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葉山でアートフェスティバルをやっているとの情報をゲット。興味深々だったものの、連日の大食いで腹痛の私は今日は家にいることにする。2ヶ月ぶりくらいかも、1日中家にいるのって。ベランダに座ってビールを飲みながら、自分の部屋に移動してベッドに転がりTalk to Herのサントラ盤を聴きながら、2冊完読。1冊目は山本昌代の「き人伝」、2冊目は穂村弘の「現実入門」。山本昌代によりこのたび「き人」に選ばれたのは版画家・谷中安規、岩亀楼の喜遊、モンパルナスの女王・キキ、彫刻家のブラクーシ、多重人格のサリーなど、当然のことながら濃ゆ~いキャラたちが紡ぎ出す逸話のオンパレード。それでも芸術家特有の奇妙な振る舞いより先週見たごくごく普通のサラリーマンの女装パーティーのほうが私にはかなり衝撃が大きかったのは、何故(笑)? 2冊目は穂村弘である。どうもこの人は他人とは思えなくて新刊が出ると反射的に買ってしまう。私と年が近くて一人っ子で過去にしがみついていておたく体質なあたりに激しく反応してしまうらしい。しかし、巷の噂によると、なんと穂村さんったらこの私を差し置いて(?)このたびご結婚なさったとか。相手はどんな人なのか非常に気になりながらこの本を読むと、なるほど~という仕掛本だった。でも、今まで読んだ中で一番おもしろかったかも。もう、最高!42歳の穂村氏には、世間一般の42歳なら普通に体験していると思われることが多数未体験のまま放置されている。しゃぶしゃぶを初めて食べたのも39歳のときだったらしい。本人がある日、思いつくままに未体験リストを作成してみると、こんな感じだった⇒一人暮らし、結婚、離婚、子供を持つ、親の死、家を買う、転職、料理、洗濯、骨折、手術、海外旅行、ソープランド、献血、選挙の投票、ボタンつけ、犬猫を飼う、髪型を変える、お年玉をあげる、占い師にみてもらう、合コン、はとバスに乗る、ブライダルフェスティバル見学、モデルルーム見学、健康ランド、競馬に行く、相撲を見る、不動産屋に行く…などなど。それを知った編集者が、それではこれらのリストの中から適当なものを選び次々体験してみてその感想をエッセイにまとめましょう、と企画をもちかけて実現したのがこの本らしい。担当編集者と二人三脚の献血体験、合コン体験、はとバス体験など、どれもこれも抱腹絶倒のおもしろさ。しかし、すべては最後のオチのためのものだったとは。。。因みに、上のリストで私が未体験のものは一人暮らしと骨折と結婚と離婚と子供と親の死か(一応女性なのでソープランドは除く)。一番大きな山々を取り逃しているじゃないですか。しかも、そのうち2つは穂村弘に抜かれたし。ちとまずいかもな(汗)。。。
2005.04.30
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「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」に行ってきた。フランス語で「熱狂の日」と名づけられたこの音楽祭は、1995年フランスのナントで生まれた音楽祭で、会場となる市内複数のホールで朝から夜遅くまでオーケストラや室内楽などのコンサートが約1時間サイクルで開かれる。このお祭りが今年は4月29日から5月1日まで有楽町の国際フォーラムで開催されている。私は1日目の夕方から、フランスの管弦楽団「ポワトゥ・シャラント管弦楽団」演奏、飯森泰次郎指揮、庄司紗矢香ヴァイオリンのベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲二長調」を聴いた。晴天にも恵まれて、会場付近はすごい人だ。トルコ料理、インド料理、タイ料理などの食べ物を売るバンが屋台よろしく一列に並ぶ広場は、さながらフードフェスティバルの様相を呈しており、その周りで皆さん思い思いの食事を楽しんでいる。またショップでは、ヴェートーベングッズやらウィーンのワインやらが売られていて、こちらも大賑わい。あの暗い雰囲気のヴェートーベンをポップに描いたポストカードやTシャツなどが飛ぶように売れていた。今回初めて聴いた庄司紗矢香は、1983年生まれ。写真で見ると、まだ20歳そこそこのかわいらしいお嬢さんだ。しかし、演奏は意外にも男前!さすがは16歳という史上最年少で難関パガニーニコンクールで優勝した天才少女だ。その堂々たる弾きっぷりに感心した。フランスの楽団は、音が丸くてふわっとしている感じが多いのだが、その中で彼女の独奏はメリハリが聴いていて時にやさしく、時に激しく、聴き入っているうちにあっという間に終わってしまった。家に帰って庄司紗矢香関係のHPをチェック、インタビューなどを読んでみて改めて思った。天才と呼ばれる人たちの体内時間は凡人のそれとは根本的に違うのだ、と。それは、象とねずみの時間くらい違うかもしれない。イチローにしても、五嶋みどりにしても、中学生の頃から言ってることが神がかっていて何よりもたたずまいが既に成熟している。才能って、すごい。5月1日は、同じ演目を今度は諏訪内晶子で聴くことになっている。こちらもとても楽しみだ。
2005.04.29
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飛び石とは言え、明日から連休が始まるので朝から気持ちがとっても軽い。しかも快晴と来た日にはもううきうきものですなぁ。仕事を7時に終えてタクシーに飛び乗った。今日は横浜の姉さん軍団6人で東京に遠征するのだ。といっても、皆さん東京勤務の横浜市民なので会社帰りの集まりである。Iさんオススメの「あい田」は、三井アーバンホテルすぐそばのカウンター13席のみのこじんまりしたお店。大将は身体に良いものを厳選しているので、お水もお塩もお酢も厳選のからだに優しいものばかり。それに加えて、焼酎の品揃いは100種類以上だ。お豆腐、湯葉、お刺身、てんぷら、お寿司、そしてデザートのアイスクリームをお腹いっぱい食べて飲んで一人5000円は超お得でしょう。なにもかもとっても美味しかった。ここは月に一度は来たいなぁ。東京で会社帰りに一人でふらっと寄れるお店をゲットしたゴキゲンの夜でございました!
