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「人はだれしも天寿という有効期限が与えられている」と言ったのは五木寛之だった(「元気」五木寛之著)。ひとは限られた人生だからこそ前向きに生きようと思う。五木は同時に、永平寺を開いた道元の「徒らに100歳生けらんは、恨むべき月日なりけり」という言葉を紹介している。なんとなく日々を生きている人たちには背筋を伸ばさせる言葉であろう。だが、言葉というのは恐ろしい。同じ五木の言葉を、極悪人に子供を殺されたような親が聞いたらどうだろう。その短い命が天寿だと言われても、到底受け入れることはできない。ブッダの言葉を集めた仏典に「スッタニパータ」というのがある。そのなかの有名な「犀の角のようにただ独り歩め」シリーズのなかに、「妻子も、父母も、財宝も穀物も、親族やそのほかあらゆる欲望までも、すべて捨てて、犀の角のようにただ独り歩め」という一節がある。もし人生に絶望したひとが、この一文に出合ったら出家しようと考えるかもしれない。だが、心ない人なら、親子・夫婦の仲の良いを家庭をぶちこわしてしまおうと考えるかもしれない。言葉というのはそのシチュエーションで解釈はいろいろなのだ。最近、「グッドラック」(アレックス・ロビラら著)という本を読んだ。この人生の成功法を指南する本が、いま本屋さんで人気ランキングの上位に位置しているそうだ。このような無責任な本に群がる人が多いのを、私は寂しく思う。同時に、多くの人がこの本の簡単なレトリックにやすやすと騙されてしまわないか、と不安だ。この本によると、運は呼び込むことも引き留めることもできないのに対し、幸運は「自らの手で作り出せば永遠に尽きることはない」という。だから、運ではなく、幸運を呼び込むため、日々準備が必要だと説いている。だが、よく読むとその一方で「幸運が訪れないのには訪れないだけの理由がある」と書いてある。つまり、これらの言葉を逆にひっくり返せば、結局は幸せな人には幸運が訪れ、不幸せな人には幸運が訪れない、という単純な因果をまわりくどく説明しているだけである。もちろん、真に受けて「幸運を呼び込むために努力しよう」と誓って頑張る人はそれはそれで構わないのだが、私は「努力しよう」とわざわざ誓ってまで頑張らなくてはならない人は、その時点で、その人には幸運の素質がないのではないかと考える。言葉というのはシチュエーションによって解釈はいろいろだ。グッドラックを読んで心を揺さぶられたひとは、心のなかに潜むスキに注意した方がいい。ブッダは「法句経」のなかで「物事は心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される」と教えている。いまの心のあり方が、いま見たり考えたりしている事象となってあらわれることを指摘しているのである。琴線に響く言葉と出会ったとき、なぜその言葉が自分の心に響いたのかを逆算すると、いままで気づかなかった自分の内面が見えてくることがあるものだ。BOOK検索蓮4044
September 30, 2004
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「バカの壁」のヒット以来、タイトルで売ろうという本が目につく。私も何度か騙された口である。例えば、「13歳のハローワーク」(村上龍著)は世の中にある職業差別を見て見ぬふりをする姿勢が嫌らしかった。13歳で将来何になりたいか、というイメージを持つことは大切だが、色塗りが好きなら左官とか、車が好きなら自動車修理業とかいう発想は子供をバカにしている。「聖徳太子はいなかった」(谷沢永一著)も確たる証拠なしで竜頭蛇尾。「人はウイルスで進化している」(鏡玄泉著)も科学的根拠を欠いた暴論。どれも商業主義丸出しである。その最たるものが、最近のベストセラー「上司は思いつきでものを言う」(橋本治著)であろう。集英社の「売らんかな」の姿勢がぷんぷん匂う。この本はタイトルですべて言い切っているため、中身が問われる。ところが、内容はというと、上司の中間管理職である苦労や、上司と若い現場の人たちとの確執、下の意見が上に通らない風通しの悪さなど、サラリーマンを1年やったらどれも常識なことばかり。というか、夜の民放ドラマで描かれているいかにもありそうな構図ばっかりで、マスコミ業界でいうところの、取材をせず頭で書いた原稿そのまんま。この著者はあとがきで「サラリーマン経験ゼロです」と告白し、「それなのに、なんでこんな本がかけるのか。実は作家というものは出版社のお出入り業者で、そのような形で会社というものが分かるのです」と得意気に書いている。その神経を疑う。