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学名:Nannostomus beckfordi Gunther,1872通称:ベクフォルディ・ペンシル分布:アマゾン河南岸、ネグロ川体長:4cm飼育:★★(普通)繁殖:★★(普通) 今日はベックフォルディ・ペンシルの紹介です。このペンシルは、数あるペンシルの中でも最もアクアホビーで普及していると言える種ですが、その一番の理由はなんと言っても繁殖が簡単な事にあると言えます。スリーラインペンシルなどは繁殖が難しいため、未だにほぼ100%が原産地の南米から送られてきますが、このベクフォルディPに関しては、ほぼ100%が東南アジアのブリードものです。 ショップなどで見かけると、ベージュのボディに一本のブラックラインが走るだけの地味なペンシルに見えますが、発情して婚姻色を出したオスの個体はなかなかどうして侮れない美麗魚になります。飼育は非常に簡単で、水質・エサともに特に気を使う必要はないでしょう。性質も温和なので、アークレッドPのようにあまりの攻撃性に観賞していてイライラさせられる事もありません(苦笑)。 一部の書籍などでこのペンシルはヒゲ状のコケを食べてくれると言う記述を見かけるため、コケ対策魚としても知られているベクフォルディですが、あまり過度な期待をするのはこの魚に酷というものでしょう(笑)。能力的には、まぁ気休め程度の認識に留めておいた方が無難かと・・・。コケ取り能力ならばヤマトヌマエビのほうがはるかに優秀です。 前述のように繁殖も簡単で、トップの画像のように婚姻色を出したオスと、すぐ上の画像のようにいつまでたっても地味な(笑)メスをウィローモスや毛糸で茂みを作った繁殖用水槽に入れておけばかなりの確率で繁殖させることが出来ます。稚魚ははじめは孵化したてのブラインシュリンプを食べる事が出来ませんが、一度に産み付けられる卵の数が100未満と少ない事から水槽内に自然発生したプランクトンでこの時期を乗り切る事ができます。稚魚は丈夫で育成も楽です。アークレッドPやエスペイなどの繁殖難ペンシルにチャレンジしたい人は、まずこのベクフォルディでペンシルフィッシュの基本的な繁殖方法を練習しておいた方がいいかも。 ところで明後日からは恒例の?(苦笑)、ドイツ~バンコク出張がスタートします。したがって、またまた1週間ほどはブログの更新が止まると思われますが、決して過労で倒れたり行方不明になる訳ではありませんのであしからず・・・。それと、今回バンコクで「さかなおやじのひとりごと1周年&20万Hit記念」として日頃お世話になっている皆様へのささやかなプレゼントを捜してこようと思ってます。ショーベタやプラガット、卵目の卵、シオマネキなど今までに紹介したウィークエンドマーケットの品々の中で御希望の品がおありの方は、お早めにお知らせください!何しろ、明後日には日本にいませんので(笑)。ちなみに、スマイル肉まんやバンコク版甘栗、正体不明の飴細工など食品関係は衛生面から言ってものすごくお勧めできません(笑)。 プレゼントの申し込み方法などは現時点では何も考えてませんが、5名様前後の当選者を考えてます。当選する前に、希望の商品をと言うのもかなり変な話ですが旅行の日程と現地でのハードなスケジュールを御理解いただければ幸いでございます~♪
2006/06/12
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今日は朝から、息子の通う小学校の子供会の依頼で「さかなおやじのメダカ飼育教室」を開催してきました。昨日というか朝4:00過ぎまで仕事してたんですけど6時には準備を始めました。持って行くメダカ達をパッキングしたり、パネルで解説に使う資料を作成したりと結局一睡も出来ずに会場に(笑)かなり意識朦朧としてましたが、会場に集まった子供達のキラキラ輝く目を見てたら眠気やだるさなんてどっかに吹っ飛んじゃいますね。 飼育容器は、いつも懇意にしていただいている水作株式会社(www.suisaku.com)さんのご好意により、なんと水中モーター付きの前面曲げ加工の樹脂水槽飼育フルセットを御提供いただきました。そして、メダカはこちらも日頃何かとお世話になっているセルバス(www.selvas.jp)さんから。ヒメダカはもちろんクロメダカ、シロメダカ中には光メダカも・・・。飼育教室は9:30開始で11:30迄、メダカと言う魚の説明から飼育・繁殖そして蛍光メダカの作り方まで説明してきました。みんな、一生懸命話を聞いてくれたし説明後も積極的に質問してくれたのですごく嬉しかったですね~♪ 日頃、子供達の生き物や自然離れが世間では言われてますが今時の子供たちも実はみんな生き物大好きなんだな~とあらためて実感できた有意義な2時間でした。そして、面白かったのがメダカの絵をみんなに書いてもらった事です。一応、実際にメダカを渡す前とメダカ配布後の2枚の絵を描いてもらったのですが、これがすごいの何のって(笑)。さすがに、シャケの切り身みたいのを書く子はいませんでしたが、ヒレが尾ビレだけっていう子はかなりいましたね。つくづく、アクアホビー普及率の低さを痛感してしまいました。でも、2時間の説明後にはみんなとっても上手にメダカを書いてくれました。 それにしても、さかなおやじの厳つい外見からは想像しにくいとは思いますが自分でも本当に子供好きなんだな~と思います。最近ではうっかりよそ様の子供に話しかけようもんなら不審者扱いされてしまいますが(苦笑)、自分の子だけでなく子供はみんな可愛いですね~♪・・・ただ、はっきり言って滅茶苦茶眠い状況になってます(笑)。でも、今日中にパワーポイントで仕上げなきゃいけないプレゼン用の資料があるので、睡眠はしばらくお預けです(涙)
2006/06/10
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学名:Nannostomus limatus Weitzman,1978 ?通称:??分布:??体長:4cm飼育:★★(普通)繁殖:??(未経験のため不明) 今日のペンシルははっきり言って種類が判りません(苦笑)。一見すると前回登場のスリーラインペンシルに非常によく似ていますが、レッドスポットの入り具合やこげ茶色のストライプなど実物を見ると両者はかなり雰囲気の違う魚である事が出来ます。スリーラインの時に書きましたが、このタイプのペンシルは本当に色々なカラーバリエーションが見られます。中でも、今回の画像の魚はペンシル歴(どんな歴史だぁ??)20年以上のさかなおやじも、初めて見ました。あくまでも個人的な見解ですが、Nannostomus limatusと言う種類ではないかと睨んでいます。 ショップで見かけた時には、すでによれよれの状態で水槽内の1/3位の個体はすでにお亡くなりになっていました。しかも、残りの個体の大部分もマウスファンガス(要するに口先が腐る病気)で助かる見込みはほぼ0%!(苦笑)。それでも、購入してしまうのがペンシルコレクターの悲しい性と言うものです。ショップ再度の制止を振り切って10尾ゲットしました。この程度のことで購入をあきらめるようでは、真のペンシルコレクターとは言えません!「ってやんでい!こちとらペンシル歴ウン十年のベテランだぜっ!!その辺の、ペラペラした奴らと一緒にするんじゃねぇーや」という事で、我家に持ち帰り柄にもなく慎重に水合せをして、ピートを使って弱酸性の軟水に調整してあるトリートメントタンクに彼らを放しました。 とーぜん、彼らは無事調子を取り戻しました・・・と言いたい所ですが翌日の朝には6尾、翌々日には2尾とあえなく昇天(苦笑)。結局2尾が残るだけとなってしまいましたぁ~(涙)。「ちくしょー、考えられる限り最高の環境用意したっていうのに、なんて事だぃ!それもこれも、こいつらに根性がないからだぁ~!」それでも、久々に未知のペンシルゲットしたことで一人で悦に入るさかなおやじなのでした。 そうそう、昨日はkenkouさん主催のオフ会が東京の渋谷で開かれまして、私もしっかりと参加してまいりましたぁ~♪ここの所殺人的なスケジュールで半死半生の状態でしたが、オフ会はすごく楽しくてリフレッシュできました。正直言って、人付き合いが得意な方ではないためそのような集まりには参加しない人間なのですが、今回は意を決して?(笑)行ってよかったですよぉ~♪また、誘ってくださいね~。
2006/06/08
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学名:Nannostomus trifasciatus Steindachner,1876通称:スリーラインペンシル、トリファペンシル分布:ブラジル、ボリビア、ペルー、ギアナ体長:4cm飼育:★★(普通)繁殖:★★★★(難しい) 今日紹介するのはスリーラインペンシルです。名前の通り、明るいベージュのボディに3本のブラックストライプが走る非常に美しいペンシルです。コンスタントに輸入されてくるので、ポピュラーで入手も簡単なはず。水質にはあまりうるさくないので、飼育は容易です。ただ、汚れた飼育水で飼育していると、かなりの確率でマツカサ病になるような気がします。餌は人工餌で問題なし。 キレイで丈夫とくれば、これはもう問題なし!と言いたいところですが、性格が少々きつめなのが玉に瑕(苦笑)。他種にはあまり攻撃を仕掛けないのですが、同種間ではかなり激しく闘争をします。もっとも、ベタなどのようにそれが殺し合いにまで発展する事はありませんが、弱い個体は物陰に潜むようになり前面に出てこれなくなる可能性もあります。 現地での生息域がかなり広域にわたる事から想像できるように、ドワーフペンシル以上にカラーバリエーションが認められるのもスリーラインPの魅力の一つでしょう。今回紹介した個体はもっともノーマルなものですが、ボディのストライプの幅が異なったり、各ヒレのレッドスポットが消失していたりとコレクターにはたまらない魚と言えるでしょう(笑)。中でもベレン産と言われるタイプは、体側部中央を赤いラインが一本走り非常に美しいため人気があります。皆さんもショップでスリーラインPを見かけたら、じっくりと観察して見ましょう! また、少数ながらバクテリアの寄生によりボディが金色に輝くゴールデンタイプも輸入されてきます。もっとも、ゴールデンテトラのようにベカベカに光り輝く個体は少なく、あまりキレイではないものがほとんどです。 ところで、この魚の学名のトリファスキアタス(trifasciatus)ですが、これは「tri=3」と「fasciatus=ストライプ」で構成されています。つまり「3本線のある」と言う学名なのです。また、「uni=1」「bi=2」「multi=複数の」と言う意味なので、これさえ憶えてしまえば次のような学名の魚は、模様が想像出来ちゃいます(笑)・「unifasciatus=1本線の」・「bifasciatus=2本線の」・「multifasciatus=複数のストライプのある」 それと、以前ボララス・マキュラータで出てきた「maculata=スポット」を組み合わせれば、・「unimaculata=1スポット」・「bimaculata=2スポット」・「trimaculata=3スポット」と言う学名もバッチリ対応できますね。・・・って、研究者でもない人間がこんな事覚えてどうするっ!(笑)。
2006/06/04
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学名:Nannostomus sp.通称:パープルペンシル分布:不明(ペルー?)体長:2.5cm飼育:★★(容易)繁殖:??(未経験のため不明) さて、ドワーフペンシルには様々なバリエーションがあるとお話しましたが、もしかすると今日紹介するパープルペンシルも、ドワーフPのバリエーションの一つなのかもしれません。我が国に初輸入された当初は、ドワーフペンシル体型で全身が鮮紅色に染まるアークレッドペンシルのカラーバリエーションと考えられていましたが、最近では別扱いされています。・・・とは言え、学名もまだ付いておらず、ドワーフPやアークレッドとの類縁関係はよく判りません。ただ、性格の悪さを考えれば、ドワーフPよりもアークレッドにより近い種類であるような気がします。 パープルペンシルは、体の後半部分が鮮紅色に染まるのが特徴で、非常に美しいペンシルと言えるでしょう。でも、外見の美しさとは裏腹に性格はかなり性悪です(笑)。特に、同種間では見ているこちらがイライラしてくるほど執拗にバトルを繰り広げます。それでも、アークレッドほどではないので、この手の体色が好きだけどアークレッドは性格が気に入らないと言う方はこちらをチョイスしましょう。 性格がキツイため、複数飼育には水草や流木などでそれぞれの隠れ家を用意してやる必要がありますが、その点を除けば飼育の容易なペンシルで水質にもあまり敏感ではありません。エサも人工餌を喜んで食べてくれます。結局のところ、水草の繁茂した中~大型水槽での飼育は容易だが、小型水槽での飼育では争いが絶えず飼育に手こずる種と言ってよいかも。 実はこのブログでパープルペンシルを取り上げるのは2度目で、前回メスらしき個体も入手したと書きましたが、メスらしき個体は次世代を残すまもなくエロモナスらしき症状でお亡くなりになりました(涙)。したがって、繁殖に関しては判りません。普通に考えれば、一般的なナノストマス属の魚同様、水草の茂みなどに卵を産みつけるタイプなんでしょうが、問題は同種に対する激しい闘争本能をどうやってなくし上手くペアリングさせるかにかかってると思われます。 市場売価2000円前後の高価格とあまりの性格のキツさに、再度メスらしき個体を探し購入する気もおきないので、ここはどなたか殊勝な方が繁殖にチャレンジしていただくのを気長に待つ事にしたいと思います(笑)。
2006/05/31
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学名:Nannostomus aff.marginatus 通称:ドワーフ・ペンシル体長:2.5cm分布:アマゾン河中下流域飼育:★★(普通)繁殖:★★(普通) さて、前回紹介したドワーフペンシルですが前述のように結構奥の深い魚なんです。上の画像をご覧ください。えっ?前回のドワーフと同じ?フフフ・・・ボディを走るレッドラインに御注目ください。ノーマルのドワーフPでは、レッドラインは体の前半部分に短く走るだけなのですが、この個体ではしっかりと尾の付け根まで走っています。それ以外にも、全体的な色調ややや小振りのサイズなど明らかにノーマル個体とは区別する事が出来るんです。 このバリエーション以外にも、ドワーフPには様々なカラーバリエーションを見出す事が出来ます。したがって、一度その辺りが気になりだすとショップに行くたびにドワーフPの水槽をじっと注視する羽目になっちゃいます(笑)。ちなみに下の画像がノーマルのドワーフPです。 ところで、このようにドワーフペンシルによく似てるんだけどチョット違うみたいなんだよね~って言う時の、表記の仕方には3通りあります。まず一番ポピュラーなのが以下のもの。Nannostomus sp.このsp.と言うのは「species=種」の略で、つまりは「ペンシルの仲間だろうけど種類までは判んね~!」って言う意味です。 次にNannostomus aff.marginatusって言う奴もあります。ここで使ったaff.と言う記号は「affinity=類似」と言う意味で、つまりは「ドワーフペンシルに似てるけど、オレには違いが判っちゃってるもんね~」と言う意味です(笑) そしてもう一つはNannostomus cf.marginatusって表記です。ここで使ったcf.と言うのは「confident=確証」の事で「チョット違いがあるみたいだけど、学のある私に言わせて頂ければ、この魚は紛れもなくドワーフペンシルであると確証いたしております」と言う意味で使います。 まぁ、今回の場合どの表記にしたって大きな差はないんですが、一応aff.を使っておきました。もっとも、この3通りの表記を日常的に使用するようになると、だいぶ人の道から外れて腐れ外道の仲間入りをした証拠なので(笑)、私のようになりたくない方はあまりお使いにならないほうがよろしいかと・・・ 人生の表街道で太陽の光を浴びながら歩んで生きたい方は、プライスリストにこの3つの表記がしてあるアクアショップは非常にデインジャラス(笑)ですから、すぐに回れ右して出口に急いでください。
2006/05/30
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学名:Nannostomus marginatus Eigenmann,1909通称:ドワーフ・ペンシル体長:2.5cm分布:アマゾン河中下流域飼育:★★(普通)繁殖:★★(普通) 今日から新シリーズに突入です。今回取り上げるグループはペンシルフィッシュの仲間!そうです、さかなおやじが最も好きな魚の一つでもあるんです。その一回目は、数あるペンシルの中でも私が最もお気に入りのドワーフペンシルの登場です。 ドワーフ・ペンシルは体長が2.5cm前後とペンシル最小のアンドゥゼィ種には負けますが、それに次ぐミニチュアサイズのペンシルです。黄色味の強いボディにブラックストライプが走り、各ヒレには鮮やかなレッドチップが存在する、小さいながらも実に可愛らしくそして美しい魚です。基本的には丈夫な魚なので、塩素中和しただけの飼育水でも飼育可能ですがやはり弱酸性の水質で飼育するとより美しい体色になるようです。エサは、人工餌でも喜んで食べてくれるため特別な配慮は必要ないでしょう。 そして、ドワーフペンシルの最大の美点は何よりも温和な事でしょう。例えばトリファペンシルなどは色彩面だけから言うとドワーフペンシル以上の美麗種かもしれませんが、何しろ気が強くていけません。同種間であまりにも激しくバトルするため見ていると嫌になってくる事さえある程。その点ドワーフペンシルならば、オス同士多少の小競り合いはしますが互いのヒレがボロボロになるような激しい争いはしないから見ていても安心です。 また、ドワーフペンシルのもう一つの美点は繁殖させやすい事でしょうか。オスメスの判別も比較的簡単で、オスのほうが体色が鮮やかでサイズがメスより一回り小さい事は他のペンシル同様ですが、一番確実なのは尻ビレの赤い模様に注目する事でしょう。これが鮮やかにくっきりしていればオス、メスが極僅かしか赤く染まる部分がありません。 そのような性差を明瞭にしたペアを水草が繁茂した小型水槽に収容していれば、かなり簡単に繁殖させる事が出来ます。産卵方法はペアで水草の茂みなどに透明で結構大き目の卵を産み付けるタイプで、産卵後は両親が卵の保護をするわけではないので、産卵行動が終了した時点で親魚を繁殖水槽から取り出しておいたほうが無難です。 ・・・とここで本当はドワーフペンシルの稚魚の写真をアップする予定だったのですがゴールデンウィーク中にせっかく繁殖させたドワーフペンシルの稚魚達は、ここ2週間ほどの激務の間にすっかりと姿をお消しになられました(苦笑)。これが成魚であれば2週間くらい餌なんて食べなくても餓死する事などないのですが、こと稚魚に関しては一日でもエサが欠乏すると即致命傷となってしまいます。特に、初期の稚魚はブラインシュリンプ等の生きたエサしか食べてくれないため、毎日ブライン沸かす事が出来ない状況では育成は難しいかもしれません。 ってここまでは、至極まっとうなドワーフペンシル論でしたぁ~(笑)。でも、実はドワーフペンシルの世界はもっともっとディープな部分があるのでした。そのあたりについては明日詳しくお話いたしましょう。何しろ、明日の朝までにドイツにかなり大量の日本のアクアホビーのマーケットリサーチ資料を作成しメール送信しなくてはならないので、これから徹夜です(笑)。なんてったって、日本語で資料作る訳にはいきませんから、手間も2倍3倍です。なんだか、独立したら結構時間的余裕があると思ってたんですが、もしかするとサラリーマン時代の方がずっと楽だったかも?
