Brog Of Ropesu

Brog Of Ropesu

2011年03月13日
XML
カテゴリ: 些末な日常




歯磨き粉とコンデンスミルクを間違えて、ミルクの方で歯を磨いてしまいました。
自覚はありませんが、疲れているのかも知れません。


BGM



===







(……いや、さ。こういうのでホイホイついていくと、何か色々と蓑念鬼な親父さんが出てきて濃厚フラグが立ったりするのが関の山だぜ?それでも良いのかな~、と)












(大穴であのお姉さんの脇とか下が伊賀忍者な可能性もあるじゃないですか!
ほら、北欧は剃らないって言うし……俺としては寧ろアリです!)











「到着よぉ。ささ、狭いところですが、ごゆるりと~」










「…………ふぅん。こりゃまた、随分と立派なお屋敷だねぇ、どうも」











「えへへぇ~自慢の我が家なのでぇす♪」










ひそひそ……

(なぁ、二人とも。あの嬢ちゃんとしっぽりしたいから上手いこと席外してくんねぇか?)












ひそひそ……

(そ、そんな!彼女は仮にも命の恩人ですよ!無理矢理とかサイテーですよ!)











(あいよ。んじゃ、邪魔しねーようにこの馬鹿連れて先に風呂でも入ってくるわ。行くぞイシュトー!)




がしっ








(そ、そんな~一人だけズルイですよぉ~!)






ズルズル……










「さぁてと……」






がしっ










「あ、あの……何を……?」










「へへ……何をって……。ナニだよナニ。ナニをするんだよ」









「やんやんやん♪出会って直ぐに……だなんて積極的過ぎるよぉ♪」











「……抵抗しないのか?」













「だって、拒む理由が無いもの」










「……随分と強気だな。予想外の反応だ。何なら、劣情をぶちまけて陵辱の限りを尽くしても良いんだぜ?」










「貴方に……それが出来るのぉ……?

私もねぇ……貴方と同じ嘘吐きだからぁ……言葉の真贋くらい直ぐに解っちゃうのよぉ?」












「お望みとあらば、犯ってやるよ。欲望を排泄するだけの道具にしてやる。

……相手を騙すならもっと上手くやるんだな。ハニートラップにしては、穴が多過ぎるし、こういう状況下で女を警戒するのは基礎の基礎だぜ」











「だってだってぇ……騙すつもりなんてないものぉ……♪
私みたいな嘘吐きはねぇ……何の意味も無い嘘を、日常的に吐くものなのよぉ?」







===



~脱衣所~










「納得いかないですよ!いつも何だかんだでゴネまくる癖に、何で今日に限って妙に聞き分けが良いんですか?!もう!」










「お前……あの噎せ返りそうな血生臭さに気付いて無かったのか……?」










「血ィ?また経血がどうのこうのとかの下ネタですか?流石の俺もちょっとひきますよ?

大体、彼女は(主に俺の)命の恩人なのに、いつにも増してあまりにも失礼な態度ばっかりじゃないですか?!」










「……なっさけねぇ話だが、ああしてジョークばっかこいてねぇと足の震えが止まらなかったからだよ。
あの女……恐らくシリアルキラーか何かだぜ。血と脂の臭いが服にぎっしり染み込んでやがる。

……はっきりとは言えねぇが、数時間以内に相当数の人間をかっさばいてる」










「そんな……まさか……!あんな優しそうな人がそんな残虐な事するワケないじゃないですか?!」












「おいおい、人を外見だけで判断するなよ。外見だけで判断したらハイパーイケメンの俺は俳優しかやっちゃいけねぇ事になるだろ?

裏付けになる不自然な点はそれ以外にも幾つかあるぜ。

――まず、この屋敷。
サウナ付きのこんな立派な家をあんくらいの年代の……それも女が買える様なモンじゃねぇ。
てっとり早く身体を売るとしても、この辺は娼館もねぇド田舎だ。

素直にモスクワ地区辺りの賑わっているとこまで出て行ったほうが稼ぎも良い。……じゃあ、何であの女はこんな辺境くんだりに居たんだ?

――多分、この先のサウナに答えがあると思うぜ」











「な、なんか……酸っぱい臭いしませんか……それに相俟って生臭さも……」










「恐らくは、この屋敷の本来の持ち主だろうよ。開けない方が良いぜ。きっともうサウナの暑さでかなり腐敗が進んじまってる筈だ」











「うげぇ……想像しただけで気分が……。

でも、それだと仮にあの人が犯人だとしてもおかしくないですか?
何で死体を隠してある……いや、隠してすらいない上に俺達をサウナに案内したのでしょうか?自分が殺ったと宣伝する様なモンじゃないですか。整合性がとれません。
それに冷凍庫やクソ寒い外に埋めるとかじゃなくて、サウナに放置じゃあどんどん臭気が激しくなって自身を追い詰めているだけですよ。
誰かが彼女を嵌めようとしている様な気がしますよ。俺は」










「理由……か。そんなモンねぇよ。

だから自販機でジュース買うみたいな気軽さで人を殺せるんだよ。あいつらは」









「え?え?それって、どういう……」











「理解できなくて当たり前さ。どっちかってーと悪人寄りの俺もお前も何だかんだで常識の枠内で物事を考えているからな。

奴さんは、正真正銘……マジモンのサイコパスだ。その行動理由なんて理解できやしねぇし、する必要もねぇ。理解出来るとしたら同じサイコパスだけだ」











「彼女は……追手なのでしょうか?それとも、運悪く俺達が遭遇してしまっただけでしょうか?」










「後者だろうな。心当たりもある。

ここに来る前にケチな野盗やってた頃な。仲間内での不文律があったんよ。
”旧ウクライナ領から旧ラスティーヤ領では仕事はするな”ってな

その辺りを統治していたのが、情けも躊躇も無く人を切る帝国軍のキラーマシーン。通称”人斬りシャルゥ”……
通り名と逸話から、てっきり男だと思っていたんだが、まさか女だったとはなぁ……」













「なんで、黙ってたんですか?!そんなヤバいヤツかも知れないって?!それが本当だとしたら、デュラスさんが現在進行形で大ピンチじゃないですか?!」











「……いや、恐らく旦那も気付いている筈だ。どっちにしろあいつがホントに”人斬りシャルゥ”だとしたら追けられてたってこったから逃げずに撒く必要がある。或いは……」










「或いは?」










「ピースのアニキの仇をとるつもりなんかもしれんね。……真偽は解らんがね。
ま、旦那にも何か考えがあるんだろうさ。今は、信じてアクションを起こすのを待つしかねぇよ。

とりあえず、旦那には白兵戦に優れる”オセー”があるし、俺の”ベリアル”もすぐに動かせる様にはしてあるさ。お前も直ぐに動けるようにしておけよ」











「了解!」










(ただ一つ気になるのが、あの女に殺気が全然ねぇ事だ。代わりにねっとりとした……虎視眈々と自分の好物を物色するような視線だな、あれは。

その真意が解らん以上、身の振り方を考ええておく必要があるかもな。事態は思ったよりも複雑なんかも知れんねぇ、どうも)




===








「ねぇ、私と取引しない?」










「あン?」










続く










お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2011年03月13日 20時56分31秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: