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2016年02月01日
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テーマ: ニュース(100344)
カテゴリ: 社会問題
 共産党の小池議員が厚生労働省が調査した資料を基に「格差拡大で生活に困窮する国民が増えている」と指摘したところ、安倍首相は総務省の資料を示して「日本は貧困ではない」と反論したと、19日の東京新聞が報道している;



(我那覇圭)

 厚生労働省の国民生活基礎調査では標準的世帯の年間の可処分所得の半分(約122万円)未満で暮らす人の割合を示す「相対的貧困率」は2012年で16・1%。18歳未満の子どもに限ると16・3%に上る。同じ調査手法を採る経済協力開発機構(OECD)の加盟国を貧困率の高い順にみると34力国中6位だ。

 これを基に小池氏は「日本が世界有数の貧困大国になった認識はあるか」と追及。首相は、調査手法や対象者が違う総務省の09年全国消費実態調査(相対的貧困率10・1%)を持ち出して「OECD平均より低い」と指摘。その上で、一人当たりの国内総生産(GDP)が高いことなどを挙げ「日本は世界の標準でみてかなり裕福な国だ」と述べた。

 福島瑞穂氏(社民)は子どもの貧困について質問。塩崎恭久厚労相はひとり親らを対象に、児童扶養手当や保育園の無償化を拡充する施策を16年度予算案などに盛り込んだと説明。「相対的貧困率だけで日本の状況を判断するのはいかがか」と強調した。

 ひとり親家庭は増加傾向にあり、母子世帯では就業率が8割を超えているのに非正規が多い美め、平均年収は181万円にとどまっている。

 首都大学東京の岡部卓教授(社会福祉学)は「子どもの貧困は広がり、深刻さは増している。それを認識してもらわないと実効性のある施策にならない」と指摘した。


2016年1月19日 東京新聞朝刊 12版 2ページ「首相『日本は裕福な国』」から引用

 統計資料に対してはこちらも統計資料で、という安倍首相の対応が適切であるかどうかは別にしても、「最近生活困窮者が増えているのは問題ではないか」という小池議員の質問に「よそにはもっと貧乏な国があるから、日本はまだ裕福だ」という回答は、やはり国民の立場からはあまり評価できるものではないと思います。統計の数字がどうであっても、格差が拡大して貧困世帯が増えているというのは現実であって、この現実を的確に捉えているのはどちらの統計なのか、という観点が大切ではないでしょうか。






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最終更新日  2016年02月01日 20時02分58秒


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