『 ザ・ファシリテーター
人を伸ばし、組織を変える』
(森時彦、ダイヤモンド社、2004、1600円)
このビジネス小説の読書メモを書いている途中です。
本日が第3回。(第1回は こちら )
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『ザ・ファシリテーター』3
(今回は、第2章「開発センターの改革」のp113までを参照。
太字
部分が、本の内容。
顔マークのあとの緑文字は僕の個人的コメントです。)
・お金をかけて社外に探しに行かなくても、
「ベストプラクティス」は社内にある
。
問題は、組織が積極的にそれを認め、
そこから学ぼうとするかどうかだ。
組織としてそれを奨励し、
どれだけ学ぼうとしているかが重要だ。
同じことを自分も感じています。
たとえば現代の教育課題にしても、
現場の教師の中には優れた実践をされている方が多数いらっしゃいます。
外部の「先生」から学ぶのも大事ですが、
内部から学ぶことももっと大事にしていっていい、と思っています。
その点、僕の勤務校の先生は「自主研修会」を企画されるなど、
意識が高く、また同僚間で学び合おうという意図も強く持っておられます。
地域の教師サークルで学び合うことが盛んなところもあります。
僕はそういった熱気や積極性に教師人生の中でふれることができたので
幸せでした。
そういうことを大事にする職場や管理職であれば、
組織はどんどん良くなっていく、という気がします。
・与えられた目標に対して、より高い 自己目標
を掲げなくて、
どうして所期の目標が達成できるだろうか?
10%と言われたからといって、10%を目標にしているようでは、
とても達成できない。
(ストレッチゴール)
・ SWOT分析
・ S
trength, W
eakness, O
pportunities, T
hreats
(強み、弱み、機会、脅威)
・3×3のマトリックスを描いて、表の中を埋めていく
(例) | _ 機会 | 脅威 __
強み |・ |・
_____________
弱み |・ |・
_____________
・SWOT分析は、 参加者の目線を上げ、
会社の戦略的な課題に意識を戻す
。
・完成した表よりは、これを 皆で作成するプロセスが重要 。
・こうして 自分たちが考えれば動機が内在化する 。( 納得効果 )
・うまく範囲を区切ると、実のあるアイディアが出やすい。
こういう、表を描いて中に何が入るか考える、という手法は
これまでほとんどやったことがなかったので、新鮮でした。
これが科学的に考えるということかな、と思いました。
枠がはっきりあれば、それを何とかして埋めようと考えるので、
自分が固執していたところ以外に目を向けるのにとても有効だと感じました。
堂々巡りだった議論の解決の突破口も見えてきそうです。
・ チャンクアップ : 抽象レベルの高い言葉に発言をまとめること
・ チャンクダウン : 具体化すること
・ パーキングエリア :アイデアの駐車場
・多少本筋を外した意見にも、記録することで敬意を払う。
・同じ議論が蒸し返されるのを防ぐ効能もある。
このあたりは、教師風に言うと板書時のメモの仕方、といった技術。
パーキングエリアは、パーキングロットと言われることもあるようです。
学校の授業だと、的外れの意見は教師が言葉では受け止めつつも
板書はせずに流す、というのがわりと多いかと思います。
書くか書かないかの判断は難しいところですが、
「これは後で考えよう」と別の場所に書く、というのは
もっと一般的に広まっていい技術かな、という気がします。
ただ、一方で「ほとんど書かない」という板書スタイルは
それはそれでうまくいく場合もあると思っているので、
ケース・バイ・ケースでしょうか。
・いったん思いを吐きだした後、一晩、頭を冷やしてからの議論だからこそ、
秩序が生まれた。
・昨夜のチームビルディングのゲームで、
皆の気持ちが開かれことも効いている。
・自分が一方的に話すプレゼンにならないよう、
間を置いて、一人ひとりとアイコンタクトをとっていく。
ちょっとストーリーのネタバレっぽいところを
ひっぱってきてしまいました。
でも、大事なところだと思ったところです。
こういう、時間的な流れを追って話し合いのセオリーを理解しておくのは
とても大事だと思います。
(p63~p113より) ============================
本書はビジネスの話し合いがテーマですが、
僕は学校の教師が本職なので
学校職員組織の話や、学級での話し合いに置き換えて考えてみました。
少しでも皆さんのご参考になるところがあれば幸いです。
次回は、p114、例示の中で教育がストレートに出てくるところから扱います。
では、また次回!
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