まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2023.07.03
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居残りの数学補習晩夏光 木洩れ日に晒され空蝉のしずか 木漏れ日を動かして鳴るラムネ玉
プレバト俳句。
お題は「木漏れ日」。




フルポン村上。
木漏れ日を動かして鳴るラムネ玉


「ラムネ玉が木漏れ日を動かす」
(もしくは「わたしがラムネ玉で木漏れ日を動かす」)
…という詩的な幻想です。

ガラス瓶やラムネ玉の光の屈折が、
あるいは飲んでいた炭酸水の揺れが、
いつしか木漏れ日の屈折や揺れに変化する。

そして、
木の葉にそよいだ風や陽光の爽やかさが、
ラムネの味覚やビー玉の音の爽やかさに重なる。

さすがです。



森迫永依。
居残りの数学補習 晩夏光
数学の補習 晩夏光の机
(添削後)
数学の補習 晩夏光の廊下 (添削後)

上五の「居残り」が不要情報とみなされて、ボツでした。

一方では「居残り」の寂しさと「晩夏」の寂しさが響き合うので、
この上五は捨てがたい気もするのだけど、
他方では「居残り」と「補習」の情報が重ねられてしまうので、
(同意語の反復とまではいえないものの)説明じみる感じはある。

なお、作者は、
兼題の「木漏れ日」から「晩夏光」へと発想を飛ばしてますが、
その是非も問題になっていました。

意外にも「木漏れ日」は季語ではないので、
夏の新緑にも秋の紅葉にも「木漏れ日」はあるかもしれないし、
むろん晩夏にも「木漏れ日」があって不思議ではない。

しかし、先生は、
晩夏の「木漏れ日」を認めなかったようです。

あるいは、
木の葉によって和らげられた陽光は、
季節の陰りによって和らげられた陽光とは異なる、
…と先生は主張したかったのかもしれません。


平場なら十分に「才能アリ」だったでしょうけれど、
特待生なので厳しめの査定でした。



森口瑤子。
木洩れ日に晒され空蝉のしずか


木洩れ日の「動」と空蝉の「静」の対比。
揺れる木洩れ日に対して、空蝉は動かないってこと。

評価の分かれ目は、
木洩れ日には不似合いな動詞「晒す」の是非と、
空蝉には当たり前すぎる形容動詞「しずか」の是非。

本来なら、
「しずかじゃない空蝉があったら持って来い!」
というべきところだけど、

このときの作者にとっては、
木洩れ日に晒されてもなお、空蝉が「しずか」である
…ってことが、ひとつの発見だったのですね。


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最終更新日  2023.07.13 04:54:31


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