2005.04.28
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工学部の助教授で小説家の森博嗣氏と哲学科教授でエッセイスト(?)の土屋賢二氏の対談集。噛み合っているのかいないのか、最初から最後まで煙に巻かれたような二人の会話が妙に楽しい。土屋センセイは、確か週間文春かなにかに毎回自虐ネタエッセイを連載している。今回この対談集を読んでいて、この作風、誰かに似てるなぁ、と思ってはたと気がついた。そうだ、あの「伝説のディーラー」、もとモルガン銀行の藤巻健史氏だ。なんか似てるかも、芸風が。藤巻氏も不思議な人だ。彼が数年前に出した本「外資の常識」はまさに土屋センセイが金融にいたらこんな感じかも、というふざけた本だった。なので、私は彼のことをただの変なおじさんだと思ってしまった。でも、去年、藤巻氏が書いた「藤巻健史の実践・金融マーケット集中講座」を読んでから、やっと彼のすごさがわかった。この本は、彼が社会人1~2年生を対象に6日間に亘り3時間ずつ講義したものを本にまとめたもので、とてもよくできていると思った。金融の教科書としては超おすすめだ。複雑な内容をすっきりわかりやすくまとめることができるのは、本当に頭が良くなければできない仕事だ。最近は弟さん(このまえまで福助にいたっけ?)と二人して「藤巻兄弟」としても売り出し中だし、森センセイにしても土屋センセイにしても藤巻氏にしても、なかなか楽しそうな人生でうらやましい限りである。やっぱり才能があるといいなぁ。
2005.04.27
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戦後日本に初めて「男女平等」条項を憲法に草案した米国人女性、ベアテ・シロタ・ゴードンさんの講演会を聴講するため、田町にある仕事と女性の未来館に行った。この日は2部構成になっていて、1部がベアテさんの講演会、2部が「ベアテの贈りもの」を生かそう、と題したパネルディスカッション。パネリストは「ベアテの贈りもの」を撮ったドキュメンタリー映画監督、藤原智子さんと藤原さんを全面的にバックアップした前労働大臣赤松良子氏、朝日新聞の早野透氏、そしてコーディネーターは弁護士で「女性と仕事の未来館」館長の渥美雅子氏の4人である。ベアテさんの講演自体は、彼女の「1945年のクリスマス」という本と大体同じ内容だったが、ご本人の口から実際にそのお話を聞くのは趣が全然違う。きれいな日本語でゆっくりと、一言一言かみ締めるように当時の思い出を語ってくださったベアテさんに、会場を埋め尽くした女性たちはうっとりしていた。お話の中で、一番印象的だったのは、新憲法を作るにあたってアメリカ側と日本側で持ち寄った草稿を徹底的に議論した際、一番激しくやりやったのが「天皇」についての条文と「男女平等」についてだったいうくだり。日本政府は最後の最後まで「男女平等」には頑なに反対したのだそうだ。あれから60年の歳月が過ぎて、現在自民党内閣は憲法改正に向けて議論を進めている。というものが去年だったか新聞紙上で発表されたし、議論の内容(たとえばどの議員がどんな意見を言ったか、などで、これは結構笑えた…笑いこごじゃないのだけれど)もインターネットで掲載されていた。一番の争点は憲法9条ということになっているが、実は憲法9条と24条は表裏の関係にある非常に微妙な問題であり、このことをつきつめていけば、昨今の中国人による反日デモ問題ともつながっているように思う。憲法改正自体は悪いことだとは思わないが、改悪であってはならない。国民の一人一人が戦後60年を経た今、真剣に議論することは非常に大切だと思う。このような時期に、こういう講演会が催されること自体に意義がある。今後も目を離さずに動向を見守りたいと思う。☆憲法24条キャンペーンHP ⇒ http://blog.livedoor.jp/savearticle24/
2005.04.25
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晴天の日曜日は絶好の大道芸日和。今回は飲ん兵衛ラリーで手一杯で、結局大道芸のボランティアは出来ずじまいだったが、午後から野毛在住の友人の家に遊びに行くので、その前に街をちょっと流してみる。どこも沢山の人だかりで肝心の大道芸は見られず。それでも、こんなに沢山の人が来てくれたので、何となくほっとした。心残りは大道芝居が観られなかったこと。噂では、今年も中田市長は不気味…じゃなかった、なかなかチャーミングなメークアップをしていたらしい(笑)友人の家で地元の仲間5人が集まり、持ち寄りパーティー。友人は、独身男女の生態調査をしていて、壁には自作の独身者マップと専業主婦マップが貼られている。それを見れば、日本全国どこの地域に独身者が多くて、どこの地域に専業主婦が多いか一目瞭然。彼女の研究成果は、もうすぐ本に纏まるし、ワークショップ等で見ることができる。そのときは私もお手伝いしたいと思う。その他、フェミ関係のおもしろい情報を色々頂き、有意義な時間を過ごした。結局この週末は木曜日から日曜日までずっと野毛に居た。今週末からはゴールデンウィークのため、しばし野毛とはお別れだ。あっという間の4日間だった。
2005.04.24
