全285件 (285件中 201-250件目)
今日のアップはボティア・ストリアータ(Botia striata)です。インドやその周辺に生息している体長7cm位のドジョウの仲間です。以前紹介したワイワイローチよりも繊細で美しい模様をしたボティアで、口先が赤く染まるのも愛嬌です。 比較的縄張り意識が強く、他の魚にちょっかいを出す傾向のあるボティアの仲間では最も温和と言える種類で、他の魚と一緒に飼育してもほとんど問題ないはずです。飼育水は塩素を中和した水道水で何の問題もなく飼育可能です。餌は、他のボティア同様に生き餌や冷凍アカムシを好みますが、コリドラスタブレットなどにもすぐに馴れる為、餌の心配もほとんどありません。 こんな、言う事無しのボティアなのですが、たった一つ気に入らない点があります。それは、目付きの悪さ!(笑)。よくみればクリクリッとした可愛い目なのですが、眼の上をちょうど縞模様が走っているためでしょうか?どことなく陰湿に見えて仕方有りません。なんとなく、裏で悪事を画策しているような気が・・・ なんだか、郵政民営化解散前後の自民党議員みたい(爆笑)。もちろんストリアータには何の罪もないのですが、政治家のセンセイ方はいかがなものでしょうかね?知らない土地で道に迷っている時とか、仕事に行き詰ってすごく困っている時に、あの政治家達が猫なで声で「何かお困りですか~?私でよければ力になりますよ!」とか言いながら満面の笑みを浮かべて近づいてきたら、あなたならどうします?? さかなおやじならば、躊躇する事無く張り倒しますっ!(笑)理由?さかなおやじの数ある座右の銘に「30歳を越えた人間の悪相は、その人間が今まで犯してきた悪事に正比例する!」と言うのがありますから。今までによっぽど悪行重ねてこないと、なかなかあそこまで悪党ヅラになれないでしょう! でも、さかなおやじの家系は政治家方面だったりするんですよね(苦笑)。もちろん、さかなおやじの両親はまったく政治とは関係ないのですが、田舎がね~・・・。今度田舎に言ったら村八分か袋叩きかもしれないっ!(爆笑)
2005/08/20
コメント(11)
昨日はブルーテトラの美しい外見とは裏腹の、腕白と言うかむしろ性悪とさえ言えるような性格に付いて紹介しましたが皆さんならばどの様に対応すると思われたのでしょうか?想像するに、多くの方が「腕白でもいい、たくましく育って欲しい!」と心の中でお考えになったのでは?(笑) そうだとすれば、なんと心の広い方なのでしょう!さかなおやじ、心底感服仕った(笑)。今日は、そのような寛大な心の持ち主にお奨めの一品を紹介しましょう。その魚の名前はレッドテールブラックシャーク(Epalzeorhynchos bicolor)です。元々はタイに棲息する体長13cm前後のコイ科の中型魚です。シャークの名前の通り、サメに似た精悍な外見を持っていて性格も本物のサメほどではありませんがやはりなかなか精悍です。 この魚の特異な体色は、初めて見る人にはかなり強烈なインパクトを与えるようで、今でも結構人気があるらしくショップに置かれていることもしばしばです。写真の魚はまだ若魚なため、体色はブラック一色ですが、成熟した個体では全身にエメラルドグリーンのパウダーをまぶしたように美しく変身します。 実は、この魚は自然下では絶滅の危機に瀕しているとされ「レッドデーターブック」に記載されて保護されています。しかし、現在では東南アジアで大量に養殖されているため、種が地球上から消滅する事はなさそうで一安心と言ったところでしょうか。 ところでレッドテールブラックシャークの「腕白さ」ときたら、ブルーテトラなんてお話になりませんと言うくらい強烈です。縄張り意識が強く、自分の縄張りに侵入してきた他の魚は徹底的に攻撃し追い払います。もっとも、本当のサメとは異なり鋭い牙を持っている訳ではないので、噛み付いて肉を切り裂くと言った攻撃は出来ません。どちらかと言えば、草食性の強い魚でその吸盤状の口唇で相手に吸い付く感じです。 飼育自体は非常に簡単ですが、上記のように他の魚との混泳にはまったく向きません。お奨めは45cm水槽での1尾飼育ですが、なかなかそこまで思い切れる人も少ないのでは・・・。そうなると、この魚だけを個々が縄張りを持てない位の過密飼育するか、動きが敏捷で攻撃を受けにくい魚と危険承知で同居させるかでしょうね。 さて、この魚があなたのお気に入りのエンゼルフィッシュの横っ腹に穴を開けて吸い殺したり?次の日の朝には、大好きなコリドラスの体表が無残にも白く爛れていても「腕白でもいい、・・・」のフレーズを呟く事が出来るでしょうか?
2005/08/19
コメント(21)
昔さかなおやじが子供の頃、TVで「腕白でもいい、たくましく育って欲しい」と言うフレーズのCMが良く流れていました。確か丸大ハムのCMだったような気がします。場面はキャンプ場の焚き火の前・・・なんだか見るからに厳しそうな星一徹みたいなおやじが、何かいたずらをして見つかってシュンとしている息子の頭を、ガシッとつかんで引き寄せるみたいなシーンだったと思います。子供心にも「物分りの良い大人って素敵(笑)」みたいな感じでした。 そして、いまや自分自身があのCMの頑固おやじとほぼ同じようなシチュエーションになってしまいましたが、果たして厳しいけれど包容力のある素敵なおやじになれたかどうか、かなり疑問です・・・ ところで、今日のアップはブルーテトラ(Boehlkea fredcochui)です。アマゾン河の上流域からペルーにかけて分布する、体長4cmくらいの小型カラシンです。光の当たり具合によっては上の写真のように非常に美しいブルーの発色を見せてくれる美麗魚です。最近の魚(写真の個体も)はほとんどが東南アジアで養殖されたものですが、現地採集物では鰭の付け根が、鮮やかな蛍光ピンクに染まっているものを見かける事もあります。 生息場所が比較的上流域なため、高水温や汚れた飼育水には少々弱いですがその点さえきちんと管理できれば、人工餌を良く食べ飼育しやすい魚の部類に入るでしょう。また、イトミミズなどの脂肪分を大量に含有した餌を与えていると、信じられないほどブタ太りしますので、注意してください。 この美麗種ブルーテトラと冒頭の「腕白でもいい・・・」がどう繋がるのかって?ハイ、御安心ください!大丈夫ですよ~(笑)。このブルーテトラは美しい外見にも似合わず、縄張り意識の非常に強い魚で同種・異種を問わず自分のテリトリーに侵入した魚を激しく攻撃します。その執拗な事は、ちょっと異常なほどで、水槽内の平和は数匹のブルーテトラによって完全に崩壊する事も珍しくありません(苦笑) ブルーテトラが水槽内の平和を乱し続けているのを見ても「腕白でもいい、たくましく育って欲しい・・・」と鷹揚に構えていられる、器の大きな人間になりたいものですね。わたし?もちろん、ブルーテトラ大好きですよ(笑)ブルーテトラくらいでイライラするようでは、うちの会社の使えない上司達の下で働いていくなんてとても無理!いまや、悟りの一歩手前くらいの澄み切った心境に到達しつつあるさかなおやじなのでした・・・ のはずだったんですが(笑)。この魚、なんだかクネクネしたオカマチックな泳ぎするんです。しかも、一所にじっとしていられない落ち着きのない性格で、ひたすら水槽内を追いかけっこしてます。何回デジカメのシャッター切ってもピンボケ写真しか取れやしません!「おんどりゃぁ!じっとしとらんと承知せんぞぉ~!!」 えっ、悟りの心境はどうしたって?鷹揚な器の大きな人間??何の話でしょうか?人生40年、まだまだ厚く燃え盛るさかなおやじですっ!アハハ・・・
2005/08/18
コメント(20)
今日のアップはグリーンファイヤーテトラ(Aphyocharax rathbuni)です。昨日のミクロラスボラ・ブルーネオンに引き続き、非常に美しい魚でありながらベースとなる体色がグリーンであるため水草水槽ではさほど目立ちません。 この魚の本来の色彩は、エメラルドグリーンをベースに体の後方下部から尾ビレにかけて鮮やかなピュアレッドに染まります。また、オスの個体では各ヒレの先端部分にホワイトチップが存在し、この魚を更に色彩豊かに見せています。上の写真はオスの個体ですが、背ビレや尻ビレの基部が黒く染まっているのは婚姻色であり、繁殖期だけに見られるもので普段から必ずあるものではありません。 最近流通している個体のほとんどは東南アジアで養殖されたものです。原産地は南米パラグアイですが、現地採集された野生個体が入荷する事は稀です。しかも、現地採集個体はどういう訳かゲッソリとやせ細っている事が多くせっかく購入しても、かなりの確率で☆におなりになります(笑)イチローだって3打数1安打よりちょっと多めにヒット打つだけで大リーグの首位打者狙えるって言うこの御時世に、グリーンファイヤーの採集個体の死亡率は90%を超えるような気がします(苦笑) 魚自体は飼育が難しいと言う事はなく、普通の飼育環境で何の問題もなく飼えるんですが、採集個体はおそらく極度の栄養失調状態のためか餌を食べても、再び正常な状態まで体重?が回復できないようです。 という事で「グリーンファイヤーテトラ購入するならば、東南アジアで養殖された個体をお買いなさい!」と言いたいところなのですが・・・実は、この魚は野生個体と養殖個体のカラーリングの差が顕著なのです。写真の個体は養殖物なのですが、天然物の色彩の鮮やかさと言ったらそれはもう信じられないほど強烈なものでして、死ぬと判っていても現地採集個体を見かけると入手してしまわずにはいられません(涙) それでも写真の個体は以前ぽれぽれさんからリクエスト頂いた後、究極の色揚用フード「北極海産の冷凍コペポーダ」を与えてひたすら色揚げに努めた結果です。ショップで見かける養殖個体はこの足元にも及ばないぼやけた色彩で、それを見た人が「何でこの魚がグリーンファイヤーなの??」と首を傾げる事確実です。その事を思えば、この程度の色彩でも十分満足すべきなのかもしれませんね。でも、採集個体は・・・ さ~て皆さん!ここからが究極の選択です(笑)。養殖個体入手して、頑張ってこの写真程度まで色を揚げて満足するか?それとも、死亡率90%以上と判っていながら、想像を絶する程美しく色が発色する現地採集個体をゲットするか?みなさんの判断はどっち??
2005/08/17
コメント(18)
今日のアップは、ミクロラスボラ・ブルーネオン(Microrasbora kubotai)です。全身がエメラルドグリーンに輝く体長2cm程度の小型魚で、間違いなくトップクラスの美しさを持っていると断言できる魚です。しかも、調子の良い成魚では、背中の付近に深みのあるブルーの光沢が乗って来ると言う嬉しいオマケ付です。例によって、さかなおやじが乱撮?した画像の中でまともにブルーの発色表現しているものがなかったので、皆さんは頭の中で画像の背中付近をブルーにしてみてください(笑) この魚の美しさ以外のもう一つの売りが、以前紹介したアンジェリカス・ボティア同様その種小名に、バンコク在住の日本人シッパー久保田氏の名前が付けられている事です。アンジェリカス・ボティアはともかくこの美麗魚に御自身の名前が付いたとは羨ましい限り、チクショ~! ショップでも比較的良く見かける魚なのですが、飼育は容易とは言えない部分があります。せっかく購入してきた魚が毎日ポツリポツリと☆になることも珍しくありません。何がいけないの?? 実はこの魚は、比較的流れのある綺麗な水が流れる川に生息しています。したがって、飼育に際しては溶存酸素量の豊富で清浄な飼育水が必要です。と言うよりは、すでに輸出~輸入そしてショップと言う販売経路の途中で彼らの好む環境とは正反対の劣悪な環境に於かれていると、そこでダメージを受けてしまうようなのです。 したがって、調子を崩したブルーネオンを購入しても、その後元気に育てるのは難しいのです。どの魚でも言えることですが、特にブルーネオンは状態の良い魚を購入してください!具体的には、ショップの販売水槽の中ですべての魚が活発に泳ぎ回っていて、体も透明感があるような場合に購入しましょう。逆に、1匹でも水面を力なく漂っていたり、体が白濁したように見える個体がいる場合はパスした方が賢明です。前述のように比較的ポピュラーな魚なので、見つけたときに何がなんでもゲットせねばっ!と言うほどではありませんから・・・ 上手く状態の良い魚をゲットできれば、その後の飼育は難しくありません。ろ過能力の高いフィルター、定期的な水換えを行っていれば上手く飼育できるはずです。餌に関しては、フレークフードでなんの問題もありません。 ところで、ミクロラスボラ・ブルーネオンはこれだけの美麗魚でありながら、あまり水草レイアウト水槽にマッチしないような気がします。理由はただ一つ、体色の鮮やかなエメラルドグリーンが水草の緑をバックにすると保護色状態になってしまいあまり見栄えがしないのです。 どうしても水草繁茂させた中を泳がせたいと言うのであれば、ウィローモスなどやや暗めの緑色をした水草を使ったほうが効果的かもしれませんね~。
2005/08/16
コメント(28)
今日のアップはレッドテール・イエローファントムテトラです。イエローファントムテトラ(Hyphessobrycon roseus)に似ていて、尾ビレが赤く染まると言うところからこのネーミングになった魚ですが、実はこの魚得体の知れない奴なのです(笑) といっても、変な行動を取るわけでもなく珍しい産卵習性を持っているわけでもありません。じゃーどこが変なのか?実はこの魚、学名がわかっていません。つまり、正体不明のまま観賞魚として輸入され流通していると言う事になります。しかも、今では東南アジアで盛んに養殖され、かなりポピュラーな魚になりつつあるようです。いまだ記載されていない新種なのか、すでに新種記載された魚だが我々が気が付いていないだけなのか?まったくの謎です。 飼育自体は容易で、性格も温和なので水草を綺麗にレイアウトした水槽の中を他の温和な小型魚と混泳させるとなかなかいいもんです。 大体、熱帯魚の学名なんていい加減なもんで往々にして間違えている場合があります。あっ、学者が新種記載した論文が間違えているということではないですよ(笑)。今まで見たことのない魚が日本に輸入されてくると、問屋の人や雑誌社の編集部の人間が、手持ちの文献引っ張り出してきてその魚の学名を調べるんです。でも、論文を見る人はほとんどいないので、洋書辺りから探るのが普通です。ただ、基になった洋書が間違えていない保証などどこにも無い訳で・・・ 現にさかなおやじも、だいぶ前の事になりますが某観賞魚雑誌編集部に遊びに言っていた時の事・・・「こんちは~♪さかなおやじで~す。遊びに来ましたぁ~」「おおっ、さかなおやじ君いい所に来た。この魚来月の新着魚コーナーで紹介するんだけど、君の好きなカラシンらしいから名前とか判る?」「どれどれ、この写真の魚ですか~?これだけじゃ判りませんね」「そう言わないで、何とかしてくれ!今日入稿しないと印刷間に合わないんだからさ」「えー、しょうがないなぁ~・・・××××(学名)に似てますね」「よし!それで行こう」「ちょっと、あってるかどうかわかりませんよっ。ちゃんと調べたわけではないんですから・・・」「OK!ぜんぜん大丈夫」 何が大丈夫なのかよく判りませんが、さかなおやじが編集長の元を離れ編集部に所属していた友人と話をしていると、またしても編集長が近づいてきました。「さかなおやじ君!さっきの新着魚だけどね、何かコメントない?」「コメント??」「うん、性格だとか飼育について気をつける点とかね、何かあるだろっ」「だって、あの魚日本初入荷なんでしょ?飼った事ないのにそんなのわかる訳ないじゃないですか」「そこを何とか頼むっ!締め切り今日なんだから贅沢言ってられないだろ。それに、読む側だってこの魚飼ったことないんだから、判らないって!ぜんぜんOK!ジャンジャン言っちゃって・・・」「は、はぁ・・・」 だいたいこの男、「ぜんぜんOK!」が口癖のおやじでしたが、することなすことぜんぜんOKじゃありませんでしたね(笑) この先は恐ろしくて書けませんが、観賞魚の新着ニュースなんてこんなもんですから(笑)。少なくとも、さかなおやじはその手の情報は一切信用いたしませんっ!とにかく自分で飼育して確かめるのみ! お叱りを受けるかもしれませんが「観賞魚の飼育に関しては、自分で殺してみて(飼育に失敗して)初めて身に付くものである」と言うのがさかなおやじの「座右の銘」です。 よく、俄かマニアなどが「この魚は現地ではPH5.5、GH3の水質に棲息してるから、その辺りの水作れないと飼育できないんだよね」とか、お馬鹿な取り巻き連中にエラソーに講釈垂れているの見ると、後ろから踵落しでもかましてやりたくなります(笑)「そんなクソの役にも立たない文章読む暇あったら、さっさと魚飼え!」 一度などは、この手の馬鹿者にワイルドベタに関してこのような現地の水質に関する能書き延々と聞かされた挙句、「そんな事知らないでこの魚に手を出す資格はないなっ」みたいな事を言われて思わず張り倒してしまった事があります。まだ20台の若かりし頃とは言え恥ずかしい話ですが、何しろそいつがバイブルにしてた雑誌の現地採集レポート記事書いたの「わ・た・し」だったんですから(笑) 「魚を飼い殺して憶える」ことを実践するべく、さかなおやじは日夜、色んな魚に手を出してはトホホな失敗を繰り返しております。
2005/08/15
コメント(22)
いつも「さかなおやじのひとりごと」に御訪問いただいております皆様、残暑お見舞い申し上げます! 今日、たまたま裏庭のポリ容器で夏の間だけ殖やしているアジアンランプアイ稚魚水槽の水替えをした際に、稚魚達を取り出しましたので撮影してみました。光量をわざと抑えて、夜空に広がる満天の星をイメージしてみたのですが・・・。発想は悪くないんでしょうが、撮影技術がね~(苦笑)しかし、何はともあれこれからもよろしくお願いいたしますぅ~♪ それと、9月の17・18・19日の3日間六本木ヒルズで開催される「観賞魚フェア2005」の会場で「ベタコンテスト」開催決定いたしました(涙)。当日、コンテスト以外にもベタに関する何らかの楽しいベントを行いたいと思います。ぜひとも、何か良いプランなどございましたらお知恵を拝借~!
