CAPTAINの航海日記

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2006.12.15
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テーマ: 鉄道(22098)
カテゴリ: 鉄道忌避伝説
すいません。また鉄道忌避伝説ネタです。
今回の舞台は、北関東のさいたま市岩槻区、そして栃木市。両方とも、明治初期は県庁所在地であった両地域(ただし、岩槻に関しては県庁所在地に内定していたものの仮県庁が置かれていた浦和にそのまま県庁が据え置かれた計経緯がある)は、ともに東北本線のルートから外れ、また鉄道忌避伝説の残る地域でもあります。特に岩槻なんか、「東北本線の開通に際して岩槻と東京とを結ぶ馬車鉄道の女親分が強硬に反対したため岩槻には東北本線が通らないことになった」という強烈な伝説が残っています。
でも、よく考えてみると、当時の土木技術では、現在の東北本線のルートが最適であり、岩槻や栃木は「外れるべくして外れた」可能性が高いんですよね。
注目すべきは、利根川の架橋位置。橋梁の架橋技術が進んでいなかった明治時代中期においては、橋梁をなるべく避けるのが鉄道敷設の原則。従って、埼玉県と北関東3県との県境を流れる利根川に架橋する場合は、渡良瀬川が合流した先でかつ江戸川が分岐する手前の栗橋~古河間しか選択の余地がありません(なお、東北本線の西を通り利根川と渡良瀬川の両方に架橋している東武日光線は、東北本線の開業(1885年)から40年以上遅れた1929年の開業)。この区間を支点として栃木県の県庁所在地である宇都宮と当時既に開業していた中山道ルートの鉄道(現在の大宮以南の東北本線及び高崎線)とをなるべく直線に近いルートで結べば、現在の東北本線のルートが最適となり、少なくとも岩槻は住民の意向いかんに関らずこの段階でルートから外れたと言っていいでしょう。
ただし、栃木については、もう少し説明が必要になります。というのも、栃木県庁が栃木から宇都宮に移転したのは鉄道開業からわずか1年前の1884年のこと。であるならば、当時の栃木県の利益を考えるならば、古河と宇都宮とを直線で結ばず「敢えて」栃木を経由するルートはありだと思うんです。
ただ、ここで問題となってくるのが、古河の真北、利根川と渡良瀬川との合流地点が大規模な洪水多発地帯であったこと。しかもここ、鉄道開業の数年後には渡良瀬川上流の足尾銅山から流れる鉱毒が滞留して問題となり、結果地域住民が退去して大規模な遊水池となっています。この地域を避けて古河から栃木まで鉄道を敷設しようとなると、現在の東武日光線のように西側に迂回するルートか野木あたりから河岸段丘を下って思川や巴波川に架橋するルートとなり、いずれを採るにせよ古河以南で敷設距離や橋梁を削った効果が無意味になってしまいます。
もっとも、栃木から宇都宮への県庁移転の背景には栃木で盛んだった自由民権運動を嫌った当時の県令・三島通庸の意向があったともされ、栃木県北部での東北本線のルート設定が当時行われていた那須野ヶ原扇状地開拓の一躍を担っていたことを考えると鉄道敷設の背景にもひょっとしたら政治的な背景が絡んでいた可能性は否定できませんが、現地の地形を見る限りでは、古河から宇都宮まで洪水の心配が少ない河岸段丘上を通りかつ大規模な架橋も少なくて済む(田川ぐらいか)現在の東北本線のルートが当時としては敷設には最適であり、逆に栃木で「鉄道誘致運動」が起こらない限りは、このルートが本命だったと考えるのが自然でしょう。





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Last updated  2006.12.16 17:10:21
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