『 算数の授業で教えてはいけないこと,教えなくてはいけないこと
』
(正木孝昌、黎明書房 、2009、2000円)
子どもの「たい」を大事にする、この本の読書メモを続けます。
今回が第5回。
ようやく第2章「計算を教える」の章に入ります。
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正木孝昌『 算数の授業で教えてはいけないこと,教えなくてはいけないこと
』
読書メモ5(p57~99 「第2章 計算を教える」より)
(・は本の記述の抜粋、 #の緑文字
は僕のコメントです。)
(2けたの足し算の筆算を、十の位からやってみせて
子どもから「1の位からするの!」とツッコまれる授業を例に)
・「ところで、その『くりあがり』って何なの」
・徹底的にとぼける。
・知らないふりをして通す。
#正木先生の授業のすごいところは、
突っ込まれた後も徹底的に「ゴリラ式」で通すところです。
(「ゴリラ式」というのは、正木先生の愛称から来ているそうです。)
たとえば「10の位から足していく」というやり方、
最初は「むちゃだ~」と思いましたが、
「繰り上がりのあるときも、ゴリラ式で間違っていないと思うけど」
と言いながら披露する「ゴリラ式」、
確かにこの方法でもいける、と思えるものでした。
算数にも(やり方の)正解は一つではなく、
無数にあるのだ!と思えて楽しくなります。
↓ゴリラ式の足し算の筆算というのは、
こういうのです。
10の位から足していきますが、
繰り上がりは、何と下に書きます!
2 6
+ 3 7
5 0
1 3
6 3
#正木先生は次のように語ります。 ↓
・筆算というものが決められたものとしてあって、
それを動かすことのできないものとして受け入れる子どもたちに
したくなかった。
(以上、p99まで)======================
引用したのは「計算を教える」の章の冒頭でのエピソードだけです。
そのほかにも、「九九のきまり」「わり算の筆算」「分数のわり算」を
どう教えるか、が「直接的に教えるのではなくてこうやって子どもたちに発見させる、考え方の道筋をたどらせる」というものとして
具体的に描写されています。
授業を柔軟にとらえ、算数授業を楽しくする参考になりますので授業をされる先生方には、ぜひ読んでいただきたいと思います。
次回は、第3章「図形を教える」に入ります。
では、また次回!お楽しみに。
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