2005/08/14
コメント(26)
うーん、あまりにもネオンの改良種にたいする評価が厳しいので、今日はアップが辛いです(笑)。今回エントリーしているのは、アルビノネオンテトラ君だぁ~!「それではアルビノネオン君、自己PRをよろしくお願いします」 私、アルビノネオンと言います。ネオンテトラの最新改良品種なんですよぉ~!今までの皆さんの御意見「ダイヤモンドネオンはブルーラインがないからダメ!」「ニューゴールデンネオンは赤い発色がないからペケ!」を参考に変身してみましたっ。だから、体にはブルーラインが残っているし、赤い発色だって鮮やかです。しかもっ、アルビノだから眼だって赤いんですよぉ~!「はいっ、アルビノネオンさんの自己PRが終了しました。それでは、審査員の皆さん!お手元の・・・」「ブー、改悪っ!」「あー、まだボタン押さないで下さいっ、さかなおやじさん」「それでは皆さん!判定を」「ブー、ブブーッ、改悪ですっ!」「だから、まだだって言ってるじゃないですか、おやじっ!人の話を聞かんかいっ!!」 さかなおやじはフライングしまくってますが、改めて皆さんの判定の程お願いいたします。でも、結果は聞くまでもないでしょうね(苦笑)。今回改めて、ネオンの改良品種の評価の低さにビックリです。でも、と言うことは一体誰が購入してるんでしょうね~?
2005/08/14
コメント(14)
今日のアップは昨日に引き続き、ネオンテトラの改良品種の是非を問うシリーズで行きます。今日登場してくれるのは~、東京都町田市からお越しいただいた「ニューゴールデンネオン」さんだぁ~!(笑) ニューゴールデンネオンは、原種の体から銀灰色やレッドの色調を取り除いた、白化変種を固定したものです。一見すると、アルビノのようにも見えますが、眼は赤くありません。ダイヤモンドネオンを「改悪」と判定した人の多くが理由に挙げていた「ブルーライン」はちゃ~んと残ってますよぉ~! でも、昨日ネオン改良種のホープダイヤモンドネオンがあえなく惨敗に終わっているだけに、結果は火を見るよりも明らか・・・(苦笑) 今日の焦点は、「改良」ボタンを押してくれる奇特な方が一人でも現れるか否かだと思います。 ところで、ネオンテトラって価格が安いため丈夫な魚と思われがちですがさかなおやじの経験から言わせていただくと、結構デリケートな魚だと思います。特に、購入直後など飼育環境が急変した時の対応力はあまりないのでは?似たような立場のカージナルやグローライトテトラと同じように扱うと、結構痛い目にあいますよ(笑)。 寿命も、カージナルなどに較べると短い気がします。6年物のカージナルなんて言うのは時々見かけますが、同じくらいの年月飼い込まれたネオンテトラにはついぞお目にかかった事がありません。 繁殖も、東南アジアで大量に養殖されているからといって簡単な訳ではありません。産卵までならば初級の上といったレベルですが、卵は光に弱くすぐ水カビに侵され、孵化直後の稚魚は小さすぎて育成が非常に大変です。要するに「根性のない子ども達」なのです(笑) 自分の繁殖技術のレベルを知りたい人はぜひネオンテトラのブリーディングにチャレンジを・・・。産卵後2ヶ月の時点で、50尾も稚魚が残っていたらプロブリーダーの素質ありますね。 さて、それでは一応皆さんの判定をお伺いいたしましょう。「さぁ!目の前の判定ボタンを押してくださいっ!あなたの判定は改良それとも改悪??」ちなみに、さかなおやじは躊躇なく「改悪」ボタンを押してしまいました。ニューゴールデンネオン君ごめん・・・
2005/08/13
コメント(18)
今日のアップはダイヤモンドネオンです。この魚はもちろんもっともポピュラーな熱帯魚の一つであるネオンテトラ(Paracheirodon innesi)の改良品種です。最近、ネオンテトラの改良品種がやたらと出来てきているので、数回にわたってスポットライトをあててみたいと思います。 ダイヤモンドネオンはネオンテトラのボディを走るメタリックブルーのラインの頭より後方が消失してしまったような品種。本来ならば、ネオンテトラの売りであるブルーラインが消えてしまったのですから観賞価値は大幅に減少するはずです。ところが、ブルーラインの跡地?にはプラチナ色に輝く斑紋が生じているのです。確か、ヨーロッパでこの品種が作出された当時は、このカラーリングからプラチナネオンの名前で流通していた様な気がします。 しかも、このプラチナカラーの部分は光の反射によって驚くほどキラキラと輝きます。多分ダイヤモンドと言う名称はそこから付いたネーミングなのでしょう。ダイヤモンドの輝きを最大限に発揮させるには、やや強めの光を照射するのが良いようですから、強光を好む水草との愛称はぴったりです。 なぜ、プラチナ色に光り輝くかは以前お話した「光メダカ」や「プラチナフレームテトラ」同様、体の虹彩細胞の異常によるものだと推察されますが、どの様な過程で作出されたのかまではわかっていません。 一方、上の写真はノーマルタイプのネオンテトラです。余りにもポピュラーなため軽視されがちですが、この配色の妙は世界一かも。これで、サイテスかなんかに指定されるような希少種だったら1尾数万円で取引される事は確実だと思います。なんか、日本人は「価格=価値」みたいな見方をするところがあってさかなおやじは少々不満です。新着のコリドラスやアピストなんかも、発入荷で数万円する頃には雑誌もアクアリストも夢中になるくせに、数ヶ月して価格から0が一つ抜け落ちるようになると、誰も見向きもしなくなると言う光景はよく見かけるものです。 話が横にそれてしまいましたが、皆さんはダイヤモンドネオンをどう評価します?改良、それとも改悪??さぁ~、目の前の判定ボタンを」押してください!「あなたの判定はどっち??」(笑) ちなみに、さかなおやじはさんざん悩んだ挙句「改良」ボタンを押しました。本当は、改良と言うよりは「なんとか合格ライン」というレベルだったのですが、改良&改悪ボタンしかなかったものですから・・・
2005/08/12
コメント(25)
さて、問題の正解はアカヒレの稚魚でした。大体、生後1ヶ月くらいでしょうか。以前「コッピー?それともアカヒレ? その4」で書いたように、アカヒレは稚魚のうちは体側のブルーラインがとても綺麗です。 ネオンテトラにどことなく似ていると言う事から「貧乏人のネオンテトラ」と昔は言われていた事があるそうですが、これって今なら人権侵害問題と言うか、差別用語になりかねないですよね(苦笑)。大体、戦後まもなくの頃熱帯魚の飼育してた人自体貧乏人ではないと思うのですが(笑) 生後45日位経過すると、稚魚は上の写真のように「ああっ、なんとなくアカヒレ」みたいな雰囲気になってきます。そして、生後半年くらいで下の写真のような立派なアカヒレの成魚になるはずです。いずれにせよ、アカヒレの成長過程における劇的な色彩変化を見れるのも、繁殖成功者だけが味わう事が出来るささやかな優越感と言うものです・・・って、今回写真アップしちゃったら、繁殖してない人だって画像で見ること出来るじゃん! 皆さんは、どの段階のアカヒレがお好きでしょう?さかなおやじは、やはり成魚のアカヒレが一番好きですけどね・・・
2005/08/11
コメント(14)
さーて、やっと今日の業務終了です。これから帰途につきますが、その間を利用して以前のハニードワーフG同様問題を一発かましちゃいましょう(笑) さぁ~て、写真の魚は一体何者でしょうか?ヒントは、稚魚です・・・これってヒントかぁ~??
2005/08/11
コメント(5)
ここのところ小型美魚系のアップが続いていたので、今回はちょっと目先を変えてアンジェリカス・ボティア(Botia kubotai)をアップします。2004年に新種記載されたばかりのバリバリのニューフェイスで、黒地にライトイエローの水玉模様?が散在していて、シノドンティス・アンジェリカスに似ていると言う事からこのネーミングとなったようです。 ミャンマーに棲息する体長8cm前後のボティアで、入荷当初はボティアにしてはずいぶん高額でしたが、最近では安定して輸入されるようになり価格もだいぶ下がって来ました。写真の個体は、大小2種類の水玉が比較的規則正しく並んでいますが、この魚は個体差(採集地域が異なるのか??)が激しくずいぶんとイメージが異なって見える個体を見かけることもあります。 性格はボティアとしては温和です。クラウンローチやワイワイローチ(パキスタンローチ)辺りと並んで、他の小型魚との同居も十分可能な魚です。水質にもあまりうるさくないようで、さかなおやじのところでは塩素中和した水道水で元気良く泳ぎ回っています。ただ、餌に関してはボティアの宿命なのか人工餌よりも生き餌や冷凍餌を好みます。比較的痩せ易い種類なので、専用のタブレットフードを与えるのが面倒と言う人は、冷凍アカムシ主体のメニューがお奨めです。 しかし、この魚の一番のポイントはその種小名にあります。「kubotai=久保田氏の」という事で、なんとこの魚には日本人の名前が付けられているのです!その人物とはタイ在住の観賞魚シッパー久保田勝馬氏です。熱帯魚好きが高じて、タイに渡りシッパー業を営むようになった彼の交友関係は実に幅広く、欧米の第一線級の魚類学者もタイで魚類調査を行う際は彼にコーディネイトを依頼してくるほどです。この魚の学名は、そんな彼に日頃お世話になった学者からの言ってみればプレゼントです。 なんともう一種類彼の名前が付けられた熱帯魚がいます。それがは、ミクロラスボラ・ブルーネオン(Microrasbora kubotai)で、あのエメラルドグリーンと澄み切ったマットブルーの美麗魚に自分の名前が付いているのですから、これはもう羨ましい限りです。久保田氏と言う方は非常にユニークな方で、御本人は至って真面目なのですがトラブルの方が彼目指して集まってくると言うくらいのトラブルメーカーなのです。トラブル自体は、御本人には迷惑至極でしょうが、周囲の人間には実に面白いレベルなので、彼の武勇伝を御紹介したいのですが、個人の尊厳と言うものを考えるとやめておいた方が無難ですね(残念) ところで、ボティア属は現在約40種が所属する、ドジョウの仲間としては結構大所帯なのですが、種小名に自分の名前が付いた日本人は久保田氏以外には今のところいません。しかし、魚類学者としてボティアの新種記載をされた方ならば数人存在します。その中でも多紀先生は、ボテイア・コードプンクタタ、エオス、ロンギドーサリスと魅力的な3種を発見し新種として記載されておられます。そんな熱帯魚大好き人間だった多紀先生も、最近では「特定外来生物選定委員会」の座長なんて勤めちゃって御出世なさったものです。それで、「グッピーやプラティ、ゼブラダニオなんかは沖縄の河川で殖えちゃう可能性あるから特定外来生物!」とかトホホな事おっしゃってます。あのなぁ~、沖縄の河川ならば他の熱帯魚だって軒並み殖えるわっ! じつはこの大先生は、私の大学時代の恩師なのです(涙)。こんなトホホじいさんになると判っていたのであれば、当時廃棄処分にしておくべきでしたぁ~(苦笑)今からでも有料ならば粗大ゴミ出せます??