しかもその文体や内容は右へ行ったり左へ行ったりして読みにくい。この著者は、サラリーマンが企画書を書くとき注意すべきこととして、「書き手は常に読み手に分かるような文章を書かなければならない」と偉そうに記しているが、その一文をそのまま著者に送りたい。さて、肝心のなぜ上司は思いつきでものを言うのか。著者の答えは「暖流と寒流が混ざり合うところは魚の豊富ないい漁場になる」という分けの分からないもの。つまり現場と会社の意見が混ざり合う場所はいろいろ思いつきやすい、ということらしい。私の考えは全く逆で、上司というのは、さらに上の上司からの命令と下からの突き上げがあって、なかなか意見が定まらない。だから、単純に右往左往してしまって意見がぶれるのでないかと思う。もちろん、上司というのは部下に対して上に位置するわけだから、下からの相談を受けても、適当に答える場合が多い。そのため、部下から見れば思いつきに見えることもあるだろう。この「上司は思いつきでものを言う」は本屋さんでタイトルだけ見て、フフフッと笑って終わりにした方がいい。絶対、手にとって中身を見ないこと!【楽天市場】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ 楽天フリマから現金5万円プレゼント 蓮4044
September 29, 2004
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芥川賞受賞作「介護入門」(モブ・ノリオ著)を読んだ。日本語というものを全く無視した文体だ。「源氏物語」を意識してか改行が全然ないし、石原慎太郎のくせと同じで一文がめちゃくちゃ長い。読みにくい。いま、巷の書店では「介護入門」が結構売れているというが、そのうちどれだけが、最後の「YO、朋輩、俺からは以上だ」まで辿り着けるだろう。だが、30ページくらいまで我慢して読み進められれば、モブ・ノリオのラップ調文体に慣れてきて、いや引き込まれてというべきか、「俺からは以上だ」という最後の一文を読み終えたあと、寂しくなるかもしれない。著者は次のようにいう。「絶対に変えられない現実などないと信じて祖母にもそう語り続けた結果、祖母は笑えるようになり、この俺は<不幸な介護苦を背負った俺>や<特別な孝行をしている俺>から解放されるのを感じるようになった。これは俺の人生へのテロリズムでもあるのだ」。格好いい。文中で叔母が「なぁ、人間もこないなったら終わりやなぁ、私やったら、死んだ方がましやわ」と言う場面がある。著者は「お前、祖母の実子やろ」と腹立たしく思いながら、真正面から寝たきりの祖母と向き合っている。「なぁ、食べてる時は食べさせてる人の方見なぁ」という一言には、介護の現場のリアリティがある。金髪でマリフアナを吸うロックバンド野郎が、自宅では夜な夜な寝たきりのおばあちゃんに添い寝して下の世話をしている。そのアンバランスさが実におもしろい。ところで、この話は実体験に基づいているそうだけれど、ストーリーの中で完全に悪役となった叔母は本当に実在する人物なのだろうか。叔母はこの本が出た後、せっせと祖母の介護に精を出していたりして。さてさて、著者のモブさんについてだが、奈良盆地の一角にある旧家に生まれたそうだ。地縁血縁に縛られた環境にいつもいらだっていたという。筒井康隆で小説に目覚め、14歳でファンクラブ「日本筒井党」の最年少党員になった。先日の授賞式では、羽織袴と派手なサングラスをつけて現れた。「(亡くなった)中島らもさんに一服ささげたい。ふつうのたばこでごめんなさい」」といって紫煙をくゆらせていたのがおもしろい。【楽天市場】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ 楽天フリマから現金5万円プレゼント 蓮4044
September 26, 2004
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太平洋戦争の戦犯の死刑が執行された巣鴨プリズンの絞首台は、米国によって13の階段がつくられた。戦前は19階段あったのに、イエスを裏切った13番目の弟子ユダにちなんで、米国がわざわざ13階段にしたのだ。ただ、階段方式だと死刑囚たちが階段をのぼるときに暴れてしまうため、戦後は床が割れて首吊り状態になる「地下絞架式」という方法に変えられた。大阪教育大付属池田小で8人の児童を刺殺した宅間守死刑囚も、この地下絞架式で死刑が執行された。死刑が確定する1年前、この男は「6カ月以内、出来たら3カ月以内に死刑を執行してほしい」とほざいていた。日本の刑事訴訟法は「6か月以内に刑を執行する」と定められているから、当然、そうされるべきだった。