたが、なんか安易だな~というのが正直な所です。マクレーンもいよいよハイテク捜査か!!ダイハードの第一作目を見たのが、19年前の1989年の今頃。浪人中の私は最後の私立の発表を見て、国立の受験が迫っているに関わらず「息抜きも必要か」と思いその足で渋谷に向かい、映画館に吸い込まれていきました。その時の連れは、確か高校の同級生の浪人仲間の「KANTA」先日、本当に久しぶりに電話で話すことができました。 当時は、スタローン・シュワちゃん全盛期。そんな時代に、鍛えられたヒーローではなく運悪く巻き込まれた「ただのオヤジ」の活躍に胸を躍らせました。 伏線だらけのストーリで、後になって「ああ、あれがこうなるのか」 クラシック(第9)を効果的に使い始めたのもこの映画からかも。 あの時はロレックスなんてよく知らないから、テロリスト(ハンス)と一緒にビルから落ちていく時計の価値なんて分かるはずもない。「東京でこれから頑張るんだ」という純粋な少年は、本当に純粋な気持ちで2時間の至福の時をすごしました。 「2」も確か同じ映画館での鑑賞。その後、行きつけの三軒茶屋の名画座で1&2の同時上映を2度見る。「3」はロードショウを見逃して、これも三軒茶屋の名画座での鑑賞。 この18年間で私も色々と紆余曲折を経ましたが、このシリーズも18年の間に様々な紆余曲折があったようです。船を舞台にした「3」を構想中に「沈黙の戦艦」が完成。一見普通のオヤジだけれど、実は超精鋭のセガールには勝てなかったのか脚本の変更。遅れて、ウォール街を舞台にした「3」が上映。本来は「4」になるはずだった映画が、何故か「ティアーズ オブ ザ サン」そして「3」から10年以上の時を経て上映された「4.0」ハイテクに対するオヤジのローテクぶりが輝いていました。テクノロジーよりも自分の体と折れない心だ!! ヘリも戦闘機も一人でやっつけたけれど、特に驚きもない。普通のことのように思えました。だって彼は小惑星から地球を救ったこともあるし・・・・・・って、それはアルマゲドンか。 そうやってブルース・ウィリスの色々な主演映画が浮かんでくるだけ、スタローンよりも幸福な俳優生活を送っているんだろうなあなんて、勝手に納得。シンシティもよかったし。原題は「Live Free or Die Hard」「自由に生きるか それとも 華々しく死ぬか」という意味のようです。「4.0」という邦題に安易さを感じた後で、原題を見て少しホッとしました。
Mar 10, 2008
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久々にDVDを借りて2作見ました。1つが、「ハリーポッター 炎のゴブレット」そして、もう1つがこの「クラッシュ」です。 どんな映画かも知らずに、「前に話題になっていたなあ~」ぐらいの感覚で借りたのですが、予想以上に良かったです。 人種問題を基軸に様々なストーリーが交錯し、張り巡らされた数々の伏線が次々と落ちになって現れてくる。ポイントでは、クラッシュ=交通事故が起こる。偶然と必然が交互に張り巡らされた巧妙なストーリーです。 暖かくもあり、やるせなさもあり、酷さもあり、救われた感もありですが、最終的な後味は良かったように思えます。特に“天使の衣装”の部分が良かったです。 久々の活き活きとしたマット・ディロンも見所の1つかもしれません。アカデミー助演男優賞にノミネートもされていたようです。あの時代の青春スターの活躍はうれしいものです。 同様の映画としては「ショートカッツ」や「マグノリア」が挙げられます。この2作よりも「クラッシュ」の方が分かりやすく飽きがこなかったです。これは上映時間によるのかもしれません。(前者の2作は3時間を越えていましたが、クラッシュは2時間ぐらいです) そう言えば、シンシティも同じような部類の映画です。でもこちらは漫画の映画化で、更にロバート・ロドリゲス監督ということで、幻想的空想的なアクション映画でした。ジョシュ・ハートネットやイライジャ・ウッドの勿体無いような使い方も見物です。 全然忘れていたのですが、クラッシュは昨年のアカデミー作品賞を受賞していたようです。まあ納得です。 バベルも同じようなオムニバス交錯系だと思いますが、近々見てみます。
Nov 11, 2007
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とうとう見てしまいました。しかもDVDを購入して。確かに面白かった。 ディカプリオ マット・デイモン のダブル主演も良かった。マーチン・シーン ジャック・ニコルソンも良かったし、マイク・ウェオーバーグの曲者ぶりも珠玉。すっかりオッサンになったアレック・ボールウィン(超太っていた)もいい味出してた。 でも、インファナル・アフェアを見てしまっていたことで、面白さが半減した部分も。本当なら、驚きで絶句してしまうシーンも予想の範囲内。 オリジナルと今回とどっちがいいのかは、難しい判断です。オリジナルのあの虚しさ・無間さは、全く表現し切れていない。あの因果応報のアジア的観念(仏教的観念?)の表現は、アジア人が作るからこそ為しえたアート。また、仏教が身近にある私たちだからこそ、プロット以上に感じる良さなのかもしれない。 ディパーテッドは、ある意味ハッピーエンド。これはこれで、納得できる結末でした。少し気になったのが、この話は、アイルランド移民のマフィアによるストーリーだということ。 昔、バックドラフトの公開時に聞いたのが、主人公がアイルランド出身だという意味の重要さ。