2005/08/10
コメント(14)
今日のアップは、エンペラーテトラ(Nemtobrycon palmeri)です。元々、エンペラー(皇帝)の名を冠するだけあって、気品と威厳にあふれた美しいテトラですが、写真の個体は「現地採集物」だけあって、さらに美しさに磨きがかかってます。 エンペラーテトラは南米のコロンビアに棲息するカラシンの一種で、以前は結構高価な魚でしたが、最近では東南アジアで養殖が盛んで価格的にも入手しやすくなっています。しかし、それと引き換えに「精悍な美しさ」を失ってしまったようで、養殖物のエンペラーときたら、なんだか肥満傾向の魚が多くて現地採集個体と較べるとブタとスッポン・・・ではなくて、月とブタくらいの違いはあります(笑) 飼育に関しては中の上といったレベルでしょうか。餌に関してはフレークフードでもよく食べてくれるのですが、水質にはかなり敏感です。フィルター能力の低い環境で飼育をしていると、すぐにエロモナス症に罹ります。突き詰めれば根性がないって事になるんでしょうが(笑)、やはり皇帝陛下は不衛生な場所はお好みではないという事なんでしょう。具体的には、全身の鱗が立ったり(松かさ病)、体に赤斑が出てきて呼吸が荒くなり死亡したりします。エロモナス症は、病気に罹ったしまったらほとんど治癒は望めません。あくまでも予防あるのみです。 東南アジアブリードのデブ皇帝(笑)は、覇気がなく縄張り争いもあまりしませんが、現地採集個体は驚くほど縄張り意識が強く、優位のオスは同種・異種を問わず縄張りに侵入したものを激しく追い払います。したがって、あまり小さな魚や、動きのゆったりとした魚とは一緒に飼育しない方が良いかも・・・。もっとも、気性が荒いのはオスだけでメスは比較的温和です。ただ、色彩的に美しいのはオスだけなので観賞面から言えばオスをチョイスしたいところです。 この魚のオスメスの見分け方は実に簡単で、尾ビレの真ん中部分が延びてきてフォーク状になっているのがオス、普通の魚同様2又になっているのがメスですから、購入の際にはうっかりしてメスばかり購入なんてトホホな事態に陥らないよう御注意ください。 ところで、エンペラーテトラは古くはカイザーテトラとも呼ばれていました。カイザーとはドイツ語で「皇帝」の意味なので、欧米ともにこの魚に「皇帝の称号」を与えたと言う訳です。最近ではエンペラーと言う呼び名の方が完全に定着してしまった様ですが、さかなおやじはカイザーテトラの方が好きです(笑)。エンペラーと言うと、なんだか中国のラストエンペラー溥儀みたいで、温厚だけど覇気がないってイメージです。それに較べてカイザーの凛々しい響き・・・たまりませんな(笑)。 話はぜんぜん変わりますが、プレコの「キングカイザー」とかその手の名前ってどうにかならんもんでしょうかね?要するにキング(英語で王様)+カイザー(ドイツ語で皇帝)と言うことですから、長崎ちゃんぽんもいいとこです。ちなみに、この名称は日本でしか通用しません。以前、ドイツ人の友人がこの名前を聞いて「日本人は学があるなぁ~」と小ばかにしたような顔つきでほざいておりました・・・クゥ~、悔しいぜっ、恥ずかしいぜっ赤面物だぜ~のネーミングだと思います。
2005/08/09
コメント(11)
昨日はコイ科の「小さくても強烈なレッド」の魚を紹介したので、やはりカラシン科の「小さくて強烈なレッド」の魚も紹介しなくては片手落ちというものでしょう。という事で、今日のアップはディープレッドホタルテトラ(Axelrodia riesei)です。もっとも、写真の魚が本当にこの学名かどうかに関しては、かなり自信がありません。 話はカージナルなどに混じって輸入されてくる、尾ビレの付け根上側が黄色やオレンジに輝くホタルテトラと言う魚が存在するところから始まります。その後、ホタルテトラに似た外見だが体色が深紅色に染まる魚が輸入されてくるようになり、誰が名付けたか「ディープレッドホタル」となったという訳です。ネーミングは結構安直ですが、この魚のディープレッドは確かに強烈なものです・・・がぁ~(笑)、毎度の事ではありますが、撮影技術の未熟さから「ディープなレッド」が表現できておりません(涙)。いっその事、色調を調整しちゃおうかなとも考えたのですが、そうするとバックの水草とかが不自然な色になっちゃうし、という事であえてそのままアップしました。 デイープレッドホタルテトラは昨日のボララス・ブリジッタエに負けず劣らずの小型魚で、体長はせいぜい2cmどまりでしょう。以前はかなり珍しい魚だったのですが、最近ではかなり大量に輸入されてくるようになり入手は容易になってきています。繊細な外見に似ず丈夫な魚で、水中の亜硝酸濃度にだけ気を付ければ飼育は簡単です。また、フレークフードなどに対する適正は、ブリジッタエよりもあるようで、飼い易さと言う点ではこちらに軍配が上がるようです。 ところで話は大きく変わりますが、皆さんは「ファイヤーツリー」って御存知でしょうか?以前NHKで紹介されていたので御存知の方もおいでだと思いますが、東南アジアではホタルが特定の樹木に集合しまるでクリスマスツリーのように鮮やかに点滅するのです。見ようによっては、木が燃えている様に見える事からこのネーミングが付いたそうです。その鮮やかな事は、第二次大戦中に日本軍が、ファイヤーツリーを見て敵の野営キャンプと間違えて激しく砲撃を加えたと言う事例から想像できると思います。 さかなおやじも今から10年以上前に、マレーシアのクアラルンプール郊外で「ファイヤーツリー」の名所に見物に出かけました。そこでは、川の中に生えている柳のような木にホタルが集まるので、見物客はそれぞれいかだをチャーターして、川を下りながらファイヤーツリーを見物します。当然周囲は真っ暗ですから、始めのうちこそおとなしく見物していたさかなおやじでしたが、本来「好奇心の塊」のような男ですから、じっとしていられなくなりいかだの上で立ち上がって、ホタルを捕まえたりしはじめました。 いかだを漕いでいる兄ちゃんは「危ないからやめれっ!」とか言ってたのですが、ちょうどその時「耳が日曜」になってたものですから、完全無視で作業を続行しておりました。そして、一本の柳の近くを通った時に、ヒョイッと手の伸ばすと「アーラ不思議、どうした事でしょう!さかなおやじの体はいかだから離れて柳の木に飛び移っていたではありませんか!!」 川には当然流れがありますから、さかなおやじが乗っていたいかだはどんどん川下に流されていってしまいました。めでたしめでたし・・・じゃなくて、その後の惨めな事ったらありゃしない状態でした(苦笑)。手に持っていた懐中電灯を振り回して、木の傍を通るいかだにSOSを送るのですが、ど奴もこ奴も、笑い転げて助けようとはしません。と言うよりか、笑っている間に、いかだが川下に流れて言ってしまうのです。 そのままの惨めな状態で待つ事30分位で、救助のボートが来ましたが救助の兄ちゃんの一言は今でも忘れていません。「他の客が大型のホタルがいるって言ってたが、お前か?アハハ・・・」さかなおやじ痛恨の出来事でしたぁ~。でも、ファイヤーツリー自体はすごく綺麗なので、そちら方面に行かれた際はぜひとも見物する事をお奨めします。
2005/08/08
コメント(10)
今日のアップは、ボルネオ島に棲息する体長2cm未満の超小型ラスボラ、ボララス・ブリジッタエ(Boraras brigittae)です。このブリジッタエを含む5種は、サイズが小さい事やその他の相違点から、比較的近年になってラスボラ属から独立した新属です。 皆さんの中には「あれっ、これってウロフタルマじゃないの?」と言う方もおいでかと思います。以前からよく知られている、ボララス・ウロフタルモイデス(Boraras urophthalmoides)と確かに良く似ています。体のスポットも「!マーク」だし、どこが違うの??本来であれば、違いを楽しむ人シリーズに登場させるべき魚だったかもしれません。 この2種の一番の違いは、ブリジッタエは体色が燃えるような強烈な緋色なのに対して、ウロフタルモイデスはせいぜいみかん色どまりという点でしょうか。この違いは、ちょうど以前に紹介したラスボラ・エスペイとヘンゲリーの違いにそっくりです。 もう一つ、意外と知られていませんがブリジッタエの尾鰭の先端には、レッドチップが存在しますが、ウロフタルモイデスには存在しません。どちらも、小型で可愛らしい種類ですが艶やかと言う点ではブリジッタエの方が数段上を行くでしょう。 ボララス・ブリジッタエは生息地がボルネオのジャングルの中を流れる小川で、その水は茶色いブラックウォーター(なんて変な表現なんだ!)な事からもわかるように、弱酸性の軟水を好みます。ただ生かしておくだけならば塩素中和した水道水でも大丈夫ですが、この魚の魅力を最大限に引き出したいのであれば、ピートを使うか底砂にソイル系の物を使い、水質調整する事が要求されます。 水質以外は特に気を使う点もありませんが、サイズがサイズなだけに餌は口に入るサイズのものを用意してください。孵化したてのブラインシュリンプが用意できればベストです。 非常に温和な魚なので、他の魚に悪さをすることは考えられません。下手をすれば、ビーシュリンプにだって攻撃されかねないサイズですから(笑)。混泳も可能ですが、出来れば小型のオールガラス水槽でブリジッタエだけを飼育してやりたいものです。ちょうど、要求する水質が似通っているクリプトコリネを密植して、その中を泳がせたりしたらもう最高の眺めです! 本来であれば、ここでコーヒーカップを手にしてロッキングチェアを・・・となるところなんですが(笑)、さかなおやじの温室にウロフタルモイデスがいなかったため、写真が取れずにシリーズ化を断念しました。 でも、実際にさかなおやじの手にはコーヒーカップが握られています。珈琲狂とも言えるさかなおやじだけに、コーヒー豆は厳選しております。銘柄はもちろん、井の頭公園脇の知る人ぞ知る名店Mから取り寄せたマンデリン!馥郁たる香りがたまりませんっ。こんな至上のひと時にネスカフェは飲めんでしょう~(笑) 日本もサッカー勝利した事だし、あ~気分いい!!
2005/08/07
コメント(10)
先日、熱帯魚の生体を扱う問屋の友人と話していた時の事です。私としては、最近のプラティの入荷状況と言うか、ウィルス病?の近況などを聞こうと思ってプラティに話を振りました。「最近プラティってどうよ」「どうもこうもないよ、全然ダメ。数はやたら出て行くけどね・・・状態悪すぎだよ。ほとんど、ショップで殺してんじゃないの」「何てこと言ってんだろうね、この子はっ!すぐ死ぬ魚ならば売らなきゃいいだろうが」「そうもいかないんだよ。だって、注文の際にプラティいませんなんて言ったら、そのショップの人は別の問屋さんに仕入れ変えちゃうからな。プラティだけならまだしも、他の魚もよそで買われちゃうからさ・・・」なるほど、それなりに難しい問題もあるようですな。 と、その時友人が変なことを言い出しました。「おまえ、ミッキーマウスにいいミッキーと悪いミッキーがいるの知ってる?」「プラティのミッキーの事か?それなら状態の良し悪しだろうな」「ところが、そうじゃないんだよ。尾の付け根のミッキーマウスみたいな模様が、ちゃんとしてる奴がいいミッキー、くずれているのが悪いミッキーなんだってさ。」「アハハ、そりゃ確かにそうだね」「笑い事じゃないぞ、最近いいミッキーだけくださいっ、とか言うショップ結構あるんだぞ!くそ忙しい時に限って、そういう注文あるんだよ。」 確かに、問屋の友人の言う事もショップの方の言う事も両方一理ありますね。問屋にしてみれば、お金の高低で魚の扱いを変える訳ではないでしょうが、プラティの原価を考えれば、数百匹収容してあるミッキーから「いいミッキー」だけ選び出す作業は非常に大変でしょうし、ショップからしてみれば少しでも「いいミッキー」欲しいでしょうしね。 そういう観点から見れば、冒頭の写真が「いいミッキー」、下の写真が「悪いミッキー」なんでしょう(苦笑)。皆さんはどう思われます?さかなおやじの建前としてみれば、問屋の言い分が正しいと思いますが、自分がいざ購入するならば「いいミッキー」買っちゃう気がするな(笑) ところで、今日の写真のミッキーはハイフィンタイプで、背ビレが大きく伸びているのが特徴です。ノーマルタイプよりより一層華やかな感じがして、これからプラティ購入しようと言う人にはお奨めです。でも、ノーマールタイプ以上にまともな状態の個体入手するの難しいんだよなぁ~。
2005/08/06
コメント(16)
今から30年位前、まださかなおやじが紅顔(今じゃすっかり厚顔です、トホホ・・・)の美少年だった頃テトラ社はアクアリウムダイジェスト(AD)と言う、B6版位の小冊子を季刊で発行していました。当時は、今のように巷に熱帯魚情報などほとんどなく飼育方法なども手探りで行くしかありませんでした。そんな中でADは、世界中の珍しい魚や水草の情報が載っていて、我々少年アクアリストにとってはバイブル的存在だったのです。実物が、日本未入荷の魚や水草を見ながら、いつかは自分たちもこんな魚飼ってみたいと、夢を膨らませる毎日でした。 この季刊誌の影響がどれくらいすごいかというと、「30代後半から40台半ばくらいの、雑誌や書籍などで活躍している著者やカメラマンはほぼ例外なく、この雑誌の信奉者である」事からも容易に想像できます。そこで紹介された数々の魅力的な魚達の中で、さかなおやじ(当時はさかなボーイだったんですよ!)が、一生の内に一度でいいから飼育してみたいと思った魚が今日紹介する、ラスボラ・アクセルロディと西アフリカ産の魅力的な小型コイ科魚類のバルブス・ヤエでした。 バルブス・ヤエの方は私が20代の頃に我が国にも輸入されてくるようになりましたが、アクセルロディの方は中々輸入されないので痺れを切らしたさかなおやじは行きましたな、その生息地ボルネオ島まで・・・結局、その採集旅行ではアクセルロディ見つからなかったんですけどね(苦笑) ラスボラ・アクセルロディ(Sundadanio axelrodi)は、今ではラスボラ属ではなくスンダダニオ属に分類されるようになりましたが、体長2~3cmの小型ラスボラ(広義の意味で)です。写真では、彼らの魅力が最大限に引き出されていないのが残念ですが、カージナルテトラを思わせるような鮮やかな色彩の小型美魚です。日本に輸入されてくるのには2タイプいます。写真のものがブルータイプ。他に、全身がメタリックグリーンにきらめくグリーンタイプも存在します。色彩的には、このブルータイプの方がやや優位と言ったところでしょうか。 小型で性格も温和、餌もフレークフードをえり好みする事無く食べてくれます。と、ここまでは順調なのですが水質には少々うるさいようです。水中の亜硝酸濃度つまりはフィルターが上手く機能していないような水槽では、上手く飼うどころか生かしておくのさえ苦労します。もっとも、生息地の水質は弱酸性の軟水なのですが、飼育する際にPHは中性付近でも問題ないようです。したがって、この魚をきちんと飼育したいのであれば、高機能のフィルターを設置するか週1回程度の部分水換えをサボる事は出来ません。 ところで、なぜ冒頭にADの話を持ってきたかというと・・・最近のメーカーの努力不足に少々腹が立っているからです。どのメーカーも商談などで話をすると最近のアクアホビーの低迷を嘆きます。しかし、さかなおやじにしてみれば「それなら、良質のアクアリストを育成するための何らかの活動してるのかよっ」と言いたくなります。雑誌も同罪で、新着魚の紹介だとかそんなのばっかり。それよりも、一般的な魚をきちんと飼育するためにはどうすればよいのか、ちゃんと記事にしろよな。いかに、最近メーカーが弛んでいるかは、ホームページ見ればわかりますよね。自社の商品のQ&Aはあっても、観賞魚や水草の飼育相談みたいなコーナー持ってるメーカーなんてついぞお目にかかったことがありません。 「最近の子どもたちは、ゲームやパソコンに興味持っちゃうから、生き物の方には振り向いてくれない・・・」とか世迷言抜かす前に、やる事やって欲しいものです。他社でちょっとヒットした商品のサルマネ商品だす暇あったら、世の子ども達に「魚って、自然ってこんなに素晴しいんだよ!」と思わせるような企画やイベントやって欲しいものです。30年前にテトラ社のADをみて憧れた世代が、現在のアクア業界の主力になったように・・・ 毎日のようにメーカーとの商談の中で、アクアホビーの低迷に関する愚痴を聞かされ、かなりウンザリしているさかなおやじでした。
2005/08/04
コメント(12)
今日のアップは、連日の猛暑にふさわしく炎のカラシン、フレームテトラ(Hyphessobrycon flammeus)です。学名のflammeusからして炎のようなと言う意味ですから・・・オスの体の後半部分の透明感のあるピュアレッドの鮮やかさは、熱帯魚の中でも有数の美しさで、まさに「燃えさかる炎」のよう。後方の個体は地味~なメス(笑)。オスは、こんな姿でまるでシジミチョウか何かのようにメスの周りをヒラッヒラッと泳ぎ回り、そりゃ可愛いもんです。 フレームテトラはブラジルの南東部に棲息する、体長2cm前後の可愛らしい小型カラシンで、性格は温和でしかも丈夫。餌だって何でも食べちゃいます。東南アジアでの養殖も盛んなのでショップでも定番的なポピュラーな魚です。 えっ?「こんな魚見たことない」ですって??そんな方は、下の写真の魚ならば見たことあります?実は、これが東南アジアブリードのフレームテトラの成れの果てです(涙)。先日のブラックネオンのようにブリード個体でも体色が色褪せない魚も多いのですが、フレームテトラはその逆で「養殖すると、ガクンとレベルダウンする魚」の代表格なのです。他にも、グリーンファイアーテトラなどが同類と言えるでしょう。 炎の様に赤く染まったフレームテトラはさかなおやじも大好きな魚の一つなのですが、下の写真のような個体など飼う気がおきません。って言いながら今回の撮影のために購入しちゃいました(苦笑)。 だから、今日のフレームテトラに関しては無条件に皆さんにお奨めする訳にもいかず、「現地採集個体であれば、ぜひお奨め!」どまりですね。残念ながら、東南アジアブリードの個体は、どんなに手塩に掛けても冒頭の魚のようにはなりません。あしからず・・・ フレームテトラには最近になって、一つ面白い品種が登場しました。下の写真のゴールデンフレームテトラがそれなんです。体の特に頭の周辺が金色にベカベカと輝くのが特徴です。と言えば、、皆さんの中には「ああっ、体表にバクテリアが寄生してる訳ね」と考える方もおいででしょう。でも、どうやらこの魚の金ピカはバクテリアではないようなのです。以前光メダカの項で解説した、虹彩細胞の色素異常による変異と言われています。同じようなことが言われている物に、ゴールデンサーペがいます。いずれにしても、確認するにはゴールデンフレームテトラ繁殖させてみればいいじゃん!という事で早速繁殖水槽をセットしました。以前お話したように「バクテリアの寄生による金ピカは子どもの代に伝わらない」ため、子どもも金ピカになればバクテリアが原因ではない事の証明になる訳です。 ちなみに、フレームテトラって数ある小型カラシンの中でも最も繁殖が容易な種類の一つです。数日前に紹介した「アカヒレ用産卵水槽セット」をそのまま流用して使えますので、皆さんも機会があればぜひチャレンジを・・・そう言えば、まったく冴えない東南アジアブリードのフレームテトラの子供を採ってきちんと育てると綺麗な色に戻るのか否か、わたしは確認しておりません。どなたか奇特な方、試してみません?(笑)