2006/05/29
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皆様御無沙汰しておりました。以前宣言したように会社を辞めて独立するんですが、何しろ仕事の引継ぎが遅遅として進まずここ2週間くらいはもう滅茶苦茶な忙しさでした。最近は睡眠時間も2~3時間しか取れず、昼休みは食事の代わりに仮眠する始末(苦笑)。食事も、朝抜き昼夜はコンビニのお握りという状態が続いてました。その間に、後任者に無理やり仕事を伝授したり、憎っくき(笑)中国の商談先と激烈なバトルをしたり、今後のビジネスに備えてヨーロッパの企業と話し合いをしたりと、何で1日は24時間しかないんだぁ~!と言う感じでした。それも、今日まで!これで晴れて自由の身です(笑)。 ブログ休止期間は皆さんに御心配やいらぬ憶測(笑)をさせてしまったかもしれませんね~。まずは、2週間ほどサボった水槽の水替えを行い温室を通常の状態に復帰させるところからスタートさせなくては・・・何はともあれ、本日よりブログに復帰宣言いたしますっ!(笑)。
2006/05/25
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通称:パラドックスフィッシュ学名:Indostomus crocodilus (Britz & Kottelat,1999)分布:タイ体長:2cm飼育:★★★(少し難しい)繁殖:???(経験が無いため不明) 今日は、久々にシリーズ物ではなく単発で行きます。今日紹介するのはパラドックスフィッシュと言う体長2cmにも満たないような極小サイズの魚です。体色も地味だし見た目もまったく冴えない魚ですが、隠れファンは私も含めて結構いるかも(笑)実はこの魚、分類学的に謎の多い魚なんです。一応、トゲウオ目ヨウジウオ亜目に分類されています。って事はタツノオトシゴなんかに割合近いと言う事です。ただ、実際のところは研究者にもよく判っていないようでひとまずここに分類しとこう!程度の考えのようで、例えばこの魚がどんな魚から進化してきたのかとかさっぱり判らないようです。言ってみれば、いきなり地球上にドンッって現れたようなもので、私の友人で未だに貧乏学究生活しているやつに言わせると地球外生物なんだそうです(笑)。・・・そんな奴が、大学で生物学の助教授とかしてていいのかぁ~?? まぁ、便宜的にせよタツノオトシゴの近縁とされるだけあって体は鎧のようなゴツゴツとして感じがします。そして、外見から想像できるように動きは非常にスローモーで水草の陰などにじっとしている事がほとんどで泳ぎ回る姿になんぞお目にかかれません。もっとも、その気にあれば結構素早く動けるみたいで、網で掬おうとすると「おっ、やれば出来るじゃん!(笑)」と言われるほど素早く逃げたりもします。 飼育は別に難しいわけではありませんが、★★★(少し難しい)の評価をつけています。と言うのは、この魚は生き餌しか食べませんし、しかも針の先のように尖った鼻先に開いた口から食べる関係上エサのサイズも極小である必要があるからです。ちなみに、我家では孵化したてのブラインあげてますが、グッピーでも飼育していて日常的にブラインが身の回りにある人じゃないと飼育は難しいかも。 めったにショップで見かけることはない上に、すごく目立たない魚なので発見するのは大変かも。例えば、今回撮影した個体も某ショップの水槽内で発見し店員さんにお願いしたところ、にべも無く「売り切れです!」って言われちゃいました。「いや、5尾くらいいますよ」って言ったら、その店員さんは少々むっとしながらもしばらく水槽の中を凝視し「い・ま・せ・ん!」っておっしゃってました。その後、そのたわけた(笑)店員から網を分捕り、自分でこの魚達を掬ったのは言うまでもありません。 繁殖に関しては、自分で経験した事がないのでわかりません。一説にはタツノオトシゴやヨウジウオみたいにオスの体内に卵を産み付けて孵化まで保護すると言われてますが、国内でも繁殖に成功された方がちらほらいらっしゃるようで、その辺にばら撒く(笑)と言う報告もあります。なんとか、自分でも確認してみたいものです。 ところで、このパラドックスフィッシュはずいぶん長い間、Indostomus paradoxusの1属1種とされていました。実際に様々な文献を見ても、ほとんどすべてがそう紹介されています。しかし、実は1999年に、indostomus crocodilus と Indostomus spinosus と言う2種が新種として記載されてます。元祖パラドックスフィッシュとも言えるIndostomus paradoxusはミャンマーとカンボジアに棲息していますが、最近入荷してくる個体はタイ産だといわれているので、ここではIndostomus crocodilusであるとしておきました。ちなみに、種小名はクロコダイル(ワニ)のようなって事です。 パラドックスフィッシュはあまり一般向けとは言い難いし、見た目も地味なんで紹介しようか否かずいぶん迷ったんですが、たまたま水槽前面に出てきて存在をアピールしてたもんですからつい・・・(笑)。それに、グループで紹介する機会は永久にないでしょうから一つ奮発してみました。オマケに、もしかしたら地球外生命体かもしれないしぃ~♪
2006/05/12
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通称:レッド・グーラミィ学名:Colisa labiosa (Day,1878)分布:改良品種体長:5cm飼育:★★(普通)繁殖:★★★(少し難しい) 今日紹介するのはレッド・グーラミィです。てきと~なショップではドワーフGの改良品種だと称している場合がありますが、この魚はコリサ・ラビオサ(別名:シックリップ・グーラミィ)の改良品種です。確かに、外見はよく似ていますがこちらの方がドワーフGよりも一回り大きくなりますね。その分やや気も荒いようです。 飼育自体は非常に容易ですが、成長すると結構水槽内のボス的存在になっちゃったりします。原種は、ミャンマーのイラワジ川水系に棲息していますがほとんど輸入されてくる事はありませんが、少なくとも改良?品種のレッド・グーラミィよりは数倍好感の持てる魚です(苦笑)。原種の外見はドワーフGによく似ていて、体側部にオレンジとブルーの縞々があります。それにしても、いったい全体このレッド・グーラミィはどうしちゃったんでしょう!改良を行った作出者出て来いって感じです。なんだか、ハンコの朱肉が乾いたようなどす黒い朱色のボディに好感を持てる人はあまり多くないと思います。 実は、あまりにも私の美的感覚にフィットしないため今までレッド・グーラミィを飼育した事はありませんでした(原種は飼育した事あります)。でも、今回せっかくドワーフGの仲間と称して話を展開しているんですから、ここは一つ・・・と言う事で清水の舞台から3回くらい飛び降りた気持ちで思い切って購入してみました。でも、やっぱりじっくり観察しようがしまいが、苦手なものは苦手なようです(苦笑)。 ところで、レッド・グーラミィの他にイエロー・グーラミィって奴もいます(笑)。上の画像がそうですが、解説するのも辛いって感じがしますね~。一説にはレッドGはこのイエローGに色上用の餌をたらふく食わせて赤く染めただだけという話もあります。真偽の程は定かではないですが、十分ありえる話でしょう。その説を裏付けるかのように、レッドGは飼育を続けているとどんどん赤い体色は色褪せていってしまいます。結論から言うと、他に可愛らしい仲間が沢山いるのにわざわざチョイスするほどの観賞価値はないかも。性格もきつめですしね~。チョット酷ですが・・・ そうそう、そう言えばこの魚の原種の学名はColisa labiosaって言うんですが、このラビオサlabiosaって言うのは、唇の発達したって言う意味です。ちなみに英名もシックリップ・グーラミィですから唇の厚いグーラミィってことですよね。どう見ても、そんなにひどいタラコ唇には見えないんですけど、どうしてこんな可愛そうな名前が付いちゃったんでしょうね~。つくづく不幸な奴です。
2006/05/09
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通称:ハニードワーフ・グーラミィ学名:Colisa sota (Hamilton,1822)分布:インドのアッサム地方体長:3cm飼育:★★(普通)繁殖:★★★(少し難しい) 今日紹介するのは、ハニードワーフ・グーラミィで、昨日紹介したゴールデン・ハニードワーフGの元つまりは原種です。改良品種であるゴールデンハニーに較べるとショップで見かける事は少ないですが、これもまた非常に可愛らしいグーラミィです。ショップで見かけるものは、単なる薄茶色の見栄えのしない魚なので軽視されがちですが、一度成熟し発情すると、まさにハチミツ色の見応えのある姿に大変身します。更に、顎の下側は深みノのある濃紺に染まり、更にこの魚を引き立たせてくれます。・・・って、オスはね(笑)。メスは、下の画像を見ていただけばお判りのようにいつまで経っても地味なままです。 その点からすると、メスも十分い美しいゴールデン・ハニードワーフGの方がアクアホビー界でもてはやされてもしょうがないかもしれませんね~。でも、個人的には非常に好きなグーラミィです。飼育その他に関しては前日のゴールデン・ハニードワーフGとまったく同じなので重複を避けますが、何故か不思議なのはそのサイズです。原種である、ハニードワーフGは体長が3cmを超えるのに、改良種のゴールデンのほうはそこまで育った個体を見たことがありません。ちなみに、昨日の画像の個体も我家に来てからかれこれ1年が経過するのに、体長は2.5cmに行くか行かないかと言うところです。この差がどんな要因によるものなのかはわかりませんが、少し気になってます。 ところで、ハニードワーフG(改良種のゴールデンも)は、単に観賞目的だけで飼われていない場合があります。実は、彼らは水底や水草の葉に付着したものをついばむ傾向が強いため、ヒドラや巻貝の卵など水槽内の嫌われ者の駆除に結構効果的なのです。もちろん、銅イオン系の駆除薬にはかないませんが、その分副作用の心配が無いため水草レイアウト水槽やエビを飼育している水槽などにヒドラが発生した際に、ヒドラバスター(笑)としてしばしば重宝がられています。 ただ、彼らにしてみてもヒドラが大好物な訳ではないようですから、水槽内にヒドラ以上においしそうな餌が豊富にある時はあまり熱心に仕事をしてくれません。彼らをヒドラバスターとして用いる際には、しばらくの間水槽内に餌を与えるのをストップするなどした方が確実でしょう。ヒドラ以外にも、ミズミミズや巻貝の卵も駆除してくれますが、ビーシュリンプの稚エビなども大好物?なので、エビの繁殖を目指している水槽では彼らに御登場願わないほうがお互いにとって幸せな結末を迎える事が出来ると思います(笑)。 それと、どうも原種の方がやや気が強いのか同種同志では結構追いかけっこしてますから、とにかく平和な水景がお好みの方は、ゴールデンハニーにしておいた方が無難かも。
2006/05/06
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通称:ゴールデン・ハニードワーフ・グーラミィ学名:Colisa sota (Hamilton,1822)分布:改良品種体長:2.5cm飼育:★★(普通)繁殖:★★★(少し難しい) 今日紹介するのはゴールデン・ハニードワーフ・グーラミィです。ショップでも結構よく見かける体長2.5cmほどの可愛らしいグーラミィなので、皆さんの中にも一度や二度は飼育して事がある方も多いかと思われます。暖かみのあるイエローを基調地とした体色はまさにゴールデンハニー(黄金色のハチミツ)と言う通称にぴったりです。ところで、この可愛らしいグーラミィは、改良品種です。しかも、原種は前回までのシリーズに登場したドワーフGではなく、ハニードワーフGと言う別種です。まぁ、同じコリサ属ですし体型もそっくりなのですがハニードワーフGの方が一回りサイズが小さいです。 東南アジアで大量にブリードされているため、非常に安価で我が国に輸入されてきます。元々、丈夫な魚なので飼育は容易です。また、性質もドワーフG以上に温和なため小型水槽での混泳にも適しています。水質には特に敏感ではありませんが、あまり汚れた飼育水ではマツカサ病に罹り易いようなので、定期的な水替えは欠かせません。餌に関しては、人工餌はそれほど好きではないようですがまったく受け付けないと言うほどではありませんから、根気よく馴らしていけば人工餌だけでも飼育は可能です。また、フレークよりは顆粒タイプの餌の方が食いが良いようなので、人工餌で飼育する際は顆粒タイプの使用がお薦めです。 ところで、ゴールデン・ハニードワーフGの色彩にはかなり幅広くバリエーションが見られます。今回の画像の個体は一番ノーマルなタイプですが、体のオレンジの部分が非常に色鮮やかなものや、逆にほぼイエロー一色で体にはオレンジの発色がほとんど見られないタイプもいます。もっとも、これは改良品種のバリエーションと言うことではなく単に養殖業者の与える餌の問題だと考えられています。赤い体色をより鮮やかにする色揚げ効果の高い餌を大量に与えて育成すると、どんどんヒレ先などに赤みは乗って来るものです。昨日の、パウダーブルー・ドワーフGやレッドロイヤルディスカスのように、メタリックブルーの発色を強化したい場合は餌では難しいとされているため、ドーピングしちゃったりしますが、赤系の体色は餌の原料によりずいぶんと色揚げに成功する事が出来ます。 例えば、ヨーロッパから輸入されてくるアピストの改良種などでものすごく赤の発色が鮮やかな奴がいるじゃないですか。あれなんかは、ミジンコの仲間であるシクロプスを出荷前に集中的に与える事で一気に色揚げしているのでした。ちなみに、洋書などでアピストの産卵シーンの写真とか見ると卵が赤いじゃないですか。あれは、餌に大量に含まれているカロチノイドで卵まで赤く色揚げされているためです。 えっ?我が国でシクロプスは入手できるのかって?残念ながら我が国に棲息しているシクロプスには色揚げ効果は期待できないようですが、ヨーロッパのブリーダーが使用しているのと同じ種類が冷凍餌として我が国でも発売されていますし、冷凍餌は管理がって言う方にはセラ社がフリーズドライタイプの奴を発売してます。もし、興味のある方は下のバナーから取扱店のHPを訪ねてみてください。・・・って、久々に知り合いのショップ宣伝してあげた気がします(苦笑)。 あっ、ちなみにいくらシクロプスと言ってもステロイドじゃないんですから、与え始めて数日で見る見る真っ赤に染まっていくなんて事はないですからね(笑)。
2006/05/05
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通称:パウダーブルー・ドワーフ・グーラミィ学名:Colisa lalia (Hamilton,1822)分布:改良品種体長:オス5cm、メス3cm飼育:★★★(少し難しい)繁殖:★★★★★(かなり難しい) さて、昨日紹介したのが原種の青い部分に着目した改良品種ネオン・ドワーフGでしたが昨日もお話したように、本日のパウダーブルー・ドワーフ・グーラミィは更にその上を行きます!画像を見てお判りのようにもう全身が見事に真っ青!それはもう素晴しいの一言ですね~。・・・これが改良ならばね。 そうなんです!以前にも一度紹介しているのですが、このパウダーブルー・ドワーフGは実は人造人間ならぬ人造魚だったのです(笑)。早い話が、ドーピング!つまり、東南アジアのパウダーブルー・ドワーフGの生産業者のファームには大量の原種かネオン・ドワーフGがいます。しかし、お目当てのパウダーブルー・ドワーフGはどこにも見当たりません。そこに、輸出業者から一本の電話が・・・「おお~い、そろそろパウダーブルー・ドワーフGを出荷するから100ペア揃えておいてくれ」「OK!3日後には出荷できるよ」そう電話口で輸出業者に答えた生産業者のおやじは、自分のファームの水槽いくつかになにやら白い粉をサラサラとぶち込みました(笑)。すると、どうした事でしょう見る見るうちに原種(もしくはネオンドワーフか?)の入っていたはずの水槽の中には、見事に真っ青に染まったパウダーブルーの姿が! この魔法の粉の正体はステロイドだと言われています。そう、オリンピックとかで筋肉増強剤として使用するたわけが後を絶たない、あのドーピング薬です。つまり、パウダーブルーのベカベカの青は改良ではなくて、強制的に作られたものだったのです。この処置が如何に異常かは下の画像を見ていただければお判りかと・・・。これはパウダーブルーのメス個体なのですが、なんとオス同様真っ青です(苦笑)。原種もサンセットもそしてネオンドワーフもすべてメスは銀色だったのに・・・。つまり、ステロイドの薬効で、メスがオス化したわけです。 別に、綺麗なんだからいいじゃん!と言う方も当然おいでだとは思いますが、問題なのはステロイドの副作用でこいつらの内臓はボロボロになっていると言う点にあります。同じドワーフGの改良品種なのにこの魚だけ飼育難易度が高く設定してあるのはその為です。いくらベテランアクアリストであろうと凄腕のショップオーナーであろうと、この魚は時が経つにつれて段々とやせ細って行っちゃいます。ステロイドの量が少ない場合は、長生きする代わりに色が抜けていきます(苦笑)。当然、繁殖難易度は最高レベルの★5つ!はっきり言って、こんな魚は作っちゃいけませんね。以前、同じ事をディスカスに対して行ったホンコンのレッドロイヤルディスカスがその後アクアホビーの世界でどのような評価を受けたかは言うまでもありません。 個人的には苦手ですが、別にカラーラージグラスとかみたいに体内に蛍光塗料を注射したって、その後魚が死なないなら別にどうぞっていう感じです。しかし、確実に内臓にダメージを与える処置は生き物をオモチャのように扱っている気がして、とにかく賛成できません!でも、パウダーブルー・ドワーフGは国内で結構人気があるため今日も東南アジアのファームで、大量のパウダーブルーが作り出されています。 ・・・ところで、私結構重度の喘息患者でして(笑)、発作予防のためにステロイド剤を常用しています!その副作用なのか、若かりし頃から何故か筋肉質でパワフルでしたね~。だから、極真空手とかもやってましたし、テニスだってとにかくパワーで相手を圧倒する(相手のテクニックがそれを上回る場合、あっけなく敗退する)タイプでした。まさに、戦うドーピング男状態でした!でも、幸いな事に今のところ体がメタリックブルーに輝いては来ないみたいです(笑)。内臓はボロボロかもしれないけど・・・
2006/05/04
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通称:ネオン・ドワーフグーラミィ学名:Colisa lalia (Hamilton,1822)分布:改良品種体長:オス5cm、メス3cm飼育:★★(普通)繁殖:★★★(少し難しい) さて昨日紹介した、サンセット・ドワーフGが原種のオレンジ色に着目して改良されたとすれば、当然逆もまた可也。と言うわけで、原種のメタリックブルーの方に着目して作出されたのが今日紹介するネオン・ドワーフグーラミィです。体のかなりの部分がメタリックブルーに染まっていてかなり人工的な雰囲気が漂ってますね~。ショップでも、やはりサンセットの方が人気があるようです。 しかも、ネオン・ドワーフGの更に上を行く、全身ベカベカに青く染まったパウダーブルー・ドワーフGと言う品種?もいますので中途半端な色彩のネオンド・ドワーフは大きめのショップでないとお目にかかれないかも?でも、パウダーブルー・ドワーフにはとんでもない欠点があるので私個人としてはまったくお薦めいたしません!その理由は明日紹介するとして・・・(笑)。 ところで、このネオンドワーフGのメスもサンセットのメス同様、ほぼ銀色一色の魚です。と言うより、原種とサンセット、ネオンドワーフのメスには見たところまったく差がないような気がしています。という事は、ドワーフGの体色はオスさえその改良品種の個体を使えばメスなんてどうでもいいって事なんでしょうか?せっかく、我家にドワーフGの各品種がペアで揃っているんですから、そのあたりを試してみようかなぁ~? ただ、以前からブログでも報告しているように最近やたらと海外出張が多いのでなかなか熱帯魚の繁殖にまで手が回りません。産卵まではこぎつけても、稚魚の育成がね~。年頭の挨拶で、今年の目標はブリーディングだったのにぃ~(笑)。しかも、独立してからは今以上に海外との仕事が増える見込みなので毎月海外遠征かも(苦笑)。まぁ、今の仕事から完全に手を引くまでにはもうしばらくかかりそうですけどね。なにしろ引継ぎしたくたって、引き継げる奴がいないんですから(笑)。いったいどうなる事やら・・・。
2006/05/03
