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2022.05.10
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カテゴリ: 音楽

日本にもこのグループの影響を色濃く受けたコーラスグループがある。和田弘とマヒナスターズ、ダークダックス、デュークエイセスなどだが、もっとも影響を受けているのは現存するタイムファイブだろう。こちらは5人、しかも日本のグループには珍しいオープンハーモニーを部分ながら取り入れている。日本のグループの特色はいわゆるメロディの下をハモる閉鎖型が多く、重厚なサウンドで魅了した。反面4フレッシュメンは、メロディからはみ出す自由なハーモニーを利かせて粋で洒脱なハーモニーを得意としている。これは日本人とアメリカ人の声帯の違いによるものとする人もいる。

では、この二つのグループの大きな相違はなにか?前者はメンバー交代激しく、後者は結成以来一度もメンバーが変わっていないことである。この相違は、それぞれが所属したレコード会社のスタンスにあると思われる。キャピトルレコードは当時大物ヴォーカリストを抱えた超名門レーベルで、すべてのレコードは豊富な予備軍人材と経験豊富な編曲者たちから自由に選ぶことができた。かたや日本コロムビアは国内では第一級ではあるが、アメリカと違うのは、音楽界の発展は戦後からで大きく出遅れていた。人材も少なく、質量ともに寡少であったのは否めず、そんな中からのスタートで、貴重なコーラスグループを壊すようなことはできなかったと考える。タイムファイブもまた同じ大学の先輩後輩と言う結束力の高いグループから生まれ、レコード会社の立ち入る隙は無かったと思う。

キャピトルレコードの制作者だったボイル・ギルモアは、4フレッシュメンのヒットを継続するためには品質の確保と向上が必要だと考えたんだろう。コーラスにとどまらず、メンバーのエンタテイメントも充実させ、一人で何役もこなす能力を求めたのだ。オーディションは定期的に行われ、常に新しい空気と入れ替えらたからその緊張感、プロ意識の高止まりは想像を超えたものだったはずだ。練習時間にもかなり拘束され、メンバー自身から退団の申し出もあったようだ。しかしギルモアの哲学は彼らを全米一、世界一のコーラスグループとして君臨させることだったと思う。ギルモア引退後もこの方針は続き、そのとおり彼らはトップの座を80年近く維持しているというのは驚嘆すべきことである。ビジネスとしての4フレッシュメン、あくまでグループに任せた形のタイムファイブ、日米の違いがこんなところにも表れている。






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最終更新日  2022.05.10 07:39:52
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