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2021年03月05日
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テーマ: エッセイ(94)
カテゴリ: 過去のエッセイ
添削教室では、一年に1~2度くらい、通常の倍の文字数(600字の原稿用紙二枚)で書くことが出来る。
通常は600字程度なので、書きたいことを絞り込む作業が必要だったが、その倍となると思いのままに書くことが出来た。
このエッセイは、常日頃の思いのたけを書いたようで、そのせいかあまり手直しがなかった。
評価は◎だった。

​​ 「マニュアル人間」 (44歳)

 要領が悪いくせに、マニュアルが苦手だ。マニュアル通りにやった方が効率的だし、間違いも少ないのだが、根が天邪鬼なのだろうか、どうしてもそこに自分なりのアレンジを加えたくなってしまう。
 しかし、私のような者は今の時代では少数派のようで、多数の人に効率的に動いてもらうためにはそれが必要なことも多い。特に若い人は、マニュアル通りに仕事をするように育てられている面があり、それがないと一歩も前に進めない人すらいるのだから。
 というわけで、マニュアルは普及する一方で、マニュアル信仰人間とはぶつかり合うことも多くなる。
「そんな風に変えていいんですか。指示通りにしないと後でクレームがつきませんか?」。
「今までと同じじゃ、つまんないと思わない? 試してみたら、新しい展開があるかもしれないでしょ?」
「でも、そのやり方ではちょっと手間がかかるんじゃないですか?」
「人間相手の仕事なのに、手間を省いてどうするの。それが仕事でしょ!」

私は、年長者であることをかさにきて、若い後輩に対して強引になることがある。彼は、(仕方がない。勝手にやらせよう)という態度になる。そして時々、予想以上に苦労した挙句、時には無駄骨に終わったりする私に、それ見たことかと冷ややかな目を向ける。
 「マニュアルは、多くの経験から導かれた、最大公約数の公式みたいなものですから、それが一番間違いがないんです。多くの人が分業で働くシステムの中では、それを活用しなければ無駄が多くなって困ります。無駄を省いて余力が生まれれば、新しい仕事もできるじゃないですか」。
 理路整然と、マニュアル青年は私に説く。そんな時私は、心底自分の無能力さを呪うし、次からは絶対に前例に従おうと思うのだが、工夫の余地ありと思った時には、やっぱり違うやり方を考えてしまう。

 確かに今は、自己完結的な仕事は少ない。多かれ少なかれ、仕事の一部分をこなしていることが多い。だからコンピューターも、人間同様に仕事仲間となってくる。
 メカや数字に弱く、機械とはあまり仲良くなれない私は、私よりも機械と向き合うことが楽し気に見えるその青年が、コンピューター(ロボット)に近いのではないかと思ったりする。
 考えてみよう。彼とコンピューターの違いは何なのか。少々聞き取りにくい声で話すこと、長い足で歩くこと、お酒を飲んで酔うと絡むこと…。
 しかし、だ。声を出したりマニュアル通り(入力通り)に動いたりは、ロボットだってする。お酒を入れたら酔った態度になるように設定すれば、機械だって酔う(ように見える)かもしれないではないか。
とすれば、彼の言う「余力で新しい仕事を創造する」のが人間の証明か?

 だが、またまた、しかしだ。彼が仕事を創造したのを未だかつて見たことがない。
いよいよ彼が、ロボットに見えてきてしまった。

【評】 今の若い世代の特徴は、「教えられたこと、指示されたこと」しかできないという弱さです。自ら新しいものをクリエイトする能力が乏しい。長きにわたる入試制度(幼稚園から「正しいお答えの仕方」を習う制度)が身についてしまっているのでしょうか。


​​
コメントはこの四倍くらい書かれていた。先生も同様の気持ちがあったのだろう。
あの頃から、教育改革もすすめられて「ゆとり教育導入」から「ゆとりは学力低下につながる」と元に戻されたり、入試改革もされてきたけれど、私が書いたような傾向は改善されたのだろうか。
マニュアル人間にプラスして、忖度や空気を読む術までマニュアル化されてきたのではないかと心配になる。





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最終更新日  2021年03月05日 19時17分08秒
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