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通称:サンセット・ドワーフ・グーラミィ学名:Colisa lalia (Hamilton,1822)分布:改良品種体長:オス5cm、メス3cm飼育:★★(普通)繁殖:★★★(少し難しい) 今日紹介するのはドワーフグーラミィの改良品種である、サンセット・ドワーフ・グーラミィです。原種のオレンジとブルーの縞模様のうちオレンジの部分に着目してその面積を徐々に広げて行き作り出された品種です。元来、改良品種には厳しい評価をする事が多いさかなおやじですが、これ位目標をしっかりと定めて改良されたものは大歓迎です。 名前の通り、落日を思わせるオレンジ色の体色はかなり好感度大です。でも、本音を言えば原種の方が綺麗かも(笑)。ショップでもかなりポピュラーな魚なので皆さんも一度や二度は目にした事があるはずです。飼育に関しては、原種に準じますのでここでは重複を避けるべく解説はいたしません。 ところで、オスはこれだけ鮮やかなオレンジ色なのですが、メスのほうは原種とほぼ同じ銀色の地味な姿です。やはり、原種のメスを見れば体にほとんど鮮やかな色彩がない訳ですからメスのほうは改良の仕様がなかったんでしょうね~(笑)。 ところで、ドワーフグーラミィにはあまり知られていない非常にユニークな習性があります。実は、ほぼ1年前にも紹介したのでその頃からの常連さんには同じ話の繰り返しになってしまいますが、しばらくの間我慢してください。 実はドワーフGって鉄砲魚だったんですつまり、水上の手ごろな植物の葉の上などに美味しそうな?昆虫とか発見すると、近くまで忍び寄って行きそしておもむろに口から水鉄砲の如く水を発射し、獲物を上手に打ち落とします。一般に鉄砲魚と呼ばれるアーチャーフィッシュほどは頻繁に行いませんが、それでもかなりの確率でこの芸当を見せてくれます。 本当は、その決定的瞬間を撮影したかったのですが我家のドワーフGは人懐っこいのか単に食い意地がはっているのか(笑)、近くでカメラを構えただけで近寄って来ちゃいます。水槽のガラス蓋の上に生きたオオミジンコをのせてずっと粘ったんですが・・・。物陰から眺めていると、たまにですがピュ~っとガラス蓋に水を吐きかけてます。でも、カメラを構えて近づくと・・・(苦笑)。どうやら、決定的瞬間をスクープしたければ100mm級のマクロレンズ装着した一眼レフが必要なようです。 でも、実際に見るとかなり感動物なので、御自宅でドワーフGを飼育されている方は一度お試しあれ!もっとも、水鉄砲のように遠くまで跳ぶ訳じゃありませんからね。せいぜい5cm位までですから、あしからず(笑)¥
2006/05/02
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通称:ドワーフ・グーラミィ学名:Colisa lalia (Hamilton,1822)体長:オス5cm、メス3cm分布:インド、パキスタン、バングラディッシュ飼育:★★(普通)繁殖:★★★(少し難しい) 今日から新シリーズ「ドワーフグーラミィの仲間」のスタートです。ドワーフグーラミィの仲間は、コリサ属(Colisa)と呼ばれる属に含まれていて、現時点では4種類が知られています。その中でも最もポピュラーなのが今日紹介するドワーフ・グーラミィでしょう。 ところで、余談になりますがグーラミィという呼び方について・・・。ショップなどではグラミーと呼ばれている事の多いこの仲間を何でわざわざグーラミィと呼ぶかと言う事ですが、英語表記でgouramyと書くためです。でも、本音を言っちゃえば、どっちでもOKだと思ってます。その辺りにはあまりこだわりのない人間ですので(笑) 本題に戻ると、ドワーフGはどんな場末のペットショップでも扱っているほどポピュラーな熱帯魚になっています。これは、東南アジアでブリーディングされた個体が山のように入荷してくるためで、インド周辺の現地採集物はめったにお目にかかりません。今日紹介した個体も東南アジアブリードで、やや体側部の模様に乱れがあります。野性採集個体では、オレンジとブルーの縞々は整然と並ぶのですが、この画像の個体ではかなり乱れたラインになっています。また、養殖個体によく見かけられるのが、頭部の変形です。画像の個体も頭部がやや不自然なでこぼこになってます。 本来、ドワーフGは非常に丈夫な魚なのですがショップに入荷するまでの経路でかなり雑な扱いを受けている事が多く、結構ボロボロだったりします。購入の際にそのような個体をつかまされないようにすれば、丈夫で長生きしてくれるはずです。 水質的には中性付近の水、つまり塩素中和した水槽水でまったく問題なく飼育できます。ただ、フィルターの能力が低い場合や水換えの頻度が少ないなどで水質が悪化すると、よくマツカサ病になりますので注意してください。マツカサ病は一度発病してしまうと治療は困難ですし、第一見た目が気持ち悪いので精神衛生上よろしくありませんから(笑)餌は人工餌も食べてくれますが、やはり冷凍アカムシなどのほうを好むようです。人工餌主体で飼育するのであれば、フレークよりも顆粒タイプの餌の方が向いているかも。 性質は比較的温和なので他の魚にあまり危害を加えませんが、同種間では結構激しくバトルします。その辺は、さすが闘魚ベタの仲間だけありますね(笑)。同種間のバトルはオス同士だけでなく、オスがメスに対してもかなり手ひどく攻撃する事があります。水槽内に、水草などで隠れ家があれば事なきを得ますが、ベアタンクなどにペアを入れて置くと最悪の場合メスがドツキ殺される(笑)可能性もあります。 ちなみに、すぐ上の画像はメスのドワーフGです。写真を見ればお判りのように、オスに較べてほとんど華やかな色彩を持ちません。ペットショップなどではよくペア売りされていますが、ペアで仲むつまじく過ごすわけでもないので、繁殖を考えないのであればオスを2尾購入した方が特でしょう。もっとも、ショップのそのあたりの対策は万全でオスはメスよりも値段を高く設定してあるケースが多いようです。したがって、ペア価格よりオス2尾価格の方がやや高いと言う事になりますが、観賞価値を考えればそれでもオス2尾をチョイスかな? ところで、唐突ですが今日からブログランキングをリタイアいたします(笑)。せっかく皆さんにもご協力いただいていたのですが、かなり精神的に苦痛になってきてしまいました。なんだか、皆さんにクリック強要しているみたいで柄にも無く心苦しくて仕方ありませんでした。それに、当初の目的である、楽天以外のアクアホビィストの方に存在をアピールは出来たと思いますので・・・。ただ、ブログランキングに代わり新たな企画を考えています。それは、アクアグッズの辛口批評です(笑)。やはり、サラリーマン生活していると何かと支障があって本音でアクアグッズの論評しにくかったのですが、フリーになる事が決まっちゃえば後は恐れるものなんてありません!(笑)。 今のところ、楽天以外で別ブログの形で立ち上げようかと考えていますのでスタートの暁には皆様に御報告させていただきますね。たまたま、アクアグッズを取り扱う部署にいたから知ってるんですが、著名なメーカーの商品でもかなり危ない奴いっぱいあるんですよぉ~♪驚くべき開発秘話とかね(笑)。でも、あんまり本音で書いているとそのうちメーカー担当者に後ろから刺されそうだな(笑)
2006/05/01
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通称:ラスボラ・ヘンゲリィ学名:Trigonostigma hengeli (Meinken,1956)体長:2cm分布:スマトラ島、ボルネオ島、ジャワ島飼育:★★(普通)繁殖:???(未経験のため不明) さて、トリゴノスティグマ属も今日で3日目、ヘンゲリィの登場です。今までに紹介したヘテロモルファ、エスペイに較べて地味な体色をしています。特にエスペイとはよく似ていますが全身が紅茶色に染まるエスペイに較べて、ヘンゲリィの方は体側部の三角模様の上縁だけがオレンジに染まります。また、黒色三角形模様もエスペイではゴルフクラブ型なのに対して、ヘンゲリィでは比較的正確な三角形である点でも区別が付きます。(下の画像参照) 現地では他の2種同様弱酸性のブラックウォーターに生息していますが、飼育下では特に水質に気を使わなくても大丈夫です。また、温和で人工餌をよく食べてくれる点でも他の2種と並んで飼育の容易なラスボラ(広義の)と言ってよいと思います。 色彩的には地味目なので、エスペイやヘンゲリィのような華はあまり感じません。ショップではエスペイとは区別せずに販売されている事も多いため、色鮮やかなエスペイが欲しい人は、オレンジの色彩の入り方や体側部の三角形の形をしっかりと観察してからゲットしてください。もっとも、ヘンゲリとエスペイは生息場所がはっきりと分離しているため2種がショップで混合ざれて売られている事はあまりありません。つまり、全部エスペイか全部ヘンゲリィと言う事です。ただ、エスペイのどぎつい色彩よりも落ち着きのあるヘンゲリィの方が好きと言う方もいらっしゃいますから、最終的には各自の好みでという事になるんでしょうね~。 ところで、最近チョット妙な魚を見つけました。下の画像の真ん中あたりを泳いでいる2尾に注目してください。画面の中央を泳いでいるのは紛れも無くヘンゲリィなのですが、そのすぐ後ろを泳いでいる個体は?チョット見はヘンゲリィですがオレンジ色がブラックマークの全体を縁取っていますし、ブラックマーク自体はゴルフクラブ型でエスペイのものです。うーん、一体この個体はエスペイとヘンゲリィのどっちなんでしょうね~? ところで、トリゴノスティグマ属にはもう一種ソムフォングシィ(Trigonostigma somphongsi)と言う魚がいます。タイに棲息し、数日前に紹介したボララス・ウロフタルモイデスとほぼ同じ場所に生息しているため、以前はウロフタルモイデスの中にかならずと言ってよいほど混じっていたのですが、なぜか最近ではまったく姿を見かける事はなくなりました。色彩的にはヘンゲリィに似た感じで、体側部のブラックマークが三角形ではなく直線になっている点が特徴です。まぁ、色彩的には取り立てて騒ぐほどの魚ではありませんが、レア物と言う事で一部のマニアは熱狂してます。もっとも、彼らはソムフォングシィが混じりではなく単体で大量に輸入されてくるようになれば、間違いなく見向きもしなくなると思いますけどね(苦笑) 本日もブログランキングに参加いたしますのでよろしければご協力のほどお願いいたします。合言葉はぁ~?熱帯魚のブログが犬猫のブログ蹴散らしたっていいじゃん
2006/04/28
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通称:ラスボラ・エスペイ学名:Trigonostigma espei (Meinken,1967)体長:2cm分布:タイ、カンボジア飼育:★★(普通)繁殖:★★★(少し難しい) 昨日に引き続き、トリゴノスティグマ属シリーズです。・・・と言ってもショップでは昨日のヘテロモルファ同様、ラスボラで通ってます(笑)。今日紹介するエスペイは、なんと言ってもオレンジ色というか紅茶色と言うか一種独得の金属光沢のある体色が特徴です。水草のグリーンに非常によく映えるため、最近では本家のヘテロモルファ以上の人気を誇ってます。 これだけ美しくて、しかも丈夫で温和です。更に、現地から採集個体が大量に輸入されてきますので価格もお手ごろです。まさに観賞魚の鏡!とでも言うべき魚と言えるでしょう。餌もフレークフードで全然OKです。水質も、あまりうるさくないので特に気を使う必要はないでしょう。現地では、結構酸性の小川や池で見かけるのですが、飼育下では塩素中和した水道水でもそんなに体色は色褪せません。 繁殖はヘテロモルファと同レベルですが、水質はヘテロモルファほど神経質になる必要はないみたいです。やはり、ヘテロモルファ同様幅の広い水草の葉の裏側などに卵を産み付けます。 ところで、本文とはまったく関係ないのですがこの度私ことさかなおやじは晴れて独立宣言いたします!(笑)。もっとも、退社はずいぶん前から決めていたのですが、なかなか仕事の引継ぎが終わらずにズルズルと延び延びになってました。まぁ、完全退社まではあと1ヶ月くらいはかかりそうですが、これで晴れて素浪人です。今後の予定ですが、うーんまだはっきりとは決めてません(苦笑)・・・と言うか、仕事自体は結構舞い込んできているのですがどれを本業にするかは決めかねています。 しかし、特筆すべきは家族の反応でした!はっきり言って誰一人ピクリともしませんでした。「あのさぁ~、前から言ってたようにお父さんは会社やめる事にしたよ」「ふーん」「えっ、なんで誰も驚かないのさぁ??」「だって、お父さん絶対サラリーマン向いてないもん」「そうそう、よくここまで持ったっていう感じよね~。お母さんも少しだけ感心してたんだ」「あっあの~・・・」「だって、もう自分で決めちゃったんでしょ?今後の御予定は?」「えっ?うーん・・・これから」「まぁ、頑張って」・・・とまぁ、こんな感じです。 さすが、人生の正道を踏み外したおやじを持つ家族は性根の座り方が違います(笑)。もっとも、収入の方は今来ている仕事だけでもサラリーマン時代の優に3倍は行きそうですから、きっと何とかなるでしょう!それに、私自身元々は会社経営してたのが体を壊して会社を休眠させてサラリーマンに変身してただけですから、ある意味やっと復帰したともいえるんですよね。 そんなこんなでどさくさ紛れに今日もブログランキングに参加いたします。合言葉はぁ~?熱帯魚のブログが犬猫のブログ蹴散らしたっていいじゃん
2006/04/27
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通称:ラスボラ・ヘテロモルファ学名:Trigonostigma hteromorpha (Duncker,1904)体長:2.5cm分布:タイからマレー半島、インドネシアにかけて分布する飼育:★★(普通)繁殖:★★★(少し難しい) 今日から新シリーズに突入です。前回のボララスシリーズで撮影に手こずったので今回は少し撮影の楽なグループを選びました。今回紹介するのはトリゴノスティグマ属と言う、なにやら聞きなれない難しそうな名前の属ですが、なんの事はないラスボラ・ヘテロモルファの仲間です。以前はラスボラ属に含まれていたヘテロモルファとその近縁種は近年になって、新属トリゴノスティグマ(Trigonostigma)属に移行されたのです。 さて、このグループのトップを飾るのはやはりなんと言ってもヘテロモルファでしょう。属名が変更されてもショップなどではラスボラ・ヘテロモルファで流通していますし、これからもきっとそのままでしょう。私もそれでよいと思います。だって、トリゴノスティグマ・ヘテロモルファなんて名前覚えたくないでしょうから(笑) 画像を見てお判りのように、文句なしの美麗魚です。体色の濃ピンクと体側部中央の濃紺の逆三角形のコントラストは絶妙だと思います。これだけの美魚でありながら、現地から大量に野性採集個体が輸入されるため安価なのは嬉しい限りです。生息地では、かなりpHの低い軟水に棲息していますが、塩素中和した水道水でもあまり体色を損なう事は無いようです。 性質も温和で他の同居魚にいたずらをする事もありませんし、水草を齧ったりする悪癖もありません。餌だって、フレークフードを喜んで食べてくれますから言う事無しです。まさに、観賞魚の中の観賞魚とも言える存在ではないでしょうか。その割に、評価があまり高くないような気がしてさかなおやじは非常に残念です。 ヘテロモルファは生息域が広いため、かなり沢山の色彩変異が見られます。すべてを調べたわけではないのですが、私の今までの現地で採集した個体で言えば、タイに棲息するヘテロモルファは体高が低く(つまり細長い)体色はややブルーがかっています。そして、南下するにつれて体高が高くなり、体色はピンクに染まってきます。ちなみに、写真の個体はスマトラ産だと思われます。もちろん、美の感覚は人それぞれですが、一般的にはスマトラ島周辺の体高のある個体の方が人気があるみたいですね~。ただ、そこまで体高のある個体をショップで見かける機会はさほど多くはありませんから、もし見かけたら躊躇無くゲットです!(笑)。 飼育は容易なヘテロモルファですが、繁殖はそれほど楽ではありません。産卵は幅の広い水草の葉の裏側などに卵を産み付けるようにして行われますが、産卵に至るまでには一工夫必要です。つまり、水質を現地の水質に近づけてやらないとなかなか産卵に至りません。個人的にはpHよりも硬度を下げる事のほうが重要な気がしますが、いずれにしてもpHの低いかなりの軟水を必要とします。産卵さえクリアできれば、稚魚の育成自体は他の小型コイ科魚類とあまり違いません。私見ですが、ヘテロモルファの繁殖に成功できれば繁殖技術は中級の上を名乗っても問題ないのではないでしょうか。 また、最近では体のメラニンが欠落した(白化)ゴールデンタイプや、体側部の三角模様が全体に広がったようなブラックタイプなど改良品種も見られるようになって来ました。ただ、さかなおやじ的にはあまり美しいと思えない改良品種なので現在飼育していませんので、当然ここで登場する事もありません(笑)。やはり、原種がここまで美しいのですから素直に原種を飼育するのが正しい道ってもんじゃないでしょうか。本日も、飽きもせずブログランキングに参加いたします。よろしければご協力のほどお願いもうしあげます。合言葉はぁ~?熱帯魚のブログが犬猫のブログ蹴散らしたっていいじゃん
2006/04/26
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通称:ボララス・ウロフタルマ学名:Boraras urophthalmoides Kottelat,1991体長:1cm分布:タイ、カンボジア飼育:★★(普通)繁殖:★★★(少し難しい) さてボララスシリーズのトリを飾るのは、ボララス・ウロフタルモイデスです。この魚、ショップではウロフタルマとして販売されている事が多いのですが、これには深~い訳が(笑)。この魚自体は1954年にBrittan博士により新種として記載されています。その時の学名はラスボラ・ウロフタルマ(Rasbora urophthalma)でした。属名がラスボラからボララスに代わったのはまぁ、しょうがないとして何で種小名まで変わってしまったのでしょうか? 実はBrittan博士、何をとち狂ったのか新種記載する時の模式標本(新種を学会に記載する時には、必ずこれがその生物ですよ~と言う標本を用意します)に違う魚を入れちまったらしいのです(笑)。ありえないようなミスですが事実です。しかし、周りの人はみんなそんなこととは露知らず、今日紹介した魚は模式標本の個体とまったく同じ種類だと信じ込んできたわけです。 さて、ここで登場するのがコテラット博士と言う新進気鋭の魚類学者です。この方は、新種記載する事が人生のすべてと言う位に入れ込んで新種を捜しまくってます。見た目は、単に暑苦しいだけの肉の塊ですが(笑)、内面はかなり尖った方のようで古い論文のミスを探しては攻撃しまくるのが特技みたいなところがあります。その、コテラット博士が目をつけたのがこの魚というわけです。実際に我々がウロフタルマだと信じていた魚に関しては、未だ学名が付いていない(多くの研究者はウロフタルマって言う学名が付いていると思ってますから)ので、当然第一発見者のコテラット博士がめでたく1991年に新種として、ボララス・ウロフタルモイデスを世に発表したのでしたぁ~♪ ウロフタルモイデスは体側部にビックリマークがあると言う点では、すでに紹介したブリジッタエに良く似ています。しかし、上の画像をご覧いただくとお判りのようにブリジッタエと異なり体色が真っ赤に染まる事はないので間違える可能性は皆無と言ってよいでしょう。それなりに魅力のある魚なのですが、美麗魚ぞろいのボララスの中にあってはあまりにも地味なため、最近では人気が無いようです。飼育自体は容易で、水質も中性付近の水でまったく問題ありません。 この魚はタイ、カンボジア以外にもスマトラ島辺りからも棲息が報告されているようですが、これはおそらくはブリジッタエと混同しているのではないかと考えています。わが国に輸入されてくる個体のほぼ100%はタイ産で採集個体です。以前は、ウロフタルマの中にラスボラ・ソムフォングシィという珍種が混ざっていたので一部のマニアは熱心にそれを捜していたものですが、最近ではショップでソムフォングシィが混ざっているのを見かける事は皆無となりました。・・・ってことで、やっとボララス属終わりましたぁ~♪次はもう少し撮影の楽なサイズの魚にしようっと(笑)。それに、皆様からのリクエストだってお受けしちゃいますっ!何か紹介して欲しいグループがありましたら、どしどしご要望をお寄せください。と言っても、必ずそのリクエストをお受けする訳じゃありませんけどね(笑)。さかなおやじの好みにあわない魚だったりすると間違いなく無視されますのであらかじめ御了承ください。 本日も恒例のブログランキングに参加いたします。合言葉はぁ~?熱帯魚のブログが犬猫のブログ蹴散らしたっていいじゃん
2006/04/25
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通称:ボララス・ミクロス(ミクロス・レッド)学名:Boraras micros Kottelat&Vidthayanon,1993体長:1cm分布:タイのメコン河流域飼育:★★(普通)繁殖:???(未経験のため不明) カメラマン泣かせのボララスシリーズも今日で4回目です。今日はボララス・ミクロスを紹介します。種小名から想像できるように、ただでさえ小粒ぞろいのボララス属の中でも最小の種類です。どれくらい小さいかは、画像に写りこんでいる底砂の大きさと比較していただければお判りかと(笑)。見た目は昨日紹介したマキュラータに非常によく似ていますが、ボディのブラックスポットが小さい事が判別の決め手となります。また、体色もマキュラータのように赤褐色に染まると言う事はありません。 ・・・とこのままだったら良かったんですが、最近になってかなり困る事態が生じています。我が国に輸入され始めた当初のミクロスは、ボディもうっすらとオレンジ程度だったのですが、ある時からミクロス・レッドと称して赤みの強い個体が輸入されてくるようになりました。調子が良い時のミクロスレッドは、普通の調子の時のマキュラータにかなり近い体色をしています。さらに、この問題を複雑にしているのが、マキュラータのブラックスポット自体も産地により大小がある点です。スポットの小さなマキュラータと絶好調時のミクロス・レッドをパット見で判別できる人はあまりいないんじゃないでしょうか。当然私には出来ません(笑) しかし、サイズこそボララス最小で繊細そうに見えますが、飼育は容易です。むしろタイのメコン河水系の魚だけあってそれほど弱酸性の軟水にこだわらないような気がします。実際、我家でも塩素中和した水道水でもブラックウォーターで飼育した時とほとんど遜色のない体色を披露してくれています。 ちなみに、そんなこと言われても昨日のマキュラータと違いが判らん!と言う方のために2種類を並べて撮影してみました。ただでさえ撮影困難なボララスを2種類が並んだ時に撮ろうというのですから、この際ピントが甘いとか構図がなってないなどと言う世迷言はいいっこな~しよ!井戸の周りでお茶碗書いたの誰??(笑)・・・てなわけで、本日もブログランキングに挑戦します(苦笑)。こうして毎日皆さんにお願いするのが段々・・・と言うかかなり苦痛になってきましたが1ヶ月間は頑張ります!合言葉はぁ~?熱帯魚のブログが犬猫のブログ蹴散らしたっていいじゃん