2005/08/03
コメント(21)
先程の出題の答えは、ハニードワーフグーラミィ(Colisa sota)でした~♪正解した方は、マニア度かなり高めですね(笑)「こんな魚知らないぞっ」って言う人もゴールデンハニードワーフGなら見たことあるのでは?ハニードワーフの改良品種です。 ハニードワーフグーラミィは、紅茶で有名なインドのアッサム地方の魚で別名「チュナグーラミィ」とも呼ばれます。なんでチュナかというと、この魚の昔の学名がコリサ・チュナ(Colisa chuna)だったから。でも、今はコリサ・ソタ(Colisa sota)になってます。何でこんな厄介な事が起きたかというと、この魚のオスをある学者がチュナ、別の学者がメスをソタとして新種記載したから。一応、学名の命名規約によって先に名前を付けた者に権利があるのでメスに付けられたソタの方が正しい学名として認められたと言う訳です。 体長は3cm前後と、同属のドワーフグーラミィよりも一回り小さくて可愛らしい魚だと思います。性質も温和で飼いやすいからもっと人気が出ても良さそうなものですが、なぜか人気・知名度ともにさっぱりです(涙)その理由は「飼い込まないと綺麗にならない魚」だからです。下の写真が、ショップなどで見かける時のハニードワーフGです。どうです、この色彩の魚を皆さん買いますか?? でも、何かの間違いで入手して自分のところでじっくり飼い込むと・・・まもなく冒頭の写真のような色彩に大変身です。この色彩見れば、何ゆえハニーなのかよく判るというもので、まさに蜂蜜色です。また、あごからお腹にかけて藍色に染まるのも特徴の一つと言えるでしょう。ああっそうそう、ちなみに色彩がグレードアップするのはオスだけです。メスは、どんなに手塩に掛けても地味~なままですから御注意ください。 この魚、と言うより改良種のゴールデンハニーは水槽内の嫌われものヒドラやヒルを食べてくれるので有名で、観賞用というよりは水槽の悪者退治に飼育している人も多いかもしれません。もっとも、彼らがことさら食い意地が張っているとか言う事ではないようで、どんなにお腹がすいてもフレークフードなど口にしない個体もいます。書籍や雑誌などで彼らを悪食と紹介してあるのを見かけることがありますが、とんでもない!彼らは「グルメなだけ」なのです。「ヒドラを咥える時に口の周りがひりひりするのがたまらん」とか「ヒルのヌメッとしたのど越しが・・・クゥ~」とか言っているのかもしれません(笑) そして、上の写真が改良品種のゴールデンハニードワーフGです。おそらくは原種の、メラニン色素が欠乏する色彩変異を固定した品種なのでしょう。最近では、体の後半部分が妙に鮮やかな赤に染まった個体を良く見かけます。写真の魚もそうですが、これは改良と言うよりは餌か何かで色揚げを施しているのだと思います。 もちろん個人の好みの問題ですが、さかなおやじとしては原種ハニードワーフGの暖かみのある色彩の方が好みです。ただ、ゴールデンハニーのほうが確実に勝っていると思われる点が一つあります。それは、メスも美しい事。せっかく買ったハニードワーフGが全部メスだったら・・・飼い込んだ後じゃないと判別しにくいだけにショック馬鹿デカですな。
2005/08/02
コメント(24)
あ~あ、今日も退屈な一日でした。やっと、仕事も終わったのでこれから帰路につきます。その前に、今日のブログ更新の前振りしとこうかな(笑)。写真の魚、何だかわかります~ぅ?すぐに判った人は結構マニアですな。 あっ、これって褒め言葉じゃないですよ。人生の正道を踏み外しつつあるって事ですから(笑)
2005/08/02
コメント(10)
今日のアップはブラックネオン(Hyphessobrycon herbertaxelrodi)です。ブラジルに棲息する、体長3cm程度の小型カラシンで、ほとんどどこのショップにも置いてある「定番中の定番商品」の一つです。実は、このブラックネオンはさかなおやじが一番好きな魚の一つなのです。魚を飼育し始めて早30数年、この間ブラックネオンがさかなおやじの水槽から姿を消した事は一度としてありません。 どこが好きかと聞かれても説明できないんですが、シックで飽きの来ない美しさが一番の要因なのでしょう。ブラックボディに走る純白のラインと、真っ赤に輝く眼は他のどんな派手な魚と一緒に飼育しても、強烈にその存在をアピールします。人気魚だけあって、東南アジアでの養殖も盛んで現在我々が入手できるほとんどすべての個体は、東南アジアブリードのもの。それでも、養殖物にありがちな体色の色褪せもまったく感じられないのも素晴しいところ。 とにかく丈夫で、温和なため他の魚とのコミュニティタンクに最適です。餌も、フレークフードを好んで食べるので生き餌を与える必要はありません。野生採集個体は弱酸性の軟水を好むようですが、東南アジアブリードの個体であれば、ほとんどどんな水質でもOKです。 ノーマルタイプの他に、最近ではアルビノも見かけます。しかし、体のピュアブラックあってのブラックネオンですから、個人的には真っ白なブラックネオンを美しいとは思いません。また、ごく稀にゴールデンタイプを見かけることがあります。これは、以前のブログで紹介したゴールデンテトラと同じく、体表にバクテリアが寄生する事によっておきるもので、当然ゴールデンタイプはすべて現地採集個体のはずです。 前述のように、温和なため混泳させても大丈夫なのですが、出来ればブラックネオンだけで水草を繁茂させた水槽の中を泳ぎまわらせて欲しいな・・・と、思い入れのある魚だけに強く願うさかなおやじなのでした。でも、水槽が無制限にある訳でもないから、単独種飼育は難しいんだろうな・・・ それと2枚目の写真の左下に写っているレッドラム(巻貝)、今回取った写真のほとんどすべてに顔を出していてムカツク事この上なし(笑)。よって、白州でのお裁きの結果、「その罪許しがたし、よって市中引き回しの上獄門」を申し付けました(笑)。つまり、撮影後にピンセットで取り出して「アベニーパファー送り」にしてやりました。
2005/08/01
コメント(10)
今日はプラティについて書こうと思います。写真の魚はミッキーマウスプラティと呼ばれるプラティの一品種です。何でミッキーかって?尾ビレ付け根の模様をご覧いただければ、答えはお判りだと思いますよ(笑) 本来、プラティはソードテールと並び丈夫で初心者向けの魚とされてきました。実際、さかなおやじが幼少の頃のプラティは頑丈で「ゾウが踏んでも壊れないアーム筆入れ」のような魚でした。また、グッピーと同じ卵胎生メダカの仲間なので、飼育水槽でも水草の茂みなど産み出された稚魚の隠れ家さえあればバンバン殖えました。 ところが、最近他の方のブログを拝見していてもわかるのですが「プラティが死んじゃった!」「ミッキーマウスが上手く飼えない」などという声が巷に広がっています。最近のアクアリストの飼育技術が低下したのでしょうか?とんでもありません。観賞魚を取り巻く環境は、飼育用品の向上や正しい飼育方法の確立などで、20年前とは格段の進歩を遂げているのです。それならば何故?? 実は、最近のプラティの多くはショップの段階ですでに病気に罹っているのです。ショップの段階と言うよりは、それ以前からなのですが・・・。原因ははっきりとは解明されていないのですが、ウィルス性の病気ではないかといわれています。数年前から輸入グッピーに「グッピーエイズ」と言う原因不明の病気がはやり、輸入されてくるグッピーの大部分が死亡するという事がありましたが、おそらくは同じ卵胎生メダカのプラティにもこの病気が蔓延しているのでしょう。 症状としては以下のようなものがあげられます。・各ヒレを心持すぼめて力なく水面付近を漂う。・体の表面になんとなく白い幕がかかっている様に見える。・本来はぷっくらとした体形のはずが、腹部を中心に痩せている。確実な治療方法は、今のところわかっていません。菌の種類は違うのでしょうが、我が国のコイ養殖業者に致命的なダメージを与えた「コイヘルペス」と似たような症状です。したがって、運悪くこの病気に羅病したプラティを購入してしまったら・・・「お気の毒様でした」としか言いようがないのが現状です。 我々が出来る対策としては・ショップに入荷したてのプラティは購入しない。・同一水槽内に、少しでも怪しい個体がいたらその水槽のプラティは購入しない。・家の水槽に放つ前に、規定量より薄めのエルバージュや塩水で薬浴する。あたりでしょうか。また、健康そうに見える魚でも外部から購入してきたプラティを、もとからいる自分の家のプラティの水槽に入れない事も大切です。本来は丈夫で美しく、そして安価な初心者からベテランまで楽しめる魚であったプラティは、いまや「飼育難魚」になりつつあります。 でも、一番気に入らないのは「プラティの状態が悪い」と知りつつ、流通させる問屋やショップの存在です。彼らは「商売だから・・・」と弁解するかもしれませんが、「おだまりっ、そんな魚売りつけてユーザーが熱帯魚って飼育難しいと思い込んで、魚飼育やめちゃったらどうすんだよ!!」。なんだか、目先の利益にとらわれて、自分で自分の首絞めてる気がしますね(苦笑) 今日のブログ書く前は「ミッキーマウス頑張れ!」って言うつもりだったけど、本当に頑張らなくてはいけないのは、「私も含めた業界人」だったようですね。ちなみに、「私、プラティなんて飼ってないから関係ないもん!」とお考えのそこの君!実は、最近外国から輸入される金魚にコイヘルペスの疑いが出ていて、いま輸入制限(事実上の禁止か?)の法案が審議されてるみたいですよ。そうなれば、ピンポンパールとか丹頂とかあの手の金魚はすべて市場から姿を消すはず・・・。工藤静香じゃないけど「軽くヤバイっ!」
2005/08/01
コメント(31)
昨日大量に購入したエアプランツの山を見て、子供たちも少々呆れ顔です。「パパ、本当にちゃんと面倒見切れるの?」などと子供に言われちゃあ、お父さんも反省です。部屋の入り口付近に大きく今後の標語を墨書して張り出しました(笑)「欲しがりません!飼うまでは」 つまり、一つの魚をきちんと飼いこなすまでは次の魚に手を出さないって意味ですな。それにしても、いつまで守れるものか・・・ 長々と続けてきた「コッピー?それともアカヒレ?」シリーズも今回が最終回です。せっかく、アカヒレの色んなバージョン紹介してきたんだから最後に繁殖やらないと・・・。という事で、今日は「アカヒレを殖やそう!」と言うテーマです。繁殖に使うペアの選別方法に関しては、前回までの記事を参照してください。体色の鮮やかなオスと抱卵でお腹がパンパンになったメスが確保できたら、レッツゴー! 上の写真が今回用意した繁殖用水槽です。サイズは15cm角のキューブ水槽を使ってます。ただ、プラケースでもバケツや洗面所のタライでも何でも大丈夫なので、辺りを見回して適当な容器をゲットしちゃってください。ただし、御家族が日常で使っているような容器を使ってしまって、万が一トラブルなどが生じた場合、自己責任で解決して下さい(笑) 飼育水は、塩素中和した水道水で大丈夫です。フィルターやエアレーションも要りません。この時期ならば保温も必要ないでしょう。水槽の中に写っているのはアカヒレが産卵するための産卵床となる毛糸の束です。もちろん、ウィローモスとかで十分なのですが、雑菌の侵入を防ぐと言う観点から見ると熱湯消毒可能な毛糸の束の方が優れているかもしれません。 水槽をセットして翌日には、ペアか2ペアを産卵水槽に導入します。この時、いきなり水槽に放り込むのではなく、購入してきた時同様「水合せ」をきちんとしてあげてください。いくら丈夫なアカヒレでも、いきなりボンッですぐに繁殖しろって言ったって・・・その日から、いつもと同じように親のアカヒレを飼育します。 そして、夜消灯後に懐中電灯などで、水底を観察してみてください。ちなみに、この作業は傍から見るとかなり怪しい(笑)ので、極力御家族に見つからないよう行ってください。うまく行けばメダカの卵より一回り小さく透明な卵が転がっているのが見つかると思います。他の魚では、水質やペアを水槽に導入するタイミングなどに気を配らないと中々繁殖行動してくれないのですが、その点アカヒレは見事です(笑)。この魚、健康なペアが同じ水槽にいて、繁殖行動しないなどという事はまずありえません。ここまで来ると、ある種の清々しさまで感じるほどです(感じないって!)。 卵が見つかっても、その後2~3日はそ知らぬふりでそのまま親アカヒレを飼育し続けます。アカヒレは一日で産卵を終了するのではなく数日にわたってだらだらと産卵する傾向があるので、少しでも多くの卵が欲しければじっと我慢の子です。そして、最初に卵を見つけてから3日後くらいに親魚を水槽から取り出します。 それからじっと待つ事3~4日、うまく行けば上の写真のような小さな稚魚が泳ぎだすはずです。アカヒレは水温にもよりますが、この時期ならば産卵後2日程度で孵化しガラス面などにへばりついています。この時期に、水槽内にウィローモスや浮草を入れておくと水質の浄化並びに餌となる微生物の発生に効果的です。 その後4~5日もすると自分で泳ぎ始め餌を探すようになります。写真の稚魚は中層を泳いでいますが、これは撮影用のライトを上に設置したためで、本来は水面直下をピロピロと泳ぎ回ります。この時期の稚魚は非常に小さいので、初めから孵化したてのブラインシュリンプを食べる事が出来ません。しかし、一度の繁殖で20~50尾位の稚魚が得られるはずなので、この数であれば水槽内に自然発生した微生物で、この厄介な時期を乗り切れると思われます。もちろん、以前のブログで紹介した「ドブより臭いインフゾリア」湧かしてる人は、これを使えばパーフェクトです。 餌を食べ始めた稚魚は1週間後くらいからは、市販のフレークフードを細かくすりつぶしたものなどを食べるようになり、グングンと成長速度を速めていきます。生後45日~2ヶ月くらいの稚魚は体側部のホワイトラインが、メタリックブルーの輝きを持つので、まるでネオンテトラの稚魚のように見えることもあります。その後残念な事に、この美しいブルーの輝きは薄れて行ってしまいますが、生後3ヶ月もすれば写真のような若魚(写真の魚はロングフィンアカヒレ)に成長してくれる事でしょう。 ある意味メダカよりも殖やし易い観賞魚「アカヒレ」。自宅の水槽に泳いでいるのなら、保温のいらないこの時期にぜひチャレンジしてみてください!これからは、目に付く魚をすべて購入し飼い殺しなんてのははやりませんゾ。しっかり自分のところで子孫殖やしてやらなくちゃね。 さぁ、皆さんも今月の標語を御一緒にどうぞっ、サンハイッ「欲しがりません買うまでは!」 あっ、間違えた・・・(爆笑)
2005/07/30
コメント(24)
今日は昨日に続き「違いを楽しむ人シリーズ」にしようと決めていたのです。仕事から戻って、リンクさせていただいている皆さんのブログを拝見して・・・・「ん?なんだかピグミーグーラミィの記事が多いような気がする・・・」時流に敏感なさかなおやじは今日のブログをピグミーGにしようと決めました。そして、ピグミーの写真はまだ撮影してなかったので、早速撮影する事に・・・「エーと、ピグミーGは確かこの水槽にっと。よし、見つけたぞ。あれっ?なんだかヒレがボロボロじゃん。」そうなのです。水槽内のピグミーGすべてがヒレがボロボロ(涙)。「なんでだ~?」とその時、岩陰から黒いものが1尾のピグミーGに襲い掛かりました!!「うわぁっ、淡水ギンポじゃん」そうなのでした。なんと以前ブログで紹介した「覇気の無い拒食症の疑いのある淡水ギンポ君」が猛然とピグミーGに攻撃しかけたのでした。 見た目や泳ぎ方はナヨナヨで、ホモっぽい淡水ギンポですが結構「骨っぽい」所もあったようです。早速別離させてやりました。しか~し!これではピグミーGの写真がぁ~。仕方ないので、違いを楽しむはずのもう一方の「クローキングG」に登場してもらいましょう(笑) クローキング・グーラミィ(Trichopsis vittatus)は「元祖鳴きグーラミィ」として名前だけは有名なのですが、中々実物にお目にかかることはありません。タイからインドネシアにかけて広く生息し、現地では非常に数の多いグーラミィなのになんでレアなの?? 答えは簡単です。見た目が悪いから(苦笑)。小さいながらも華麗なピグミーG(Trichopsis pumilus)に較べて、写真を見ればお判りのようにかなり地味~なお方ですから・・・。それでも、分布が広いだけあって様々な地域変異が知られていて、マレーシアのクアンタン郊外でさかなおやじが採集したものなどは、全身がエメラルドグリーンでかなり綺麗でしたけどね。 ちなみに、トリコプシス属にはもう一種スリーストライプ・クローキングG(Trichopsis schalleri)と言う魚がいます。こちらはサイズ的には前述の2種の中間位ですが、色彩的には一番鮮やかです。現地ではあまり生息数が多くないのでこの種類だけで輸入されてくる事はありません。 どうしても入手したい方は、ピグミーGの販売水槽をショップでジイ~っと観察してください。体に途切れがちの2本線が走っていたらピグミーG、意外とくっきりとした3本線だったらスリーストライプです。ピグミーGの中にたまに混じってますから、お暇な方は探してみてはいかがでしょう(笑)。丁寧に飼育した時の綺麗さはさかなおやじが保証しますよ!ピグミーGの倍、クローキングに至っては万馬券並の倍率で美しさがアップしてますから。 でも、見た目は悪くてもクローキングGにも取り得はあります。それは「鳴き声がでかい事・・・」(これって取り得か?)。体長が5cmオーバーとピグミーGに較べて一回り以上ビッグなので、その分声量もあるのでしょう(笑)ちょうど3大テノールで「デブで見てくれは一番悪いが、声量は随一のパバロッティ」みたいなものでしょうか。アハハ・・・ いずれにしても、これでもう3種の「鳴きグーラミィ」の区別付きますよね。一番小さくて体に2本褐色線がピグミーG、3本線ならスリーストライプ、図体でかくて茶褐色ならクローキングGです。さぁ!自分の家でどれかの魚飼っている人は水槽前にロッキングチェア用意して片手にコーヒーカップもってください!残念ながら飼育していない人はこのブログの冒頭の写真を前に座ってください(笑)そして、遠い目してぇ~。たそがれた表情作ってぇ~ ハイそれではミュージックスタート!!「ダバダァ~~・・・反体制派サラリーマン さかなおやじ40歳 違いを楽しむ人の・・・」ちなみに、職業・氏名・年齢などはご自身のものをお使いください。それと、せっかく「魚が鳴く」のですからナレーションやBGMは音量を落としてお楽しみくださいね(笑)
2005/07/29
コメント(14)