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木・金・土と3日続いた飲ん兵衛ラリーもいよいよ今日が最後である。6時に「はる美」に行き、大道芸ボランティアの方々やいつもの仲間たちと飲んでいると、7時過ぎにノリスケママがお友達と同伴でご登場。座る場所がないので、私と友人合わせて5人は最後の飲ん兵衛ラリーに出発。「夜光虫」に行くも、満員で入れずお姉さまがたに案内がてら「ムービスター」に行く。女子5名でカウンターを占領、ひとしきりおしゃべりしてから「てづか」へ移動。豆腐のサラダを食しながら歓談しているとノリスケママから呼び出しがかかり、私はひとり「はる美」に戻る。お姉さまたちは「夜光虫」再挑戦に向かうのでここでお別れだ。「はる美」に戻ると店番を仰せつかる。ノリスケママは女子3名と共に話題の「ハイビスカス」に行く、と言う。前日の私の報告から興味深々の模様。「はる美」も次々とラリーのお客様やらお友達やらで大忙し。ラリーの参加者同士、初対面にも関わらず大いに盛り上がり、メアド交換やら地元情報交換に花が咲く。地元でこういうイベントをするのは良いものだ。最後の最後に行った「SHEVA」は、25歳前後の若者4人が切り盛りするスポーツバー。みんなとても良い子たちで、世間話をしていたらまたしても意外な縁があった。やはり若者ともお話しなくちゃ。この3日間でたぶん60人以上の人とお話した。みなさん、楽しい人ばかりだった。こうしてどんどん野毛の輪が広がっていくのが楽しい。やっぱり人間、会社以外の場所を持たなきゃいけません。★3日間で行ったお店⇒「ムービースター」2回、「夜光虫」、「ハイビスカス」2回、「波之上」、「てづか」、「SHEVA」 気がつけば、新しいお店にはそんなに行ってなかった。残念。
2005.04.23
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飲ん兵衛ラリー2日目の金曜日は職場で想定外の事件発生のため9時に野毛到着。とりあえず「はる美」でまったりとラリーのイケメン系お客さまたちとくつろいでいるとゴーヤさん登場。第一声が「いや~、ハイビスカスに行ってきたんですけど、すごかったですよ~!」とすごいの連発。ゴーヤさんがそこまで言うなんてさぞかし、と一人で突撃した私。結果は、生まれて初めての体験でございました。本当に目が点、度肝が抜かれましたです、ハイ。びっくり度では今回ラリーダントツ1番かも。「ハイビスカス」と書かれたお店は、居住用マンションの一室をお店に転用した感じなので、玄関で靴を脱いで中に入る。入ると広いリビングには立派なカラオケセットとテーブル席が大小取り混ぜて4つくらい。そこにスーツ姿の男性がずらりとくつろぐ。よくよく見ると女装のおじさまが3人ほど混ざっている。そういうお店なのか?と思いきや別にそういうわけではなく、女装の方々は普通のサラリーマンらしい。さらに?と思っていると、奥の一室にスーツ姿のおじさまたちが一人ずつすーっと消えていくのを発見。さらにさらに?と思っていると、さっきのスーツ姿のおじさまがロンゲのカツラ、真っ赤な口紅、ピンクのビキニ上下姿で出てきた。さらにさらにさらに?と思っていると「みなさ~ん、お待たせしました~、山本リンダさんの登場ですっ!盛大な拍手を~!」とママが叫び、周りのおじさんたちがやんややんやの拍手を送る。前奏に乗りながら登場のビキニおじが、ステージ上で「うららうららうらうらでぇぇぇぇぇ!!!」と歌いだした。店内一気に阿鼻叫喚。この雰囲気の中、一人でビール飲んでる私って?と一瞬記憶喪失になりそうになった。その後も、次々と思い思いの女装おじが入れ替わり立ち代り熱唱。これは一体なんなのか思考停止状態のまま「はる美」に戻り、ゴーヤさんに「ホント、すごかったですぅ!」と報告していると、カウンターに座っていたラリー初参加の男性が興味を示し「ぜひボクも連れって行ってください!女装って、一度しかしたことがないんです!」とおっしゃる。熱意に負けて私は彼を連れて再びハイビスカスへ。「あら~、また来てくださったの、嬉しいわ~」とママに歓待されて席につくと、同行の男性もとても嬉しそうに笑っている。「すごいですね~、よくここに一人で来ましたね~、ボクは一人では入れないです。一緒に来てくれて嬉しいです」と感謝される。泡盛を一杯飲んだところで、その人を連れて衣装部屋へ移動。数あるドレスのうち、ウェディングドレスを選んで着せてあげる。カツラはパツキン、その上にベールをかければ花嫁さんのできあがり。ママがその姿を見て「瀬戸の花嫁」を入れてくれた。「せとわぁ、ひぐれてぇ~、ゆうなぁみこぉなぁみぃ」と歌う姿にまたしてもおじさまたちからやんややんやの拍手。みなさん楽しそうである。そうか、ここはサラリーマンがはじける場所なのか。女性だけでなく、おじさまたちにもこういう場所がもっとあれば、中年男性の自殺率がぐっと下がるのかも、とふと思う。最後に私も、セーラー服でも着て歌おうかと思ったものの、女性用衣装は想定外のようなので、そのままの格好で「東京ブギウギ」を歌って帰ることにする。「またいらしてくださいね~、いつもはこういうお店じゃないんですよ~、今日は特別なの。これは次回の割引券よ。よろしくね」と言う美人ママに見送られ「はる美」に戻ったらもう12時。美人ママは何者?と思いきや、後日詳細情報を入手。なるほどの経歴。それにしても、おもしろいお店があるものだ(後日、この店は普段はとても高くては入れないと聞いた)。野毛はやっぱり奥が深いかも。「はる美」は12時におしまいなので、私と友人は瀬戸の花嫁氏と共に飲ん兵衛ラリースタッフが待つ「波の上」に移動。スタッフのお兄さまたちとビール飲んで1時半に店を出た。瀬戸の花嫁氏はテーブルに突っ伏して寝ていた。幸せそうに寝ていたので、後はスタッフのお兄さまにお願いして私は一足先に家路に着いた。なんか、すごい夜だったかも。あとまだ1日あるのに。
2005.04.22
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飲ん兵衛ラリー第1日目は、前の会社の同僚で横浜市民のS氏と参加。8時頃野毛に到着した私がS氏に電話すると、彼は既に「お秀」にいるという。早速駆けつけてみればS氏は一升瓶を前に大マダム3人に囲まれ、殿様状態。そして隣のテーブルには偶然あの「野毛の達人」もいらっしゃった。思いがけず憧れの方に会うことができたS氏、名刺と一升瓶持ってご挨拶に励む。そうこうするうちに1時間経過してしまい「そろそろ行かないと周りきれませんよ」という達人の声に押され、いざ出陣!とりあえず、S氏には「ムービースター」を紹介したいので吉田町へ向かった。道々飲ん兵衛ラリーののぼりが立つ店を眺めながら(吉田町にはお洒落系バー多し)店に入り、S氏をママにご紹介。カウンターで常連のGさん、ママとまったりしてから今回期待ナンバー1の「夜光虫」へ移動。ムービースターではトルティーヤを頂きました。美味しかったです。さてさて、問題の「夜光虫」である。なるほど~、ここは一見の価値大ですな。なんとも妖艶で怪しげな外観のお店の入り口に立つと、誰もいないのに暗闇からいきなり「いらっしゃ~い」と野太い声が響くのでまずびっくり。どうやらセンサーかなにかがあるらしく、それを察知したマスターが中から叫んでいるのだった。声に導かれ、階段を上がりドアをあけると、今度はいきなり犬が座っていてお客様のお出迎え。店内まで導いてくれる。お店はカウンター席10席くらい。私が座った席の真後ろの壁に穴があいていて、そこが犬の従業員「ひでまろ」氏のお家。すごく立派(笑)。全体的に怪しい雰囲気漂う薄暗い店内は、夜光虫のイメージなのか赤や青のネオンが光る。短髪のハードコア系マスターがカクテルを作ってくれるのだが、グラスはすべてバカラである。なのでここでは乾杯禁止。とにかく乾杯は絶対しないでね~、と注意されるので客一同手と手を合わせて皮膚感覚の乾杯をする。そうこうしている間も、下ではセンサーが次々と人影を察知。「いつもはこんなことないんですけど、今日は飲ん兵衛ラリーなんでたくさんいらっしゃるんですよ~」とマスターは嬉しい悲鳴。それやそうでしょ、こういうことがなければなかなか怖くては入れませんもの。お客さん殺到しちゃいますよね~。外観の怪しげなお店も、一度結界を破ってしまえば2回目からは敷居はぐっと低くなる。土曜日は別の友人を連れてまた来ることにして、この日は11時半頃に解散。明日も会社なので今日はこのへんでおしまい。1日目から堪能しました。満足!
2005.04.21
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一部の方々にはご心配おかけしましたが、両親の件は本日無事終了しました。二人とも大したことはなくて、私も昨夜は10時間寝られたし、これでまた今までどおり遊べるのでほっとしたところです。父の大腸ポリープは4つあったものの、どれも悪いものではなさそうです。一応細胞を取って調べるのですが、たぶん大丈夫とのこと。前の病院はのらりくらりとはっきりしなかったのでかなりイライラしていたのですが、今回の病院はとても良い感じで、すっきりしました。あとは痔を治すだけです。母も帰ってきました。原因は太り過ぎによる胃酸の逆流とか。もともと胃酸が強いので、自分で自分の胃壁を攻撃してしまうそうです。癌細胞をも殺すほど胃酸が強いので癌にはならないらしい、と本人は言ってました(真偽のほどは謎ですけど)。入院生活はとても楽しかったらしく、さっきからずーっと一人で喋りまくり、今も親戚中に電話しまくっています。同じ部屋にいた患者さんたちとも仲良くなったようで、どんな人がいたとか、看護婦さんがどうだったとか、もうきりがありませぬ。なかでも、内視鏡担当医に一人ものすご~くかっこいい先生がいて、看護士さんと「あの先生に当たるといいですね~、たくさん触ってもらえるといいですね~」「え、どの人ですか?」「ほら、あの人ですよ、かっこいいでしょ~」「あら~、本当、カッコいいですねぇ!」などと話しながらワクワクしていたのに、1番違いでその先生には当たらなかったと悔しがっていました。今はお腹が空いて死にそうだと二人で騒いでいます。ああ、うるさい。。。父の検査を待っている間に「中国の嘘」4分の1まで読みました。中国政府によるジャーナリストへの弾圧が延々と書かれてあり、だんだん飽きてきました。著者がもともと弾圧されたジャーナリストだし、出版社が例の教科書問題でやり玉に上がっている扶桑社だし、それはそれで色がついてるのかもしれないし、読み終えるの大変かも。
2005.04.20
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午後から半休を取って叔父の車で病院へ行く。家から20分ほど走ると、畑に囲まれたのどかな風景が広がる。畑と団地に囲まれた中に病院はある。病室に入ると、いつもの母がへらへら笑って立っていた。「薬飲んだらすぐ治っちゃってさ~、周りの人たちから一体どこが悪いんですか?って言われちゃうのよぉ~、明日帰っていいって~」「せっかくよくなったんだから、家に帰ってからももう大食いはやめてよ」「そうなのよ~、でも、食べちゃうわよねぇぇぇぇ、ぎゃはは~」懲りないばばぁだ。同行した叔父の奥さんも「お姉さん、とても元気そうですね…」と戸惑った様子。す、すみません、わざわざ来ていただいたのに(汗)。明日は母の代わりに父を別の病院に連れていかねばならないのだが、下剤を飲んでから電車に乗るのが不安だ、と父が言うので病院近くのビジネスホテルを予約してあげた。今頃は一人でテレビでも観ているところだろう。私は午前中ゆっくり起きて昼から病院に行き担当医の話を聞くことにする。父はもう年なので、癌でもポリープでも何でもいいや、と私は内心思っている。今日は一人なので、野毛でおひとりさま飲ん兵衛ラリーをしてから帰宅。今晩寄ったのは「ムービースター」と「さち」。せっかく両ママとまったりくつろいだのに、家に帰って「中国の嘘」の続きを読みだしたらまた腹が立ってきた。この時期、中国関係は精神衛生によろしくないようだ。嗚呼…。
2005.04.19
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かなり太めの母は、大食いである。朝起きると、母が夜中のうちに食べ散らかしたお菓子の空箱が散乱していて、父と私は目が点状態になることもよくあった。そんな母が「胃と食道がひりひりして痛くてもう死にそうだ!」と呻きだし、深夜になって病院に駆け込み入院した。「これはきっと胃癌と食道癌に違いない」と家族一同心の準備をして検査に臨んだところ、結果はただの「胃炎」。胃が随分荒れているので、3日ほど入院して薬で修復するという。「普段あれだけわがままでやりたい放題だから、少しこれで人生の荒波を味わうべきだな」とにやりと笑う父の元に指令が届く。明日病院に持ってこいリストである。シュウ・ウエムラの白いタオルとかドイツで買った黒いセーターとかを持ってくるように書いてある。ドイツで買った黒いセーターは私のものである。しかし、いつのまにか母のものになってしまった。いつもそうだ。今まで一体どれだけのものを母に略奪されたことか。まったくわがままな母であるが、行かないと後々何をされるかわからないので明日は半休とって親戚のおじと一緒に病院に行く。あさっては父を連れて別の病院に行く。父は大腸に癌だかポリープがあるらしい。老親介護問題がじわじわと私を襲う今日この頃。ところで、私は今「中国の嘘」という本を読んでいる。中国語は大好きだし、身近な中国人も好きだけど、中国政府はどうしても好きになれない。
