Brog Of Ropesu

Brog Of Ropesu

2011年05月06日
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カテゴリ: 些末な日常







アイコンでの展開なので解りづらいですが、シャルメロンの戦い方はバキで言うと環境利用闘法のあいつに近いです。




※内容に一部、今回の震災を連想させる表現がありますが、話自体の書き溜めは今年頭くらいですので、狙って書いたワケではありません。

キャラクターのアイデンティティに関わる部分なので、どうしても消すわけにはいかなかったのです。

どうか寛大な心でお願いします。





BGM



===








「……いつになく感情的だったな」










「感情論で来る相手に理屈は通じないものよ。より大きな感情で対応で行かなければ言葉は届かないものなの。

……と、言いたいところだけど建前ね。

あの子には、さ。私がレイシストに見えていたのかなー……ってね。
そんな事思っちゃったから、さ。今まで私が頑張ってきたのは何だったのかなーって、少し寂しくなっちゃってさ」








「そう思うならどうしてあそこで意固地になったんだ?その場の感情で大局が見えなくなるなんて、やっぱりミルファらしく無い」










「貴方もシャルゥも何か勘違いしているようだけど、あの配属先は決して閑職なんかじゃないわよ。

わが国では、海・空よりも実質権力を持ち、その陸上部の一課の長……幕僚の地位。これが意味するのは……」











「軍閥の最高権力者なのか……!」










「ええ、総大将よ。元帥と呼んでも差し支えないわ。私の指揮系統からも外れ、独立した発言力を持てる地位なの。

……今現在、私が切れる三枚のカード。

性善説を信じ、甘さの残るフラン。
良くも悪くも馬鹿正直なアナタ。

――そして、清濁飲み干す事の出来るシャルゥ。

幼少の頃に、世俗の汚れと穢れを全身汲まなく浴び続け、尚且つ、内々にどんな化け物を飼っているか判らない老獪に対して一歩も怯まずに腹芸が出来る。
理念に外れるものは容赦なく、文字通り斬り捨てる事が出来る……それが彼女よ。

この役目は、アナタやフランでは無理。精神が先に壊れてしまうもの。言わば、必要悪ね。

――でも、シャルゥにはそれが出来る。
……と、言うよりも、彼女以外にこんな仕事をこなせる人材はいないわ」










「そうか、だから敢えてシャルゥを監視下から外す配属にしたのだな」












「ええ、軍閥は未だに私も全てを把握していないブラックボックスが多過ぎるの。
だから、私の息のかかった人間を送り込んでおく必要があった。動向も探れるし、牽制にもなる。

更には、優秀な人材を抱え込み過ぎる事による別の派閥からの嫉妬を逸らす事もでき、尚且つ人材献上のポーズも示せるしね。
意図を鑑みると、私の期待以上に動ける人材は彼女しかいなかったのよ。

その結果……見事に拒絶されちゃったけどね」









「……しかし、解せんな。

リーガッセン家は私のグレイシャス家と同じ帝国に仕える拝命14貴族だろう?
現時点では財力も権限もそこそこあるはずなのに……何故、彼女はあそこまで執着を示したのだ?」









「……それは、私も不思議だったのよ。

もっと大きな金とコネが必要だったのかしら?それが真実だとしても、それで一体何をするつもりだったのか……。

……ま、それは今は何でも良いわ。

私はすっかり嫌われちゃったから、さ。
お願いする形になって悪いんだけど、さ。アーサちゃんは支えてあげてね?

フランもあの子も強い子だけれど、同時にとてつもない脆さを秘めているから。











「さっき、シャルゥに言った事か?」











「うん。ただでさえ強い彼女は……守りたいものが出来たとき、それは無類の強さを誇ると思う。

――けれど、それを失ってしまったとき、今まで無いほどの弱さを見せてしまうの。今までそれを経験していないから崩れるときは一瞬よ。

それが……あの子の唯一の弱点にして――脆さなのよ。

目標は確かに人を勇猛果敢にするけれど、同時に肝心な所で弱点を作ってしまうものなの。
……あの子は確かに強い。それは私も認めているわ。

けれど、それ以上に危うさも持っているのよ」









====




~現在~








「……ああ、悔しいが、その通りだぜ。

俺に今までプロポーズしてくれたのは一人だけでね。それも小便臭ぇちみっこときたもんさ。笑えるだろ?」








「……ふぅん。どこの物好きさんかしら?」











「でもよ、俺みたいなロクデナシにとってはそれでも充分過ぎるんだよ!……今だ!ヨーヘイ!イシュトー!」












「あいあいっさー!呼ばれて飛びててジャージャー麺~カモン!ベリアル!」





ベリアル「汝、望む未来や如何に?」










「20分程、あの女の周囲の酸素濃度を3%ほど引き下げてくれ。代償は俺のお気に入りプレミアムドカジャンでどうだ!」








ベリアル「……了。万物、其れ即ち無価値也」











「ハッ……!ハッ…………!ハァハァ……」

(どうしてなの?!急に息苦し……)











「だぁあらぁあああしゃああ!!!!」






ギィン!









「うくっ……!」

(確か報告書に……斉藤陽平の”ベリアル”……掲げた代償の大きさに応じて原子組成を組み替える能力……!)









「くっ!やはり一筋縄で行かないか!でも、ベリアルの効力が活きている内に攻めまくれば!」






キンキィンカン!










「中々のチームワークね。……でも!」






タッ!








「あれ?何処に消え……」










「イシュトー!上だ!」










「へ?くそぉおお!!」





ブンッ!









「遅い……と、言うより身体がまだまだ硬いのねん♪お姉さんがマッサージしてあげようかしらん?」





モミモミ……









「後ろか!!」





ブォン!










「はい、そこ」






キィイン!





ブンブンブンブン……




ザクッ!







(どうなってんだ……あの女……!
自分の身体を瞬時に折りたたみ自転車みてーにしてイシュトーの猛攻を逃れやがった!
元々、小柄とは言えバスケットボールくらいの大きさに縮み込めるなんて、人間の動きじゃねぇ!

くそっ!またイシュトーの死角に逃げやがった……あんな動き中国雑技団でも無理だ……どうなってやがる……!)











「気付いたら仲間の武器が吹っ飛ばされていたでござるの巻。

おいおいおい!目ですら追えねーとか冗談キツイぜ!」

(最悪ベリアルの力で、中性子ぶっ放すのも覚悟しなきゃいけねーかもな……これじゃ)











「チェックメイト~♪う~ん……下半身の土台はしっかり出来てるんだけどぉ……腰の動きがイマイチねぇ。ちゃ~んと日頃から鍛えてるかしらん?童貞くん?」









「うぐっ……畜生!」










「ま、総合で60点ってとこかしらん?筋は良いけど赤点ぎりぎりね。

そこのヤポンスキーは戦闘よりもガチンコする味方への補助役みたいだし、単体じゃ打つ手も無いんじゃない?

……で、ここまで圧倒的な差を見せられてまだ抵抗する気ぃ?もう勝ち目なんて残ってないわよぉ?


さっさと意地張って無いで、フランチェスカの居場所を教えなさいよ。

……さもないと」














「元帝国軍一課長シャルメロン・ガッツォー・リーガッセンが全力で捻じ伏せてあげちゃうわよん?」






ビリッ……!













(空気があからさまに変わったな……)









「退け!イシュトー!まともに戦っても駄目だ!

こいつは……俺達3人よりも遥かに格上の相手だ!」










続く








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最終更新日  2011年05月06日 21時13分10秒
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