「ダバダァ~ダダダバダァ~ダァバダァ~ダバダァ~ダバダァ~ダァ~」と言うメロディともに渋めのナレーションで「狂言師 野村万作 違いが判る男のネスカフェゴールドブレンド」と流れる御存知ネスカフェゴールドブレンドのCMは御存知でしょうか?って書いたところでチョット心配になって、ネスカフェの公式サイト(そんなのあったんですね)に飛んで見てみました。ナナント!「違いのわかる男シリーズ」は1988年にとっくに終了して2代目の「上質を知る人シリーズ」を経て、今は「違いを楽しむ人シリーズ」なんだそうです。うっ、時代に取り残されるにも程があったようです(苦笑) 気を取り直して、写真の2匹の魚わかりますかぁ~?「ラスボラ ヘテロモルファじゃん」と答えた人・・・ブー 不正解です。「ラスボラ エスペイだっけな」と答えた人・・・ブブー 残念でした。中には「へへんっ、俺は魚に詳しいんだぜっ。こりゃこの魚がラスボラ属からトリゴノスティグマ属に変わったって話だろ。だから正解はトリゴノスティグマ エスペイ!!」と得意げに答える人もいるかも・・・ブブブー 残念でした~(笑) 上の写真の魚はラスボラ・エスペイ(Trigonostigma espei)です。確かに最近になってラスボラ属から別属に分類されるようになりました。でも、おそらくアクアホビーの世界では今後もずっとラスボラだと思います。別に学者じゃないんだからそれでいいと思うし・・・ タイからマレーシア、インドネシアにかけて広く分布する体長3cm前後の小型ラスボラです。このグループでもっともポピュラーなバチ魚(ラスボラ・ヘテロモルファ)に似てますが、体色が鮮やかなオレンジなのと、ボディのバチ模様がゴルフクラブ型なので区別できると思います。 ところで、バチ魚ってあんまりなネーミングだと思いませんか?要するにボディの黒い模様が三味線のバチに似ているから付けられたらしいのですが、最近の若い人達に「三味線のバチ」って通用するんだろうか???トリゴノスティグマって言わなくていいから、せめてラスボラ・ヘテロモルファって呼んで欲しいものです(苦笑) でもって、今度の写真がラスボラ・ヘンゲリィ(Trigonostigma hengerii)です。えっ、エスペイと同じじゃないかって?よ~く2枚の写真を見比べてください。エスペイの方がバチ模様(だからやめろって)の周り全体がオレンジ色に染まっているのに対して、ヘンゲリィの方はバチ模様の前方と上の方だけが染まってるでしょ?オレンジ色の範囲も狭いし。このヘンゲリィの方はインドネシアに生息するんですが2種が同じ場所で生活している事は無いようです。 どちらにしても、小型で飼い易く性格も温和なのですがキレイ度でいったら断然エスペイがお奨めです。ショップで見かけた時はその辺に注意して購入すると後々後悔しなくて済むと思いますよ。それと、ちょっとした違い知ってると何か優越感に浸れるしぃ~(笑) いずれにせよ、これでもう冒頭の2匹の魚の区別付きますよね。左がエスペイで右がヘンゲリィです。さぁ!自分の家でどちらかの魚飼っている人は水槽前にロッキングチェア用意して片手にコーヒーカップもってください!残念ながら飼育していない人はこのブログの冒頭の写真を前に座ってください(笑)そして、遠い目してぇ~、たそがれた表情作ってぇ~。 ハイッ!それではミュージックスタート!!「ダバダァ~~・・・反体制派サラリーマン さかなおやじ40歳 違いを楽しむ人の・・・」ちなみに、職業・氏名・年齢などはご自身のものをお使いください。また、特に女性の方は年齢は実際の年齢からMaxで20歳までサバ呼んでも結構です(笑)
2005/07/27
コメント(6)
昨日の関東地方の地震は、久々の震度5でした。さかなおやじの家は、鉄骨なのでチョットやそっとの地震ではビクともしないはず。 この家建てる時に、いくつかの住宅メーカーを訪ねたのですが、温室の水量と蔵書の合計重量を聞くと、どこもしり込みして仕事を受けてくれません。唯一、お任せ下さい!と胸を張ったのがTOYOTAホーム。「何しろ、わが社は鉄骨使ってますから、少々の重量は何でもありませんよ。それに、地震にも強いのです!関東大震災クラスの地震でも絶対に壊れません」といやに強気な営業主任に押し切られてここに住宅建設を頼む事に・・・。 いざ、設計の段階になると「チョツトここに出窓付けたいんだけど」「ああ、そこにはちょうど鉄骨が通っているので窓開けられません」「天井裏に部屋を造りたいのだが・・・」「ああ、そこには鉄骨の梁があるので無理です」など出来ない事のオンパレード。そして、このようなやり取りの後必ずTOYOTAの人が言う決まり文句は「わが社は耐震構造には地震がありますから」 結局、わざわざ注文住宅にしたにもかかわらず、完成したのはただの箱型の家。妻などは、これならコンテナでも買ってきて設置したのと変わりないじゃない」と文句たらたらでした(苦笑)。そんな耐震構造を考慮した「ただの箱型住宅」なだけに、昨日の地震でも家族の誰一人としてあわてるものはおりません。ある意味立派な人達です(笑)。ただ一人あわてていたのがさかなおやじ。何しろ、熱帯魚温室の水がこぼれる事は必定なので大揺れの中温室にすっ飛んでいきました。 案の定と言うか、温室内は完全に室内プール状態!下の子供などは「ワーイ、プールだプールだ!」と隣ではしゃぎまわって、さかなおやじの「ドラゴン怒りの鉄拳」喰らってました(笑)。その後、夜間もずっと温室の水を掻い出す作業してましたので、ヘトヘトです。ただ、幸いな事に水槽の破損などは一切ありませんでした。 やっと、片付けも終了してコーヒータイムのさかなおやじに、妻が一言「外に置いた水槽は大丈夫なの?」。まったくいやな方です(苦笑)。あわてて裏庭にすっ飛んでいったさかなおやじの目にしたものは・・・。水位が半分くらいになっている、タライやバケツ、水槽の数々でした。その中に収容されていたのは、主にブライン食べられない微細な稚魚達です。例えば、以前紹介したアジアンランプアイ(Oryzias javanicus)などは、室内水槽で産卵させた卵を次々と屋外のタライに移してありました。 こいつらはメダカの仲間だけあって、稚魚達は水面直下を泳ぐ習性があります。そこに震度5の大揺れが来たら・・・。大多数の稚魚達は、外に投げ出されて☆におなりになりました。他にも、ハニードワーフG・クラウンキリー・ランプアイ(マクロフタルムス種)・ロングフィンアカヒレなどなど稚魚達の被害は結構甚大です(涙) ところが、親の魚達は至って元気なものでアジアンランプアイに至っては、上の写真の如く早速産卵始めてます(笑)。うーん、これも一種の復興作業なのでしょうか?この立ち直りの速さはやはり飼い主に似てしまったのでしょうかね。少なくとも、家族はそのように申しておりました。
2005/07/24
コメント(15)
今日は久々にベタの稚魚の画像をアップします。写真の稚魚達が産まれたのが6月26日で、写真撮影したのが7月20日だから、孵化後24日目の稚魚達と言う事になります。一応、ブログでも紹介したソリッドレッドSTのショーベタのペアから採った子供達なので、みなさん白っぽい体色です。 以前のブログで紹介した様に、さかなおやじの所では一つの水槽に2ペア分の卵を集めちゃいますので、今あるベタ稚魚育成用水槽(36cm水槽×12本)はすべて写真のようにベタ稚魚でワラワラです(笑)。おそらく、一つの水槽あたり300尾以上の稚魚が収容されているはずで、たとえフィルター(スドーのブリーディングフィルターM)を稼動させていたとしても、毎週1/2程度の水換えはサボれません。もっとも、この頃になると稚魚達も丈夫なので塩素中和した水道水でダバダバ水交換しても大丈夫です。 この時期の稚魚達にはまだ孵化したてのブラインシュリンプしか与えていませんが、生後45日位からはブラインシュリンプと併用して自家製ベタ用ハンバーグを使います。これは、ビーフハート・淡水エビの剥き身・ビール酵母などを適量混ぜ合わせてミンチし冷蔵しておくもので、稚魚達に与える直前に、おろし金で凍ったままのハンバーグをすりおろして与えます。 何故、このような事をするかと言えば「長期にわたってブラインのみを与え続けた稚魚は、ベリースライダー(水底を這い回るようにしか泳げない)になりやすい」と言われているからです。ブラインシュリンプには不飽和脂肪酸がほとんど含有されていないため、海水魚などではブラインの長期使用が奇形の発生率を高める事は確認されていますが、淡水魚であるベタではどうなのかはっきりとは判っていません。ただ、どちらにせよ長期間にわたって同じ餌だけを与え続ける事は、栄養の偏りを招く事だけは確かだと思います。 ハンバーグを食べ始めた稚魚の成長は驚くほど早く、生後3ヶ月ほどでオスは隔離飼育を始められます。この時点で、ハンバーグの使用はやめ冷凍アカムシ主体のメニューに切り替えます。そして、生後4~5ヶ月でコンテストレベルのヒレまで育て上げる事が可能です。 のはずなんですが「うーん、今回は成長が遅い!」。原因は判っているのです。仕事から帰ってくるのが結構遅くなったり、土日も出勤したりで稚魚達に十分な餌を与える事が出来ていないのです。本来であれば、朝夜2回与えるはずのブラインも、朝1回だけと言う事が頻繁です。このままだと、ベタ用ハンバーグ与えはじめるのは生後60日位からにずれ込みそうですな。 社長をはじめ、わが社の連中はこのブログ見るようになったんでしょうか?(笑)。もし見てるなら、もう少し私の所に持ち込む仕事の量減らして欲しいものです。本来の部署や担当すべき仕事にはお構いなく、会社で発生したイレギュラーな出来事(つまり、予期せぬトラブルですな)をすべてさかなおやじのところに持ち込むのはやめましょう。 確かに、外見上はトラブルバスターっぽい、タフな感じがするかもしれませんが、これで結構デリケートなんだぞ(笑)「ベタ稚魚の成長遅れてるのはすべて君たちのせいなんだよっ!」少しは反省しろよな。
2005/07/23
コメント(6)
今日のアップはグラスブラッドフィン(Prionobrama filigera)です。アマゾン河流域に生息する、体長4cm程度のテトラの仲間です。外見上は、尾ビレが透明感のある赤に染まる以外は、ほとんど透明といった感じの魚で、決して派手な魚ではないのですが水草の緑と良くマッチするカラーリングのせいでしょうか、ショップでは準レギュラークラスの扱いを受ける人気者です。 性質は温和で、飼育も容易です。大抵は水槽の中~上層付近を徘徊しています。ほとんどのテトラ(カラシン)同様、人工餌も大好きなので飼育に際して困るような事はほとんどありません。 準レギュラークラスだけあって、東南アジアでの養殖も盛んで、最近販売されている魚は、ほぼ100%養殖ものでしょう。当然、繁殖も容易でペアをウィローモスなどの茂みを作った産卵水槽に導入すれば、簡単に産卵してくれます。ちなみに、オスメスの区別は尻ビレの先端部分が白く長く伸長して、カギ状に湾曲していればオスです。体色はオスメスともにほとんど変わりありません。 ところで、グラスブラッドフィンの販売水槽を覗くと、普段は限りなく透明な体が真っ白になっている事があります。これは、改良品種や突然変異などではなく、体長の異常から生じるものです。原因はよく判っていないのですが、なぜか夏場の高水温時にだけ見られる症状のような気がします。従って、さかなおやじは「体の肉が生きながらにして煮えてしまった状態」と呼んでおります。 もっとも、科学的根拠はまったくと言ってよいほどありませんのであしからず・・・。ただ、水温を適温付近まで下げてやると、体の透明感が元に戻る事からあながち出鱈目とも言えないかもしれません。「ヒラメみたいな白身の魚も火を通せば真っ白になるじゃないですか」って、これが魚類学専攻した人間の発言だろうか・・・我ながら情けない。 同様の症状は、グローライトテトラにも良く見られます。いずれにせよ、決して魚の調子が良い訳ではない事が確かなので、ショップで「生煮え」のグラスブラッドフィンを購入してはなりません。また、すでに飼育している個体が白く濁ってきたら、可及的速やかに水温を下げてやらないと、死に至る事も珍しくありません。と言っても、急激に水温を低下させる事も魚にとっては大ダメージですから、その辺は程々にお願いいたします(笑)
2005/07/22
コメント(4)
今日も懲りずにアカヒレ情報です(笑)。今日のアップは、ベトナムアカヒレ(Tanichthys micagemmae)です。ずいぶん長い間、1属1種とされていたアカヒレ属のニューフェイスで、2001年に新種として記載されました。安直なネーミングからお判りのように、ベトナムに生息しています。体長は2cm強と、アカヒレよりも一回り小さく、数ある熱帯魚の中でも小型の部類に属すると思います。 外見は普通のアカヒレに良く似ていますが、体側にはくっきりとしたブラックラインが走っているので、一度見分け方を憶えてしまえばその後は迷う事は無いでしょう。ちなみに、下の写真が普通のアカヒレです。 飼育に関しては、さかなおやじも入手後あまり日がたっていないのではっきりとは言えませんが、やはりアカヒレ同様丈夫で飼い易いようです。餌も、人工餌を良く食べてくれますので、口に入るサイズであれば餌には特に気を使う必要はなさそうです。ただ、水温に関しては中国原産のアカヒレよりは南方に生息するので、アカヒレのように水温10℃でOK!とまでは行かないと思われます。 わが国に初めて輸入されてきた時は、アカヒレが20匹買える位の高値でしたが、最近ではずいぶん価格も落ち着いてきたようです。ちなみに、さかなおやじは1尾200円で購入しました。ベトナムアカヒレはそれなりに綺麗で可愛い魚ですが、アカヒレを凌駕するほどではなく、また適水温域がアカヒレよりも狭い事などから、今後アクアホビー界に定着できるかどうかは微妙ですな。 そのあたりを考えると、ベトナムアカヒレ入手できるのは今が最後かもしれませんよ(笑)。人と同じものを飼育するのでは今ひとつ満足できないそこのあなた!ベトナムアカヒレならば、アカヒレマニア(そんなの存在するのか?)の間で、チョットだけ鼻高々~。さあ、今度の土日は財布握り締めてショップめぐりだっ(笑)
2005/07/21
コメント(8)
今日のアップはインペリアルテトラ(Inpaichthys kerri)です。最近では、種小名から「ケリー」と呼ばれる事の方が多いかもしれません。ブラジルのマットグロッソに生息する体長3cm程の小型カラシンです。 丈夫で飼育が容易なのは他の小型カラシン同様ですが、飼育水の亜硝酸濃度が高いとすぐにエロモナス症になると言う弱い側面も持っています。餌は何でも良く食べますし、性質も温和で他の魚との協調性も申し分ありません。 ところで、どうしてこの魚がインペリアルテトラと呼ばれるか皆さんは御存知でしょうか?実は、この魚をはじめてわが国に持ち込んだのが現在の天皇・皇后両陛下(当時は皇太子殿下・妃殿下)だったからなのです。30年ほど前にブラジルで行われた「移民記念式典」にご出席なされた両殿下(当時)に対するブラジル政府の贈り物の一つがこの魚だったという訳です。 当時は、まだ新種として記載された直後だったこともあり、アクアホビー界には存在すら知られたいなかったこの魚を日本に持ち帰り、御所内の研究施設で繁殖を試み成功した子孫たちを、民間に分けて下さったと言う訳です。そんな事からインペリアル(皇室)テトラの名前がついたのでした。 そんな恐れ多くも気高い?テトラなのですが、さかなおやじとしてはできれば撮影を避けたかった魚の一つなのです。理由は「実物の美しさを写真で表現できない」魚の代表種だからです。 この魚の体は、斜め前方から光が当たった時に美しい藤色に輝くのです。ですから、朝日が差し込む窓辺などでこの魚を観賞すると(逆光ではダメですぞ)、ため息が出るほど美しいのです。しかし、デジカメ撮影の時に私は真上からライティングするため、魚が思うように光りません。それが事前に判っていた為に、出来ればパスしたかったのです。同様の魚はパールダニオ、ミクロラスボラ・ブルーネオンなどがいます。 ここで本日の格言を・・・「ケリーを見るなら、朝日の差し込む窓辺でどうぞ!」失礼いたしました(笑)でも、ショップ(当然真上からのライティング)でしかインペリアルテトラを見たことがない方は、ぜひとも上記のようなベストの環境で一度ご覧になってください。この魚に対する認識が一変する事請け合いです。
2005/07/20
コメント(12)
今日のアップはクラウンキリー(Pseudoepiplatys annulatus)です。クラウンキリーは西アフリカのシエラレオーネ周辺に分布する体長3cm前後の小型の卵生メダカですが、写真を見ていただければお判りのように、非常に美しくこれぞ「小型美魚の王道」とでも言えそうな魚です。ちなみに、クラウンとは王冠(Crown)の方ではなく道化師(Clown)の意味で、おそらくは体の黒白の縞模様や、ヒレの鮮やかな模様を道化師に見立てたのでしょう。 以前は結構レアな魚でしたが、最近では養殖も盛んで比較的手に入れやすい価格に落ち着いてきているのは喜ばしい事です。水質の悪化には敏感ですが、それ以外は意外と飼育しやすい魚で、餌も口に入るサイズならば人工餌も食べてくれます。また、イトミミズを長期間にわたって与え続けると、体色もぼやけ肥満した個体になってしまうので、イトミミズは与えない方が無難でしょう。性格は温和でサイズも小さいため、同居させる魚の選択には十分配慮してください。 この魚の魅力を最大限に引き出したいのであれば、水草を繁茂させた小型水槽にクラウンキリーだけ、もしくは底モノとしてオトシンやビーシュリンプと同居させて飼育するのが良いと思います。また、単独で飼育しても十分その美しさを堪能できる魚だと思います。 上の写真はクラウンキリーのオスです。オスは尾鰭がスペード状になっていて(写真では、ちょうど折れ曲がっていてスペードの先端部分が見えない)、しかも各ヒレには鮮やかな色彩があります。下の写真はメスの個体ですが、写真を見ていただければお判りのように、尾ビレや他のヒレが透明なのでオスメスは容易に判別できるはずです。ただ、若魚の内はオスも各ヒレが無色なので、ペアが欲しい時は十分に観察してください。なぜか、ショップで販売されている時はオスの比率が多いような気がします。別に、生産者が他でブリーディングされるのを防ぐためメスの放出をガードしているとは思えないので、単なる性比の偏りだと思われます。 1ペア以上のクラウンキリーを水草の繁茂した水槽で単独飼育していれば、繁殖も十分可能です。産卵はメダカに近いものがあって、水草の茂みなどにペアで卵を産み付けて行きます。産卵された卵は、水温にもよりますが10日から1週間くらいで孵化します。この魚、産卵までは簡単なのですがなにぶんサイズがサイズなため、稚魚の育成には苦労します。稚魚に与える最初の餌として孵化したてのブラインなんてとんでもないと言った大きさなのです。イメージとしては、人間の赤ん坊の目の前に仔ブタの丸焼きを丸々1頭ドーンと放り投げたようなものでしょうか(笑) しかし、この時期ならではの簡単な繁殖方法があるのです。それは、家の屋外で直射日光の当たらない(水温の上昇しない)場所に小型水槽やチョット大き目のバケツを設置し、その中でクラウンキリーのペアを飼育するのです。水面には稚魚の隠れ家として、ホテイアオイやボタンウキクサを浮かべておきます。1ペアか2ペアであれば、水もほとんど汚さないのでフィルターやエアレーションもなくても大丈夫です。水換えもシーズン中必要ないはずです。餌も成魚、稚魚ともに水槽内に自然発生したプランクトンやボウフラを「食べるので、いちいちあげなくても大丈夫!こんな状況で、秋風が吹き始めた頃設置した水槽の中をよ~く調べると・・・。結構稚魚がいるもんです。それでも、うまく行けば10~20尾くらいの稚魚は得る事が出来ます。 さかなおやじの所では、毎年この方式で夏から秋までに稚魚を得て、その稚魚を来年の夏の種親として・・・。と言うやり方で、ここ3年ほどクラウンキリーを維持しています。ほ~ら、この記事を読んでいるそこのあなたっ!今から屋外に水槽かバケツセットすれば、今年の冬頃には室内にセットされた美しい水草レイアウト水槽の中で道化師達の華麗なショーを存分に楽しむ事が出来ますゾ!
