まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2022.09.02
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読売テレビ「オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~」。
飯豊まりえ&浅香航大。

キャストもかなり地味だし、
画面も暗いし、内容も重い。
でも、物語はなかなか複雑に作り込んであります。

脚本は「QUEEN」「99.9」などにも参加した三浦駿斗。
いよいよ来週が最終話です。



2つの冤罪事件があり、
その被疑者はどちらも死亡していたのですが、
真犯人は元刑事の小野寺 (片桐仁) で確定した模様。

それらの事件を隠蔽していたのは、
県警の上司の雲川 (山中崇) なのか、
警察庁次長の平安 (船越英一郎) なのか分からなかったのですが、
これも平安で確定した模様です。

…てなわけで、
真相は第9話でほぼ明らかになったのですが、
まだなにか秘密が残ってるんでしょうか?

朱梨 (飯豊まりえ) や風早 (浅香航大) にとって「父」は正義なのか悪なのか?
そして、朱梨の姉の紫織 (松井玲奈) は感情を取り戻すのでしょうか?





このドラマは、
人の感情が「色」で見えるという、
一種の共感覚をモチーフにしています。

当初は、まあ、
謎解きサスペンスのための変わり種の仕掛け?
…ぐらいに思っていましたが、

意外にも、
物語の内容は、人間の「感情」の本質にまで切り込んでいます。

とくに印象的だったのは、
室井滋が出演した第7話でした。
人間が「感情」をもつことの苦しみが描かれていた。

以下は、室井滋が演じた成海道子のセリフです。

私、感情を捨てたの。
疲れるでしょ、感情って。
自分のも、他人のも。
どちらもに振り回されてるなんて、とても生きづらそうね。

最初から感情なんかなければ、誰も苦しまずに済むのよ。

夫が死んで、私のすべての感情が消えた。
喜びが消え、何かに期待したり驚いたりすることもない。
恐れや悲しみ、怒りすら感じなくなった。
それからは毎日、ただ生き延びるだけ。
それが私の人生だった。

癌だってわかった時も同じだった。
もっと生きたいとも、早く死にたいとも思わない。
ただ死を待つだけの存在。
花瓶の花みたい。
それってもう、生きていないのと同じよね。

感情なんてやっぱりないほうがいいのよ。
愛も喜びも、簡単に悲しみや怒りに変わる。人を苦しめる。

母もそうだったわ。
最初から何もなければ苦しむことなんかないって。
植物のようにただ生きていけるって。
感情を捨てることは、自分を守ることなの。



実際、うつ病などの場合も、
心を動かすこと自体が患者にとっての苦しみになる。
感情や思考を止め続けなければならないので、生きた心地がしない。

まるで自己免疫疾患と同じように、
生きるために備わった機能が、かえって本人を苦しめるのですね。



朱梨の姉も感情を失っています。
彼女は、姉にこう問いかけます。

ねえお姉ちゃん。
今日はどんな日だった?
ごはんは美味しかった?
何か面白いことあった?
外は暑かったな、とか何も思わなかった?
ねえお姉ちゃん。
何も思わなかった?

ねえお姉ちゃん。
お姉ちゃん、何とか言ってよ。
お姉ちゃんはこのままのほうがいいの?
ねえ、苦しいよ。お姉ちゃんのせいで。




一方、成海道子の事件を解決したあと、
風早はこう言っていました。

あの人は最後に生きたんだよ。
言ってただろ、
生きるということは感情の中でもがくことだって。
人生の最後に、やっと少しだけ感情の中でもがけたんだ。
それがたとえ悲しみだとしても。生きたんだ。



最終回では、
この重たいテーマにどんな答えを出すのでしょうか?





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最終更新日  2023.02.09 23:30:45


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