2005.04.18
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今年も恒例の流し芸宴会は、野毛柳通りの老舗「村田屋」お座敷にて総勢14名の参加で盛況のうちに終了しました。でも、なぜか今年は芸人さんが少なくてチャイソンズと端唄都都逸の師匠2組だけのご訪問。窓からは越中おわら節をじっくり味わうこともできたので、それはとても風情があって好評でしたが、新内と津軽三味線が聴けなかったのがとても残念でした。以前から習ってみたいと思っていた新内。流しの師匠は日の出町在住ということなので、ちょっと様子を探ってみようかと思う私です。それにしても、最近女性だけで飲みに行くと話題が更年期とか老眼とか健康方面多し、になってきました。10年前には出なかった話題です。あと30年もすると、今度は葬式関係の話題になるのでしょうか。やはり若者とも交流せねば!
2005.04.17
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おととい、図書館から借りた本を読んでいて、久しぶりに数十頁で挫折してしまった。山田宗樹の「嫌われ松子の一生」という本。なぜか主人公の松子に生理的嫌悪感を感じてしまい、途中でやめてしまったのだ。こういうこともたまにある。読書は不思議だ。代わりにもう1冊、図書館から借りた本を読んだ。こちらはもちろん完読。標題の「九季子」という本は、山本昌代が得意とする静かな人々が住む世界を綴った短編集である。彼女の描く静謐とした風景に一度はまると、定期的にそこを訪れずにはいられなくなる。決して流れるような文章を書く人ではないが、ところどころわざと躓くように小石が置かれているような、ぼんやりとした不安を感じさせる文章を書く人でもある。たぶん不器用な人なんだろうな、と思いながらいつも彼女の小説を読んでいる。地味な作家だが「居酒屋ゆうれい」は飄々とした感じで映画化もされたし、他の作品では三島由紀夫賞も受賞している。私にとっては、これからの長い人生、そっと寄り添って行きたい世界の主なのである。
2005.04.15
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連詩の会というものに出たことがある。何人かで集まって、一人が3~4行ずつ詩を作って言葉のバトンを次の人に渡す。ルールは、前の人が使った言葉をひとつは使うこと、その場にあるものを何かひとつ書くこと、それだけを守ればあとは自由に遊んで書き連ねていってよい。人によって反応する言葉が違うし、自分では思い浮かばないような発想で話が飛躍していく様子がとてもおもしろかった。そんなようなことを2人の歌人がメールの往復書簡でやってみたのがこの本。命題は「言葉でどこまで愛し合えるか」。一人が歌を詠み、それに対して感じたことをもう一人が詩で返していく。こんな感じだ。(送)夏帽子のなかの果実や傾いた電車の窓に海がひろがる(返)始発電車からおりたら、暑い朝の国にいる。 つめたいのみものを一緒に飲んだら、瞬間的に同じ身体になれる気がする。 暑い暑い朝をねむって、 目が覚めたら、 夕方でも、おはよう。 夜でも、おはよう。 あたたかい生き物、おはよう。現実の恋はおそろしいけれど、言葉の世界ではすべてが自由だ、と作者は言う。メールを送りあっているうちに、二人の言葉は激しく加速し絡み合っていき、もしかすると本物の恋人以上かもしれない恋愛模様がくっきり刻まれていくのを読者はどきどきしながら読み続ける。自分も共犯になったような気分がするのが不思議だ。言葉遊びは楽しい。私もまたやりたいな、こういうの。ふんわりと頬をつたう花びらは風に乗って君の手を追う(妖)
2005.04.13
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野毛のお友達、某外資系エアラインスッチーのお姉さまとカジュアルフレンチ「イグレック」でディナー。お姉さまはさすがスッチー、いつみてもきれいでお洒落。私より年上なのにスタイルも若いときのまんまをキープしている。見習わなければ、と思いつつもやはりキャラが違いすぎて無理かも。意外かもしれないけど、野毛にだってフレンチはあるのである。半年ぶりくらいにわたくしが登場すると、マスターは「え~、お二人って知り合いだったんですか~」と意外そうな反応。いつも別々のグループで来ていたとはいえ、やはり意外な組み合わせなのかしらん。あちらはフェロモン系で私はおやじ系だしな。今日は、お姉さま持込のしらすでピザを作ってもらうことになっている。そのほかには、ぼたん海老とウニのカルパッチョとプラチナ豚のソテー。ワインはイタリアン。そしておデザは特注マンゴープリン。しらすのピザは非常にさっぱりしているので、焼酎にも合うかも。70代の両親もこれなら沢山食べられるはず。プラチナ豚はミディアムレアでも大丈夫とのこと。若い豚なので、脂身がとっても美味しい。やはり食用には若い方がよろしいようで。おなかいっぱい食べてしゃべって二人で10,800円也。野毛では超高級の部類と言えましょう。今週の土曜日は日本に戻るから、流し芸も来れるかもしれないのでよろしくねっ!と言うお姉さまに村田屋の場所を教えてから別れたのが11時で、家に着いたのが11時17分頃。地元はやっぱ良いっす!!