2005/07/19
コメント(13)
今日のアップはゴールデンアカヒレです。「日本アカヒレ擁護協会シリーズ」の第3弾という訳です。生き物の皮膚には色素胞と呼ばれる細胞が散在し、その中にある色素によって黒色素胞・黄色素胞・赤色素胞・白色素胞・虹色素胞の5つに分類されます。生物の体色は、これら5つの色素胞の配分によって決まっているわけです。例えて言えば、パレットの上にこれら5色の絵の具を混ぜ合わせて色々なカラーを作り出すようなものです。もっとも、実際にはすべての色素胞が一つの層に存在する訳ではなく、何層かに分かれていますのでイメージとしては絵の具を混ぜ合わせると言うよりは、何枚かの半透明のセロファンを重ねて色を作り出していると言う方が正しいかもしれません。 ゴールデンアカヒレはそのうち黒色素胞の中にある黒色素(メラニン)が欠乏している(もしくは少ない)突然変異を固定して作出した改良品種です。従って、アカヒレ本来の体色から黒いカラーを取り除いたオレンジや赤色が目立つ体色になっています。ゴールデンタイプは魚類の改良品種では決して珍しいものではなく、ヒメダカなども同様の原理です。 この体色の原理を利用すれば、あらゆるカラーバリエーションを作出出来そうな気がしますが、実際にはそれほど話は簡単ではないようです。例えば、エンゼルフィッシュやメダカには元々、赤色素胞が存在しないためどの様に改良しても本当の意味でのレッドエンゼルや真っ赤なメダカは作り出す事が出来ないとされています。アカヒレのカラーバリエーションとして今後作り出される可能性があるのは、アルビノ・ホワイト・ブルー(うっすらと青い程度)でしょうか? ゴールデンアカヒレと言っても、体色以外はノーマルタイプと同じであるため、飼育や繁殖に関してはまったく同様です。また、ゴールデンとノーマルタイプの掛け合わせもまったく問題なくできます。ただ、この掛けあわせで生まれてくる子供たちは汚れた感じのゴールデンと言った感じになってしまうので、できればゴールデン同士で子供を採る事をお奨めします。 ゴールデンアカヒレをノーマルタイプより美しいと見るか否かは人それぞれだと思いますが、ショップで見かけるゴールデンはまだ幼魚である事が多いので、本来の体色がここまで鮮やかだと御存じない方も多いのではないでしょうか。色素欠乏だの何だの、難しい話はさておきゴールデンアカヒレとノーマルタイプを水草レイアウト水槽に混泳させると、結構華やかな雰囲気を演出する事が出来ますよ。
2005/07/17
コメント(17)
今日のアップは最近ずっと捜し求めていた「正真正銘のグラスエンゼル(Gymnochanda filamentosa)」です。以前、インディアングラスフィッシュの紹介の時にも書きましたが、エンゼルと言う呼び名ですがエンゼルフィッシュの仲間ではなく、カラーラージ(蛍光色に染められた魚)の仲間で、インドネシアの水田地帯に生息しています。体長は4cm前後と小型で、体色は限りなく透明です。もちろん骨格も透けて見えます。ただ、ラージグラスなどと違い、体には細いブラックバンドが走っています。また、この魚の最大の特徴はなんと言っても、糸状に長く伸びた背ビレと尻ビレでしょう。写真ではチョットその長く伸びたヒレが判り難いかもしれません(苦笑)また、調子の良い個体では口先が赤く染まり、ちょうど口紅をしているようにも見えます。 いつもなら、ここからグラスエンゼルの飼育方法に関して書いていくはずなのですが・・・。実はこの魚すごく飼育が難しくて中々長生きしてくれません。これはさかなおやじのところだけでなく、たくさんのマニアも同様な事を述べています。でも、自然界では水田の脇の小川などにごく普通に生息してるんです。それがなぜ、水槽飼育になると飼育難魚になってしまうのかまったく理解できません。数年前、アクアリスト仲間で酒を飲んでいる時たまたま「グラスエンゼルの飼育は結構難しい」と言う話になった事があります。その時は、一人の「あいつには(グラスエンゼルの事)根性ねぇんだよっ」の一言で、なぜか皆一様に納得していました(苦笑)。根性ないってあんた・・・。 現時点でわかっているのは、この魚が人工餌を好まない事くらいでしょうか。あと、今までの数々の失敗例から推測するに水質の悪化に極端に弱いような気がします。今回はそのあたりに注意しながら「ちっと気合入れて」グラスエンゼル飼育にチャレンジです。 本当は、もう少し落ち着いて綺麗な体色が出始めた時点でブログに乗せようと思っていたのですが、その前に死亡なんて可能性を考え始めたら・・・・いかんっ!闘う前からすでに敗北を意識してしまっているではないか!ガッツだ、さかなおやじっ!
2005/07/16
コメント(10)
今日のアップはネオンドワーフレインボー(Melanotaenia praecox)です。パプアニューギニアのイリアンジャヤに生息する、体長4cm足らずの小型のレインボーで、わが国に紹介されたのは比較的最近になっての事です。サイズ的に60cm水槽ではやや窮屈な感じのサイズの魚が多いメラノタエニア属のレインボーの中では小型で、しかも色彩的にも申し分のないネオンドワーフが瞬く間に普及したのは当然と言えば当然の事でしょう。 写真の個体はまだ若魚なので、まだ色彩的には完成とは言いがたいのですが、成熟したオスはチョット人工的な感じさえするほどの鮮やかなライトブルーに輝きます。また、オスの各ヒレはオレンジ色に縁取られ、これがより一層体色を際立たせています。下の写真はメスの個体ですが、メスはオスほど体色が鮮やかでない事ももちろんですが、各ヒレがオレンジ色に縁取られない事からオスメスは簡単に区別する事が出来ます。 メラノタエニア属のレインボーフィッシュ全般に言えることですが、非常に丈夫で飼育は簡単です。飼育水は塩素中和した水道水で何の問題もありませんし、人工エサもよく食べてくれます。また、水草を齧ったりする事もないので、水草レイアウト水槽にも最適です。 ところで表題の事なんですが、ネオンドワーフに限らずメラノタエニア属のレインボーフィッシュの額と言うか、正面から見た時の口先から背中にかけての細い部分が本当に点滅するんです。いや、光る訳ではないので点滅と言うのは正確な表現ではないか・・・。ともかく、この部分がめまぐるしく明暗を繰り返すのです。こればかりは、写真では撮り様がないので実際に見てもらうしかないのですが、初めてこれを見た人は一様に驚きを隠せません。特に、オス同士がテリトリー争いをしている時に顕著な現象なので、興奮状態の時に特有なのかもしれません。もっとも、額の色がピコピコめまぐるしく変わったからといって、ライバルにどんな影響を及ぼすと言うのでしょうね?まさか、ウルトラマンのカラータイマーじゃあるまいし・・・
2005/07/15
コメント(8)
今日のアップは昨日に引き続き、涼を呼ぶ魚の第2弾としてブルーアイラスボラ(Rasbora dorsiocellata)を紹介しましょう。その名の通り、眼の縁が涼しげなスカイブルーに輝く美麗種です。本当はさかなおやじ的には「涼しげ」という事に於いてはこの魚がNo1だと思っているのですが、デジカメで撮ると眼のスカイブルーの輝きがどうしても表現できません。 実はラスボラ・ドーシオセレイタ(Rasbora dorsiocellata)という魚には2つのタイプがあるのです。一つが今回紹介するブルーアイラスボラ(R.d.macrophthalma)でもう一方がアイスポットラスボラ(R.d.dorsiocellata)です。この2亜種(別種ではないけれど確実に区別できる)はサイズこそアイスポットの方が一回り大きいものの、外見はそっくりです。 しかし、我々アクアリストにとって非常に重大な違いがあるのです。それは「ブルーアイの眼は美しいスカイブルーに輝くがアイスポットの方の眼は輝きが無い」と言う事です。従って、夏の暑い最中に涼を求めてブルーアイを入手しようとしてアイスポットを購入してしまったら・・・。これはもう、はっきり言って真夏に自動販売機で冷えたコーヒー買おうとして、間違えてホットを押してしまったぐらいのショックはあります(笑)。アイスポットを間違えて購入しない一番確実な方法は「眼がブルーに輝いていない個体は購入しない!」これに尽きます。 ブルーアイラスボラはマレー半島を中心に生息する小型のラスボラで、成長しても体長3cmにも満たない超小型種です。他のラスボラ同様に温和で協調性が良いためコミュニティタンクでの飼育も問題ありません。ただ、やはりこの魚の魅力を最大限に引き出そうと言うのであれば、この魚だけを多数群泳させるに限ります。よく、雑誌のレイアウトなどでテネルスやヘアーグラスなどの前景水草をびっしりと植え込んだ中をカージナルあたりに泳がせると言うのを見かけますが、さかなおやじから見ると、これは明らかなミスキャストですな。そのような爽やかな初夏の草原のようなレイアウトであればこそ、日本の渓流魚にも相通じるもののあるブルーアイの出番でしょう。 ブルーアイラスボラは丈夫で飼育しやすいため、飼育に際して注意すべき点は余りありません。エサも人工エサで問題ありません。ただ、水質が悪化するとエロモナス症(体が膨れてきたり、鱗が松かさ状になる病気)に羅病しやすい傾向があります。 飼育が容易で、非常に清涼感のある美しさを持つブルーアイはさかなおやじとしても自信を持って皆様にお奨めできる数少ない魚です。一度、だまされたと思ってブルーアイだけで(エビやローチなどの底モノはOK)水槽セットしてみてはいかが?万が一、だまされたと思ってもそこはお互い大人なんですから自己責任という事で・・・(笑)。でも、ほとんどの方に「今回だけはさかなおやじを信じて良かった!!」といっていただけると言う確信を持っております。・・・と、いつになく強気なさかなおやじであった。 そうそう、それともう一つ「ブルーアイの眼の輝きは、やや前方からライティングした際に一番美しく見える様なので、蛍光灯は水槽の上部前面に設置するようにした方がベターかと思われます。
2005/07/14
コメント(8)
今日のアップはセレベスレインボー(Telmatherina ladigesi)です。スラウェシ島に生息するこのレインボーは、透明感のある体に明るいメタリックブルーのラインが走り、各鰭は黄色く染まる、とても清涼感のある魚です。これから始まる日本の暑く厳しい夏に涼を呼ぶ魚としてさかなおやじお奨めです。ただ、残念ながらさかなおやじの撮影技術ではセレベスレインボー本来の魅力を十分に引き出せているとは言いがたいのがとても悔しい事です。 他のレインボー同様丈夫で飼育しやすいのですが、酸性に傾いた水質は嫌うようです。飼育水は早めの水換えで中性付近に保つか、ややPHをあげる効果のある底砂を使用すると良いでしょう。性質は温和で、他の魚との協調性も良いので混泳水槽にも最適です。エサは人工エサを好んで食べるので、生き餌を与える必要はありません。それと、蛍光管には緑を綺麗に見せるものを使用する事をお奨めします。ニッソーで言えばPG-3やPG-5あたりがこれに該当します。反対にPG-2のような赤系の色彩を鮮やかに見せる蛍光管ではこの魚本来の美しさを楽しむ事は出来ません。また、熱帯魚専用蛍光灯は高価だという方はパルックあたりでも十分綺麗に見えます。 セレベスレインボーは上手に飼育管理がされていれば、容易に繁殖させる事が出来ます。下の写真の上がオス、下がメスです。写真で見てすぐに判る様に、オスのほうが色彩鮮やかです。また、メスの各鰭は黒く縁取られていないのでその点でも容易にオスメスの区別は付きます。 ペアをウィローモスなどの茂みを作った産卵水槽に入れておくと、ペアで水草の茂みの周りを泳ぎ回り産卵します。オスはこの時、ニューギニアレインボー同様に普段はたたんでいて存在が定かではない第一背ビレをピンと立ててメスの周りを誇示するように泳ぎ回ります。その後、メスは水草の茂みに透明な卵をばら撒くように産み付けます。卵は透明で、メダカの卵同様強い粘着力で水草に付着しています。その後の育成は、水温以外はメダカとあまり変わりません。 価格的には1尾数百円(500円以下)である事が多く、60cm水槽に水草を綺麗にレイアウトした中で複数泳がせると、本当に涼しげで美しい眺めとなります。この夏、なんとか家族の了承を取り付けてもう一本水槽を増設したいと考えているそこのあなた!まずは、家族の受けの良いセレベスレインボーの群泳水槽をリビングあたりに設置して家族のポイントアップを狙っては?
2005/07/12
コメント(11)
今日のアップはゴールデンテトラです。一般にゴールデンテトラと呼ばれているカラシンの仲間には数種類が混在しています。写真の魚はヘミグラムス・アームストロンギィ(Hemigrammus armstrongi)とされています。このゴールデンの特徴は体側部にメタリックブルーのラインが走る事と、尾鰭の付け根に黒いひし形の模様があることです。体色はゴールデンと言うよりはシルバーに近いでしょう。また、ヘムグラムス・ロドウェイ(Hemigrammus rodwayi)の方は、体色がほんとうに金箔を貼り付けたように金ピカなのと、尾びれの上下がやや赤く染まる事が特徴です。 ところで、皆さんはなぜゴールデンテトラが光るのか御存知でしょうか?じつはこの金属光沢の体色はこれらの魚本来の物ではなく、体表に寄生したバクテリアが光に反射して起こる現象だとされています。時々、このバクテリアの事を発光バクテリアとしている書籍などを見かけますが、本来発光とは暗闇で自分の力で光る(ホタルな)物を呼ぶので、光の反射で光る場合は発光とは言いません。あしからず・・・。 ゴールデンの体色がバクテリアの寄生によるものだだけに、ゴールデンテトラを長期間飼育しているとだんだん色があせてきて、その魚本来の地味な体色に戻ってしまいます。どちらかと言えば、アームストロンギィ種の方が色褪せは少ないようです。その分ロドウェイ種はゴールドの輝きがゴージャスなため、一時的な輝きか長持ちか選択に悩むところです。 さて、ゴールデンの発色がバクテリアの寄生によるものなのは判明しているのですが、いったいいつの時点でバクテリアが魚に寄生するかはよく判っていません。卵の時なのか、幼魚期かそれとも成魚になってからか・・・。さかなおやじは以前、どうしても金色のブラックファントムテトラを作りたくて、ゴールデンテトラを大量に飼育した水槽の水を使ってブラックファントムを繁殖させた事がありますが、残念ながらというか予想通り、1尾もゴールデンブラックファントムは出てきませんでした(苦笑)。それどころか、ゴールデンテトラ同士(さかなおやじの場合はロドウェイ種)の繁殖を水槽内で行っても子供たちには1尾もゴールデンタイプは出現しません。魚自体はポピュラーな種類ですが、実はまだまだミステリアスな部分をたぶんに持ち合わせています。 ゴールデンの発色をさせるバクテリアはその他の魚にも寄生するようで、ペンシルフィッシュ・ペレズテトラ・テトラオーロ・カージナルテトラなどたくさんの種類でゴールデンタイプが見つかっています。マニアの中には各魚のゴールデンタイプだけをコレクションする人もいるほどです。ただ、前述の2種以外のゴールデンタイプは全身ベカベカと言うほどには光り輝かず、体の所々がという程度に終わっているのも謎の一つと言えるでしょう。
2005/07/11
コメント(12)
今日のアップは、ナノストマス・ベックフォルディ(Nannostomus beckfordi)です。この魚はペンシルフィッシュの仲間の中では一番丈夫で飼育・繁殖がしやすいのでショップでも安価で養殖魚が販売されています。この魚も昨日のブログで紹介したニューギニアレインボー同様、売られている時はベージュの体にブラックラインが走るだけの地味に見える事がほとんどですが「この魚、飼い込むと結構凄いんです・・・」。特にオスはブラックラインの上下が深赤色に染まり非常に綺麗です。 南米に生息するこの魚は、成長しても体長4cmに満たない小型魚で、非常に丈夫なため飼育に失敗する事は余りありません。水質にもうるさくないので、他の小型魚と同居させて楽しむのには最適でしょう。エサも何でも良く食べてくれますが、口のサイズを考えればあまり大きなエサは不向きです。一番上の写真では、2尾のオスが、体を互いにぶつけるようにしてなわばり争いをしていますが、どちらかが傷つく様な激しいものではなく「ガキの口喧嘩」レベルなので心配はいりません。上の写真は、成魚のオスです。オスはこの様にブラックラインの上下や各ヒレが赤く染まる大変美しい魚です。下の写真はメスです。メスはオスとは違って、体色にほとんど赤い部分は見られません。そして、産卵間際になると腹部が卵でかなり大きく膨らむので、オスメスの区別は容易です。 上記写真の様に性別のはっきりしたペアをウィローモスなどの茂った小型水槽で飼育していれば、こちらもアカヒレ同様に嫌でもバンバン卵産んでいきます(笑)ただ、アカヒレに較べると親魚は卵や稚魚を食べる傾向にあるので、稚魚や卵は見つけ次第隔離した方が無難です。この魚は、なぜか繁殖が容易なのですが、他のペンシルフィッシュ達はそれほど簡単ではありません。特に、トリファペンシル(スリーラインペンシル)に至っては、さかなおやじも再三のチャレンジにもかかわらず、ブリーディングは全敗です(苦笑)。飼育自体はどの種類も簡単なんですけどね~。
2005/07/10
コメント(10)
今日のアップはニューギニアレインボー(Iriatherina werneri)です。原産地はニューギニア南部とそれに近接するオーストラリアに生息しています。この魚、日本に初めて輸入されてきたのは今から約30年前程です。当時紅顔の(いまや厚顔ですが・・・)小学生だったさかなおやじは、フィッシュマガジンでその情報をつかみ、山手線に乗って五反田駅まで行きました。当時、結構有名だった「五反田熱帯魚」まで。価格はウン万円で、小学生ごときが手を出せるレベルではなくあえなく撃沈。今となっては良い思い出ですね。そう言えば、ピグミーグーラミーが初入荷した時もこの店行ったっけ。当時ピグミーGは1尾なんと5000円!!今は、安ければ100円ですから、時代も変わったものです・・・。 昔話はさておき、このニューギニアレインボーはそのうちインドネシアで養殖されるようになり、それとともに価格もどんどん安くなっています。今では結構どこのショップでも扱っている定番商品になっているようでワンコイン(つまり500円硬貨)でおつりが来るでしょう。それはそれでよい事ですな。でも、ショップで見かけると大抵ヒレをすぼめているんですよね。だから、ほとんどの人はニューギニアレインボーって背ビレの後半部分(正確には第二背ビレ)と尻ビレが糸状に伸びてる魚位の認識しかないようです。しか~し!この魚の最大のポイントは第一背ビレでしょう。普段はたたんでいるのであるのか無いのか判りませんが、一度興奮してヒレを広げると、「まぁ見事!」ってなもんです。しかも、通常は魚が興奮してヒレを広げる(フィンスプレッディング)場合、ぱぁっと開いたまま、ライバルのオスに見せ付けるものなんですが、なぜかニューギニアレインボーの場合、高速でパタパタとヒレを開いたり閉じたりします。まるで川面をヒラヒラ飛び回るハグロトンボの様です。 どうもわが国では「レインボ=汽水魚」といった間違えた認識が蔓延っているようですが、レインボーに汽水は必要ありません。塩素中和した水道水でまったく問題なしです。しかも、このニューギニアレインボーときたら、原産地の水質も弱酸性の軟水なんですから。したがって、わが国の水道水であれば安心して飼育を楽しむ事が出来ます。エサは人工餌でも喜んで食べてくれますし、非常に温和で他の魚に危害を加えるようなことはありません。今度ショップで見掛けたら、チョットは気にしてあげてください。もし、我が家にでも連れ帰ってあげれば、犬が尻尾を振るみたいに各ヒレをパタパタさせてくれますよ(笑)
2005/07/09
コメント(11)
今日は昨日に引き続きアカヒレで頑張ります。写真の方も、昨日の写真はなんだか実物の色と違うような気がしたので再度撮り直してみました。こちらの方がより実物に近い色合いかと・・・。 コッピーことアカヒレは昨日も書いたように「コップで飼えるのではなく、コップでも中々死なない」だけなのです。やはり、小さくともかまわないので水槽で飼育してあげてください。体長3cm前後の小さな魚なので、15cm角のキューブ水槽でも4~5尾位まで十分に飼育できます。中国にも分布している魚なので、熱帯魚と違い高い水温は必要ありません。ただ、高水温に弱い訳ではないのでわが国の春~秋までは水温に気を使う事無く飼育できます。冬場も、10度前後をキープできるような室内ならば問題なく飼育できますが、やはり屋外はチョット厳しいかも・・・。 保温器具は必要ありませんが、やはりフィルターはきちんとつけてあげたいものです。15cmキューブ水槽やプラケースレベルであれば、水作エイトミニあたりで十分事足りるでしょう。ただ、アカヒレは簡単に繁殖まで楽しめるので、その点を考慮するならば孵化した稚魚を吸い込まないようなスポンジフィルター(スドーのブリーディングフィルターがお勧め)の方が後々便利です。 水質に関してはあまりうるさくないので、塩素中和した水道水でまったく問題ありません。極端な話、塩素中和しなくても水温さえ合わせてあれば水道の水をそのまま入れても大丈夫なほどです。餌は何でも良く食べますが、普通はテトラミンやめだか用の餌あたりが適しているでしょう。 底砂はもちろん敷いたほうが観賞面から言っても良いのですが、この魚は卵をばら撒くようにして産むため、水底に砂利を敷かないベアタンクの方が卵の管理が楽です。水底に砂利を敷かないのであれば、水草にはウィローモスなどの砂利に植え込む必要のない種類をチョイスします。また、水面にアマゾンフロッグビットあたりを浮かべておけば、孵化した稚魚たちの隠れ家となります。これからのシーズンであれば、窓際や屋外で姫スイレンやコウホネあたりを植えてビオトープにチャレンジするのも楽しいでしょう。 上の写真はアカヒレのオスです。メスに較べて体色が濃く、また口先が赤く染まっているのがわかるでしょうか。下の写真はメスです。こちらは体色がやや淡く、腹部が卵でふっくらとしています。 上記のような設備で、ペアを飼育していればアカヒレは嫌でも(笑)殖えてしまいます。親魚たちは水草の茂みなどに潜り込んで卵をばら撒くようにして産みつけます。親魚たちはあまり積極的に卵や稚魚を食べないので、水槽内に水草など稚魚の隠れ家が十分にあるならば、そのまま放置しても大丈夫です。稚魚達は、メダカと同じように育成できます。そして、体長1cm位になると体側部のホワイトラインがメタリックブルーに輝き、親魚とはまた別な美しさを味わう事が出来ます。 丈夫で手間要らずのアカヒレは、卵生魚の繁殖の練習にもってこいの魚です。また、殖えすぎても貰ってくれる人を見つけるの楽そうですからこの夏は一つアカヒレを飼育繁殖してみようではありませんか!さかなおやじのところでも今回稚魚をとって見ます。そして、噂の?「綺麗な稚魚」が育ったらまた皆さんに御報告いたしましょう。
2005/07/08
コメント(13)
今日のアップは久々にベタではなく他の魚です。なんだか、ベタ専門ブログみたいな感じになっちゃってたし、ブログに訪れてくれたdo2005さんに「近々にコッピーやります」って宣言しちゃったし。という事で、今日はコッピーことアカヒレを紹介します。 それにしても、さっき(pm11:30頃)do2005さんにコメント書いたにもかかわらず、コッピーの写真アップできるところが我ながら凄いというよりはアブノーマル!(苦笑)さかなおやじの飼育する魚のメインは混泳可能なカラシンとバルブなので、種類数だけは以上に多い!多分、温室全体で軽く200種くらいはいるはずです。 早速飼育水槽から目的のアカヒレをすくい出してきて、撮影用のガラスケースに入れてデジカメでパチリ!「あれっ、ピントが合わないぞ?」そうなんです。最近ベタばっかり撮影してたんで、小さくて動きの早い魚がうまく撮れません。自分ではデジカメの腕前ちょっぴりアップとか密かに思ってたけど、まったく気のせいでした(がっくり)。 コッピーことアカヒレ(Tanichthys albonubes)は、中国からベトナムにかけて生息しているコイ科の小型魚です。元々はホワイトクラウドマウンテンフィッシュと呼ばれていましたが、長ったらしいのでアカヒレ、さらにはコップでも飼育ができると言われてコッピー・・・。なんだかだんだん呼び名とともに扱いもひどくなってきているような気がします。ホワイト・・・って言うのは初めてこの魚が発見された場所が中国の白雲山だったから。学名のTanichthysも「タン少年(発見者)の魚(Ichthys)」と言う意味。これも安直だ・・・。 成長してもせいぜい体長3cm位にしかならない事と丈夫で比較的低水温(10℃前後まで)にも耐える事から、初心者向けの魚として扱われることが多いようです。しかも、最近では大型魚用の餌として販売されていることがある始末。まさに雑魚扱いです。でも、今回デジカメで撮影するためにあらためてアカヒレをじっくり観察すると結構綺麗な魚でした。オス同士がヒレを広げて相手を威嚇している時などはまさに絶品! アカヒレは原種以外に、体が黄化したゴールデンタイプと各ヒレが長く伸長するロングフィンタイプがいます。どちらも原種に負けず劣らずの美麗種ですが、特にロングフィンアカヒレの良個体は素晴しいの一言に尽きます。このロングフィンタイプは旧東欧諸国(チェコだったかな?)で作出されたと言われています。でも、なぜか最近見かけるロングフィンタイプは以前のような美しいヒレではなく別系統のようにも感じられるのが少々残念です。 また、近年になってベトナムでアカヒレの新種が発見されました。たまにショップでもベトナムアカヒレ(これも安直なネーミングだ)として販売されているのを見かけることがあります。外見は普通のアカヒレに似ていますが、体側部のブラックラインがくっきりとしている事とやや小柄な事などから、一度実物を見ていれば区別は容易です。 アカヒレは前述のように確かに丈夫で世話要らずの魚ですが、やっぱりコップやビンではなくちゃんと水槽で飼ってあげて欲しいものです。ベタ同様アカヒレも「コップで飼えるのではなく、コップでもすぐには死なない」だけなのです。ひどい業者になると「この魚は餌をあげなくても大丈夫!」とかを売り文句にしてる場合さえあります。確かに魚は2~3ヶ月くらい絶食しても餓死しませんが、それにしてもあんまりだとさかなおやじは思うのです。そして静かに怒っているのです。「餌食べないで生きていける動物がいるかっ!お前たち、そのうち動物愛護団体から攻撃受けるぞ」 アカヒレはきちんと飼育してやれば、比較的簡単に繁殖も楽しめる魚です。しかも、生まれたばかりの稚魚は体側部のホワイトラインがメタリックに輝き、結構ネオンテトラみたいに見えなくもありません。せっかく、アカヒレを紹介したんですから、明日もこの続きで「アカヒレの由緒正しき飼育方法と繁殖の実際」と題して紹介しようっと!なぜか、俄かに「全日本アカヒレ擁護協会会長」に就任してしまったさかなおやじなのであった・・・続く。
2005/07/07
コメント(13)
今日のアップは2枚ともショーベタのソリッドブルーです。ショーベタのカラーバリエーションとしてはソリッドレッドとともにポピュラーなカラーなのですが、一口にブルーと言っても、その色合いはそれぞれ微妙に異なります。 上の写真は、ロイヤルブルーと呼ばれる混じりけのないピュアブルーの個体です。それに対して下の写真はターコイズブルーと呼ばれるトルコ石の色に近いややグリーンを帯びたブルーの系統です。このように、ブルー系のベタには自分の好みに応じてお気に入りのカラーを探す楽しみがあるのです。ちなみに、さかなおやじはどちらかと言えばロイヤルブルーの方を好みます。 さて、稚魚の方は順調に育っていますが相変わらず画像にしても面白味に欠けるためしばらくは稚魚の画像抜きで行きます(笑)この時期も、飼育者が行わなければならない作業はほとんど変化なしなのですが、産卵水槽をセットした時には水深15cm位にしてあった水位を徐々に水を足して上げていき、最終的にはその水槽の通常の水位まで持っていく事をお勧めします。この時期は稚魚に与えたブラインシュリンプなどで水質が悪化しやすいので、少しでも多くの水量にしておいた方がそれだけ安全と言うものです。また、フィルターなしでここまで来た人もこの時点でスポンジフィルターなどの稚魚を吸い込まないタイプのフィルターを設置すべきだと思います。
2005/07/06
コメント(12)
今日のアップはプラガットのブルー&レッド バタフライです。バタフライとは2色以上の模様が各ヒレに存在し、それが同心円状に配置されているものの呼び名です。単色系のソリッドに較べると作出しやすいためコンテストなどでは一段低く見られがちなバタフライですが、純粋な意味での美しさと言う点では、さかなおやじ的にはソリッド以上だと思います。 バタフライの中で一番ポピュラーなのがレッド&ホワイト、ブルー&ホワイトあたりですが、コンテスト会場でも一般客の人気投票などを実施するといつも上位に来ています。 上の写真の個体はまだ若魚なので、体形的にも色彩的にもいまだ未完成な感がありますが、その分育てる楽しさは十分に味わえそうです。さかなおやじとしては、成長とともにブルーとレッドの色彩がより鮮やかになるとともに、各ヒレの一番外縁を白い帯がぐるりと囲んでくれるようになると嬉しいのですが、なかなか思うようには育ってくれないもので、またそこが面白いところでもあるのですが・・・。 そー言えば、大量孵化したベタ稚魚達は水槽中にワラワラしています(笑)。そろそろ写真とって皆様にアップしなければいけないのですが、餌を食べ始めた頃の姿とほとんど変わりなく(大きさは一回り大きくなったが)絵になりにくいので困っています(苦笑)
