マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2011.01.16
XML
 海中の不思議な遺跡 

 昨夜観た「世界ふしぎ発見」のテーマは沖縄だった。それも観光などの話ではなく、パワースポットなどを取り上げるようだ。面白そうだが、学術的な面はあっても同番組はあくまでも娯楽中心のクイズ番組。果たしてどんな内容になるか注目された。

 最初に出て来たのが沖縄本島中部にある北谷(ちゃたん)沖の海中。つい最近、ここで古い遺跡が見つかった由。自然の物でなく人工物と判断されたのは、その遺跡から緑色のコハクやビーズが発見されたことによるとか。そして遺跡の形は沖縄特有の城、グスクに良く似てるそうだ。木村政昭琉球大学名誉教授の話では今後の研究によるが、今から2千年前のものと考えられる由。

 沖縄に城郭としての城(ぐすく)が出現するのは13世紀前後のはず。もし海中の遺跡が本当に2千年前のものだとすれば、琉球王朝とは全く異なる文化になる。木村先生の専門は確か海洋生物学だったはず。研究上の理由でダイビングもするが、たまたま海中で見つかった人工物に強い関心を抱くきっかけだったと記憶している。

 沖縄では与那国島の沖合にも壮大な海中遺跡があることが知られている。ここも木村先生自らが潜って調査している。確かに「遺跡」の写真にはとても自然物とは思えない階段、回廊、門、亀のような形の石、鋭角な溝などが写っていた。その後、延長の陸上にも同様の石組遺跡があることが分かった。

 海中の遺跡はおそらく過去の大地震で海中に没したものだろう。大分県には江戸時代の大地震で海中に沈んだ島がある。今でも井戸の跡などが残っているそうだ。なお、北谷付近からは石板に描かれた不思議な絵文字が発見されている。沖縄に文字が伝わったのは13世紀前後と言われているが、その絵文字は単純で漢字とは異なる。北海道小樽市のフゴッペ洞窟に刻まれた絵文字と良く似ているのも奇怪だ。

 木村先生はそれらのことを基にして、「琉球ムー大陸説」を唱えている。南太平洋の島々には、広く石組の遺跡や文化が残っているが、それらはかつて1つの大陸で、同じ文化を共有していたと言う考えだ。また沖縄本島の最北端、辺戸岬には海中洞窟があることも木村先生の調査で分かっているが、そこには人が棲んだ証拠の土器が残されていた。今より海水面が低かった時代、沖縄の先住民が暮らした跡だろう。

 沖縄近辺の海中には熱水が湧いている個所がある。その代表格が琉球トラフ。熱水が湧く所には、貴重な鉱物資源があると言うのが通説。古い時代、琉球列島は中国大陸とつながっており、動物達もその陸橋を通って渡来した。それがその後の隆起と沈降の繰り返しで今のような島になったのだ。南島には不思議な話がたくさん残されている。<続く>





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2011.01.16 17:18:32
コメント(6) | コメントを書く
[考古学・日本古代史] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR


© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: