ウンとかスンとか mamatamの日記

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2016.12.11
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カテゴリ: 文楽
今月の文楽公演、第一部を見に行ったのは先週土曜日、ちょうど一週間前でした。
ブロ友さんの多くはご存じの通り、わたしが文楽を見始めてからまだ2年ほど、回数は10回になるかならないかで、いわばズブのシロート、初心者です。
初心者ですから、通し狂言を見たのは今回が初めてでした。
全段を半分に分けて、前半を第1部、後半を第2部とまる一日掛けての通し上演です。
先週は前半の第1部を見ました。
10時30分開演、16時終演。
いや~~、長かったです。ズブのシロートは、ビックリでした
途中、上目蓋と下まぶたが、まるで磁石で出来ているかのように引き合う危機を何度か潜り抜け、辛うじて眠りの国への境を越えずに踏みとどまった6時間でした。
大序と2段目は討ち入りに至る事件の発端や経緯の説明となる場面で、人形も、配役表に名前の載っている正規の人形遣いさんでなく、黒子さん3人で使われていたりします。
多分半分練習ってことでしょうかね?
太夫さんや三味線方さんも、舞台の上の方にある御簾内(みすうち)で、多分若手の方が、顔を出さずに(配役表にも名前が出ずに)演じられるところがありました。
浄瑠璃だけが流れていたり、逆にお人形の演技だけで浄瑠璃なしの場面があったり、ちょっと緩むけれど、こういう前置きや伏線はチャチャッと解説で読んで、実際に舞台に載るのはさわりだけっていうのより、やっぱりこういう風にじっくりたっぷりみられる通し狂言はいいなあって思いました。
今まで知っていた忠臣蔵はドラマや映画の、つまり史実に近い江戸時代のお話でしたが、文楽の忠臣蔵は、足利尊氏の時代に、場所も江戸城内ではなく、鎌倉鶴岡八幡宮に遷されていました。
登場人物の名前も替えられています。
尊氏は将軍位についた後、鶴岡八幡宮を造営し、そこに敵の大将で源氏の末裔新田義貞が天皇から賜った兜を収めるため弟の直義を派遣します。
直義の饗応役が塩冶判官(えんやはんがん)と桃井若狭助(もものいわかさのすけ)、その二人の指導役が高師直(こうのもろのう)です。
最初、師直は若くて身分の低い若狭助に事ごとにつらく当たり、とうとう我慢ならなくなった若狭助があわや刃傷沙汰に及びそうになります。
この辺りで浄瑠璃は「運強く、 切ら れぬ高師直」とか歌い、あぁ、やっぱり師直は(きら)上野介!って、観客は思う寸法です。
ということは、若狭助が内匠頭?と思いますが、そこに絶世の美女顔世御前が登場します。
この美人、塩冶判官の奥さんです。
ここからお話は妙な展開になります。
師直がこの美人妻に横恋慕し、恋歌を送りますが、見事にふられてしまうのです。
辛うじて刀を抜かずに帰った若狭助は、家老に明日はあいつを絶対切ってやる!と告げます。
家老は、じゃあ、もう、バッサリ綺麗に殺っちゃいなさいなんて焚き付けますが、殿が自室に引っ込むや否や、馬を仕立てて高家へ行き、師直に袖の下をつかませます。
師直は掌を返したように若狭助におべっかタラタラ。若狭助は戸惑いながらも、もうこのくそ親父を斬るわけにもいかなくなります。
師直もお金をもらっちゃあ、若狭助をいじめるわけにはいきません。
なにやらムカムカしているところに顔世からは肘鉄、その断りの手紙を持ってきたのは何と夫の塩冶。
顔世は塩谷には何も知らせていないのに、邪恋を夫塩冶に知られたと勘違いした師直は、フラれた腹いせも、若狭助をいびれなくなった鬱憤も全部まとめて、今度は塩谷に向かってとんでもない悪口雑言を浴びせます。
最初は気でも違ったの?といなそうとしていた塩冶も、師直の悪役ぶりに最後には頭に血が昇り、
刀を抜いて追いかけ回しますが、物陰に控えていた賄賂家老の加古川本蔵に取り押さえられてしまいます。
ここまでくれば塩冶判官が内匠頭ってもうはっきりわかります。           
で、この役名、浅野家の赤穂藩は塩で有名、吉良家は高家という役職?だっことからの命名に違いないと、mamatamさん鋭い!とか自画自賛していましたら、それだけでなく、なんと、このお二人、まさに足利時代の実在の人物だそうで、しかも、人物設定の背景となっている太平記に、そっくりそのままのシチュエーションで登場するらしいのです。
WIKIに載っていました。