2005/07/05
コメント(10)
今日のアップはさかなおやじの指の一部らしき肉塊、もといクラウンテールのマルチカラーです(左側の醜い映像は無視してください)。クラウンテールは呼んで字の如くヒレ先が王冠のようになっているから付けられた名称です。以前から、コームテールと呼ばれるヒレの条が糸状に伸びる品種はあったのですが、それをさらにド派手にしたのがクラウンです。どうもバンコクではショーベタと同じくらい人気があるらしく、市場での販売匹数もいい勝負でした。 さかなおやじがベタを買いあさっている時にも、店の人間から盛んに「クラウンテールは買わないのか?」と聞かれ結構困っていました。やむを得ず1匹だけ購入しましたが、どうもクラウンと言う品種はさかなおやじの美の基準(いかがわしそうな基準だが・・・)を満たしていないのです。王冠のようと評されたヒレも私には「単なるバサバサ」にしか見えません(苦笑)。これなら、寝起きの妻の頭の方がまだましです(笑)。 個人的見解ではありますが、日本人の好みにはあまり合致しないような気がするのですが皆さんどう思われます?バンコクだけでなくショーベタの本場アメリカでも結構人気が高いらしいのですが・・・。ちなみに価格はショーベタの1/3以下とかなりお安くなっております。また、クラウンと言う系統はどのベタにも出てくるようで、写真のショーベタベースの個体以外にも、プラガットベース、トラッドベースも存在します。 クラウンはメスも尾ビレの先がトゲトゲになっているのですぐにノーマル形質と区別する頃が出来ます。その辺を厳しくチェックして「我が家のベタの系統には絶対クラウンの血は入れないゾ!」と妙に力んでいるさかなおやじでした。
2005/07/04
コメント(23)
今日のアップはプラガットのレッドドラゴンと呼ばれるカラーバリエーションです。最近のバンコクのベタ界ではドラゴンブームが起こっているようです。ドラゴンとは、ベタの鱗にべったりと金属光沢のスポットが乗るものを指します。地色によってブラックドラゴンとか色々と呼び名があると言うわけです。どうも、このドラゴンと呼ばれるカラーパターンはベタのカラーリングの中で一番表層に位置するらしくて基本的に地色がどのような色であっても、ドラゴンになるようです。 レッドドラゴンは、さかなおやじの撮影の技量では十分に表現できていませんが深みのあるピュアレッドの地色の上に、メタリックブルーのスポットが輝いていて非常に美しい個体です。実は、さかなおやじが今回バンコクから持ち帰ったベタ達の中で一番のお気に入りなのです。今回も早速、繁殖しておきました。ドラゴンの系統はメスも鱗にうっすらと金属光沢のスポットが存在するため、ペアの判断がしやすいのも嬉しいです。 こんなさかなおやじのお気に入りのドラゴンですが、一つだけ気になることがあります。どうも、バンコクのブリーダー達はあるカラーバリエーションが流行したとなるといっせいにそのカラーを繁殖する傾向があります。したがって、今回バンコクでもありとあらゆるカラーバリエーションにドラゴンを掛け合わせているのがうかがえました。ただ、その為にベーシックなカラーバリエーションがほとんど見当たらなくなってきています。ベタの体色に金属光沢乗せるのは結構簡単なのですが、逆に金属光沢を抜く作業は非常に根気が要り困難なのです。願わくは、ブリーダー達がベーシックなカラーバリエーションもしっかりと系統維持して行ってくれる事を願うばかりです。
2005/07/03
コメント(12)
今日のアップは、ショーベタのソリッドレッドです。上の写真がダブルテールで下の写真がシングルテールです。ダブルテールの特徴と言うとなんと言っても、2つに分かれた尾ビレなんでしょうけど、実はもう一つ大きな特徴があります。背ビレに御注目ください!下のシングルテールに較べて背ビレが前方から始まっていて幅も広い事が判ると思います。そうなんです、ダブルテールはこの特長によって、全体のシルエットがショーベタの理想形とされる円形により近くなっているのです。 ダブルとシングル、好みは人それぞれだと思いますが、実のところさかなおやじはあまりダブルテールが好きではありません。なんで?ダブルテールは脊椎骨が通常の個体よりも多く存在し、その為背ビレも脊椎骨が増加した分たくさんあると言う事らしいのです。それはそれでよいのですが、問題はほとんどのダブルテールの脊椎骨は奇形だと言う事にあります。成魚になってしまうと気が付かないことが多いのですが、幼魚期に見るとダブルテールのベタの骨は必ずと言っていい程湾曲しています。ひどいものでは渦巻き状に見える事さえあります。 したがって、ダブルテールをブリーディングしても鑑賞に堪えるレベルの魚はごく僅かしか得る事が出来ません。残りの魚は可愛そうですが廃棄する事になります。誰が見ても明らかな奇形なので人様に差し上げる事も出来ないのです。そんな訳でさかなおやじはダブルテールが苦手なのです。それでもダブルが好きだと言う方に一つアドバイスを。ダブルを入手する際には、泳ぎ方がおかしくないか、尾ビレが曲がってついていないかをチェックするのは当然ですが、出来れば上から魚を観察してみてください。横から見ると正常に見えても上から見ると左右どちらかに体が歪曲している個体がほとんどです。 以前はシングルテールよりも上級とみなされ人気の高かったダブルテールですが、上記のような理由でブリーダーが手がけるのを嫌がる事と、ハーフムーンが登場した事でシングルテールがよりゴージャスになった事から、最近では良質のダブルテールを見かける機会がとんとなくなってきました。写真のレッド ダブルテールはもちろんバンコク産のものです。全体のクオリティはそれほど高くありませんが、脊椎骨の異常は感じられません。これくらいのダブルテールがたくさん出回れば、再びダブルテールも見直されてくるんでしょうけど・・・。
2005/07/02
コメント(10)
ベタが産卵してから6日目に突入しました。稚魚達はお腹の卵黄を完全に吸収し、自由遊泳期に入りました。この時点で、ベタ稚魚達は餌を探し始めます。もう何回も書いているのですが、この時期の餌に何を与えるかと言う事ですが通常はブラインシュリンプを与えます。ただし、昨日も説明したようにあくまでも「孵化直後のブラインシュリンプ」を与えるようにします。上の写真では、ベタ稚魚が孵化したてのブラインシュリンプを食べたのでお腹がうっすらとオレンジ色になっているのが判るでしょうか?これを見ていただければお判りと思いますが、ベタの一番最初の餌は孵化直後のブラインシュリンプでOKだと思います。 ただし、さかなおやじの所では事前にインフゾリアを少量ベタ産卵水槽の中に入れておきましたので、実際にベタ稚魚達が一番はじめに口にしたのはおそらくゾウリムシという事になるでしょうけど・・・。インフゾリアは使い方が難しいのですが、さかなおやじのように勤め人で日中家におらず、稚魚達が餌を探し始めた直後に餌を与える事が難しい場合に重宝します。 ブラインシュリンプは塩水に生息するので淡水では長時間生存する事が出来ません。稚魚達が食べ残して、水底に沈んで死亡したブラインシュリンプは確実に水質を悪化させるので、ブラインシュリンプは少なめに与えてください。また、この時点でレッドラムズホーンなどのスネールを数匹水槽に入れておくと、食べ残しのブラインを食べてくれるので水質の悪化防止にかなり役立ちます。ただし、スネールは頼みもしないのに(笑)爆発的に増殖しますので、増えすぎるようならば容赦なく処分(アベニーパファーの餌に最適)しないと、後で泣きを見ます。 ブラインシュリンプは可能であれば1日2回与えたいところですが、サラリーマンなどにそれを望むのは酷というものです。したがって、朝出勤前に与えていくと言うのがベターでしょう。夜、会社から帰宅してから与えたのでは、稚魚達がブラインを食べつくす前に消灯という事になりかねません。やはり、朝頑張ってください。稚魚達がブラインを食べるようになれば、しばらくの間は飼育者はまったく同じ作業を数日間行う事になります。したがって、ベタ繁殖日記の続きは数日後と言う事になりますのであらかじめ御了承ください(笑) 話は変わって、上の写真はブルー&イエローのショーベタです。ブルーと言うよりはブルーグレーに近い渋い色合いですが、上品な美しさがあるため結構ファンはいるようです。写真の魚は、尾開きはショーベタとしては標準的で、スーパーデルタテールと言えるでしょう。しかし、背ビレがやや貧弱なのが残念です。理想を言えば、背ビレが体のもう少し前方から始まり、全体の輪郭が円に近いものを理想とします。また、ボディがやや細身で尾の付け根も細いため、今後トレーニングを重ねても驚くような尾開きになる可能性は低いでしょう。
2005/07/01
コメント(6)
さて、ベタの産卵から今日で5日目になります。この頃には稚魚達は泡巣から離れ水槽のガラス面に分散してへばりついています。明日位には稚魚達が自由遊泳を開始し、エサを食べ始めますからそろそろ稚魚たちのエサの準備をします。よく、ブラインシュリンプがはじめから使えるかどうかが問題とされますが、どちらとも言えない微妙な問題です。と言うのは、ブラインシュリンプの乾燥卵も産地によって大きさに差があるためです。さかなおやじのところではアメリカのユタ州ソルトレイクシティ産のものを使っていますが、これ以外にもサンフランシスコベイ、中国、ブラジルなどいろいろな国からブラインシュリンプエッグが輸入されてきます。個人的な主観ですが、ソルトレイク産のものは価格も高いだけあって小粒で使いやすい気がします。また、そのブラインシュリンプが孵化直後のものかどうかも大きく影響してきます。ブラインシュリンプも生き物ですから、乾燥卵から孵化したと同時に成長を始めます。半日もたつと明らかに一回り大きくなってしまいます。このような状態のブラインシュリンプではベタ稚魚の第一段階のエサとしては使う事が出来ません。 ブラインシュリンプは学名をAltemia salina(アルテミア サリーナ)と言う甲殻類の一種で、エビやオキアミに近い生物です。海水や塩水湖に生息するため乾燥卵を孵化させるには塩水を用意してやる必要があります。これは別に海水である必要はなく(ブラインシュリンプを孵化させるだけで飼育するのでなければ)、市販の食塩で十分です。塩素中和した水道水1リットルあたり20gの食塩を溶かし、その中にブラインシュリンプエッグを適量入れます。後は水温を27℃前後にキープしてエアレーションをかけておけば約24時間でブラインシュリンプ幼生が孵化してきます。下の写真はさかなおやじの温室でブラインシュリンプを孵化させているところです。 ブラインシュリンプが孵化すると、水が孵化したブラインシュリンプでオレンジ色に見えますからすぐに判ります。こうなったら、エアレーションを止めてしばらく放置しましょう。すると、卵の殻は水面に浮かびブラインシュリンプは一ヶ所に集まってくるようになります。実はブラインシュリンプ幼生には正の走光性があるため、容器の一ヶ所に光を当てておくと自然とその付近にブラインシュリンプが集まってくるので集めやすくなります。卵の殻とブラインシュリンプが分離した時点で、容器からブラインシュリンプの幼生を取り出します。これはスポイトでやってもエアチューブを利用しても構いませんが、出来る限り卵の殻(稚魚は消化できない)を一緒に取り出さないよう注意してください。そして、コーヒー用のろ紙かなんかで塩水とブラインシュリンプを分けてから、真水に一度ブラインシュリンプを移し、スポイト等で適量をベタ稚魚に与えてください。 自由遊泳を開始した直後のベタ稚魚は、せいぜい1匹あたり2~3匹のブラインシュリンプしか食べません。水槽内にベタ稚魚が200いるとしてもブラインシュリンプはせいぜい500匹くらい与えれば十分という事になります。ほとんどの人はブラインシュリンプを与えすぎているようです。食べ残しのブラインシュリンプはひどく水を汚すので与えすぎは絶対に禁物です。 また、どうしても孵化直後のブラインシュリンプが用意できなかった場合は代替のエサを考えなくてはなりません。例えば一番上の写真のリリーフブライン(ニチドウ)などがその代表ですが、孵化直後の稚魚は動かないエサには興味を示さない事が多く、さかなおやじのところではあまり好結果が出ていません。ところで、リリーフブラインのパッケージに「ブラインシュリンプのように動く」と書いてあるのはチョット何なんじゃないでしょうか?「どこが動くんじゃい!誇大広告でジャロに連絡しちまうぞっ」。 他にも、ブラインシュリンプの乾燥卵の卵殻を薬品処理して除去した殻剥きブラインシュリンプや冷凍のブラインシュリンプベビー(キョーリン)がありますが、どれも動きがないため稚魚の喰いつきは今一つです。あえてさかなおやじがどれかを使わなくてはいけないとすれば「殻剥きブラインシュリンプ」をチョイスすると思います。ただ、このエサはそのままあげたのでは水面に浮かんだままなので、一度小さな容器に水と一緒に入れて撹拌してからスポイトなどでごく少量を与えるようにしてください。 また、以前紹介したインフゾリアの培養が成功しているならば、今日の時点で少量をスポイトなので容器から取り出し、ベタ稚魚の水槽に入れておくと絶大な効果があります。上の写真はインフゾリア培養容器で 白く雲のように見えるのがインフゾリア(たぶんゾウリムシ)の群れです。もっとも、はっきりと白く見えるのはビール酵母が容器を動かした時に舞い上がったものなので、ここまではっきりと白く見える訳ではありません。 インフゾリアはうまく用いればものすごく効果的な初期餌料なのですが、はっきり言って培養容器の中の水はドブみたいなもんです(苦笑)。欲張って大量に入れると、ベタ稚魚の水槽が一気にドブ化しかねないので注意してください。あくまでも適量を心がけてください。また、万が一インフゾリア培養容器がひっくり返ったりしたら大変な事です。はっきり言って、温泉地のイオウの臭いを10倍位濃縮したような馥郁たる芳香が部屋中漂う事は必定で、「爽やかサワデ~♪」や「ファブリーズ」あたりなんておととこいという状況になります。そのあたりは皆さん大人なんですから自己責任で処理をお願いいたします(笑)。こんな事勧めたのは「あのさかなおやじだ」なんて思い出さないでくださいね。
2005/06/30
コメント(18)
今日は他の画像をアップする予定だったのですが、ぽれぽれ29さんのリクエストにお答えして、稚魚の写真をアップします。よく判りにくいかと思うのですが、水草にぶら下がってる白っぽいものがベタの稚魚達です。さかなおやじの所では以前紹介したように託卵するので、一つの水槽には最低でも200~300匹の稚魚がいるはずです。まだ、水草や泡巣に付着しているのであまり多くないように感じますが、後2日もすれば稚魚たちは自由遊泳を開始します。そうなると、水槽の中に雪が舞っているかのように見えるほど大量の稚魚たちが泳ぎだします。ただ、面白い事に、稚魚たちの体色がホワイトやイエロー系の魚では白、ブルーやブラックなどの暗色系の稚魚では灰色と小さいうちからある程度のカラーリングは判ります。 産卵後4日目に飼育者がしなくてはならない事はありません。ただ、さかなおやじの所では稚魚たちの動きが活発になった時点でオス親を育児から解放してやります(つまり、水槽から取り出します)。ほとんどの場合は稚魚たちが、お腹の卵黄を吸収して自由遊泳を開始した時点でオスを取り出すのが普通です。しかし、実際には今日の午後位から稚魚たちの動きが活発になり始め、オスが懸命に集めようとしても稚魚たちはどんどん水槽中に分散して行ってしまうので、この時点でオスがいてもあまり役に立ちません。それであれば、少しでも早くオスを育児の重労働から開放してやり体力の回復に専念させてやりたいものです。オスをはずすタイミングとしては、それまで泡巣の下におとなしくぶら下がっていた稚魚たちが、水槽のガラス面に分散して貼り付き出した時を目安にすればよいでしょう。 それと、オスをはずした時点で水槽内にはごく弱めのエアレーションを開始します。これは、水面に油膜が張るのを防ぐためで、特に空気呼吸を行うベタの稚魚にとって水面の油膜は致命的なダメージを与えかねません。
2005/06/29
コメント(12)
全285件 (285件中 201-250件目)