2006/04/24
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通称:ボララス・マキュラータ学名:Boraras maculatus (Duncker,1904)体長:2cm分布:マレー半島からインドネシアにかけて飼育:★★(普通)繁殖:★★★(やや難しい) 今日はボララス・マキュラータの登場です。かつてはラスボラ属に分類されラスボラ・マキュラータ(Rasbora maculata)とされていたのが、ボララス属に移行される際に種小名の語尾が変化し「maculara⇒maculatus」になりました。しかし、ショップではマキュラータとして販売されている様です。それと体側部のスポットが円形である事から今までに登場したメラーやブリジッタエとは区別できると思います。 マキュラータの最大の特徴は、ボララス属中最大のサイズにあります!・・・と言っても、体長はせいぜい2cmなんですけどね(笑)。調子が良いと、全身がかなり鮮やかな赤色に染まるため、昔から結構人気の高い魚でした。しかし、近年は同じボララス属のブリジッタエがより一層鮮やかな体色を見せてくれるため、すっかり人気を取られてしまった感じがします。でも、個人的にはブリジッタエよりもマキュラータの方が好みだったりします。と言うのも、さかなおやじが初めてジャングルに行って一番最初に採集したのが、このマキュラータだった事が影響しているのかもしれません。場所は、ジョホール州のコタティンギという真っ白い砂浜と滝で有名なとこでした。ジャングルに足を踏み入れてまもなく、水深10cmも無いような細流れに何か小魚がいる事に気が付き、網を入れたら入ってきたのがこの魚という訳です。うーん、懐かしいなぁ~♪ 購入直後に体調を崩していなければ、その後は丈夫で飼育のしやすい魚です。餌も人工餌でまったく問題ありません。性質も温和で、水草を齧ったりしないため同じ水質を好むクリプト水槽のタンクメイトに最適です。 マキュラータはボララスの中ではその生息域が広い方なので、当然カラーバリエーションが見られます。体色の赤がより一層鮮やかな個体や、体側部のブラックスポットが大きかったり小さかったりとその気になって観察すれば(笑)、結構タイプ別コレクションだって可能だと思います。・・・って誰もやらないだろうけど。 また、マキュラータはボララスの中では最も繁殖の容易な魚で、小型水槽にピートなどを使って水質調整した水を貼り、その中にウィローモスを一塊入れておけば結構簡単に産卵します。一回に繁殖できる数がせいぜい10尾前後なのが玉に瑕ですが、その位の数の方が個人で飼育するにはちょうどいいのかもしれませんね。 オスはメスよりも一回り小さく、その代わり鮮やかな赤い体色をしていますから注意深く観察すれば、オスメスの判別はそれほど難しくありません。でも、マキュラータのオスメスの判別の一番のチェックポイントは実は尻ビレです。尻ビレに赤い斑紋があり、その外側が黒く縁取られているのがオスです。逆にメスでは、せいぜいうっすらと赤斑紋がある程度です。 それにしても、昨日も書きましたが小さすぎてピントのとことん合わない奴らです(苦笑)。今までだったら、絶対途中で撮影やめてますね(笑)。やはり、シリーズ化するとサボれなくなりますね~。そんなこんなで、本日もブログランキングに参加していますので、よろしければご協力ください。合言葉はぁ~・熱帯魚のブログが犬猫のブログ蹴散らしたっていいじゃん
2006/04/23
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通称:ボララス・ブリジッタエ学名:Boraras brigittae (Vogt,1978)体長:1.5cm分布:カリマンタン(ボルネオ島のインドネシア領)飼育:★★(普通)繁殖:???(未経験) 今日はボララスグループの第二段として、ボララス・ブリジッタエの登場です。ショップではブリギッタエとして売られている事もあり、研究者でない限り学名の日本語読みなんてある程度勝手でも構わないと思いますが、この魚はBrigitt女史に捧げられた名前と言う事で人の名前と言う観点から言えば、ブリジッタエの方がしっくり来ます。 昨日のメラーに負けず劣らず小さな魚で、体長はまず1.5cmを超える事はありません。ちなみに以前も書きましたが、体長と言う場合尾鰭の長さは含みませんのでお間違えのないように(笑)。このボララスの最大の特徴はなんと言っても濃紅色の鮮やかな体色にあると言えるでしょう。現在5種が知られるボララス属の中で最も鮮やかなだけでなく、数ある熱帯魚の中でもここまで濃紅色に染まる魚はそうはいません。とりあえず、何かボララス飼ってみようとお考えの方には躊躇無くこのブリジッタエをお薦めします。 メラー同様、塩素中和しただけの水道水でも飼育は可能ですがやはりここまでの体色を目のあたりにしたいのであれば、ピートやブラックウォーターエキスの使用はかかせません。ただ、ピートに較べると若干効果は落ちますが、ソイル系の底砂を使用した弱酸性の軟水であればかなり綺麗な色を引き出す事が出来ます。こちらならば、水に色がつきませんしね。 餌もサイズさえ適していれば人工餌を好んで食べますし、非常に温和なので同居させた他の魚に被害が出る事もありません。もちろん、ラスボラの仲間ですから水草を齧るなんて悪癖もありません。このブリジッタエは、まさに20cm前後のキューブ水槽の主役にふさわしい観賞魚なのではないでしょうか。 これだけ美しくて、ショップではせいぜい200円前後で購入できるんですから嬉しい限りです。雌雄の判別も何とか可能で、オスはメスよりも一回り体が小さい代わりに色彩は強烈です。もっとも、このブリジッタエならばメスとても十分美麗魚の範疇に入ります。残念ながら、さかなおやじの温室では未だこの魚のブリーディングを行っていないのではっきりとした事は言えませんが、他のボララス同様ウィローモスなどの水草の茂みに産卵するものと思われます。 最近では輸入量も増大し、かなり入手しやすい魚になりつつあるのは嬉しい事ですが、反面現時点で扱われている個体の100%が現地採集個体である事を考えると、チョット採りすぎじゃないか?と心配になります。どう考えても、繁殖力が旺盛とは思えませんから・・・。せっかく入手する方は、そのあたりを考えて大事に飼育してあげてください。普通に飼育していれば最低でも2~3年生きてくれますから。 それにしても、ボララスの仲間はどれも極小サイズなので撮影は実に困難です。私のデジカメ(一眼レフではありません)の能力の限界値ぎりぎりのボーダーラインと見えて、撮影した画像はほとんど使い物になりません(涙)。ちくしょ~、こんなグループ紹介するんじゃなかった!って悔やんでも後の祭りですね(苦笑) ところで、かなり義務感につぶされそうになって来ましたが(笑)本日もブログランキングに参加してます。よろしければご協力のほどお願いいたします。合言葉はぁ~?熱帯魚のブログが犬猫のブログ蹴散らしたっていいじゃん
2006/04/22
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通称:ボララス・メラー学名:Boraras merah Kottelat,1991体長:1.5cm分布:ボルネオ島の南部及び西部飼育:★★(普通)繁殖:★★★(少し難しい) 今日からボララスグループに移ります。ボララス属(Boraras)は1993年にコテラット博士によってラスボラ属から分離して新設された新たな属名です。・・・って旧属名のラスボラの語順を入れ替えただけじゃん!なんて安直なネーミングなんだ!!(笑)。ボララス属には現在のところ5種類が属しており、どの魚も我が国で入手可能です。ボララス属の最大の特徴はボディサイズにあると言えるでしょう。ボララス属最大と思われるマキュラータでさえ体長は2cm前後です。基本的には赤~オレンジ色のボディに黒斑やショートストライプが存在するのがボララス属のカラーパターンです。 今日紹介するのはボララス・メラーで、この魚は体長1.5cm程度でボルネオ島の西部から南部にかけて棲息しています。メラーの最大の特徴は、オレンジ色のボディの前半部分にひしゃげたような黒斑がある事でしょう。ボララス5種の中で、ひしゃげたような楕円のブラックスポットを持つのはこの魚だけです。 体色がオレンジ色であることから想像できると思いますが、現地ではブラックウォーターの小川に生息しています。したがって、飼育の際にもピートなどを使ってブラックウォーターを水槽内に再現してやると調子が良いようです。塩素中和しただけの水道水でも飼育は可能ですが、そのような飼育水では鮮やかなオレンジ色の体色を披露してくれる事はあまり期待できません。性質は非常に温和で、更にこのサイズですから他の魚に害を及ぼす事はまったくと言ってよいほどありません。むしろ、害を与えられる側の魚と言えるでしょう。水質的にはやや外れますが、ビーシュリンプなどと一緒にしても互いに上手くいくはずです。 ボララスの仲間全般に言えることですが、餌に関してはあまり苦労しません。市販の人工餌を好んで食べてくれますから安心です。もっとも、サイズを考えれば与える際に指先でフレークすりつぶすなどして細かく砕いてから与えるくらいの配慮は欲しいものです。 ところで、この魚の種小名のメラー(merah)ですが、これは現地の言葉で「赤い」と言う意味です。実は、まだこの魚が我が国に輸入される以前の事ですがマレー半島のジョホール周辺をウロウロしていた時の事です。その日も、むやみやたらにジャングルの中歩き回って足がそれこそ棒のようになったさかなおやじがホテルのベッドに寝転んで現地の地図を何気なく眺めていると・・・。なんと、地図にMerahと言う川があるではありませんか!てっきり、この川がボララス・メラーの記載地だと思いましたね~。次の日から約3日間、タクシーをチャーターしてその川を徹底的に調査しました。もちろん、まだ写真でしか見た事がなかったボララス・メラーをゲットするために。 結果は・・・。もちろん、スカ!(笑)。だいたい冷静に考えれば、メラーの生息地はボルネオ島なんですからマレー半島にいるはずもありません。Merah川に通い詰めて3日目の夕方、途方に暮れてタクシーの後部座席に座っている私を見てもう3日間チャーターしっぱなしでかなり親しくなったタクシーの運転手が話しかけてきました。「あの~、旦那?私が思うに、ここと違うMerah川の事なんじゃないですかい?」「えっ、ここと違う??他にもMerah川ってあるのかい?」「もちろんでさぁ(笑)。Merah川なんてそこら中にありますよ」「へっ?」「私の生まれ育った村の傍にもMerah川が流れてましたよ」「??どういう意味?」「だって、水の色が赤い川なんてこの辺じゃ当たり前ですからね~」「えっ、じゃ、じゃあMerahって赤いって意味なの」「そうですよぉ~♪この国じゃ学校前の子供だってそんな事知ってますぜ!」「・・・」 そうでした(笑)。そうなのでしたぁ~!ボララス・メラーのメラ(Merah)って川や地名ではなくて、体色が赤い(オレンジ)である事から命名されたのです。・・・って、そんな事知るかっ!こうして、さかなおやじのマレーシアでの貴重なジャングルトレッキングの時間は無事浪費されたのでした。 そして、またまた今日もブログランキングに参加致しておりますのでよろしければご協力のほどをお願い申し上げます。合言葉はぁ~?熱帯魚のブログが犬猫のブログ蹴散らしたっていいじゃん!
2006/04/21
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通称:バーミーズ・チョコレート・グーラミィ学名:Parasphaerichthys lineatus Britz&Kottelat,2002体長:2cm分布:ミャンマー南部飼育:★★★(やや難しい)繁殖:★★★(やや難しい) さて、チョコレートグーラミィの仲間シリーズの最後を飾るのはバーミーズ・チョコグラです。実はこの魚去年の12月に一度紹介してますが、シリーズ化されたということでこの度再度登場です。ミャンマー南部に棲息するチョコグラの仲間で、正確にはチョコグラとは属が異なり先日紹介したオケラタス種と同属です。見た目はひどく地味なチョコグラで、これと言って目立つ色彩などはありません。ちなみに種小名のリネアタス(lineatus)は線という意味でして、その学名どおり体側部に縦線(頭から尾に向かって走る線)がありますね~。 でも、このチョコグラの最大の特徴はなんと言ってもそのサイズでしょう。成魚でも体長は2cm前後にしかなりません。グーラミィの仲間としてはリコリス・グーラミィやピグミー・グーラミィを越して最小種でしょう。この地味な体色にこのサイズですから水槽内では本当に目立ちません(笑)。水草の繁茂した水槽などでは半年にいっぺんくらいしかその姿を見かける事のない、幻の存在になりかねません。 オケラタス種同様ミャンマー産ですから、基本的に水質は中性付近で大丈夫です。決してひ弱な訳ではないのですが、今回飼育難度は★★★(少し難しい)にしています。と言うのも、サイズがあまりにも小さいため混泳に不向きな事と、餌の問題があるからです。他のチョコグラ同様、基本的に人工餌は好みませんので生き餌や冷凍餌を与える事になります。私のところでは、孵化したてのブラインシュリンプをメインに、冷凍アカムシの小振りの奴や、世界最大のオオミジンコ(笑)などを与えております。 餌の問題さえクリアできていれば、単独種飼育していると結構簡単に産卵するようです。我家ではほとんどの場合、さかなおやじの伝家の宝刀「気合の手刀」(笑)でぶち割った素焼きの鉢の裏側などに貧弱な泡巣を作って産卵しています。サイズがサイズなので産卵数も少ないのですが比較的良く孵化しているようです。・・・ようです??そうなんです。実は、何故かこの魚が繁殖すると不思議と海外出張が入るんです。そして、帰国して水槽内を見るとすでに稚魚は影も形も・・・(笑)。これは、決して偶然ではなく海外出張の前は必ず大量に水替えを行う事にしている事が原因なのではないでしょうか。塩素中和した水道水で半分以上の水を交換しますから、バーミーズチョコグラにとって非常に良い水質になるのでは? いずれにしても、この魚はマウスブルーダーではなく泡巣を作りますから、同属のオケラタスも泡巣を作る可能性がありますね~。まぁ、そのうち自分で調べます(笑)。それと、一応今日でチョコレートグーラミィシリーズは終了します。えっ?アクロストマは?セラタネンシスは??と言う疑問をお持ちの方もおいででしょうが、飼った事がないものはしょうがないじゃん!(笑)・・・と言う事で、これらにつきましては後日実物を飼育してから追加でアップさせていただきますね。 ところで、今日気が付いたのですがこのダラダラと惰性で続く「さかなおやじのひとりごと」もかれこれ開始から1年が経過しようとしていますなんて事でしょう!!(笑)、あの飽き性のさかなおやじがっと、私の両親もきっと驚愕する事でしょう。そんな記念すべき日が近づいていると言う事なので、ここは一つパァ~ッと何かイベントやらないといけませんね~♪前回のキリ番以上に盛り上がるイベント何か考えますね。お楽しみに~♪・・・と言う事で、本日もブログランキングに挑戦します。皆さんの絶大なるご協力のおかげで、アクア部門では堂々の一位を快走させていただいておりますが、犬猫のレベルに較べるとまだまだあ~!(笑)、という事なのでブログ開設一周年イベントとして、大きな花火を打ち上げて見せましょう!それは、もう少し先のことという事で本日もランキングにご協力のほどお願いいたします。合言葉はぁ~・熱帯魚のブログが犬猫のブログ蹴散らしたっていいじゃん
2006/04/20
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通称:バイランティ学名:Sphaerichthys vaillanti Pellegrin,1930体長:4cm分布:カリマンタン(ボルネオ島のインドネシア領)のカプアス水系飼育:★★(普通)繁殖:★★★(難しい) 今日は、以前にも一度紹介した事のあるスファエリクチス・バイランティの登場です。数年前までは、幻のチョコグラとしてマニア垂涎の的でしたが、最近は輸入量も殖えて来たので決して幻の存在ではなくなってきました。価格も、我が国に初登場の頃は軽くウン万円していたのが、今ではせいぜい樋口一葉1枚(笑)、私のところにいる奴なんぞは夏目漱石1人でほぼ事足りる状況でしたから驚きです。 我が国のアクアリストのいけないところですが、幻だとかウン万円とか言われている間にあんなに沢山存在したバイランティフリークは今どこに言ってしまったのでしょう?もっとも、これはアクアホビーだけに見られる現象ではありませんけどね(笑)。例えば、今年のプロ野球で広島が首位を独走したりすると、世間にはいきなり赤ヘル応援団が満ち溢れます。でも、次の年ヤクルトが首位を・・・すると間違いなく神宮球場で安物のビニールが差振りかざす奴が沢山湧き出てくるんです。絶対、あいつらその年に調子のいいチームの俄か応援団に違いありません!どん底を這い回っていても、間違えて絶好調でも中学生の時以来一貫して燃えよドラゴンズぅ~♪なさかなおやじにしてみると、理解できない連中です(苦笑) それはともかくとして、バイランティが誰でも手がけられるレベルになったこと自体はすごく喜ばしい事だと思います。以前は飼育難魚とも言われていたのですが、半年以上飼育してみましたが基本的には丈夫な魚だと思います。飼育レベルはチョコグラと同等ですね。いつも感じるのですが、世間からマニアと言われている人ほど現地の水質を盲目的に信奉しすぎじゃないでしょうか?確かに、バイランティの生息場所は典型的なブラックウォーターエリアですがその環境を無理に自分の水槽内に再現する必要はないのでは?そもそも、PHが5以下みたいな極端な酸性の水質ではろ過バクテリアの活動が阻害されます。したがって、フィルターの機能が低下もしくはほぼ停止するため、飼育水中にはアンモニアや亜硝酸が増大する恐れがあります。現地では、ものすごく広大なエリアに数少なく(水槽内に較べて)棲息しているため、アンモニア態窒素の増大などはまったく問題にならないのでしょうが、水槽内ではこれは致命傷になりかねません。どうしてもこのような水質で魚を飼育したいと言うのであれば、毎週半分以上の水を交換し水中の有害物質濃度を危険レベル以下にキープする努力も併せて行うべきでしょう。 大概、そのような水質でアピストやワイルドベタなどを飼育されている方にお話をお伺いすると、やたらにエロモナス症で魚が死亡してます。でも、個人的見解では飼育環境が劣悪(アンモニアや亜硝酸の増大)なので魚の体力が低下し、結果としてエロモナス症が発病したと言うことだと思ってます。人間でも、高齢の方の死因が肺炎となっていることが多いですが、別に肺炎になったから死亡したのではなく別の原因で体力が低下し肺炎を併発して最終的に死因が肺炎と言う事だと思います。 そもそも、そんなにPHや硬度に過敏な魚などは異常気象のたびに環境に適応しきれなくて絶滅してるはずです。少なくとも、我家ではバイランティは塩素中和した(重金属中和もしてます、ストレスコートですから)水で毎週1/2の水替えを行っても非常に調子よく暮らしております。 ・・・とここまではえらそうに御託を並べてきましたが(笑)ここからいきなりトーンダウンしちゃいます。と言うのも、昨年の夏前に夏目漱石で購入した4尾はいずれも立派なオスでしたぁ~!。確かに店の水槽にはオスメスほぼ同数のバイランティが収容されていたのであまり深く考えずに店員さんに適当に掬ってもらったのですが・・・。もしかしてあの店に嫌われてるのかぁ~?(笑)。 バイランティのメスはチョコグラの時にも書きましたがかなり派手な色彩なので簡単にオスと見分けがつきます。具体的には、今回紹介した画像のオスの個体の体表に赤や緑や黒の横縞(つまり我々の眼で見た上下に伸びる縞です)を沢山イメージしていただければほぼ間違いないでしょう。しかし、いずれにせよ我が家にメスがいない以上当然の事ながら繁殖には成功いたしておりません。バイランティはチョコグラ同様マウスブルーダーであることは確実ですし、我が国でも沢山のアクアリストが繁殖に成功しています。でも、経験した事のない私に繁殖を語る資格も無いですから、今回はさらっと流しておきます(笑)。今、四方に手を尽くしてメスを入手しようとしていますので、繁殖に成功したら皆さんにもきちんと報告いたしますね。・・・ という事で、またまた恒例のランキングによろしければご協力のほどを(笑)合言葉はぁ~?熱帯魚のブログが犬猫のブログを蹴散らしたっていいじゃん!