ところが、日本では、死刑廃止論者が騒ぎ立てるから、判決確定以降、数年から10数年経過してから執行されるのが慣例になってきた。宅間の死刑執行について、一部マスコミが「早すぎる」と騒いだのは、法律上は筋違いである。さて、当の宅間だが、刑場での最期はどうだったろうか。死が怖くなって刑場の入り口で暴れ回ったか。それとも「親を損害賠償で訴えてやる」と強気で叫んだか。先日、小説「13階段」(高野和明著)を読んだ。この小説の主人公は刑務官。死刑囚が首吊り状態になる最後のボタンを押す担当官だ。次の場面が印象的だった。死刑囚が刑場の入り口で、「何でも好きなものを食べなさい」と言われる。死刑囚は泣きながら、並べられた野菜、白米、ステーキ、和菓子、ケーキの中から大福をほおばる。それを落としてしまっても拾って口にしようとした。宅間も同じように、この「最後の晩餐」に臨んだはずだが、最後、何を口にしただろうか。ところで、著者・高野によれば、死刑は、法務省の5つの部署計13人のハンコを得て執行されるようになっているそうだ。「13階段」は意外なところに、戦後も残っている。【楽天市場】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ 楽天フリマから現金5万円プレゼント 蓮4044
September 24, 2004
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福岡県大牟田市の高校1年生の遺体が見つかった事件で、現場付近の川から赤色の軽乗用車が引き揚げられ、中からさらに3人の遺体が見つかった。すでに高校生の母親の知人の女が「母子4人を殺した」と供述している。物騒な世の中になったもんだ。最近、このような凶悪な殺人事件が次々と起きている。兵庫県加古川市で7人が殺されたのをはじめ、栃木県小山市では3歳と5歳の兄弟が、長野・愛知の両県では一人暮らしのお年寄りら4人が、愛知県豊明市では会社員の妻子4人が殺された。通常、2人殺した犯人は死刑濃厚、3人殺したら死刑確実といわれる。よほどの覚悟があっての殺人かと思いきや、動機が、金の貸し借りや日頃のうっぷん晴らし、挙げ句はクーラーの部屋を占拠されたから、などとあきれる内容ばかりだ。記録的な夏の暑さで気が変になったか。最近、「人格障害」という病いが問題になっている。ひととき、キレる子供が話題になったが、その大人版である。実は、傷害・暴行事件の件数でいうと、子供の件数が99年から減っているのに、大人の件数は倍増しているのだ。この「人格障害」というのは神経系の未発達が原因である。神経系は人間の組織のなかで最も成長が遅い。だからキレやすかった子供でも20歳くらいなれば次第に感情をコントロールできるようになっていくのだが、この人格障害のひとは、大人になってもその感情をほどよくコントロールすることができない。そのため、極度に疑い深くなって妻や友人さえ信頼できなかったり(妄想性人格障害)、またその逆に、すぐ人を信用して騙されてしまったり(依存症人格障害)ということが起こってくる。過剰に自信を持ったり(自己愛性人格障害)、逆に、いつも自分を消し去りたいと思ったり(境界性人格障害)することもある(「人格障害の時代」岡田尊司著)。他人を信じたり、自信を持ったりすることは大切なことなのに、度が過ぎてしまうと、暴走状態になる。心当たりのある人は注意すべし。【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 現金5万円プレゼント ◇ 出品初心者は30日間無料! 蓮4044
September 23, 2004
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日本のプロ野球界が合併問題で揺れている最中、韓国のプロ野球界では兵役逃れが問題になっていた。登録選手の1割以上にあたる全8球団51選手が、検査の際に尿に薬物を入れたり尿道から薬物を注入したりし、腎臓疾患を装って不合格となっていたというのだ。韓国では男子に2年~2年4カ月の兵役義務がある。もともと選手生命が短い野球選手の場合、兵役で成長期の2年間をフイにするのはあまりにバカバカしい。日本でも戦中、国民に兵役義務があった。検査に合格したら中国戦線や南方戦線に送られた。韓国の若者たちの兵役は精神鍛錬の色彩が濃いが、日本の当時の兵役の場合は、「赤紙」は命と引きかえだった。自分の命というものに、当時の日本人たちがどう向き合っていたのか、ちょっと想像できない。先日、太平洋戦争中、死と向き合った特攻隊員を描いた「出口のない海」(横山秀夫)を読んだ。