Brog Of Ropesu

Brog Of Ropesu

2011年09月21日
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カテゴリ: 些末な日常


実家に幼少の頃からあった謎の機械がカセットビジョン2と判明した今日この頃。

15年越しの真実なのぜ。






===



~過去・とある日の昼下がり~








「私の3つの切り札……

フランは品行方正。容姿端麗。洗練潔白。表に出る誠意の象徴。
通常ルールでは最強の……そうね。例えるならばハートのエース。根源は善と秩序。

アーサは中立・中庸。何でも卒なくこなす万能性。状況に応じての汎用性は抜群。どんな
札にもまず負けないジョーカーと言えるわね」










「では、マギー殿は?」










「いえ、残る一人は彼では無いわ。

彼は表に出る切り札というよりも隠密の側面の方が強いわ。
いわばイニシアチブを取れるダイヤの3ね。前提となるゲーム自体の選択も兼ねるわ。

……残る一人はシャルメロン・G・リーガッセン。人斬りシャルゥと言えば判るかしら?

彼女は例えるならばスペードの3。時にジョーカーすらも下す、ワイルドカード。
彼女は自身の理念のままに動き、それ以外には一切の興味が無い。運用すれば最期……どんな帰結を迎えるか、私にもわからないの」










「随分とピーキーな人材を抱えていますのね……?」










「単純な腕っ節だけなら他の追随を許さないのよ。彼女。
だからこそ多少無茶苦茶でも結果は後から付いてくる。そんな感じね。

それを可能とするのが、彼女の特異体質。

……端的に言うとね。彼女の強さは骨にあるの。
通常、人間の骨は200本前後なのだけれども……彼女のそれは細かく分かれていて300以上。
そのまるでギミックの様な関節の多さで通常の人間には出来ないような動きが出来るのよ。本人曰く、多種多様な体位も性技もそれで完璧だとか。それについては未確認だけれど……。

加えて、指と腕、おまけに脚の本数も常人よりも多いわ。

腕と脚が多いと有利なのは言わずもがな、指も本数が多いとしっかりと握る事が出来るから握力が上がるわ。
それに比例して女性の力では考えられないほどの怪力を発揮できる。
当然、そんな特異な身体を持っていれば武器の持ち方も足の運び方も通常とは変わる。だからこそ、誰も彼女を真似できないし、ついてこれない」









「……おかしいですわ。私の持っている情報網では……彼女は金と権力にものを言わせて地位についたボンボンだって」











「それも強ち間違いじゃないわよ。確かに彼女は帝国の名門中の名門の家柄で、普段は仕事もほとんどしないでグータラしてるもの。

……けど、今の地位についているのは実力。

リーガッセン家は名門は名門でも代々文官を輩出してきた家柄。武官を目指した彼女には寧ろ自分の家からの妨害がきていたくらいなのよ?」












「確かに有事には役に立ちそうな人材なのでしょうけれど……。
滅多に仕事しないわ、やんごとなき身分で扱いに困るやら……よく、そんな子を軍なんかに置いておけるわね?」









「まぁその分、実力は確かだし……問題児は他にも居るし……」








「ああ、あの子ね……」










「どうやら、そちらでも迷惑かけているみたいね?」











「…………ソンナコトナイヨ?」










「ただ、シャルゥを使い難いのはそれだけじゃないわ。

その……何ていうか、彼女変わってるっていうか、独特の価値観を持っているから目的や腹の中がイマイチ解り難いのよ。

名家の生まれのくせして、権力に固執してみたり……武力が突飛しているのに希望所属は私の側近だったり情報部だったりね。

他には……えっと、ニンフォマニアの気があるというか……言動がいちいちエロいから話振られても困るのよ。しかの公の場でよ?!

そりゃ……一応、閨の知識とかはあるけれど、そんなに詳しくないし……そう易々と性交渉できる立場じゃないし……」











「あらあらあらあら♪まあまあまあまあ♪政界の化け物ともあろう賢姫様ともあらうお方がかわいらしいですわ♪」











「ほ、ほっといてよ!フランもあの通り純真というかアホの子というか……性知識自体怪しいし……。多分、シャルゥの発言の9割方は理解できていないと思うわ。

会話が成り立たないから会話があさっての方向に飛んで行くし、シャルゥはシャルゥでフランがカマトトぶってる様に見えてだんだんと気が立っていくわで……。

同じ変態同士で波長があうのか比較的アーサとは仲良くしてるみたいだけど……けっこう神経使うのよ」








「何と言いますか……そちらも大変ですのね。眼に浮かぶようで他人事でも胃がキリキリしてきましわ」









「一度体験すれば苦労を分かち合った者同士、深い友情が芽生えると思うわよ?更にはオマケでダイエット効果!仕事しているだけで痩せられます!凄い!

どう?折角だからやってみない?」










「丁重にお断りさせて頂きますわ♪」











「ですよねー」








~~~~



~現在・赤の広場~










「……もはや、ここまでか」











「あらん?もう終わりぃ?もう少し粘って楽しませくれると思ってたのにぃ……とんだ見込み違いだったわねぇ?」











「……な~んて」










「言うとでも思ったか、クソビッチ!受け取れ!イシュトー!」







パシッ!












「サンキュー!デュラえもん!くたばれぇええええ!!」







ズドン!








「……!!」





ドン!ドン!ドン!ドン!















「”パイファー・ツェリズカ”……装甲車と真正面から生身で渡り合えるアホみたいなリボルバーだ。

こんなクソ威力で撃たれたらご自慢の剣で捌くのも不可能。それどころか、まともに食らったら原型を留めてないだろうぜ。

ヨーヘイ。時間稼ぎ恩にきるぜ」












「いやー、マジでやばかったわー。マジでギリギリだったわー」









「あ~……」













「びっくりしたぁ。
対戦車の為に作られた拳銃……そんな馬鹿げた代物をまともに使おうとするお馬鹿さんは初めて見たわぁ……。
土台がしっかりした下半身を持つアナタじゃなきゃ扱えない銃って事ね。やるじゃない♪

もうちょっと反応遅かったらヤバかったわねぇ……♪」













「……ふふ。ふふふふ」










「あら?絶対敵わない絶望と逃れられない恐怖で狂っちゃったのかしらん?」










「……違う、ね。アンタの底がようやく見えたから……つい嬉しくてね。

今も余裕ぶっているみたいだけど、そろそろ限界が近いだろう?膝が笑ってるぜ?」










「……挑発にしては安いわよ?」











「……確かにアンタは早い。だけど、それは一時的なモンでアンタの本質は速攻型。

加速力と瞬発力は優れているだけで、その持続力は無い。性差の限界ってヤツだね。

だから余裕たっぷりに佇んで、常に相手の上位にいる様に錯覚させる必要があるんだ。
相手に恐怖心や畏怖を与えて、とっとと自滅させる為にね!

まだ銃弾は充分にある!スタミナが尽きた今なら……!俺の方が早い!」











「……なるほど、ね。

じゃあ、さ。最期に……命乞いじゃあないけど質問に応えてくれたら嬉しいな。

……フランチェスカの行方は何処?」













「…………」










「……どうしても答えるつもりは無いワケね?」










「……ああ」










「ハラショー……良いわ。合格よ。特別に私の部下にしてあげても良くてよ?」













3馬鹿「「「……ハァ?」」」













続く!






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最終更新日  2011年09月21日 22時31分12秒
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