2005.04.12
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朝起きたら雨が降っていて、私の身体もどす~んと重い。何となく足が痛いし、蓄積された疲れが一晩たっても取れてないような気もするし。。考えてみれば、ドイツに行って帰ってきて、それからずっと土日も外で何かしらの活動をしている。やっぱり1日くらい家でゆっくり寝ていたほうがいいのかもなぁ~、と思いつつ重い足を引き摺って会社に行く。会社に行けば私のストレスの源が隣に座っている。今日も色々やらかしてくれた。でも、もう腹もたたず、ただただ気の抜けたため息が出るだけだ。早くやめてくれる日を楽しみに、しばらく頑張ろう、と思う。あと少しの辛抱(のはず)!午前中はちょっと辛かったものの、夕方になって一気に回復した私の午後10時半現在の体調は、なんとこれから飲みに行けるほど元気なのであります。今週末も野毛関係のお手伝いがあることだし、今月はイベント続きだから5月の連休になったらゆっくり休むことにしよう。しかし、そもそもなんで私はこんなことをしているのでしょうか?落ち着いて考えてみると、よくわかりません。
2005.04.11
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このところ毎週金・土は野毛で過ごすわたくし。2連チャンは普通なのだが、今週は日曜日も野毛にいる。用事は飲ん兵衛ラリーのお手伝い。3時に野毛の文化発信基地「波の上」に集合して野毛マップ作成作業にとりかかる。今回参加するお店の地図を作るので、場所確認のため一軒一軒ちゃんと足で確かめるのである。今回ペアを組んだのは、先週初めてお会いしたK氏。私より少しだけ年下と思われる好青年で、私との波長もぴったり?!野毛から福富町まで隅々2時間以上歩いたおかげで、今まで場所と名前が一致しなかったあの店とかこの店とかの位置関係がしっかりわかって結構ためになりました。今回は、飲食店だけじゃなくて、風俗店にも協賛してもらうのでストリップ小屋とかソープランド「C」とかもマッピングしなくちゃならず、場所がなかなかわからない私は思わずおまわりさんに「すみませ~ん、ソープランド探してるんですけど~、ご存知ですかぁ?」と聞いたら赤面されてしまった。その他、女装のお店「Y」とか、おねえさんがいっぱい立ちんぽしている福富町界隈も探検もして、充実の日曜日だった。私だけ先に返してもらって帰る道々、ついつい一人飲ん兵衛ラリーをしてしまう。前からなんとなく気になっていた小料理屋に初めて入ってみたら、伊吹吾郎似の48歳独身板さんが一人で切り盛りするお店に当たった。とても感じの良い人で、ついつい2時間も話こんでしまい、芋焼酎ロック3杯におつまみ数点食べて結局10時までいてしまった。とても感じの良いお店だ。また寄らせて頂きますっ!やっぱり職人系とか肉体労働系の男の人が私は好きだ。大酒飲みでちょっと壊れてて無頼派のロマンチストでハートが純粋な文学青年系なら、経済力ななくて全然かまわないのでかなり好きかも~、って感じですね~♪現実には、肉体労働系で文学青年っていうのは両立しにくいんですけどね(爆)
2005.04.10
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「桜もこの週末が最後ですかねぇ」金曜の深夜、野毛から乗ったタクシーの運転手さんにそう話しかけられて、思わず「横浜でオススメの桜の名所ってどこでしょう」と聞いてみる。「そりゃ、大池公園でしょう。あそこは綺麗ですよ~。二俣川からバスも出てますし。車なら本当に近いです」大池公園?知らなかった。明日は晴れみたいだし、野毛に行く前に寄ることにしよう。翌日は晴天で絶好のお花見日和。午後2時半に家を出てタクシーを捕まえた。なんとなくドライブしたい気分だったのだ。途中の左近山団地あたりも満開の桜。その下を買い物に行く家族連れの群れがゆったりと歩いていく。素敵な風景だと思う。左近山を抜けると、もうすぐ大池公園だ。おお!これは、すごい!ピンクのじゅうたんが空を覆っている感じ。こんなに沢山の桜を見たのは初めてかもしれない。広大な土地に、3メートル間隔くらいで桜が植えられているのだ。どこを見ても満開の桜の花。行っても行っても桜、桜、桜。。。やっぱり来てよかった。これでこの春は、もう思い残すことはない。満足感いっぱいでバスに乗り、二俣川駅に戻って電車に乗る。もう一箇所、この時期に必ず行くところがあるのだ。それは市内某所のドトール。窓に面した窓際カウンターに座ると、目の前が桜並木なのである。なので、毎年この時期は、まずドトールそばの図書館で本を借りてからこの特等席に座って本を読む、という極楽の時を過ごす。好きな作家の一人に、山本昌代という人がいる。彼女の描く淡々とした「孤独」の匂いは、一度嗅ぐと癖になるらしく、定期的にその匂いを嗅ぎたくてたまらなくなる。図書館で彼女の本が置かれている棚の前に立つと、10冊くらいあったものの、ほとんどがもう既に読んだものばかりだった。その中から、たぶん未読と思われるものを2冊借りる。「九季子」と「き人伝」。これで勢いついたのか、あと他に2冊ほど目についたものを借りる。山田宗樹「嫌われ松子の一生」と森博嗣&土屋賢二の対談集「人間は考えるFになる」。4冊の本を抱えていつもの特等席に座った。目の前はまたしても満開の桜だ。やっぱり本を読むのがもったいなくなってしまって、結局1ページも読まないまま、1時間ずっと桜を見ていた。
2005.04.09
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お遊びですが、「作家占いサイト」やってみました。私は田辺聖子系だそうです。結構本質を突いていてあたってますね~♪特に最後の「分裂」あたりが。わたくし、仕事モードのときはせっかちで攻撃的ですけど、プライベートでは思いっきりぼんやりしてますし(笑)田辺聖子さんのあなたは、穏やかで物事にこだわらないのんびり屋さん。鷹揚でゆったりと構えているあなたは他人との競争を好みませんが、内面に秘めた情熱は人一倍。狙ったものは時間はかかっても必ずゲットするという着実な面も持ち合わせています。なによりも心の充実を優先させるタイプですから、仕事や恋人を選ぶときも、見た目や条件などには見向きもしないでしょう。中身を重視するあなたですから、仕事はどれだけやりがいがあるか、恋人は相手の個性にポイントを置くはずです。だからこそ、本当にやりたいことや好きな人が見つかるまでには少し時間がかかるかもしれませんが、あなたらしい着実な歩みがきっと幸せを呼び込んでくれます。あなたに秘められた超能力は「分裂」です。
2005.04.08
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今週になって突然満開になってしまった桜。今週中に見ないと、来週はもう葉桜になりそうなので、会社の帰りに一人でふらりとアークヒルズ裏の夜桜見物に出かけようかなぁ、と思っていた午後5時。机上の携帯が、ぶるるっ、、ぶるるぅぅぅぅ、、、と不気味な音を立てている。見ると昔の会社の同僚(一緒には働いてないけど)、御年48歳のSおぢから、「靖国の杜で待つ!」との簡潔なメッセージが入る。どうやらおぢも夜桜見物に行くらしい。どうせなら一人より大勢の方がいっか~、どうせ来るのはあの人とかあの人とかあの人なんだろうし~、と思って「行きます」と返事を送ると「いつまでもお待ちしております!」とのこと。7時前に会社を出て靖国の鳥居をくぐれば、そこは桜も埋もれるテキヤと人間の群れ。そしてSおぢのグループは、2人除いて本当に思ったとおりの面子で、相変わらず高テンション。枝豆、焼き鳥、焼きそばなどを前に、最初からいた女子3名はもうほとんど逃げの体制に入っていた。しかし、出遅れた私はやはり残らねばなるまい。3人を送るついでに、一緒に千鳥ヶ淵を歩いた。やっぱりこっちの方が断然綺麗。千鳥ヶ淵には数え切れないほど来ているけれど、皇居のお堀の水面に映る夜桜の姿はなんともいえず妖艶で美しい。これを見られただけで来た甲斐があった。とにかく圧巻。日本の春はこうじゃなきゃ。3人と別れておやぢの群れに戻り、やはり逃げ遅れた28歳の青年と元ミスユニバースと私はおぢ2人のお供で赤坂の高級クラブへ。すっかりできあがったおぢたちは、夜店で昔懐かしい風船のおもちゃとかへびみたいに紙がぴゅっと伸びるおもちゃを貰って超ゴキゲン。赤坂のお店できれいなお姉さんたちを前に風船膨らませたり、ぴゅんぴゅん棒を振り回して嬉しそうに遊んでいた。日本の春は今年も平和だ。
2005.04.06
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やられた、と思った。私にもし文才というものがあったなら、こういうお話を書きたかった。今年(といってもまだ3ヶ月だけど)読んだ中で一番好きな小説。そして私は、主人公の永遠子が愛おしくてたまらない。40歳で独身で無職(春と秋には週2回掃除のアルバイトに出かけたりはする)の永遠子は、人間関係が苦手なため正社員で働くことができず、親からおこずかいを貰いながら1人で日々ぷらぷらして過ごしている。幸い親はお金持ちなのでいくらでもお金はくれるのだ。永遠子の1日は大体こんな感じ。起きる⇒ウォッカを飲む⇒昼寝する⇒ぼーっと考えごとをしたり、一人でお弁当を作ってピクニックにいったり、恋人と会ったりする。気が向くと近所にある実家に出かけて両親や弟、妹、その子供たちと遊ぶ。これだけ書くと、ただのだめ女にしか見えないかもしれないし、確かにそうなのかもしれない。だけど、私にはそのだめぶりが愛おしくて、永遠子を抱きしめたいと思ってしまう。40才の永遠子という人間をかぱっと割ってみたら、そこにはただ青い空が広がっていて、その下で少女の永遠子が膝を抱えてじーっと上を見上げているような、そんな気がする。永遠子の体内時間はこの世の時間とリンクしない。だから時々バレエシューズを胸に抱いて昼寝する。そんな永遠子を見ていたら、トニー滝谷を観たときと似たような感覚に襲われた。それは、切なさや悲しさと言った感情を超越した、突き抜けた青空を内面に抱えた人の持つ独特な雰囲気。自分以外の人間と関わるのが苦手な永遠子が、一人だけずっとずっと思い続けている人がいる。その人と残りの人生を共に過ごせたらどんなによいだろうと思っている。それは、自分の弟。弟のどこがそんなに好きなんだろう?と自問してみる。答えはわかっている。彼が自分に似ているから。そしてそれはきっと、もう1人のなれなかった自分なのだ。やっぱりこういう人は気持ち悪いでしょうか(笑)?そう、私も実はすごく気持ち悪い人間なんです、きっと。