人間魚雷「回天」の乗員となった元甲子園全国優勝の投手・並木が、死への恐怖をマヒさせていく様子が克明に描かれていた。並木は最初こそ、「本当に死ぬのが怖くないのか。みんな、本当にそうなのか。俺だけが生きることに未練を持っているのか」などと悩むが、訓練を積んでいくうちに、生きる・死ぬということを観念化させていった。そして最後には、目の前の厳しい訓練だけが現実という極限状態に達した。そして、いざ回天に乗り込んだときのシーンが横山秀夫らしい。「(周りの人たちの目は)死んだ友人の棺桶を覗き込む目だった。並木は生きて自分の葬式を目撃した」。主人公・並木はこのとき、死への恐怖を超越し、冷静に周りを観察していたのだ。人間は、死への恐怖があってこそ人間である。軍隊というのは、そういう感情を簡単に奪ってしまうところなのだ。韓国はいまも、北朝鮮とは停戦状態が続いており、38度線がいつ戦火にまみえるか分からない。いざ戦争となれば、韓国の野球選手たちも並木と同じように、否応なしに戦場にかり出されるだろう。北朝鮮への憎悪を駆り立てられ、非人間に陥っていくのは間違いない。そうして、生きて自分の葬式を目撃するのである。【楽天市場】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ 楽天フリマから現金5万円プレゼント 蓮4044
September 22, 2004
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昔からリサイクルというものが理解できない。ペットボトルは石油から精製されるポリエステルで作られる。ペットボトル1本が消費者に届けられるまで、通常、石油が約40グラム使われるのだが、これをもし、リサイクルでもってペットボトル1本を仕上げようとしたら、石油がなんとその4倍弱の150グラム以上必要になる。どちらが限られた資源をムダにしているか、火を見るより明らかだろう。先進国の人たちが発展途上国で森林を伐採していると批判され、最近では紙のリサイクルが当たり前のようになったが、そもそも発展途上国で伐採された木のうち、紙の原料として使われているのは全伐採量の3%にすぎない。残りの大部分は、現地の人が、自らの生活のために、薪や材木として利用しているのだ。先進国の人が使っているパルプのほとんどは、自分たちの国土の森林を伐採して得ている。先進国の森林は、植林によってがここ15年で3%増加した(「リサイクル幻想」武田邦彦著)。「発展途上国がかわいそうだから森林を伐採しないで」という消費者団体の意見は的外れだ。実はリサイクルというのは、あらゆる誤解でスタートし、いっていみれば自己満足の再生産でしかない。先に見たように、石油の消費を抑えるためにペットボトルをリサイクルし、石油を余計に使っていたなんて、本当に笑えないだろう。実は、原始人のような生活に戻りたくない以上、捨てたり燃やしたりするうしろめたささえ捨ててしまえば、「ゴミはすべて燃やしてしまう」のが一番正しいやり方ではないだろうか。燃やしてもムダに捨てるのではない。ちゃんと電力が得られるのだ。そして残りの灰はどこかに埋めておく。そしたら、これが数百年後、資源が枯渇してきたとき、鉱山となって再び掘り出すことができるかもしれない。日本が資源大国となるのは間違いない。リサイクルというのは、慌てて取り組めば、ロスばかりが大きくなってしまうのだ。BOOK検索蓮4044
September 20, 2004
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以前、「なんばグランド花月」を見に行ったら、お客さんは遠くからツアーでやってきたおばちゃん連中ばっかり。落語家たちは「いつもここに立つと、きれいなお客さんに目がいって困るけれど、きょうは集中できるわー」などと言って会場を沸かせていた。そんな軽ネタがいまウケるのは、現代が「かかあ天下」の時代だからである。落語家や漫才師たちの繰り出すネタというのは、その時代の最も敏感な話題だといっていいだろう。先日読んだ「落語で読み解くお江戸の事情」という本は、まさにそういう視点で、落語から江戸という街を読み解こうという本である。内容が実によく整理され、おもしろかった。例えば有名な落語「時そば」。ごまかした一文というお金が、いまのお金に換算してわずか33円程度だと教えられると、この落語に愛嬌が感じられる。有名な「目黒のさんま」は、殿様が庶民の食べ物であるさんまを気に入るという話なのだが、当時の殿様は、ふぐ・まぐろなどの青魚や、牡蠣・赤貝などの貝類などは絶対食膳に並ばなかったことを知って初めて、味が出てくる。こういう話題を江戸っ子たちが好きこのんだということは、不自由な殿様の身をあわれんだり、影でバカにしたりする雰囲気が江戸にあった証拠である。「長屋の花見」も大家と店子との当時の関係をよくうかがわせている。当時の長屋の賃料は、大工一日分の給料より安かったそうだ。家事情は現代よりよっぽどいい(狭いけど)。当時、大家といえば親も同然で、店子たちの面倒をよく見ていたことも分かる。落語というのは聞きに行くと、ボソボソ話していてよく聞き取れない。おもしろいから笑っているのか、内容を理解できたことを自慢するために笑っているのか分からない。どこかとっつきにくいが、この本を読んでみて、目からうろこが落ちた。これって、落語ではなく「落うろこ」?【楽天市場】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ 楽天フリマから現金5万円プレゼント 蓮4044
September 17, 2004
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長い間、「金融機関ごっこ」をしてきた郵便局がいよいよ民営化されることになりそうだ。郵政民営化の基本方針がさきほど閣議決定された。07年に4分社化し、17年までには郵便貯金・簡易保険のふたつの会社の株を売却して完全に独立させる。与党が反対しているため、閣議決定したとはいえ前途多難だが、まずは一歩前へ進んだ。郵便局というのは、普通の金融機関と違って、お金を貸し出す際のリスクを負わずにやってきた。法人税や預金保険料も払わなくてよかった。そうした金融機関ごっこをしながら、東京三菱銀行とUFJ銀行の預金合計の2倍以上をかき集めてきたのだからあまりに上手すぎる話だろう。一部の国民からは最近、「何も民営化しなくても」という声が出始めた。確かに、全国に計2万4000カ所もあって、どこでも同じようにお金が引き出せ、定額貯金や簡易保険など有利な金融商品も多いから保守的になるのも分かる。だが、それは私たちが、郵政とは別のところで、多大なコストを払ってきた結果だ、ということを忘れてはならない。郵便局の職員27万人分を養ってきたのは、私たちがおさめた税金によってである。高速道路がいつまでたっても無料にならないのは、めぐりめぐって郵便局の貯金がムダに使われてきたからである。小泉首相には断固改革を進めて欲しい。「民営化したら郵便料金は下がり、めぐりめぐって高速道の料金も無料になる」とはっきり公約してほしい。というか、そういう人を郵政公社のトップに据えてもらわなくては困る。「総理大臣というのは一種の狂気でなければならない」と言ったのは、国鉄の民営化を成し遂げた中曽根康弘元首相である。国鉄民営化の際、中曽根元首相は、当時国鉄総裁だった仁杉と副総裁・縄田をやめさせたのだが、そのとき、仁杉総裁たちは中曽根首相を脅そうと理事全員の辞表を持ってきた。中曽根はこれ幸いと全員の辞表をそのまま受理して、国労などの抵抗勢力を一気に一掃した(「自省録」中曽根康弘著)。仁杉は、中曽根にとって旧制静岡高校の先輩にあたるが、そういう遠慮など一切なかった。改革を実行するときは、いろいろ心配事はつきないものだが、小泉首相も持ち前の「狂気」でもって一気呵成にやってもらいたい。【楽天市場】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ 楽天フリマから現金5万円プレゼント 蓮4044
September 10, 2004
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よく新聞紙面にアンケート結果なるものが掲載されるが、実は「はじめに結論ありき」という類のものが多い。もちろん、何か狙いを定めて調査することは大切なことなのだが、度が過ぎすぎると興ざめしてしまう。例えば、毎年さまざまな形で実施される神戸での被災地調査などはその典型だ。ある新聞社が今年1月、阪神大震災から9年を迎えた神戸の復興住宅でアンケートを実施し、新しい友ができた人が65%、旅行をしたことがない人が45%に上ったとして、心の復興が二極分化していると伝えていた。この調査の大きな欠陥は、震災に合わなかった普通の人々のケースと比べていないことだ。回答方法がほぼ二者択一なのだから二極化が導かれるのは至極当たり前である。自衛隊のイラク派遣に反対する人たちのアンケートも胡散臭い。左翼系の団体が街角でアンケートしたら、それに答えるのは左翼系の人たちばかりである。自分たちの都合のよい結果が自然と得られるはずだ。東京都が計画しているカジノについて反対を唱える婦人団体がアンケートした場合も、反対は必ず多数派になる。「カジノをつくってほしい」と思っている人は、婦人団体がやるアンケートに最初から見向きもしない。選挙のとき、各メディアが実施する出口調査も外れることが多い。無党派の人たちは「若い○○候補に入れました」と素直に答えるが、例えば、ゼネコン関係の人たちは「仕事をくれる自民系の老獪な○○候補に入れた」なんて口が裂けても言わない。昨年秋の総選挙のとき、自民党総議席数は237議席だったのに、朝日新聞の出口調査では210台という数字が出た。投票締め切り直後の午後8時、朝日新聞がアサヒコムに掲載した予測数字は230議席だった。投票者心理をどう読むかは長年の経験である。最近「社会調査のウソ」(谷岡一郎著)という本が出た。日頃から私が疑問に思っていたことがズバリ書かれてあっておもしろく読んだ。ただ、残念なのは、筆が走りすぎて「過激な内容につき、血圧の高い人は読まない方が無難である」と冒頭で大風呂敷を広げていたことだ。婦人団体や消費者団体がやったというだけでアンケート調査結果の価値が半減するのと同様、、冒頭にこんな無用な一文を乗せるだけで、信頼を損ねてしまうことを、この著者の谷川某も理解した方がいい。【楽天市場】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ 楽天フリマから現金5万円プレゼント 蓮4044
September 9, 2004
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プロ野球の再編問題を話し合う臨時オーナー会議がきょう開かれて、オリックスと近鉄の球団合併することや、来季はセリーグ6チーム、パリーグ5チームで戦うことが承認された。これを受け、合併反対を唱えていた選手会は、今週の土日からいよいよ初のストライキに入る。経済損失は100億円といわれ、大変な事態になった。合併話が持ち上がったのは6月中旬だった。当初から不思議だったのは、経営が苦しくなった企業が所有する球団を手放すのは至極当たり前の話なのに、ファンたちが「蚊帳の外におかれた」などと訳の分からないことを言って騒いだことだった。対戦カードが多彩になり見る側の楽しみが増える1リーグ制にしても、本来ファンたちも歓迎すべき話だろう。話がすんなりと進まなかったのは、そういった本筋論より、日頃から巨人の渡辺恒雄前オーナーのことを快く思わない「アンチ巨人」たちが、「渡辺前オーナーの勝手にはさせない」と騒いだからである。渡辺前オーナーもすっかり悪役気取りで、火に油をそそぐような発言を繰り返した。話し合いを求めてきた選手会の古田会長に「無礼なことを言うな。たかが選手が」と述べたり、選手会のストライキ権行使については「どうぞどうぞ。やったらいい」と言ったり。巨人のスカウトが大学生に現金約200万円を渡していた責任をとって辞任した後も、渡辺前オーナーは「巨人がパ・リーグに移籍してもいい」などと発言してひんしゅくを買い続けた。騒動はすっかり脇道にそれ、アンチ巨人に落ち着いてしまうところが、いかにも日本のプロ野球の構図そのままである。今回の騒動で、一番情けないと私が思ったのは、ほかでもない、選手たちの言動である。騒動の発端は、もとをただせば、「日本のプロ野球が面白くなくなり、観客が入らなくなった」という危機感だったはずだ。それなのに、もっとスピーディーに試合をしようとか、フェンス際でも体を張ったプレーしようと心掛けた選手がどれだけいただろう。きょう甲子園に阪神-ヤクルト戦を見に行ったが、井川の緩慢な動きはまるで老人のようだった。私たち観客は、ゆっくりマウンドを上り下りする井川を見るために高い入場料を払っているのだろうか。ほかの選手たちも、一塁まで全力疾走する気がまったく見られない。グラウンドとスタンドとの一体感がまるで感じられなかった。つい半月前に見た高校野球では、球児たちは懸命にボールを追いかけたし、スタンドも固唾をのんで見守っていた。「ファンのためのプロ野球」などと思い出したようにいうのはやめてほしい。ファンは年に数度、チケットを買って球場に足を運ぶのに、選手たちにとっては、シーズン140試合のうちの1試合に過ぎないという感じ。大リーグから帰ってきた横浜の佐々木主浩がなぜやる気を失ったのか分かるような気がする。ストライキをするのも結構だが、その前にまず、自分たちはファンの十分楽しませているかどうか自問自答する方が先だ。【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 現金5万円プレゼント ◇ 出品初心者は30日間無料! 蓮4044
September 8, 2004
