まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2022.12.04
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舞いあがれ!第9週。

脚本家が交代したことによって、
「#舞いあがれ反省会」が活性化するのかと思いきや、
それほど過剰な反応は起きていません。

むしろ、
前作の「ちむどん」のベタなコメディを叩いていた人たちが、
なぜか「舞いあがれ」のベタなツンデレには満足してるらしい(笑)。

結局、
SNSの視聴者が求めてるのは、
繊細で複雑なドラマなんぞではなく、
たんに 「分かりやすい共感」 でしかない、ってことですね…。



逆に、
これから後に懸念されるのは、
桑原亮子が脚本に復帰してシビアな展開になったときに、
かえってSNS全体に 「共感できない!」 の嵐が吹き荒れ、
はげしいバッシングや炎上が起こるかもしれない…ってこと。

実際、
兄の投資事業とか、
父の巨大工場新設とか、
岩倉家の「転落フラグ」が立ってしまってるわけだし、
桑原亮子が脚本に復帰したあとに、
かなり苛酷な展開が待っている可能性は高い。

そして、
たんに 「分かりやすい共感」 だけを求めてる視聴者たちは、
そういう苛酷な展開を受けつけない可能性が高い。

もしも、
桑原亮子の脚本がバッシングされる事態になれば、
朝ドラは、本格的に、
SNSの求める 「分かりやすい共感」 の範囲内でしか、
物語を作れなくなってしまうかもしれません。

そうなったら、
それは脚本家や制作者にとって悪夢でしかないのだけれど、
例によってバカな評論家たちは、
ただSNSの世論に追随するばかりで、
そうした事態に対して何らの批評性も発揮できそうにありません。



いまのところ、
このたびの脚本家の変更は、
さほど悪い結果になってはいませんが、
どこにもツッコミどころがないわけじゃありません。

最初にも書いたとおり、
ツンデレや三角関係をにおわせるような恋愛展開は、
あまりにもベタすぎるんじゃないか?
…ってのもあるし、

たとえば、
冷酷な鬼教官という触れ込みだった吉川晃司は、
上っ面は『下町ロケット』のキャラを借りているものの、
すくなくとも、このドラマでの言動を見るかぎり、
どこにも「鬼」と呼ばれるような要素などないし、
むしろ温情に厚い教官というべきなんじゃないの?

…って気もする。

それから、

方向音痴なパイロットが、
北海道の局所的な地形だけを丸暗記しても、
それだけじゃ本質的な解決にならないんじゃないの?

…ってのもある。

そういうツッコミどころが、
現状のSNSで許容されていることの疑念もありますが、

それ以上に、わたしが引っかかってるのは、
兄の投資業に対するあからさまな「偏見」の描写です。



投資業を批判的に描くのは別にいいと思うけど、

それは、あくまで、
具体的な業態の中身を描いてからにすべきであって、

たんに「投資」と聞いただけで、
すべての人物が反射的に眉をひそめてしまうってのは、
いくらなんでも職業差別の度が過ぎるし、
そういう描写をドラマの「お約束」にしてはいけません。

そもそも、
兄の投資業だけがヤクザな商売であり、
妹の目指してるパイロットとか、
父が事業拡大を目指してるネジ作りが、
それほどカタギな商売なのかというと、
べつにそんなことはないと思います。



いや、もしかすると、
兄が投資業で失敗しそうに見えるのは、
あくまでもミスリード的な「フラグ」であって、
実際に転落するのは父だけってパターンもありえますけどね。

わたし自身、そのほうが面白いと思ってる。

父の事業よりも、
兄の事業のほうがずっと堅実で安定していた…ってオチなら、
それはかなり斬新なドラマになるかもしれません(笑)。

現実に、
父のようなカタギの商売が、
兄のようなヤクザな商売によって救われる、
ってことも、ありえない話ではない。

金のビリケン宇宙人が、その伏線だったりして??

まあ、そんなことになったら、
SNSは、またぞろ 「共感できない!」 と言って荒れるでしょうが。





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最終更新日  2024.06.20 17:24:57


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