2006/04/19
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さて、やっとの思いでドイツから帰国いたしました。あまりにも長時間飛行機の座席に座っていたため今でも背中が直角に折れ曲がっている気がします。ところで、今回ブログの内容をリニューアルするにあたって、所々に役に立たない学名講座(笑)と題して、少し学名の由来などについても説明して行こうと思ってます。本来、やたらに難解で親しみを覚えにくい学名なのでほとんどの人は憶えられず・・・と言うか憶えたいとも思わず(笑)、一部の学名オタクだけが得意げに学名を口にすると言う現状を少しでも改善できればと思います。別に、本格的な内容ではないので息抜き程度に流していただければ幸いです。 今日のお題は「オケラ」な話です(笑)。昨日紹介したビルマチョコグラの学名はParasphaerichthys ocellatusでしたね(・・・って誰も覚えてないか)。このocellatusと言うのは目玉模様のあるって言う意味なんです。これをどう発音するかは、はっきり言ってかなりいい加減なものです。つまり、オケラータスと読む人もいれば、オセレイタスと読む人もいます。結論から言うとどっちでも大丈夫です。学名と言うのは、あくまでもイタリック書体の小文字で書かれた物を指すのであって、カタカナ表記した瞬間にこれはもう学名ではなくなってしまっているのです。ですから、皆さんの周りにこの魚の学名はスファエリクチス・オケラタスって言うんだぜ!とか得意げに話す奴がいたら、鼻先でフンッと笑ってやってください(笑)。 まぁ、そんなことはさておきocella=目玉模様ですから、当然この学名が付けられている魚には体のどこかに目玉模様があるという事になります。ちなみに、目玉模様とは暗色のスポット(いわゆる黒目部分)の周りを明色の縁取り(白眼という事になります)が取り囲む模様の事ですから、ただのブラックスポットを持つ魚にオケラは使いません。ビルマチョコグラにも体側部に立派なオケラがありますね~(笑) 他の魚に目を移すと、例えば上の画像のブルーアイラスボラ(Rasbora dorsiocellata)の学名部分にもオケラな部分がありますね~(笑)。この場合オケラの前にくっついているdorsi=背ビレ(dorsal fin)って事ですから、背ビレに目玉模様のあるラスボラって言う学名なんですね。まぁ、このラスボラの背ビレの模様が目玉模様かどうかは議論の余地がありそうですが(笑)、とにかくそういうことです。 他にも有名どころでは、日本人2005さんをはじめ大勢の方から愛好されているオスカー(Astronotus ocellatus)にもオケラな部分が学名に見られますね~。これは、尾鰭の付け根にある目玉模様を指しているんでしょう。このように、学名のどこかにオケラな部分を発見したらそれはすなわち目玉模様の存在を意味していると考えて間違いありません。こうやって、学名の意味を少しでも憶えていると、名前を覚える助けになるんじゃないでしょうか?個人的には、アクアホビーに学名なんて必要ないとは思ってますが、一見味気ないように見える学名もその意味を知ると結構面白かったりするもんです!たぶん・・・(笑)。 さてさて、今や恒例になりつつあるお願いをここで皆様に(苦笑)。アクアホビーの地位向上とより一層の認知を目指してランキングにご協力のほどお願いいたします。でも、皆様もそうでしょうが、実は私にとってもランキング参加は結構苦痛かもしれません(笑)。まぁ、公言ですから1ヶ月間はとにかく頑張りますが、その後はまた以前同様お気楽~♪なブログに戻したいと思いますので、それまで御辛抱ください(笑)。それでは・・・合言葉はぁ~・熱帯魚のブログが犬猫のブログ蹴散らしたっていいじゃん!
2006/04/18
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通称:ビルマチョコグラ、アイスポットチョコグラ学名:Parasphaerichthys ocellatus Prashad&Mukerji,1929体長:3cm飼育:★★(普通)繁殖:???(不明) さて、チョコレートグーラミィの仲間、第二段はビルマチョコレートグーラミィです。ビルマとはミャンマーの旧国名である事から想像できるように、ミャンマーのインレー湖とその周辺地域に生息しています。厳密にはチョコグラの属するスファエリクチス属(Sphaerichthys)では無くパラスファエリクチス属なのでですが、一応近縁と言う事でチョコグラのグループに入れときます。 体長3cmほどの小型のグーラミィで、体側部に大きな目玉模様(眼状斑)があるのが特徴です。ただ、体色は灰色だしトータルバランスで言えば本家のチョコグラには敵わないかな?・・・って事で人気もあまりありません。それでも、かつては軍事政権による鎖国状態のため幻のグーラミィの一種でしたから、わが国に輸入されてくるようになった直後は一部のマニアの間でかなり熱烈歓迎されてました。しかし、コンスタントとは行かないまでも、根性出して捜せば入手出来る位になった今、人気は一気に下落してます(苦笑) まぁ、そんな一過性のマニアは放って置いてビルマチョコグラはチョコグラの近縁種だけあって、ゆったりとした泳ぎや仕草などそれなりに可愛らしい部分もあります。また、ミャンマーの魚全般に言えることですが、水質にはあまり敏感ではなくチョコグラのようにブラックウォーターを用意する必要もありません。飼いやすさという点では、こちらの方が上でしょう。水温は25℃前後で問題なさそうです。 ただ、本家チョコグラ同様やはり餌は生き餌が主体となります。したがって、冷凍アカムシが用意できない方はチョット辛いかもしれません。 繁殖に関してですが、観賞魚として飼育されるようになった歴史がまだ浅い魚だけあってまだ完全には判明していません。洋書などでは本家チョコグラ同様マウスブルーダーであるという説が濃厚ですが、本種に非常に近縁と思われるパラスファエリクチス・リネアタス種は泡巣を作ると言う説もあり、いまだ繁殖形態がどのようなものかはっきりとは断言できません。ちなみに、わたしもまだ繁殖させた事はありませんので、我家には複数尾のビルマチョコグラがいますが、オスメスの区別も未だはっきりとしていません。今のところ非常に状態良く管理できていますので、そのうち我家でも勝手に繁殖してくれるんじゃないでしょうか?(笑) ・・・ところで、実はこのブログはドイツにて更新しております(笑)。前回、足の項の骨が砕けたリベンジという事ではありませんが、一応きちんとしたお仕事です。そして今回も、と言うよりは前回以上につまらん海外出張で、昨日の夜ドイツ入りして今日は朝から商談、そして今日の夜便で日本に帰ります。たった6時間ほどの商談するために往復27時間も飛行機乗れってかい?(苦笑)。なんだか、飛行機の座席に座りっぱなしなのでお尻の形が四角くなった気さえします。 本来ならブログ更新もサボっちゃう所ですが、皆さんにブログランキングの件であそこまで応援いただいているのに自分だけ楽するのもなんだか気が引けて・・・(笑)。そういう意味では、ブログランキングって奴も結構プレッシャーかかるものだとわかりました。しかし、皆様の暖かい御支援のおかげで、早くも1位になることが出来ましたぁ~♪未だ、あ奴のブログのアクセス数には遙か及びませんが、それでも着実に追い上げてます。 ・・・と言うわけで、よろしければ今晩もブログランキングにご協力のほどお願いいたします。合言葉はぁ~?熱帯魚のブログが犬猫のブログ蹴散らしたっていいじゃん!
2006/04/17
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今日は昨日に引き続きチョコレートグーラミィに関しての話題です。さすがに、隠れた人気魚種だけあって昨日のブログに対するコメントもほとんどがチョコグラに対して肯定的なものばかりでしたね~。確かに、外見も動作もほんとに可愛いですからね、こいつら。 ところで、チョコグラについては最近ある疑惑が生じています(笑)。一度は昨日、この話題も一緒に書いたのですが、あまりに文字数が多くなりすぎたので2回に分けることとなりました。チョコグラに関する疑惑、と言うか謎なんですが要するに産卵後卵を咥えるのはオスメスどっち?と言うものです。昨日、メスが咥えると書いていて今更なんだっ!と言う声が聞こえてきそうですが、皆さんにもわかるように説明していきましょう。 チョコグラのオスメスは成熟した個体ならば可能な事は昨日も書きました。そして、尾ヒレの上下や尻ヒレの先端がベージュに縁取られる個体がオスだとも書きました。しかし、最近になってこの色鮮やかでやや大柄な個体の方が実はメスではないかと言う話が浮上してきたのです。キッカケはチョコグラの近縁種バイランティが我が国に輸入されるようになった辺りからでしょう。このバイランティという魚は妙な事に、メスの方が断然色鮮やかな色彩をしています。そして、バイランティでは地味なオスのほうが卵を咥えるのです。 実は、マウスブブルーディングという口内保育を行うベタの仲間ではチョコグラを除くすべての種類でオスが卵を咥えて保育します。じゃあ、なんでチョコグラだけが?と言う事は以前から謎とされていました。でも、確かに我家でも数回チョコグラが卵を咥えていますが、卵を咥えたのはやはり全部メスでした。うーん、不思議だ・・・。と、そこに、バイランティという近縁種が輸入されメスのほうが断然綺麗という事がわかって、やっぱりチョコグラおかしいじゃん!(笑)となってきたわけです。 そこで、誰ともなしに言い始めたのがチョコグラって色彩鮮やかな方がメスなんじゃない?と言う仮説でした。ただ、メスの方が色彩鮮やかなだけと言う事ならば確かにバイランティだけでなく他の魚でも見られるケースです。だいたい、美しいなんて基準は人間の眼で見た基準に過ぎませんから(笑)。ただ、チョコグラの場合は色彩鮮やかな個体は尾ビレの上下端などが長く伸びたりどう考えてもオスであるべき性徴を示してるんですよ!うーん、個人的にはオスの性徴を表している以上体色鮮やかな個体がオスだと思ってますが、そうなるとなぜチョコグラだけメスが卵を咥えるのかという謎が残っちゃうし・・・ 我家での繁殖はすべて平日の日中に行われたため、私が帰宅した時にはすでに体色の地味なメスらしき個体が卵を咥えた後でした。つまり、産卵の現場は押さえてません(笑)。仮説が正しいとすれば、この地味めな個体はオスという事に・・・。うーん、どなたかこの謎にチャレンジしてみませんか?みんなでチョコグラ飼育して観察を続ければ、誰か一人ぐらいは産卵の瞬間を目撃できるでしょう。その時、卵を産むのは果たしてどちらの個体なんでしょうか?体色の鮮やかなどう見てもオスとしか見えない個体の方なんでしょうか?・・・と言う事で、よろしければ本日もブログランキングにご協力のほどお願い申し上げます。合言葉はぁ~!熱帯魚のブログが犬猫のブログ蹴散らしたっていいじゃん!
2006/04/16
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通 称:チョコレート・グーラミィ学 名:Sphaerichthys osphromenoides Canestrini,1860分 布:マレー半島からインドネシアにかけて体 長:4cm飼 育:★★(普通)繁 殖:★★★(難しい) さて、今日から仕切りなおしでスタートする「さかなおやじのひとりごと」は今後、管理者である私が情報管理しやすいように、グループごとにある程度まとめて紹介して行こうと思ってます。ちなみに、記念すべき最初のグループはチョコグラです。チョコレートグーラミィ、読んで字の如し体色がチョコレート色のグーラミィです。現在、このチョコグラと同じスファエリクチス属には4種が、そして近縁のパラスファエリクチス属に2種が知られていますから、広義の意味でのチョコグラは今のところ6種類という事になります。 その中でも、今日紹介する元祖チョコレート・グーラミィはこのグループで最もポピュラーな種類で、古くからその落ち着いた色彩や泳ぎなどから人気のあるグーラミィです。以前は、飼育の難しい魚と言われていましたが、最近では輸送技術の向上に伴って非常に状態よく輸入されてくるようになり、当然それに比例するように飼育難度は断然低くなりました。最近では、ショップに入荷自他時点で状態の悪い個体をゲットさえしなければ、飼育は初心者の方でも大丈夫なレベルです。 ただ、現地ではpH5前後のかなり酸性の軟水に棲息していますので、塩素中和したばかりの水道水ではチョット辛いものがあるかもしれません。しかし、現地ではまっ茶色なブラックウォーターに棲息していますが、水槽内では落ち着いた水であればブラックウォーターにしなくても飼育は十分可能です。水温に関しては一般的な熱帯魚と同じく25℃前後を目安とすればよいでしょう。 性質は非常に温和で、泳ぎもゆったりしていますからあまり動きの素早い魚とは一緒にしない方が無難かもしれません。一部のボティアなどのように攻撃性の強いドジョウなどと一緒にすると体表を嘗め回すように攻撃されて衰弱してしまうことさえあります。チョコグラの本来の魅力を満喫したいなら、小型水槽で単独種飼育がお薦めです。 チョコグラの飼育に際しての唯一の問題点は餌です。コイツは結構餌の好き嫌いが多くて、基本的に人工餌は食べないと考えた方がいいと思います。私のところでは、もっぱら冷凍アカムシを与えていますが、ご家庭の事情や奥様との力関係(笑)などの諸事情により冷蔵庫に冷凍アカムシ保存できない方は、フリーズドライのアカムシやブラインシュリンプでも代用可能です。 チョコグラはグーラミィの仲間ですが、泡巣を作って繁殖するのではありません。産卵した卵をメスが口の中に加え口内保育するいわゆるマウスブルーダーです。オスメスの判別は状態のよい成魚ならば比較的簡単で、オスはメスに較べて体色がより鮮やかなだけでなく尾ヒレの上下や尻ヒレの縁などがベージュ色に縁取られます。 ただ、雌雄の判別が出来ても繁殖となるとそれほど簡単ではありません。と言うのも、飼育だけなら一般的な飼育水でOKと書きましたが、事繁殖となるとやはり生息地の環境、つまりはピートなどを使ってブラックウォーターを作り出してやる必要があります。水質に関するケアさえ出来るのであれば、マウスブルーダーに良くある事ですが、飼育水槽内である日突然卵を口いっぱいに頬張ったメスを発見する事が出来るでしょう。 卵はメスの口の中で約2~3週間をすごし、その後口の外に出てきます。この時シクリッドなどではその後もしばらくの間稚魚は危険を察知すると親の口の中に逃げ込むと言う光景を見ることが出来ますが、チョコグラは一度親の口から出てしまうとその後、親の口を隠れ家に利用する事は無いようです。したがって、水槽内で稚魚達がメスの口の中に吸い込まれていたらそれは単に餌として食べられているんです(苦笑)。 また、あまり認識されていないようですがチョコグラには明らかに色彩の異なるタイプが存在します。一つは、全身がチョコレート&ベージュのマーブル模様のタイプ、そしてまれに鰭先や顎の下などが赤く染まるレッドタイプも見かける事があります。この2タイプが現地で同じ場所に生息しているのを見かけた事はありませんから、明らかに地域変異なのでしょう。今度、ショップでチョコグラ見つけたらその辺にも注目してあげてください。 ・・・うーん、なんだか新たにリスタートとか考えていたら妙にまともな文面になってしまった。もう少し、くずれた文章にしないとさかなおやじの味ってもんが出てないかも?でも、そんなことは別にして、チョコグラは一種独得の大人っぽい魅力にあふれた魚なので、未だチョコグラを飼育した事がない方には是非とも強くお薦めしたいと思います。冷凍アカムシ用意できるならばね(笑)。 そんなこんなで、本日もブログランキングに参加します。昨日から大勢の皆様にご協力いただきまして本当に感謝いたしております。合言葉はぁ~?熱帯魚のブログが犬猫のブログ蹴散らしたっていじゃん!・・・と言う事で、よろしければ本日もご協力のほどお願い申し上げます。
2006/04/15
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今日のアップはペンシルフィッシュ(Nannostomus eques)です。ブラジルのネグロ川に生息する体長4cmくらいの可愛いカラシンです。かつてはワンラインペンシルと共にナノブリコン属(Nannobrycon)に分類されていましたが、最近では他のペンシルフィッシュと同じナノストムス属に分類されることが多いようです。 ただ、その習性は確かに他のナノストムスとは少々異なります。先ず第一に、絶えず頭を斜め上に持ち上げている事。この姿勢が細身のボディと相まってまるで鉛筆で紙に何か書いているように見えることからペンシルフィッシュと呼ばれるようになったと言われています。他のペンシルたちは普通に(水平に)泳ぐので、あまりペンシルらしくありません。 それと、繁殖形態も他のナノストムス属がウィローモスなどの茂みに卵を産み付けるのに対してペンシルとワンラインペンシルはアマゾンソードなど幅の広い水草の裏側に卵を産み付けるのです。その辺を考えると、ナノブリコン属として別属のままでも良かったような気もしますね~。 この元祖ペンシルフィッシュとも言えるエクエス種ですが、他のペンシルに較べて色彩感に乏しいためか最近ではあまり見かけることが少なくなってきた気がします。個人的にはすごく好きな魚なんですけどね~。 ところが、最近この元祖ペンシルフィッシュに異変?が起こっています。と言うのは、最近輸入されてくるペンシルは明らかに以前輸入されていたものよりも色彩が鮮やかになっているのです。・・・と言っても、極僅かなんですけどね(笑)。具体的には、尾鰭の下側の黒い部分が赤茶色に染まっているのです。おそらくは、以前とは採集場所が変わったため別の地域変異が輸入されてくるようになったのでしょうが、前よりは少し一般受けする外見になってきたかも(笑) ちなみに、ペンシルフィッシュのオスメスは尻ヒレで判別できます。尻ヒレに鮮やかなレッドスポットがあればオスです。・・・と言う事は画像の個体はオスですね。久しぶりにペンシルのブリーディングでもやってみようかなぁ~。と思いつつも再来週は因縁の?(笑)ドイツ再出張がありますので、今ブリーディングする訳にも行かないし。
2006/04/12
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今日のアップはハーフビークの仲間(Nomorhamphus sp.)です。よく干物などでお目にかかるサヨリやダツの仲間で、東南アジア周辺の淡水~汽水域に数種類が棲息しています。体長はどの種もせいぜい5cm前後といったところなので、残念ながら干物としての実用せいについては乏しいと言わざるを得ないでしょう(笑)。最もポピュラーな近縁種はセレベスハーフビーク(N.liemi)で、こちらはヒレがピンク色に染まり更に各ヒレの先端が黒く染まる事から近縁種と容易に判別できます。もっとも、ハーフビークの仲間自体あまり見かけることが無いグループなので、お初という方も多いかも。 近縁のグループにはデルモゲニーがいて、こちらの方がよりポピュラーです。この淡水産のサヨリやダツの仲間の最大の特徴は、卵胎生つまり卵ではなく仔魚の形で繁殖すると言う事でしょう。色彩的には非常に地味な魚が多いグループですが、さかなおやじ的にはかなり好きな魚の部類に入ります。でも、めったな事でセレベスハーフビーク以外の同属魚を見かける事はありません。 そして、今回紹介した魚は久々に学名判りません!のレア物なんです(笑)。色彩的にはまったく見るべきものが無いんですが、それでもレアはレアですから。 せっかくそんなレアハーフビークをゲットしたと言うのに、どの個体も体表がボロボロです。と言うのも、このグループの魚はどれも闘争本能旺盛で同種間ではかなり激しくバトルします。現地では、ベタと同じように闘魚として用いている場所もあるほどなんです。そんな魚達を、水草も植えていないベアタンクに数日間放置しておいたのですから、ボロボロになって当然です。 これもそれもみんな急に決まった中国出張のせいです!さかなおやじが心身ともにボロボロになって中国から帰国すると、ハーフビーク達も負けず劣らずボロボロだったと言うわけです(苦笑)。こうなりゃ、会社にハーフビーク達の労災申請してみるかぁ?上手く行けば申請通るかな?(笑)
