Brog Of Ropesu

Brog Of Ropesu

2008年07月09日
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夏は妖怪の季節ですね、ロペスです。どんも

みんな、”わはー”とか”そーなのかー”とか
リグル、ミスティア、チルノとセットでバカルテットと呼ばれるイメージで忘れられがちですが、ルーミアは人を食らう



デスタムーア最終形態とかいうなー



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エルりんさん とこで怪談企画があったので便乗してみました



<ルール>


まわす相手の指名は無し。


日記のタイトルは、次に書く方は「怪談百物語バトン○番目」と明記して下さい





今回は私が2番目なので、やってやるぜ!って方は3番目でおねげーしますです




なお、今回はそれっぽくする為に一人称を”私”でお送りする事を御了承下さい




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怪談を始めるに当たって私自身の実体験談を語ろうと思ったのですが、それほど怖くないモノなので今回は私の母が体験したお話をしたいと思います



私の母は、幼いころから不思議なモノが見えたり、ある程度の予知が出来るらしく、近所でも有名な神童でした。

かく言う、私も、幼い頃、神童と呼ばれていましたが、それは単純に2歳で平仮名及びカタカナ、ならびにアルファベットの読み書きが出来ただけで、母のそれとは質が異なります

私の場合は”十で神童、十五で才子、二十過ぎればただの人”の諺どおり、今ではただの凡人でありますが、母は勢いも衰えず、未だに不思議な経験を数多くしています



故に、母は看護師なのですが、慣れたモノで、夜勤時に深夜に誰も入院していない部屋からのナースコールや、霊安室でのラップ音なんかの看護師ならば誰もが経験する小規模な霊体験では、歯牙にもかけません。

むしろ、「患者さんが構って欲しくてやっているのだから微笑ましい」とまで語っています


そんな母でも恐怖した幾つかの体験があるのですが、その中でも私が個人的に一番怖いと思ったお話を今回は綴りたいと思います



・・・・前置きが長くていけませんね(汗


それでは、「怪談百物語」。第2話。始めたいと思います







これは、私の母がまだ学生だった頃のお話です



親の離婚(私の祖母と祖父ですね)により、私の母を含めた兄妹全員は母方に引き取られていたのですが

ある日、母に父方の祖母(私にとっては曾祖母)具合が悪い。もうダメかも知れないという凶報が父から届きました


幼いころからかなりのおばあちゃんっ子だった母とその兄は、その報せを聞いて実家の山形県に、(流石に育ててもらっている負い目もあるので)母には内緒で、おばあちゃんの所へ見舞いへ行くことを決めました


田舎育ちなモノで、私の母の兄は18になると同時に車の免許を取っていたので、レンタカーを借りて、早速向いました


私の母達が住んでいる場所から山形県まで高速は途中までしか作られて居らず(この高速道路でも有名な”追いかけてくる白いダルマ”の怪談があるのですが、それはまた別の機会に)

途中で降りて、2~3時間ほど名前の上では国道ですが、獣道に近い山道を走らなければなりません。

時期は晩秋だったのですが、東北地方の冬は早い。
片道7~8時間かかる道程なので、山道へ入る頃には辺りは既に真っ暗闇

母と兄は「雪が降らなければ良いけど・・・・」などと話していました。



そうこうしている内に、山道のおよそ半分くらいの地点に目印になっている古い電話ボックスが見えて来ました。


近づくまでも無く、母と兄は異変に気付きました


”何か妙なのがいっぱいいる・・・・!”



電話ボックスを囲むように、白くて丸い物体が蠢いていたそうです
母は目を合わせてはいけない、と咄嗟に思ったらしく目を瞑って屈んだそうですが、兄は運転手。
なるべく目を背けようとしても、どうしても視界に入ってきます


そこに居たのは、”たくさんの顔”でした

後姿はただの白い球体なのですが、正面にはくっきりとおぞましい顔があり、腕がその真横から生え、それで立っている”モノ”が、それこそ数十と群がっている異様な光景でした

(イメージとしてはモンスターファーム2のネンドロでしょうか・・・・)


これはマズい・・・・!

そう感じた兄は、できるだけ事故に遭わない最速のスピードで、その脇を通り過ぎました。


無事、何事も無く通り過ぎたのですが、助手席に座っていた母はいつまでたっても屈んだままで、普通に座ろうとしません



兄は不思議に思い、母に声を掛けようとした刹那――

その理由に納得しました。いつ間にか後続車が来ていたのです。

それだけならば、別に不思議でも何でも無いのですが、やたらとヘッドライトの光が青白いのです。


・・・・それもそうでしょう。

それは後続車などではなく、追ってきているあの“何か”だったのです。


更には、ラジオからはあの化け物の声か何かはわかりませんが


「じゅ・・・・じい・・・も・・・」


という声のようなものが延々と流れてきたそうです
それは聞き取れない・・・・というよりも人間には理解できない言葉のようなモノだったそうです



兄は少しパニックになりながらも、できるだけ後ろを見ないよう、出来得る最速で山道を走り抜けようとしました。


そして、観てしまったのです。




前方を見ていた兄はカーブミラーいっぱいに映った巨大な顔を




そこから先は、兄はどう運転して目的地へ走らせたか覚えていないそうです



実家に着くなり、その話を祖母に(この日は家に病院から帰れる日だったので、母達は見舞いに行った)したところ



「ああ、○○○○か」(名前を言ったそうですが、母は覚えていないそうです)





聞くところによると、この地方では昔から伝承にある妖怪だそうです


そう言うと、祖母は何やらまじないみたいな事を始め、母と兄に必ず二階にある仏間で寝るようにと、言い聞かせました

あんな気味悪い体験をしたあとですから、仏壇のある部屋で寝るなんて気分が優れません。
母も兄も拒否そようとしたのですが、いつになく祖母が真剣だったので、しぶしぶ了承し、仏間で寝ることにしました


そして、深夜



来たのです。ヤツが


玄関をガンガン叩いて(風にしては強すぎる)、どうやって開けたのか足音と言うのも騒がしい


ドタドタドタドタ!!!


と、まるで木槌で木材を叩いているような激しい音を伴い、二階へと上がってきました




――ーそれはまるで、大きな手が床を思いっきり叩いている様な音だったそうです



ここで、ヤツと断定しているのは、二階に上って来たヤツが、じーっと何の感慨も無いような無表情な顔で一晩中、廊下と仏間の挟間にたちんぼして母と兄を見つめていたからです


母も兄も

「あ、もうダメだ。殺される」



と思ったそうですが、布団を被って一晩中震えていたら明け方には居なくなっていたそうです


母は今でも良く言います。

「幽霊は例え姿が変わってしまっても、元は人間だからさほど怖くない。けれど・・・・元々から人間とは一線を引く存在は、思考や目的すらも解らないので、最も恐ろしい」


と。


母曰く、相手が霊であるならば、思念というものがある程度伝わってくるそうです

それは恨みであったり、妬みであったり、或いは、ただ寂しいだけであったり、自分が死んだことに気付いていなかったり・・・・

けれど、その妖怪・・・・と呼ばれていた何かは本当に”何も無い”状態だったそうです。
機械的に侵入者を追い払う”システム”みたいな無機質な恐ろしさを感じたとか





これで、お話は終わり・・・・といきたいところですが、まだ続きがあるんです



祖母が住んでいた実家は、祖母が亡くなったときに取り壊してしまったのですが、そのバケモノは、


今も、父が現在住んでいる山形県の実家に月に一度の頻度で訪問してくるそうです



父が亡くなったのならば、今度は今住んでいる自宅に来るようになるのか?

と、母はたまに不安そうに言う事があります




余談ですが、母と兄、それと母に似ている私の妹は山形の実家に行くときは必ず仏間で寝ています





これで、私の話を終わりにします



皆様、如何でしたでしょうか?





さらに余談ですが、今は高速が開通して通らずに実家へ帰省できますが、その山道も電話ボックスも未だに残っています




貴方も気づかずに、その山道を通っているかも知れません。



夜の山道にはお気を付けください・・・・







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最終更新日  2008年07月10日 05時24分12秒
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