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「ロード・オブ・ザ・リング」の映画をみたとき、ストーリーや映像美うんぬん以前に、呪われた指輪を捨てに行く、という発想自体がバカバカしくて付いていけなかった。同じ思いを抱いたのが、先日読んだ宮部みゆきの「ICO霧の城」。角が生えた少年が、霧の城に「生け贄」として連れて行かれるという設定があまりに幼稚すぎて笑ってしまう。主人公のイコがまだ幼い13歳なのに、次々起こる難題をどんどん解決していくストーリーもちょっと無理がある。そのくせイコは、物語が終盤(約400ページ目)を迎えるまで「霧の城は時が止まっていたのだ」と気づかない鈍感さだ。これらのアンバランスさは宮部みゆきのご都合主義によるものか。同様に、イコを生け贄として送り込む際、イクサの村長が、自分が見聞きしてきた過去の霧の城の歴史について、なぜきちんと話してあげなかったのかまったく理解できない。次々と登場する「光輝の書」や「御印」も、どこか水戸黄門の印籠みたいで物語をしらけさせる。さらに、筆者は霧の城のなかの仕組みについて一生懸命説明しているが、一向にイメージが伝わってこなかったのも残念だ。のちのちの物語の伏線になるならともかく、あそこまで細部を描く必要があっただろうか。宮部みゆき特有の小気味のいいテンポを殺してしまっただけのような気がした。多くの宮部ファンも今回だけは、主人公イコに感情移入できなかったのではないか。あとがきに「ソニーのプレステ2用テレビゲームICOをもとに、その物語世界を小説化した作品です」とあるけれど、そもそもゲーム攻略には全然関係ないわけだから、ソニーもあり方迷惑だったのでは、とこっちが心配した。帯封に「構想3年。宮部みゆきがすべての情熱を注ぎ込んだ、渾身のエンタテインメント!」とあったが、 読み終えたいま、むなしいばかりだ。最近の宮部みゆきはどこかおかしい。消費者金融を扱った「火車」や直木賞を取った「理由」以降は、「模倣犯」「誰か」「ブレイブストーリー」とことごとく不発。宮部みゆき自身が霧の城に迷い込んだようだ。【楽天市場】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ 楽天フリマから現金5万円プレゼント 蓮4044
September 5, 2004
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「象牙の塔」という言葉が昔からあるが、大学教授というとちょっととっつきにくいイメージがある。それが数学者だと聞いたら、なおさら一歩引いてしまわないだろうか。最近、そんな数学者2人の物語に接した。ひとりは天才数学者ジョン・ナッシュ。彼の半生を描いた映画「ビューティフル・マインド」(ロン・ハワード監督)を見た。この映画はストーリーも構成もうますぎ。数学者ナッシュは小さい頃、学校の先生に「あなたは他人より2倍の脳をもっているけれど、心は半分しかない」と言われる。数学者として名をなし、妻・子供を授かった直後、自分が精神分裂症に陥っていたことを知る。親友だと思っていたチャーリーが、実は、半分しかない自分の心を埋め合わせるためにこしらえた架空の人物だったことに気づくのである。この映画は、私たち自身も一緒に精神分裂症に陥り、なにが現実でなにが架空なのか分からなくなっていく仕掛けになっている。見事だというほかない。ナッシュはのち、この病を克服して「ナッシュ均衡」として知られる新しい理論を生み出した。66歳のとき、ノーベル経済学賞を受賞した実在の人物だ。もう一人は、小説「博士の愛した数式」(小川洋子著)で描かれた無名の「博士」である。この博士も天才数学者だったが、75年に交通事故で脳をやられて、記憶力が80分しか持たなくなった。この博士が、その家政婦を務める女性や、数学の記号名から「ルートくん」と名付けられた長男と織りなす人間模様が実に温かく描かれている。難解な数式問題をいとも簡単に解いてみせる博士が、一方で、電子レンジを使いこなしている家政婦の手さばきに見とれてしまう。日常生活に不器用なことは、天才肌の必要条件なのだろうか。映画「ビューティフル・マインド」は02年のアカデミー賞4部門を獲得した。小説「博士の愛した数式」はいま、各書店の店員たちが口コミで広めているそうだ。久しぶりに最後の1ページを閉じるのが惜しい一冊だった。【楽天市場】本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ ホビー・ペット 蓮4044
September 4, 2004
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