2006/04/11
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皆さん、御無沙汰しております。実は私、中国に行って来ました。・・・といっても、仕入先の中国のメーカーから頼みもしないものドカドカ送ってきて、クレーム出してものらりくらりと言う中国側に業を煮やした会社の指示でいきなり飛ばされました(苦笑)。 先日、完全に惰性で出社した私を社長が手招きしているではありませんか!こりゃ、ついにリストラかぁ~?と期待半分不安半分で社長室に入るさかなおやじ。ちなみに、今会社が早期退職者募集したら真っ先に名乗り上げちゃいますね(笑)。そして、そこでは次のような会話が・・・「実は、最近中国の○×からの商品が注文したものと全然違う事知ってますよね?」「はぁ、知ってます(当たり前だろ!オレは商品部だぜ!)」「それで、再三にわたってクレーム出してるんだけど一向に改善されないんですよ!」「そりゃ困りましたねぇ~(・・・ってクレームのメール出してるのオレだぞ!)」「そこで、ぜひさかなおやじさんに現地に言ってこの事態を収拾していただきたいのですよ!」「はぁ?私に中国に飛べと??」「ええっ!そうと決まれば(まだOKしてねえぞ!)、明日にでも飛んじゃってください。今回は、ガツンって思い切り締め上げて結構ですから」「締め上げるって、うっかり中国行ってそんなことしたら日本戻れないんじゃ・・・」「なぁ~に、旅なれたあなたなら大丈夫!」・・・てなわけでいきなり中国出張でしたぁ~。事前に何の用意も無く、しかも現地入りしてからはとにかく土ぼこりの舞い飛ぶ悪路を移動してばかり。まったく、最低の出張でした(涙)。しかも、何を言ってもぬかに釘状態の相手にぶちきれるのを通り越して感心する始末(苦笑)。さすが中国3000年の歴史を生き抜いた人々だけあります。底の浅い私如きがかなう相手ではなかったようです。商談は以下のようなペースに終始しました。「最近、あなたの会社からの商品の中に我々が頼んでいない商品が多量に混ざってるんですが」「ありゃ~、それはおかしいね。でも、全然問題ないあるよ。その商品のほうがあなたたち日本人大好きね」「いや、あなたが送ってくる商品は日本の薬事法に引っかかるので輸入できないんですよ」「いやぁ~それならあなたが自分で使うとよろしあるね。あれ、とっても健康にいいあるよ」「そんなこと言ってんじゃないだろ!要するに、こちらが頼んだ商品だけをちゃんと送ってくださいよ」「あれ~、日本人は細かいこと気にするあるね」「・・・もういい、おまえのところと取引やめる。次回の商品代金から間違えた送品の代金分差っぴいて商売は終了だっ!」「お~!なんて気の短い人あるね。これから私たち仲良くなれるあるよ」「気のせいだっ!」・・・本当に疲れる出張でした。したがって、今日は画像も魚の話もお休みです。また、明日から正常に戻しますので、御了承ください。
2006/04/10
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前回皆さんに御報告した玄関開けて、水を注げばすぐ稚魚ゲッチュ~!のインスタントメダカ(笑)N.ラコビーの稚魚達は、どうやらベリースライダーにもならず元気なようです。稚魚の数は40前後は確実にいそうです。バンコクで購入した時に、ブリーダーは1容器に30粒の卵が入っているって言ってました。今回は2つの容器を孵化させたので、卵数60に対して孵化数40だとすれば、孵化率66%という事になり、なかなかの好成績なのではないでしょうか。もっとも、バンコクのブリーダーがあんなに小さな卵を地道に30粒きちんと数えたとも思えず、もともと1つの容器に100粒くらい卵が入っていた可能性だって否定できませんけど(笑) 一度この状況まで持ってこれれば、あとの稚魚の育成は別にどうという事はありません。・・・って、毎日ブラインシュリンプをきちんと沸かしてる人ならばの話ですけど(苦笑)。自然界でも、乾季の狭間の雨季に孵化して一気に成熟し次世代を残す彼ら達ですから、水槽内でもきちんと餌をやって水も替えていれば、信じられないようなスピードで成長していきます。上手く行けば2ヶ月くらいで、遅くとも3ヶ月もすれば小振りながらも美しいラコビーに仕上がるはずです。次回のキリ番で皆さんにお配りできるよう頑張って稚魚の育成に励みますね。 なんだか巷では卵生メダカは飼育が難しく、マニア向けの魚みたいなイメージが定着しているようですがそれは上級種の話。卵生メダカにだって初心者向きから中級者、そして上級者向けの種類とちゃんと存在しますから大丈夫。特に、ラコビーの属するノソブランキウス属は水質や水温にもあまりうるさくない種類が多いのが嬉しいです。ラコビーだって良く中級者向けの魚って言われますが、個人的にはそんなに難しくないと思いますよ。少なくとも、メダカやアカヒレの繁殖に成功した事ある方なら大丈夫だと思います。 ただ、誤解されると嫌なので補足しておきますが、ここで言うメダカやアカヒレの繁殖と言うのは、ただ単に産卵させたとか稚魚がある程度まで大きくなったと言う事ではなく、自分で繁殖させた個体が次世代をきちんと残せるようなレベルに育て上げる事が出来るという話ですので、あしからず。そこまで到達できる人は例外なくマメな方ですから、アクアホビー歴とかそんなことには何の関係もなくラコビーの繁殖も全然OKのはずです。 でも、中には滅茶苦茶飼育繁殖が難しい種類がいるのも事実です。さかなおやじにとっては、キノレビアス・コスタイという卵生メダカがそれに相当します。この魚、最近の分類ではキノレビアス属ではなくシンプソニクチス属(Sympsonichthys)と言う実に憶えにくい属名に変更されたようです。でも、一見難しそうに見える学名ですが、その意味が判っちゃえば別にたいしたもんでもありません。シンプソニクチス属も「Sympson=シンプソンさんの」と「ichthys=魚」と言う二つの単語がくつけられただけの話。つまり、シンプソンおじさんのお魚程度の意味なんですから。 ただ、学名の由来なんて所詮こけおどしに過ぎませんが、この魚の繁殖難度は私にとっては半端じゃありません。コスタイもラコビーと同じような繁殖形態を持ちます。過去2回のチャレンジで産卵させるところまでは問題なく行くのですが、数ヵ月後にいざ卵を水につけようとして保存容器の中を捜しても、見事に一粒も見つからなくなってます(苦笑)。でも、滅茶苦茶に好きな魚なんで、再度チャレンジ狙ってます。めったな事では、商業ルートでわが国に輸入されてこない種ですからそこはそれ、蛇の道は蛇とか申しまして・・・(笑)。 前回ドイツに行った際に、ドイツ人のこの辺りの魚の熱烈マニアと話つけてきましたよぉ~♪もちろん、彼らは誇り高き趣味人ですから金銭で話をつけようとするとかえって話が難しくなります。ここは、さかなおやじ秘蔵の「混じりっけ無しで10年以上キープした、エンドラーズライブベアラー」と交換と言う事で、円満に話がつきました(笑)。早ければ、今度の6月はじめには、私の手元に卵もしくは稚魚がいるはずです。一種独得の魅力のある魚なので、その際にはぜひとも皆様にご披露いたしましょう! ・・・って、それにしても右足の甲を亀裂&剥離骨折して足がパンパンに腫れていたくせに、自分の好きな範囲の事に関してはきちんとするおやじです(笑)。
2006/04/02
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今日は仕事が滅茶苦茶大変で帰宅が深夜になってしまいました(涙)。そして、我が家のPC「おやじましーん8号」を起動させてブログでも更新しようかなって考えてたら、ふとバンコクでこの間買って来た卵生メダカN.ラコビーの休眠卵の事思い出しました。げっ!確か孵化予定日は3月15日じゃなかったっけ? あわてて容器に貼ってあるラベルを確認すると確かに3月15日が孵化予定日に・・・。あわてて、その辺にある20cmキューブ水槽に塩素中和した水を張り休眠卵を容器ごとぶち込みました。我ながらなんてアバウトな男なんでしょう!(苦笑)。2週間も遅れちゃったから、今回はダメかも・・・とか考えながら、ブログに書き込みいただいた方に対しての返事を書き始めたのがpm12:30頃の事・・・ そして、今は2:00過ぎです。つまり、水の中に休眠卵ぶち込んで1時間30分前後しか経過していません。でも、何気なく水槽の中を覗くとなにやらピコピコ蠢く物体が眼に入りました(笑)。 それが上の画像です!なんと、N.ラコビーの孵化が始まってるじゃありませんかぁ~♪さすがインスタントメダカです!どこかのCMじゃないですが「玄関開けたら2分でご飯!」ならぬ「水につけたら90分で稚魚ゲッチュ~♪」です(笑)。もっとも、孵化してきた稚魚が上手く育つか否かは明日の朝(・・・って、もう今日の朝って事か)ぐらいにならないと判りません。 と言うのも、ノソブランキウス属やキノレビアス属といったいわゆるインスタントメダカ(笑)の稚魚には、せっかく孵化しても上手く泳ぐ事が出来ず水底を這いずるばかりになることがあります。いわゆるベリースライダーと呼ばれるものですが、N.ラコビー辺りではあまりない事なのですが孵化予定日を大幅に過ぎてしまっただけに一抹の不安が残ります。 今日の朝方に稚魚が上手く遊泳開始してたら、後は育成も楽なもんです。2ヶ月もすれば綺麗な色が出始めますからそうなりゃ次回のキリ番プレゼントに最適かも(笑)。はてさてどうなる事やら・・・
2006/03/31
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今日はスマトラで改良品種について取り上げていた流れを汲んで、アルビノチェリーバルブの登場です。原種のチェリーバルブに関しては次回に取り上げるとして、原種にしてオスは全身が濃紅色に染まるんですからアルビノはさぞかし綺麗だろうなぁ~♪と考えるのが世の常ってもんでしょう(笑)。 初めてアルビノチェリーバルブを見た時も、原種のメラニン(黒色素)がなくなるって事は、さぞかし鮮やかなピュアレッドに染まるんだろうと期待しまくりました。そして、迷う事無く購入!・・・そして、写真の個体はすでに半年ほど我が家で育成しています。 画像を見ればお判りのように、あまり美しくありません(涙)。これならば原種の方が比べ物にならないほど美しいと思います。うーん、やっぱり生き物の世界って奥が深いとつくづく思います。どう考えてもものすごく綺麗になると思われたチェリーバルブのアルビノがこの程度で、まったく期待されていなかったレモンテトラ辺りのアルビノがあれだけ綺麗なんですからね~。 更に、このアルビノチェリーバルブのいけない点はやはり奇形が多すぎです。何故かチェリーバルブのアルビノの奇形は背中に集中するのか、背中のカーブがなだらかな曲線ではなく、なんだか段々になったように見える個体がかなり多く含まれています。いわば、ヒトコブラクダ状態とでも申しましょうか(苦笑)。したがって、アルビノチェリーバルブを気に入って購入される際には、背中の曲線に注意しましょうね(笑)。それと、チェリーバルブが真っ赤に染まるのはオスだけですから、その点にも御注意ください。もっとも、この奇形が遺伝形質なのかそれとも稚魚を育成する時の環境(粗悪な餌や劣悪な飼育水)による後天的な奇形なのかはよく判りません。言いだしっぺの私が一度繁殖させてみれば判る事ですが、この品種の繁殖にはほんとに気合が入りません。 まぁ、人好き好きではありますが、この程度の外見で奇形が多いとなるといずれ市場から姿を消す運命にあるような気がしてなりません。そして、今飼育している魚が寿命でお亡くなりになった後、再びさかなおやじの温室でアルビノチェリーバルブを見ることはないだろうと思います。・・・って言うか、自分の温室なんですから、絶対にありませんっ!と断言できちゃいます(笑)。
2006/03/30
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今日は前回に引き続きスマトラの改良品種の紹介です。今日紹介するのはグリーンスマトラ。名前の通り、ボディがモルフォ蝶やミドリシジミのようにメタリックグリーンに輝きます。メタリックな輝きは、成長と共により一層鮮やかになる傾向にあるので、写真の幼魚でも成魚になればかなり綺麗になるんではないでしょうか?本来は改良品種に対して辛口の批評が多いさかなおやじですが、改良どころか改悪と言わざるを得ない観賞魚が多い中でグリーンスマトラに関してはまぁ合格点かなと・・・。 元々スマトラの原種のブラックバンドの上には虹色素胞が存在する事は、前回のアルビノスマトラの時に解説しました。下の画像のノーマル個体を見ていただけばお判りのように、ブラックバンドの上にうっすらとメタリックグリーンの輝きが載っています。それならばいっそ、このメタリックの輝きを強調しちゃおうじゃないのっ!って言う改良がグリーンスマトラです。しかも、本来ブラックバンドがある場所だけじゃなくてベージュの地色の部分にもメタリックグリーンを持って来ようと言うのですから、これは結構大変な改良だったのではないでしょうか。 ただ、虹色素胞が存在するだけでは白っぽく輝くだけなのはアルビノスマトラで実証済みです。やはり黒色素胞と虹色素胞が同時に存在して初めてメタリックグリーンに輝くわけなので、ここはなんとしても体側部のブラックバンドの面積をより増大する方向に改良を進めなくてはなりません。 ずいぶん昔ですが、以前はグリーンスマトラを作り出す過程で当然出現したであろう、ボディのブラックバンドの面積が広がる改良品種もよく見かけました。こちらは、メタリックグリーンの輝きはほとんど認められないためただ黒い部分の多いスマトラというだけのもので、あまり綺麗ではありませんでした。当然、人気もすごくなかったと記憶しています(苦笑)。 さすがに、最近ではこのあまり美しくないブラックスマトラ?はほとんど見かけることがなくなりましたね~。そうそう、スマトラの近縁種であるペンタゾーナの原種はスマトラ以上にメタリックグリーンの輝きが鮮やかですから、もしグリーンペンタゾーナ?が完成すればものすごく鮮やかな魚になるんでしょうね。でも、ペンタゾーナの方はスマトラほど繁殖楽じゃないので、おそらくは永久に作出される事はないと思われますが(笑)。 でも、こんなに綺麗なグリーンスマトラですがやっぱり体型が崩れつつあるようです。前出の個体のようにバルーン気味のものも多いのですが、それ以上に目立つのが頭部の形状がおかしな個体です。つまり、吻部(口先からおでこ?のあたり)が変に丸みを帯びたラインを描いているのです。ここまで価格が安い魚を扱っている業者に淘汰選別を望むのは酷なのかもしれませんが、やはり生き物を扱っていると言う事を肝に銘じて扱って欲しいと思います。
2006/03/29
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さて、前回に引き続きスマトラのお話です。今日紹介するのはアルビノ・スマトラです。読んで字の如く、スマトラのアルビノ個体を固定した改良品種ですね。観賞魚のアルビノ個体には結構不気味な奴も少なくないのですが、アルビノスマトラは中ではまずまずの外見と言えるのではないでしょうか。写真の個体はまだ幼魚ですけど、これが成魚になるとヒレ先などがより鮮やかな赤に染まり結構綺麗です。ちなみに、この赤い体色は餌によって増色する事が出来ます。カロチンを多く含有するカニやエビ、またはスピルリナあたりを強化配合した人工餌を継続して与え続ければ、かなり鮮やかに仕上げる事が可能です。 ところで、アルビノってどんなものか御存知でしょうか?これは、体のメラニン色素(黒色素)が欠乏する突然変異で遺伝形質です。一応、私の知る限りではアルビノは劣勢遺伝なので、アルビノとノーマル個体(ホモタイプ)を交配すると子供はすべてノーマル個体(ヘテロタイプ)になるはずです。その子供同士を交配すると、初めてアルビノが一定の比率で出現すると言う事になっています。ちなみに、アルビノ同士を掛け合わせれば、理論上はすべてアルビノ個体が生まれてくるはずです。 ただ、実際にはアルビノ個体が視力の低下などで生存率が低く理論同様に生まれてこないところが生物の面白さでもあります。例えば、ベタのアルビノは視力が極端に弱いようで上手く餌を食べられないようです。また、虚弱体質なのか、繁殖も上手く行えないようです。もっとも、ベタのアルビのがすべて同じ体質とは限りませんから、そのうち丈夫な体質のアルビノベタが出現するかもしれません。そうなれば、現時点では体に残る黒やブルーの色に悩まされている赤系のベタなどは飛躍的にクオリティが向上する事になるでしょうね~。 アルビノという変異は魚特有の突然変異ではなく、生き物全般に広く見られる変異です。自然界でも当然出現しているはずですが、なにぶん白っぽい体色は外敵に狙われやすいため、生存する事が難しいと言われています。それが、飼育環境下であれば飼育者が隔離飼育できるため、品種として確立する事が出来るのです。 突然変異としてはかなりポピュラーなものだけに、繁殖が盛んに行われている観賞魚であればほぼ確実にアルビノと言う品種が存在するほどです。もっとも、アルビノという品種がアクアリストに好かれるか否かというと、これは微妙な所ですね。アルビノが苦手と言う人の多くは、あの肌色っぽい体色が嫌(メラニンの欠如により、血液が透けて見えるため肌色っぽく見える)とおっしゃるようです。アルビノ=白子ですから、なんだか真っ白な体色を想像してしまいがちですが、通常はベージュがかった肌色です。 でも、中にはスマトラやレモンテトラなどかなり美しい体色のアルビノも存在します。同じアルビノという変異にもかかわらずこの違いは一体どこから来るのでしょうか? 上の画像はノーマル体色のスマトラです。トップのアルビノ個体と見比べてみると、体のブラックバンドの部分とベージュの地色の部分はアルビノ個体でもカラーリングが異なる事がわかります。実は、魚の体色は黒色素胞、黄色素胞、赤色素胞、白色素胞、虹色素胞の5つの色素胞の配置や量で決まっているのです。意外なことですが、ネオンテトラのブルーの体色は体に青い色素があるためではないのです。 アルビノスマトラの本来ブラックバンドが存在する部分は、銀白色になっています。これは、実はただ黒いだけに見えたスマトラのバンド部分には金属光沢を現す虹色素胞が存在していると言う事実を表しているのです。このように、アルビノという突然変異で黒色素胞が体から消失した時に、その下に他の色素胞が上手く存在しているケースでアルビノは美しい表現形となるわけです。 個人的にアルビノという品種はどちらかと言えば苦手なのですが、黒色素胞が消失する事で、本来は我々素人では調べようのない他の色素胞の配置などが明らかになると言う点でアルビノという形質は非常に興味深いものがあると思います。ですから、何か新しいアルビノ個体が作出されると必ずと言ってよいほど購入するさかなおやじなのでした。