その意味が分からなければ、バックドラフトの本当の魅力が半減してしまうという話がありました。差別を受けていたアイルランド移民が社会的地位を獲得するための手段が、警官や消防士のような身の危険を顧みずに社会のために働く仕事に就くことだったようです。歴史の表舞台には現れないけれど、実際的な意味でアメリカの社会を守ってきた尊敬に値する移民の方々だということ。 そんな背景を鑑みると、このストーリーをアイルランド移民を主軸にしているということが、とてつもなく大きな意味を持っているように感じられます。移民の悲哀と善と悪という大きなテーマが隠されているのかもしれません。 一瞬は、インファナルアフェアの方が上だと思いました。しかし、そんなことまで考察していくと、この焼き写しは、珠玉の名作のような気がしてきました。暇をみつけて、見直しです。
Jun 28, 2007
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パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト出演: ジョニー・デップ[主演] 監督: ゴア・ヴァービンスキー こちらも見てしまいました。ジョニー・デップが、またまた楽しんで演技しています。1以上にドタバタのお馬鹿なシーンが多く、私は楽しめました。あるものがクルクル転がる二つのシーンは、最高でした。特典で脚本家の解説が入っていました。一作目は、ヒットするかどうか分からなかったから、単独作としたこと。そして、このシリーズのテーマは「選択したことに対して責任を果たすこと」確かに、登場人物が様々な場面で選択を重ね、その選択によってストーリーが展開していきます。「選択」というテーマといい、「1は単独、2が次への展開を残して3へ繋ぐ」という形といい、マトリックスとの共通性を感じました。あと、このシリーズの音楽は、ハンス・ジマーです。グラディエーターの際に、「戦闘シーンのリズムをつける際に、ワルツ(3拍子)を採用した」と語っていました。このシリーズでも、その手法は活かされているようです。
May 30, 2007
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パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち 出演: ジョニー・デップ[主演] 監督: ゴア・ヴァービンスキー テレビでやっていたので、見てしまいました。正直、面白かったです。何で、今まで見てなかったんだろう?特に、ジョニー・デップがノリノリで活き活きしている様が最高でした。よく考えると、ジョニー・デップって、一風変わった役が多いように思えます。或いは、一風変わったストーリーばかりに出ているような。奇想天外とでも言えばいいのでしょうか?記憶を辿っていくと、今、印象に残っているジョニー・デップの映画が、「ドンファン」です。この映画の主題歌は、ブライアン・アダムスの「Have You Ever Really Loved a Woman?」最近、ブライアン・アダムスを良く聞いていることも大きな理由だと思います。この映画は、多分名画座で見たのだと思いますが、エンディングでかかる「Have You Ever Really Loved a Woman?」と映画の内容が非常にマッチしていました。「ドンファン」もある意味奇想天外なストーリーですが、とても後味が良かったことが印象に残っています。
May 27, 2007
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ナイト・ウォッチ出演: コンスタンチン・ハベンスキー 監督: ティムール・ベクマンベトフ ロシアの入れ子人形に続いては、ロシア映画ロシア版マトリックスと言われる不思議で不気味で不可思議な映画です。「光の人々」と「闇の人々」の戦いその勢力は同等で均衡が保たれているが、超人的な魔力を持つ「異種(アザーズ)」がどっち側を選ぶかでその均衡が破られる可能性がある。闇の住民を監視する光側の戦士が「ナイトウォッチ」光の住民を監視する闇側の戦士が「デイ ウォッチ」その闘いが1000年の長きにわたって、常に行われている。なんとも言えない世界観 取り残されたら退屈極まりない映画かもしれません。旧ソ連の闇が色濃く残る現在のロシアのメタファー(暗喩)として表現した映画だという話も。三部作ということですので、ギリギリ付いていけた私は、次回作も見ることになるでしょう。ロシアの入れ子人形は、トランジットで寄ったモスクワ空港の売店で購入しました。プーチン エリツィン ゴルバチョフ ブレジネフ フルスチョフ スターリン レーニン と、どんどん小さくなっていきますが、残りの小さな三つは誰だかわかりません。愛知万博のロシア観で入れ子人形の展示がありましたが、「俺が持っている方が凄いんだ」と心の中で密かに自慢していました。
Apr 26, 2007
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忘れてました。「Eye of the TIGER」も最高です。熱くなります。「3」も「4」もオープニングはこれでした。改めて見ると、アポロは「Eye of the TIGER」というセリフを連呼しまくりです。
Mar 25, 2007
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