まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2023.05.25
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NHK「歴史探偵」西遊記の回を見ました。

玄奘三蔵の地誌「大唐西域記」が、
ファンタジー小説の「西遊記」へと変貌した謎について。
あとで調べたことも含めて内容をメモしておきます。



玄奘は身長180㎝もある大男だったそうです。
砂漠や山脈を超えて往復3万キロを踏破するくらいだから、
たんなる知識人じゃなくて、
冒険家・アスリート的な人でもあったんでしょうね。

京都の臨済宗興聖寺には、
世界最古の「大唐西域記」の写本があるそうです。



番組を見た後にネットで確認したら、
Wikipediaに 「西遊記の成立史」 という詳細な記事がありました。

簡単にいうと、
宋の時代に生まれた都市講談が、
『大唐三蔵取経詩話』という形で刊行され、
それを原型として元の時代に雑劇などが発展し、
さらに明の時代になって、
全100回からなる小説が完成したとのこと。

これは「世徳堂本」と呼ばれるもので、
最初は南京で刊行されましたが、
現存するものは福建省南平市建陽で刊行され、
すべて日本で保管されてきたのだそうです。

番組でも、福建省南平市を取材していましたが、
ここは千年前から木版印刷が盛んだったらしい。





孫悟空のルーツも、やはり福建省にあります。
ここには、もともと猿を神として祭る風習があって、
それは畑を食い荒らす猿への餌付けに由来するそうです。

Wikipediaによると、
江西省と広東省にまたがる山中には、
旅する婦人をさらう「斉天大聖」という妖猿の伝説があり、
2005年には、福建省順昌県の宝山で、
元末~明初期の頃の「斉天大聖」の墓が発見されたとのこと。
番組でも、この墓を取材していました。

さらに、
敦煌の壁画には「馬を曳く猿を連れた唐僧の像」もあり、
遼の墳墓の彫刻には「雲に乗る猴行者の像」もあるらしい。
※猴行者 こうぎょうじゃ とは、宋の時代の孫悟空の呼び名です。



猪八戒のルーツは、
摩利支天の御者(御車将軍)のブタです。
これが日本ではイノシシと誤読されたため、
鎌倉時代からは摩利支天が軍神として崇められ、
上野アメ横の徳大寺にもそれが祀られています。

沙悟浄のルーツは古く、
もともとは砂漠に倒れた玄奘を水場に導いた「大神」でしたが、
これがやがて「深沙神」と呼ばれ、
元の時代には「沙和尚」と呼ばれ、
明の時代には水怪の「沙悟浄」に変わり、
それとともに弟子としての地位もどんどん下がったあげく、
日本では滝沢馬琴の翻案でカッパになってしまった。
またもや馬琴ネタ!

牛魔王のルーツは、チベット仏教の伝説の妖牛だそうです。



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最終更新日  2023.05.26 09:42:47


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