2006/03/26
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さて、今日から新PCのおやじましーん8号でブログ再開です(笑)。その記念すべき?第一号はスマトラ(Puntius tetrazona)です。今更説明の必要がないほどに有名な、東南アジア産の小型バルブで体長は4cm前後でしょうか。さかなおやじが幼少の頃(つまり高度経済成長の頃)は、熱帯魚の入門魚として誰もが手がけるほどのポピュラーな存在でしたが、最近では一度もスマトラ飼育した事がないアクアリストも沢山いると思われます。かく言う私もこの20年間以上スマトラ飼育していませんでした。 それが一体なぜ今頃?実は、先日某アクアリウム雑誌から原稿執筆の依頼がありまして、「小型バルブ」について書いてくれと頼まれました。その中にスマトラの名前もあったものですから、ついつい懐かしくなって友人と電話の際に「最近、スマトラなんて飼ってないなぁ~。せっかくだからこの機会にまたスマトラ飼育しようかな」と話すと、その友人は「フン」と鼻で笑って次のような驚くべき発言を受話器の向こうでのたまいました。「最近のスマトラなんて、色もボケボケでどうにもならんぞ!しかも、かなりの確率で奇形が混じってる」「はぁ?そりゃ東南アジアで累代繁殖されてるから少々色褪せても仕方ないだろ?」「そういうレベルじゃないんだ!一度自分の目で確かめてみな。」・・・と言う事で、2~3件の行きつけのショップを回って、スマトラの原種とその改良品種を買い求めてきました。 そして、結論!「確かに、現在のスマトラはひどい!ひどすぎるっ!!」先ず第一に、体色が友人の言うようにボケボケです。画像の個体はまだ幼魚なので成魚のような体色は出ていないにしても、この幼魚が素晴しい色彩の成魚に仕上がるとはとても思えません。ブラックラインがぼんやりしているし、地色のベージュの部分もなんだか薄汚れた感じです。これはもう、さかなおやじの写真技術とかそういう次元を通り越して、モデル自体が全然ダメです! そして、更にガビ~ン!なのが奇形の個体が数多く見られること。上の画像は、ノーマル体型のスマトラ幼魚です。この体型で、各ヒレと鼻先が信じられない位に鮮やかなオレンジレッドに染まるのが由緒正しきスマトラってもんです。・・・でもって、下の画像が奇形の個体。見てお判りのように、胴体部分が通常の体型に較べて短いのです。つまりバルーンって事ですね。バルーンモーリーとかバルーンラムとか巷にバルーン系の改良品種は沢山いますし、それがお好きな方も大勢いらっしゃるのは良~く存じ上げております。でもでも、バルーン系の改良品種って、言ってみれば脊椎骨異常なんですよぉ~。もし、体がグラスキャットのように透明なら、その脊椎骨がグジャグジャにねじれているのが見えるはずです。 バルーンと言う改良の是非はここでは問いませんが、問題はなぜここに来て東南アジアで様々な魚のバルーン系改良品種が作出されているかと言うところにあると思われます。かつて、我が国でも水俣の海で多数の魚が奇形になっている事が問題視された事があります。つまり、脊椎骨の異常は重金属や薬害によって引起されるケースが多いのです。 もちろん、ここまで計画的にバルーンが作り出されている以上、卵の発生過程のどこかで意図的に薬や温度調整など何らかの処理を行って奇形を多数作り出し、その中から観賞面から優れた(苦笑)個体を選別して累代繁殖させているのでしょうが、何かまがまがしいものを感じてしまいます。例えば金魚にもランチュウとか出目金とかピンポンパールとか原種のフナとはかけ離れた外見の品種が多数存在しますが、これらは気の遠くなるような年月をかけて作り出されてきたはず。それは、チョコチョコッと小手先のテクニックで作り出してしまってほんとに良いのでしょうか?そのうち、その辺の小川に棲息するメダカがすべてだるまメダカ(バルーン)になっちゃったらどうします?私なら、もう川に入れません(笑) まぁ、別の面から驚きなのはバルーンと言う形質が薬品処理などで一代限りの奇形なのではなく、遺伝的に継続すると言うところにありますけどね。例えば、プラティでもノーマルに見えた両親の子供にも明らかにバルーン気味の個体が出現しますから。うーん、バルーンが苦手なさかなおやじにとってはすごく辛い方向に向かってる気がします。 これから何回か、スマトラの改良品種の紹介と共に改良品種についてチョット考えてみようかなぁ~?・・・と、バルーンスマトラを前に柄にも無く真剣な表情のさかなおやじなのでした。
2006/03/24
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さぁ~て、甘栗で栄養&英気を養ったから更にマーケットの中をさ迷い歩く事にしましょう。ところで、想像以上に甘栗好きな方が大勢いらっしゃったのでかなり勇気付けられました(笑)。マーケットは雑貨エリアから、健康関連グッズのエリアに差し掛かってきました。この辺りでは、ハーブなど天然素材を利用したナチュラルソープやアロマエッセンス、お香あたりのお店が沢山立ち並んでいます。その一角になにやら人だかりが・・・早速行って見ましょう(笑)。 なんとそこはハチミツ屋でした。日本でも最近蜂蜜の専門店なるものが登場し、結構おしゃれなエリアで店開きしてますからそれ自体は別に不思議でも珍しくもありません。ところが、さすがウィークエンドマーケットだけあってハチミツ屋も一筋縄ではいかないようです(笑)。何しろ、ハチミツの大元を販売してるんですから。 つまり、蜂の巣をそのまま持ってきちゃって販売してるわけです。さすがにここまでダイナミックな店舗は、冷房とかの効いた建物の中と言う訳にもいかないのか、路上で店開きです。おそらくは無許可販売っぽいです(苦笑)。まぁ、それだけならさほど問題はないのですがこの蜂蜜屋ったら親の蜂まで一緒に連れてきちゃってるみたいです。ハチミツの大元=蜂の巣の周りをジガバチみたいな蜂がブンブンといっぱい飛び回ってます。この飛び回ってる蜂が巣の持ち主ではなく、単に甘い香りに引き寄せられてきたのでしょうが見物するのも結構覚悟がいります(笑)。 しかも、蜂の巣からは次々と蜂の成虫が羽化してきてます。さらに、なぁ~んと!その羽化したばかりの蜂をハチミツ屋のオバチャンは手で摘んで周囲のお客にサンプルとして配布してます(笑)。配るやつも配るやつなら、もらう方ももらう方です。皆嬉々として試食品を受けとって躊躇する事無く口に運んでます!!きっと、うーんこの濃厚な甘味と咬んだ時ブチュッって言う食感が何ともたまりませんとか言ってるんだと思います。もしかすると、ハチミツ屋じゃなくて蜂の仔屋だったのかも? もちろん、蜂の巣を買うともれなく親の蜂も付いてくる蜂の巣セットなんて、さかなおやじがゲットする訳もなく、したがってプレゼントの中にも入ってません!(笑) 今日のプレゼント候補は卵生メダカの一種ノソブランキウス・ラコビーの卵30個入りパックです!こちらもマーケットで信じられないような安い価格で販売されてました。ノソブランキウスの仲間はアフリカの乾燥地帯に棲息する卵生メダカなので、乾季にはあたり一帯の水がすべて干上がってしまいます。この乾季を丈夫で乾燥にも耐える卵の形で過ごす習性を持っているため、このように湿ったピートなどに入れておけば2~6ヶ月くらい卵を保存できると言うわけです。 そして、自然下では雨季が始まり雨が降り始めると、飼育下では水を張った容器の中に乾燥させた卵を入れると一昼夜くらいで見る見るうちに卵が孵化し稚魚が誕生してきます。そのような習性からインスタントメダカとか言う滅茶苦茶なネーミングで販売されている事もありますが・・・(苦)。特にラコビーは最も美しい観賞魚と紹介される事も多い美麗種です。チョット写りは悪いですが、上の画像がマーケットでサンプルとして展示してあった成魚の写真です。我が国ではごく一部の専門店でしかお目にかかれない代物です。今回のキリ番プレゼントでは、ベタはチョット苦手と言う方はこちらもチョイス出来る様にしてあります。
2006/03/10
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さて、園芸エリアを回ってお次は雑貨のエリアに突入しました。ここも、アンティーク小物からモダンアート、中には遺跡から盗掘してきた(売り子は真面目な顔で言ってます)骨董品まで何でもありって感じでほんとに楽しい限りです。デジカメのレンズがもげると言うアクシデント(苦笑)のため、ほとんどの画像が使い物にならなかったのはすごく残念ですが、普通の方はペットエリアよりこちらの方が数段楽しめるかも。正直言ってお薦めです。審美眼さえ持ち合わせた方ならば、かなりのお値打ち品見つけられると思いますよ。 ところで、足の痛むさかなおやじがわざわざ、少々場違いな感のある雑貨エリアまで足を伸ばしてきたのには当然理由があります。お昼前スマイル肉まん食べる前に、一軒の甘栗屋を見つけていたからです。実は、私異様なほど甘栗が大好きです!(笑)。そんな甘栗マニアの私がバンコクで甘栗屋見つけて買わない訳がありません。早速、甘栗屋が道端で店を開いていた場所に行って見ると・・・ガァ~ン!店仕舞してるじゃないの!どうも、お昼過ぎには全部売切れてしまったようです。でも、無いとなると余計食べたくなるのが人の常ってもんです。こうなりゃ、マーケット中捜し歩いてでも甘栗屋捜してやるぅ~(笑)。 最初のうちこそ英語で「マロン売ってるとこ知らない?」みたいに尋ねていましたが、はっきり言ってマーケット内で英語はあまり使い物になりません。通用するのはハウマッチ??くらいです。それに、正体不明の外人に「へぃ!彼女ぉ~、甘栗売ってるところ知らない??}とか尋ねられたらタイ人じゃなくたって無視したくなるってもんでしょう(苦笑)。ついには会話による、甘栗探しをあきらめて、手持ちの手帳に栗の絵(どんな絵だ?)を書いて尋ねる始末。 でも、その甲斐あって見つけましたよぉ~♪日本の甘栗に較べてやや大降りでいかにも美味しそうな外見です。価格も現地の物価を考えればかなり高めです。日本の甘栗の1/2くらいの値段でしょうか?当然袋いっぱいにゲットしました(笑)。気になるお味の方はと言うと、これが絶品でしたぁ~♪ホクホクとしていながら、しっとり感もあっていやぁ~完全にヤ・ミ・ツ・キ!それにしても、おまえの足は亀裂&剥離骨折じゃなかったんかぁ~?そんなおやじが甘栗捜して2時間近くも、気温40度近い雑踏の中をウロウロするなんてなんて素晴しいんでしょう!(笑)。昔「母を訪ねて3千里」って言う話がありましたが、こちらは「甘栗捜して3000m」って訳です。 話は変わって、今日のベタはブルー&ホワイトマーブルのプラガットです。こちらは珍しい事に、結構いい感じの同系のマーブルのメス付きです。マーブルは好みがはっきりと分かれる品種ですが、マーブル好きならばお薦めの逸品です。当然これもペアでプレゼントの対象とさせていただきます。ところで、キリ番を何番に設定するかそろそろ決めなくちゃね(笑)。
2006/03/08
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さてさて、結局ウィークエンドマーケットをプラプラして3日間のバンコク滞在を過ごす事になったさかなおやじですが、今回は少し趣向を変えてペットエリアだけではなく雑貨や服飾のエリアも回ってみる事にしました。こんな機会じゃないと、なかなかそっち方面まで足を伸ばせないですからね~♪ でもやっぱり気になるのはバンコクのベタ事情です(笑)。我が家の温室に死ぬほど沢山のベタがいるので、今回は購入する気もなかったのですがやはり面白いカラーリングがあるとどうしてもゲットしちゃいます。冒頭の写真のラベンダーバタフライもその一つ。今回バンコクにはビックリするほどのニューカラーは見当たらなかったのですが、確実にショーベタのクオリティはアップしてる気がしました。ウィークエンドマーケットで目にするショーベタのほとんどは、バンコクのブリーダーにしてみれば2級品です。ほんとの意味での1級品は、かなりの高額でショーベタの本場アメリカに輸出されていくようですね。したがって、マーケットのショーベタ見てバンコクのショーベタブリーダーの実力を判断すると大変な事になります。でも、2級品にしてこのクオリティですから、驚きです。生後3ヶ月くらいの若魚ですから各ヒレの伸びはもう少しと言った感じですが、あと2~3ヶ月きちんと管理したら写真の個体だってビックリする程に仕上がる事でしょう。 という事で、今回のキリ番プレゼントにベタも加えちゃいます(笑)。これから数回のバンコクレポートのたびに登場するベタの個体(ショーベタもプラガットもいます)の中からお好きな個体を1個体!キリ番プレゼントに追加しちゃう予定です。もっとも、メスのほうは確実にその品種のメスと言う確証はありませんが、もともとバタフライ系は単色の系統に較べてきちんとした系統維持はされていないようで、バンコクでも絶対に確実なペアと言うのはなかなか入手できません。そのあたりについてはあらかじめ御了承ください。 ところで、ウィークエンドマーケットで見つけた今日の逸品は、上の写真の饅頭です。私が勝手にスマイル肉まんと名付けましたが(笑)、一応カラーによって中身が異なります。そして、皆さんが一番気になるお味の方ですが・・・一応、3色つまり3種類のスマイル肉まん食べてみましたが、次回はもういいです(笑)。別に激マズ~!って言う程ではありませんが、その辺に美味しいものがゴロゴロ転がっているタイでわざわざスマイル肉まんでお腹を一杯にすることもないと思いますから。 それと、当然保存がききませんからスマイル肉まんは今回のキリ番お楽しみ袋の中には入っていませんので、あらかじめ御了承ください!(爆笑)
2006/03/06
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以前、アルビノ紅白ソードとイエローツインバープラティの交雑に成功し、稚魚が生まれたと紹介しましたが、その後の経過報告です。稚魚は、飼い主の怠慢による餌不足のためやや成長が遅いですが(苦笑)順調に成長しています。アルビノ紅白ソードのオスとイエローツインバープラティのメスの組合せによる交雑実験ですが、初回の産仔は15尾前後と少なかったものの、その後も順調に産仔し続けています。 生まれてくる稚魚は、皆一様に今回の画像のような表現形です。パッと見た目はレッドツインバープラティの様に見えますが、メス親は稚魚の内から隔離飼育した個体なのでオスプラティの影響はまったくありません。一応100%確実にソードテールとプラティの種間交雑と言う事です。 上の画像は、オス親にしたアルビノ紅白ソードです。そして、下がメス親に使ったイエローツインバープラティ。 それにしても、予想していたとは言え種間交雑により生まれてきた子供はアルビノではありません。理論上は次の世代でアルビノが出て来るはずなんですが、そうそう上手く行くとも思えません(笑)。一応、現在100尾程になった稚魚達を使って孫世代をとって見なくてはなりません。改良品種を新たに作出するためにはとにかく大量の子供を採る必要がありますから、孫世代では一体何匹くらいのプラティモドキ(笑)を飼育する事になるんでしょうか? それとプラティとソードテールを交雑すると子供たちは、尾のソードの短いずんぐりとしたソードテールといった冴えない体型になるのが普通です。あくまでも目標はアルビノプラティの作出なんですから、子供たちにプラティを掛け合わせる組合せも行い、体型をプラティらしく持って行かなくてはなりません。そう考えると、もし万が一(笑)アルビノプラティの作出に成功したとしても数年は掛かりそうな気がしてます。まぁ、趣味なんですからそれくらいのスパンで楽しんでいかないとね! そう言いながら、先日ブラックモーリーとセイルフィンモーリーの交雑により作出されたセイルフィンブラックモーリーを見かけてしまい、チョットと言うかかなり惹かれてしまってます(笑)。売られていた個体は、どーしょもない体型をしてましたが、ずいぶん前にそれは見事なセイルフィンブラックを見かけたのを思い出して、自分の手で作り出したくなってます。うーん、はっきり言って我ながら病気だと思います(苦笑)。
2006/02/12
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今日のアップはアルビノ・レッドテールブラックシャーク(Epalzeorhynchus bicolor)です。以前ブログで取り上げたレッドテールブラックシャークの改良品種という事になりますが、本来はあまりアルビノという品種を好まない私でも、結構この魚は良いかも?と思わせるオーラが全身から出ていました(笑)。 元々原種自体も、全身が漆黒に染まり尾鰭だけが真紅に染まると言う非常に見事なボディカラーの持ち主でしたが、このアルビノはボディがアルビノの欠点でもある肌色?(苦笑)に染まるのではなく、シルキーホワイトになっている点が気に入ってます。チョット眼が赤いのが嫌と言えば嫌ですが(笑)、これで成熟すればかなり綺麗な魚になるのではないでしょうか? 同じエパルゼオリンクス属のレインボーシャークのアルビノに較べて、ボディのホワイトの美しさはこちらの方が数段上と言えるのではないでしょうか?まだ、品種としては比較的新しいのかアルビノレインボーシャークほどには見かける事がありませんが、どうせこの魚も東南アジアでホルモン剤注射してブリーディングしてるはずなので、まもなくあちこちで見かけるようになると思います。 性格のきつさから、一度飼った経験のあるアクアリストには敬遠されがちな魚ですが、じっくり飼い込めばビックリするほど美しくなるんですけどね~。私個人としてはかなり好きです! ところで、今度の日曜からのドイツ遠征(笑)後に、そのまま東南アジア入りする事になりました~♪したがって、18日辺りから約10日間日本ともおさらばです。仕事、趣味共にめちゃくちゃハードな日程になってますがそれなりに楽しんで来たいと思います。でも、厳寒のドイツに行くには当然コート&スーツが必要ですし、そのまま東南アジア入るって事はそれらを手に気温40℃近い熱帯地方を訪問する事になるのでしょうか?なんだか、東南アジアの空港ですごく浮いた存在になるような気がしてます(笑)。 出国前にキリ番決定してると、お楽しみ福袋の中身を決めて現地で探してこれるんですけど、ちょうど微妙なラインです(苦笑)。まぁ、ドイツならネット出来ると思うので、向こうで確認すればいいんですけどね。気力があれば・・・(笑)
2006/02/11