どこが鋭いんだか。もの知らずもいいとこじゃん!!と自分に突っ込みを入れつつも言い訳すると、
このオハナシ、上に書いた以外にも、話の組み立てから、設定から何から、からくりがいっぱいなのです。
お話の筋に戻りますが、門の中と並行して、門の前でも、小さな事件が起きていました。
不本意にも師直から恋歌を贈られた顔世御前、心中は「止めてよ!わたしにはダーリンがいるのに、アンタ(みたいなエロおやじ)になびくわけないでしょ!!」と突き返したい気持ちでいっぱいですが、そんなことしたらダーリンの出世に差し支えるのではと思い悩み、新古今和歌集から「わたしには夫がいます。もう一人の夫なんて。。。」という歌を書き写し、夫から師直に渡してもらおうと、この書状を腰元のおかるに届けさせます。
さて、このおかるは、塩冶判官に随伴して直義の御殿に登城している早野勘平の恋人です。
勘平を呼び出してもらって書状を渡し、勘平は塩谷にそれを渡しますが、ふたりはチャ~~ンス!とばかり無断で城を抜け出します。
「逢ひびき」ですね。
この、ちょっとしたおさぼりが二人の人生を大きく変えてしまいます。
二人が門の前に戻ってみると、主人は網かご(罪人を乗せるかご)で屋敷に運ばれたと聞かされ、その屋敷におめおめと戻ることもできず、勘平は死ぬしかないと思い詰めます。
でも、おかるに説得され、おかるの実家で謝罪の叶う機会を待とうと決心します。
そして、これが、先日あらすじをご紹介した5段目6段目のおかるの身売り、勘平の切腹と言った悲劇につながっていきます。
閉門を命じられた塩冶判官の屋敷には、幕府の上使が到着します。
上使を迎えた塩冶は切腹の沙汰を覚悟し、羽織の下に白小袖に裃の死装束をまとっていました。
最期に由良助との体面を望みますが、叶わぬまま、塩冶は切腹をします。
その時由良助がようやく到着します。塩冶は切腹に使った刀を由良助に与え、無念を伝えます。
この「塩冶判官切腹の段」は「通さん場」というそうで、舞台の緊張感を妨げないように客席の出入りが出来ないことになっています。
トイレにも行けないので、別の意味で、すごく緊張しました。
塩冶判官の遺体が運び出されると、家臣たちはまるで追い立てられるように、城の明け渡しを求められます。
由良助も形見の刀を手に、無念を晴らす決意を胸に屋敷を後にします。
いやぁ、この場面が何とも胸に沁みました。
由良助の人形は、吉田玉男さんが遣われます。
玉男さん、いつも立ち役というのか、勇壮な男性のお人形を遣われることが多くて、大立ち回りの場などは、本当に迫力で、お人形もまるで生きてるみたい。
思わず拍手したくなってしまいます。
ところが、この日の圧巻は、この城明け渡しの段での、由良助の重厚な一人芝居でした。
玉男さんがお人形を遣っているというより、玉男さんのお芝居をお人形が表現しているみたいな。。。
う~~ん、そんな言い方じゃわかりませんよね。
上手く表現できません。
いつもとは違うんだけど、今回もとっても良かったと、まあ、そういうことです。
次の5段目、6段目は、おかるの実家に身を寄せた早野勘平の悲劇が話の中心になります。
あらすじは、 12月2日に書いたの で、ほぼあっていました。
6段目の最後で、勘平の義父殺しの疑いは晴れ、血判状に名前を連ねる仲間として認められたので、早野勘平は仇討の同士ではあるけれど、四十七士ではないということがわかりました。
これで前半の紹介が終わり。
読むのも大変だったでしょうが、見るのはもっと大変でしたよ。
もちろん、1部、2部通しての公演ですから、舞台に上がる方はもっと大変なのだから、愚痴言っちゃいけませんけどね。
実は翌日から軽い腰痛が出てしまい、先週はずっとなるべく暖かくして過ごしたのでだいぶ良くなり、昨日、今日とゴロゴロ、いえ、横になって腰を休めることに専念したら、ほぼ治りました。
来週の土曜日は、後半の第2部を見にいきます。
ご一緒するnaominさんも腰痛持ちでいらっしゃるので、二人して、合間にはしっかり腰を伸ばそうとか、そのためにはお弁当と飲み物は持参しようとか、打ち合わせています。
とにかく冷やさないように、カイロを持って行こうかとか、グダグダ、まとまらないけど対策考え中です。





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最終更新日  2016.12.12 01:02:49
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