2005.04.05
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最初から最後まで、坂本龍一のピアノ音楽が静かにじ~んと胸に染み入る。村上春樹小説の体温をほぼそのまま伝えたこの映画を観ると、市川準監督の手法もさておき、やっぱり村上春樹のうまさをしみじみ感じてしまう。自分以外の人間を愛するということ。人を好きになるのは、交通事故みたいなもので、それは思いがけないときに、いきなり降って湧いてくるもの、どんなに強固な殻を被っていてもそれは避けることはできない。どうしても他人に心を開けない人間にそんなことが起こったら、それはもう人生一大事。今までずっと一人で生きてきて、それが全然普通だったトニー滝谷。そんな彼が35歳を過ぎて初めて人を好きになったとき、生まれて初めて孤独を感じた。村上春樹の小説の主人公は、無表情で感情の起伏をあまり表に出さない人が多い。人との距離のとり方も独特で、たぶん世間一般の基準からするとかなりとっつきにくい部類の人間だったりする。そういう人間の発する孤独感を行間からかなり心地よいと感じてしまう私は、トニー滝谷と同類なのかもしれない。宮沢りえがすごくきれいで、見覚えのある風景の中ではかなげに光っていた映像がとても印象的。見覚えがあると思ったら、やっぱり横浜の風景だった。横浜と言っても、田園都市線方面の横浜の。やっぱりみなとみらいの横浜じゃないよね、この小説は。映像と音楽と小説が絶妙な感じで混ざり合い、なんだかとっても心地良くなってしまって、せつなさよりも悲しさよりも、そんな「どこにもない」トニー滝谷のいる場所にいつのまにか自分も瞬間移動してしまって、あっという間に幕が降りてしまった。嗚呼、感想がどうしてもうまくまとまらない。かなり来たのかな、私的には(笑)★公式HP⇒⇒「トニー滝谷」
2005.04.03
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初体験アルゼンチンアニメはかなり辛口だった。火星で平和に暮らしていたメルカーノは、ある日ペットの火星犬が地球から来た火星探査機ボイジャー号の下敷きにされ殺されてしまう。復讐のため地球に向かうが途中で宇宙船が故障、アルゼンチンのブエノスアイレスに胴体着陸して帰れなくなってしまう。犯罪・暴力に溢れるブエノスアイレスの生活に耐えられずインターネットで助けを求めようとしているうちに偶然あるプログラムを開発してしまい、それをめぐって企業家に捕らわれ、事態は急展開し…というお話。「これは子供向けのアニメではありません。大人にこそ観て欲しい」と作者が言うとおり、本作品は現代社会に向けた痛烈な社会批判アニメで、描かれているのは、グローバリゼーションの弊害から世界が歩む破滅への道のりだ。かつては中南米一高い教育水準の国で、資源輸出で毎年50億ドル以上を稼いでいたアルゼンチンだが、90年代の市場経済化と固定相場制の失敗、政府の放漫財政による赤字転落から2001年に経済危機が表面化し、IMFの介入に発展した。また、政府の預金封鎖措置に抗議する市民の大規模デモは大統領を辞任に追いやった。日本でも、アルゼンチン国債がデフォルトしたことから、多くの投資家が損を蒙ったことは記憶に新しいだろう。このような状況下で、人口3,522万人のアルゼンチンでおよそ400万人の失業者を出す事態を呼び、拡大する貧困層の弊害でブエノスアイレスでは15万2千人の14歳以下の子供たちが栄養失調状態であると言われている。このような背景を頭に入れてこの作品を観ると、最後のシーンの不気味さはより一層胸に迫るものがある。今回の上演館UPLINKは、渋谷区松涛にある40席だけの小さな映画館で、小粒でも興味深い作品を上映している。中村うさぎのドキュメンタリー映画「UTAKATA」もレイトショーされている。なかなかおもしろい映画館である。★公式HP⇒「火星人メルカーノ」
2005.04.02
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久しぶりに「ぴあ」を眺めていたら、いつの間にかあの名作「ハサミ男」が映画化されていた!あの作品をどうやって映像化したんだろう?これは実際に観て確認せねば…ということで、上映館をチェックしたところ、お台場のシネマメディアージュ単独上映でした。お台場にも久しく行ってないし、来週でも行ってみようかなぁ…と思いきや、4月8日でおしまい。会社の帰りに行くしかないか。最終は20時40分から。それにしても、おもしろそうな映画いろいろやってますねぇ。思わず観たい映画チェックリスト作っちゃいました。全部は見られないと思うけど一応。。★「コーヒー&シガレッツ」ジムジャームッシュ★「真夜中の弥次さん喜多さん」宮藤官九郎★「ライトニング・イン・ア・ボトル~ラジオシティ・ミュージックホール」★「ロングエンゲージメント」ジャン=ピエール・ジュネ★「火星人メルカーノ」★「トニー滝谷」市川準★「バッド・エデューケーション」アルモドバル様!これは絶対!!
2005.04.01
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