まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2021.11.04
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カテゴリ: 倉光泰子
TBSの深夜ドラマ。
藤田みおの漫画のドラマ化です。

一見するとイロモノっぽい作品だけど、

おそらく倉光泰子の脚本は、
野木亜紀子の「逃げ恥」を意識しているはずです。




火曜日設定もふくめて。


2016年の「逃げ恥」以降、

TBSは、
去年の「ナギサさん」や、
現在放送中の「ハンオシ」にいたるまで、
"同居契約"や"結婚契約"などのテーマをくりかえし変奏してます。

そして、今回は倉光泰子が、
いわば "セフレ協定" "恋愛協定"の話を書いている。
つまり、性愛についての契約です。

これって、
たんなるイロモノ作品とは見過ごせない面があって、
じつは倉光泰子も、けっこう真面目に書いてると思います。



5年前に「逃げ恥」が放送された当初、
あれは、あくまで物語上の《設定》であって、
たんなる思考実験のフィクションだと思われていた。

けれど、
新垣結衣と星野源は、
フィクションを超えて実際に結婚してしまったし、

現在のように、
若者が恋愛も結婚もしない時代において、
そういった協定や契約が、
なにげに現実味を帯びているようにも思う。

つまり、
恋愛をするのにも、結婚をするのにも、
なんらかの《設定》が必要とされてる感はあるのです。



高田夏帆のカラダはまるでお人形さんみたい。



そんな、
恋愛も結婚もしない時代にあって、
従来的な結婚制度のほうも、だいぶ限界に来ていますよね。

もともと、
異性との恋愛関係を基礎にしながら、
同時に、生活や経済も成り立たせて、
なおかつ出産と子育ても成功させるなんてのは、
ほぼ奇跡に近いようなことなんだけど、

いまや、そんなことは、
途方もない無理難題だと感じてる人々が圧倒的多数。



他方では、
夫婦別姓で生活したい人もいるし、
同性どうしで結婚したい人たちもいる。

2016年には、
テレ朝で「おっさんずラブ」が放送され、
2019年には「きのう何食べた」や「腐女ゲイ」が放送され、
現在も、テレ朝深夜で「消えた初恋」が放送されてますが、

ここ数年で、
とくにBLに対するイメージは大きく変わって、
もはや日常の風景のなかに溶け込んできた感がある。

しかし、そういう社会の要請や変化に対して、
従来の結婚制度はまったく対応しきれておらず、
すっかり機能不全に陥っているわけですね。

はっきりいえば、制度的な耐用年数を過ぎているのです。



その一方、わたしは、
NHK大河「青天を衝け」で描かれている、
渋沢栄一の"妻妾同居"のことが気になっています。

脚本家の大森美香が、
あれをどう捉えているのか分からないけれど、

戦後の日本の結婚制度を相対化していくために、
あれって、けっこう面白い議論の材料になると思います。

それについては、後日あらためて書きます。


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最終更新日  2021.12.05 19:09:10
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