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今日は以前にも一度紹介した事のあるエンペラーテトラ(Nematobrycon palmeri)の再登場です。このコロンビア産の気品あふれる小型カラシンにはいくつかのカラーバリエーションが認められますが、今日は以前紹介した個体とはやや色彩の異なる別バージョンの登場です。ちなみに、下の画像は以前紹介したタイプのエンペラーです。 色彩から言うと、今回紹介した個体の方がよりノーマルなタイプと言えるでしょう。両者は一方の体色がスカイブルーなのに対して他方はやや紫がかった色彩なので区別する事が出来ます。ワイルド個体が我が国に輸入される際に両タイプが混同されて輸入されてくる事はないので、おそらくは最低でも地域変異ぐらいの差はあるものと思われます。 また、自然下では地域的に隔離されているため交雑は起こりませんが、飼育下ではエンペラーテトラとレインボーテトラの交雑を行う事が出来、その時の子供の体色は今回紹介した2タイプのカラーバリエーションのうち下のほうのタイプに良く似ています。 カラシンに限らず野性採集個体にはこのようにカラーバリエーションが存在する事が多いので、より自分好みの個体をチョイスする楽しみがあります。その反面、養殖個体に較べて水質に敏感だったり価格が高めだったりと言う欠点があります。また、乱獲による環境破壊という批判も受けやすいので肩身の狭い思いをすると言うマイナスポイントもあるし・・・ どちらを選ぶかはもちろん飼育者の判断に任されているのですが、数年前からヨーロッパ辺りでは野性採集個体の商業的輸入禁止に関する動きが少しずつ広まっているようです。もっとも、ヨーロッパでは多くの魚が野生採集魚と遜色ないレベルでブリーディングできる技術が培われていますので、何とかなるでしょうね。ただ、我が国ではまだまだ熱帯魚の繁殖と言う分野では未開発の部分が多すぎて、万が一野生採集魚の輸入禁止にでもなった日には熱帯魚ショップの水槽の中ガラガラになっちゃう可能性が高そうです。
2006/02/06
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今日のアップは、最近さかなおやじが入れ込んでいるダニオ属からゼブラダニオ(Danio rerio)の登場です。インドに棲息する体長4cmほどのコイ科の魚で、非常にポピュラーです。あまりのポピュラーさに、最近では餌用のヒメダカが不足している時にアカヒレと共に餌として売られている事もあります(涙)。 ところで、皆さんはゼブラダニオのカラーリングを説明する時になんと表現します?ブルー&ホワイトの縞々でしょうか?でも、ゼブラダニオのオスは成熟すると冒頭の画像のように白地がゴールドに染まるようになります。こうなれば確実にブルー&ゴールドですね。ただ、メスの方は成熟してもあまり見た目に変動はありません。お腹が卵で異常なくらい膨張する以外は・・・。 そうそう、皆さんは魚の縦縞と横縞の事御存知でしょうか?魚は頭を天に向けた形が学術上の正しい姿勢なので、頭から尻尾に向けて走る線は縦線と呼ばれるのです。という事はゼブラダニオはブルー&ホワイトの縦縞模様という事になります。我々の一般的な常識と食い違っているのでしばしば間違えてしまう人がいます。・・・って言うか私的にはそちらの方が正しい表表現の気がしちゃいます。 ところで、今日の新聞で神戸の業者が御禁制の(笑)蛍光メダカを輸入販売したとして当局に摘発されてましたね~。これはメダカの卵にオワンクラゲというクラゲの一種の蛍光タンパク質を製造する遺伝子を組み込んだ、遺伝子組み換え生物です。普通に見ると、蛍光ペンのイエローのインクがなくなった時みたいな色してますが、ブラックライトを照射すると場末のバーのブラックライト掲示ボードみたいに見事に光り輝きます。 問題は何で蛍光メダカが御禁制か?と言う事ですが、実はこの蛍光メダカはカラーラージとは訳が違う生き物なのです。カラーラージは体内に蛍光塗料を注入して作りますが、なんと言ってもメダカの方は遺伝子操作です!という事は、理論上は蛍光メダカの子供は蛍光メダカになるのです。生き物の遺伝子を人間が操作する事の是非は、諸説あって個人的にコメントは差し控えておきますが、要するに日本の河川などに蛍光メダカが放たれると、自然化の黒メダカと交雑が起きた場合、河川のメダカも光っちゃう可能性があると言う事です。 もちろん、この魚を作りだした台湾の会社は蛍光メダカには不妊処理を施してあると説明していますが、とにかく我が国では蛍光メダカの輸入販売を禁止したのです。かく言う私も、初めて蛍光メダカが我が国に輸入されてきた時に都内の某ショップで実物を見かけましたが、その後すぐに当局から回収命令が出て売り場から姿を消しました。今回は、数年経ってから再びどこぞのタワケが同じ事をした訳です。しかし、業者には御禁制と言う認識が無かったという事で、特にお咎めはないそうです。 これぞ我が国の腐れ役人の典型ですな!(怒)。知らなきゃ何やったっていいんかい!!そんなことで済んじゃうから、我が国の愚か者たちはサイテスに記載された種だろうがお構い無しに欲しがるし、それをろくに知識のないマスコミ辺りがペットを飼育する人間すべてを混同して悪みたいに報道するのはたまらんです! ・・・ところで、ゼブラダニオの紹介している時にどうして蛍光メダカの件でヒートアップしているのかと言えば、実はゼブラダニオにも蛍光ゼブラが存在するのです。ゼブラの文章書いていたらその辺りがつながっていきなり怒りがこみ上げてきたと言うわけでした(苦笑)
2006/02/04
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今日のアップはヘッドアンドテールライトテトラ(Hemigrammus ocellifer)と言う、アマゾン河に棲息する体長3cmほどの小型カラシンです。あまりにポピュラーすぎて、逆に最近は飽きられてしまったのショップで見かける機会が減ってきたような気がする少し哀れな魚です。我が国に輸入されてくる魚のほぼ100%が東南アジアで養殖された個体であると思われますが、安いけど地味な魚の代名詞的存在になってます。 かく言う私も、丈夫で安価だけど観賞価値はちょっと低めの入門的存在としか考えていませんでした。したがって、もう20年以上前に飼育して以来この魚を飼育する機会もなく過ごしてきました。それが、このブログをはじめるにあたってデジカメで魚を撮影し始めたのをキッカケに色々な魚の写真をストックしたいと言う、ディープなコレクター魂のおかげ?でこのような魚も再度飼育する事になってます。 ところが、カメラを通してみるとそれまで気が付かなかった色々な部分に気が付くようになるんですよね~。「ああ、この魚ってこんな所にブラックスポットあったんだぁ~」とか・・・このヘッドアンドテールライトテトラも画像に収めてみて改めて結構綺麗な事に驚きました。名前の通り、体の前半部と後半部にそれぞれ存在する黒斑の周りが金色に輝き、本当に綺麗です。それに眼の周りのピュアレッドの縁取りとエラ蓋後方部のブルーの発色!これはもう小型美魚のカテゴリーにエントリーされてもおかしくないくらいのレベルだと思います。 正直言って、熱帯魚飼い始めて30年以上が経過して一通りの種類の飼育経験があるとチョット飽きみたいな感情があったのですが、ブログをスタートさせたおかげで気分がすごくリフレッシュできてすごく楽しんでる状態です。技術の方は全然進歩しませんが、デジカメの撮影もすごく楽しんでます。これが銀板カメラだと、こうは気軽に撮影できませんからね~。 ちなみに、昨日(2月1日)から娘の中学受験がスタートしました!過保護な我が家では、これから今週一杯妻がフルに付き添いします。初日の昨日はなんと午前と午後で別の学校の受験を掛け持ちすると言う、私に言わせれば実にアホウなスケジュール(苦笑)。その為、私も仕事を休んでサポートさせられました。おかげさまで、そのうちの1校でなんとか合格発表を頂きました(笑)。ひとまずは父親として一安心です。また、こんな局面でも自分の趣味に入れ込んでいる私に対する、家庭内の厳しい風向きも少しは弱まるかも?しれませんな~。
2006/02/02
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今日のアップはブラインドケーブカラシン(Astyanax jordani)と言うメキシコに棲息する非常に変わったテトラの仲間です。何が変わってるかって改めて説明の必要はないと思いますが、この魚はなんと盲目魚です。ブラインド(blind=盲目の)ケーブ(cave=洞窟)から想像できる様に代々まったく光の差し込まない洞窟内で生活してきた結果、眼が退化してしまったと言う事です。また、体が白いのもアルビのではなくまったく光が当たらない環境に生活していたためにメラニン色素も不要になってしまったからです。 はっきり言ってグロテスクでホラーな外見のこのカラシンは、いたって丈夫で飼育に際して特に注意する事など何もありません。また、眼が見えなくても餌を探すのは上手なものです。これは、体側部にある嗅覚を司る特殊な器官のおかげで、ブラインドケーブカラシンは他の魚とまったく変わらない調子で餌を探し当てる事が出来るのです。また、餌の種類も何でもOKです。・・・と言うより、何でも食べてくれます。しかも大量に・・・(苦笑)。これはまぁ、餌の少ない洞窟内で生存するために食い溜めをする習性を持っているらしいので仕方ないとは思いますが、見ていてデリカシーの感じられない奴なのは確かです(笑) 元々は、メキシカン・テトラ(Astyanax mexicanus)と言う銀色のテトラだったのが、そう遠くない過去(あくまでも生物学的に言ってですから・・・)に洞窟に住み着いた結果こうなっちゃったらしい事が、研究者によって確認されています。今も、現地の洞窟の外には普通のメキシカン・テトラが沢山泳いでいるそうです。 はっきり言って悪趣味?なこの魚を私が何で保有しているかというと・・・以前洋書を見ていた時に、ブラインドケーブカラシンは稚魚の内はちゃんと眼が存在するが、成長と共に体の中に埋没していくと言う記述を見かけた事に端を発しています。すごく興味深い記述だったのですが、あまり好きでないタイプの魚だったので実際に飼育した事は今までありませんでした。ところが、先日アクアライフで中国の盲目バルブの記事が載ってましてその件で知人たちと話が盛り上がっていた時の事です。「そういえばさぁ~、ブラインドケーブカラシンって稚魚の内は眼がちゃんとあるんだってさ」「ほんとかよ!気のせいだろ」「ほんとだって、そう洋書に書いてあった」「おまえ、いつも洋書なんて間違いだらけでクソの役にも立たないって言ってるのにどうしたんだよ」「うっ・・・」「そこまで言うなら賭けようぜ!おまえが自分でブリーディングして証拠写真撮ったらおまえの勝ち!◎△×(非常に美味で有名な超高級焼き鳥店)でおごるよ。」「ちっちくしょぉ~!憶えてやがれっ」・・・とまあ、時代劇の雑魚ヤクザみたいな捨て台詞でお開きになった飲み会だったのですが、私の悪友たちはほんとに憶えてやがりました(笑)。 先日、自宅に宅急便が届き開けてみると中にはこの魚達が・・・。同封の手紙にはこうありました。「拝啓 さかなおやじ殿。貴殿の健闘を心よりお祈りいたします。なお、賭けの成立期間は今年の6月末日までといたします。 友人一同」おっおのれ~!かくなる上はあやつらに目に物見せてくれるわぁ~!!・・・と意気込んだのも束の間、この魚の実物見てるとゾッと来てブリーディングの意欲もなくなり気味です。もっとも、ブリーディング自体は簡単と言われてますし、実際画像の個体でもメスはすでに腹部に真っ白に卵が詰まってるのが見えてます。 ・・・でも、ブリーディングに成功して賭けに勝って、美味しい高級焼き鳥をたらふく食べるのは嬉しいのですが、その後大量に殖えたブラインドケーブ達をどうすればいいんでしょうか?かくなる上は、キリ番プレゼントにしちゃおうかなぁ~?それも、絶対拒否できない強制的キリ番プレゼントとかにして(笑)。みんな怖くて、ブログに来てくれなくなっちゃうかな??
2006/02/01
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今日のアップはミドリフグ(Tetraodon nigroviridis)です。本当は本種に良く似たフグが何種類かいるのですが、分布域が限られているため我が国で見かける物はほとんどコイツだと思っていいと思います。東南アジアからインド、スリランカに至るまで非常に広く分布している淡水フグですが、実際のところ純淡水では長期にわたって上手く飼育する事は難しいような気がします。理想的には、海水の半分くらいの濃度の汽水で飼育するのが好ましいと思われますが、そこまで行くと管理が大変なので我が家では1/4濃度の汽水で飼育しています。 小さいうちは美しいライトグリーンに小さな黒い水玉模様と非常に愛らしい姿ですが、大きくなってくるとだんだん体が黒ずんできてお世辞にも可愛いと言えない姿になったりします(苦笑)。飼育水さえ用意できれば飼育は難しくないのですが、いくつか問題を抱える魚でもあります。 その第一が餌!基本的にフグの仲間は人工餌を好みません。アベニーパファーでもそうですが、個体によっては巻貝しか食べないとか偏食でワガママ(笑)なものもいます。ミドリフグの場合は、冷凍アカムシか乾燥クリルを食べてくれる事が多いのでこの辺りを主食にしましょう。 次に、これが一番の問題なのですが性格がきつすぎです。こんな愛らしい姿なのに、とにかくキツイのなんのって・・・。同居の魚のヒレはまずカジカジされちゃいます。フグ自体の動きがさほど敏捷ではないので普通は殺されるまでは行きませんが、エビやコリドラス辺りは要注意です。基本的には、この種だけで飼育するのが正しい道ってもんだと思います(笑) それにしても、さかなおやじのイメージにあまりそぐわない魚種でしょう?(笑)実はこれ、我が家に大量に棲息するなんちゃらカワニナ撲滅キャンペーンの一環として連れてこられました。何しろ無類の貝好きですから、水槽に入れたとたん眼の色変えて巻貝を貪り食います。巻貝があわてて殻の中に引っ込んでもお構いなし!その丈夫な歯でバリバリと殻を砕いて食べちゃいます。水槽に導入して2、3日もすれば、水槽内の巻貝は見事に一掃されちゃいます。 これはもう、巻貝駆除の最終兵器と言っても過言ではありません(笑)。ただ、いくつか問題点も抱えてます。一つは、あまりに急激に巻貝を食い散らかすので水質が一気に悪化する事。二つ目は、元々その水槽で飼育したいる魚をカジカジする事。三つ目は純淡水での長期飼育が無理なので、一つの水槽の巻貝駆除が済んだらしばらくは汽水水槽で休養を取らせてやらねばならぬ事。まぁ、なにしろ最終兵器ですからそれくらいの副作用?が出てもやむを得ないかと・・・。良薬口に苦しって言いますからね。
2006/01/30
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今日のアップはトランスルーセント・グラスキャット(Kryptopterus bicirrhis)と言うタイからマレーシア、インドネシアにかけて棲息する体長10cmほどのナマズ。もっとも、ショップで見かけるのは体長5cm前後の個体で、それ以上のものはめったに見かけません。今のところ100%採集個体なので、現地で余り大きな個体は日本には不向きという事で選別しているのかも。確かに、10cmオーバーのこのナマズを買おうって人はあまりいないかも?(笑) なんと言ってもこのナマズの最大の売りは透明なボディ!数ある魚の中でも、体の透明度では有数のこのナマズは、今回紹介した画像でもバックの水草が完全に透けて見えてます。本来であれば、この手の魚は結構苦手系のはずの私も、この透明感のせいかトランスルーセント・グラスキャットは嫌いじゃありません。ただ、この仲間のインドネシアン・グラスキャットのようにボディが褐色になっただけでもうダメです(笑)。あの長いひげが、フナ虫やゴキブリを連想させて・・・ その特異な外見から結構人気も高く、大量に東南アジアから採集個体が輸入されてきます。また、最近ではグラスフィッシュ同様体内に蛍光塗料を注入したカラーグラスキャットなるものも出回るようになりました。こちらは個人的にはあまり好きではありませんが、確かに一種独得の人工美って感じもします。 飼育書などでは丈夫で温和と書いてありますが、所詮ナマズはナマズ!長いヒゲに触れてなんとなく食べられそうな大きさと彼らが判断した(ナマズの判断力ですから)物はとりあえずすごいスピードで口の中にかっ込みます(笑)。したがって、口に入るサイズの小魚やビーシュリンプなどは間違いなく餌食になりますな。もっとも、確かに性格は温和なのでサイズさえ配慮すれば他の魚に危害を加える事無くうまくやって行きます。 水質は特に極端なものでなければ何でもOKです。餌は上記のような性質ですから口にさえ入れば何でも食べますが、冷凍アカムシやイトミミズ辺りが大好物です。普段は物陰に隠れてヘロヘロ泳ぎをしている彼らが、アカムシの匂いが水槽内に立ち込めるや否や猛然と開けた明るい場所にダッシュしてきて狂ったように右往左往しながら餌を探すのを見ると、ああこいつらもやっぱりナマズなんだなと変に実感してしまいます(苦笑) そんなトランスルーセント・グラスキャットのしらざれるもう一つの特徴は「頭のてっぺんに毛が一本ピヨ~ンと生えている事!」(爆笑)。もちろん、実際には頭髪ではなく背ビレが退化して痕跡的になってるだけなんですけど、とにかくこのナマズの背中には一本だけ毛のように背ビレが生えてます。よっぽど注意してみないと発見できないほど痕跡的ですけど・・・その有様は、まさにサザエさんの波平状態!(笑)とでも申しましょうか。そんな波平ナマズの命より大事?な背ビレですが輸送の途中にもげてしまうのか欠損した個体もよく見かけます。これが本物の波平だったら死活問題なのかもしれませんが(笑)、トランスルーセント・グラスキャットにとっては別にどうという事もないらしくて平然としております。 そう言えば、私が学生の頃通学に使っていた最寄り駅は日本でも有数の混雑で知られる都内の某駅だったのです。どれくらい混むかというと、電車の改札に入るために整列するほどで、まるでTDLの人気アトラクション並みでした(苦笑)。当然朝のラッシュ時などは電車の中はギュウギュウの箱詰め状態!乗客を無理やり押し込むためのおしくら饅頭専用駅員が各ドアの傍にスタンバイしてたほどですから。当時中学生で、背も低かった私などは周りの人間に押されて体が宙に浮いた状態(つまりはおしくら饅頭の中心部で足が地面から完全に離れているんです)で目的の駅まで行く事が常でした。内部の人間の圧力で?電車の乗降口のガラス窓が割れると言う事もたまにありましたね~。 ある日の事です。そんな殺人電車に乗ろうとアトラクションの整列をクリアし、やっと列の最前列(つまり乗降口の前)まで進んできて「さぁ、次の電車にやっと乗れるぞ!」っと考えているとホームに電車が入ってきました。目の前に自分が乗り込むべき乗降口が停止した時、入り口のドアに変なもの見つけました。なにかがドアに挟まっているのです。・・・って良く見ると人の髪の毛じゃありませんか。きっと、前の駅で無理やり押し込まれちゃった時に頭の毛の部分だけ外に忘れちゃったんだろうと考えるのが普通ですよね。でも、まもなくドアが開くととんでもない事が判明したのです!なんと、電車の中にいるはずの頭髪の持ち主がいないんです。 ドアが開くと、その物体(笑)はポトリと下に落ちました。そうなんです!それは1個のカツラじゃありませんか(爆笑)。普段はみんなむっとした顔で殺気だった駅の構内で、その一角だけ乗客の爆笑が響いてました。グラスキャットの波平ヘアを書いていたら急にその時の事を思い出してしまいました。あの時カツラの持ち主はどこにいたんでしょうね?さすがに、あの状況でカツラを取りに公衆の面前で名乗りを上げる勇気がなかったのでしょう。その場では持ち主はわかりませんでした。普段は無愛想で張り倒してやりたくなる、旧国鉄職員もその時ばかりは、その忘れ物(落し物か?)を手に笑いながら持ち主探してました。それにしても、あの持ち主はその後のどうしているのでしょうか?あまり幸せな人生送ってない気がします・・・
2006/01/27
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