マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2011.11.14
XML
 深夜の沖縄そば 

ようやく国道58号線との合流点まで来た。右手に21世紀の森運動公園が現れる。ここが日本ハムのキャンプ地だ。時刻は20時30分を過ぎてるが、走ってるランナーが結構いる。そのうちの1人に「NAHAマラソンの練習?」と聞いてみた。「NAHAも出るけど、その1週間前の県体育大会に向けての練習です」との答え。

特徴のある名護市役所前を通過。かなりゴールは近い。先ほどの青年が折り返しながら挨拶してくれたのが嬉しい。20時54分ホテル前に到着。結局歩いたのは4、5kmほどだと思う。何とか本部半島を一周し、「沖縄本島単独一周」を達成することが出来た。コンビニで買い物を済ませてからホテルへ戻った。早速バスにお湯を張る。

歯を磨こうとしたら再び吐き気。相当疲労が激しく、夕食用に買った沖縄そばのカップ麺も受け付けない。先ず風呂に入って汗を流し、股擦れした個所にワセリンを塗った。入浴して寛いだせいか、徐々に体調が戻って来た。味噌汁を飲み、ミカンを食べ、最後に恐る恐るオリオンビールを飲んでみた。大丈夫、吐き気は何とか治まったようだ。

本当は20時までに戻って譜久原恒勇の特集番組を観たかったのだが、残念ながら既に放送は終わっていた。彼は「芭蕉布」、「ふるさとの雨」、「なんた浜」などの美しい曲を作った沖縄を代表する音楽家だ。スポーツニュースを観て22時頃に眠ったが、夜中の2時過ぎには目が覚めた。

ステテコがピンク色に染まっている。擦り傷からの出血と浸出液が混じったのだ。傷はかなり乾き、少しはマシな状態になっていた。興奮と空腹で眠れないため、カップ麺にお湯を注ぐ。真夜中に沖縄そばとは不思議な図だが、これもまた良い思い出。大量の発汗でミネラル分を失った身体には、汁の一滴すら貴重だった。

朝7時、ホテルのレストランで朝食。無料のため期待してなかったのだが、とても充実した内容に驚く。緑とピンクの野菜の名を聞くと「はんだま」とのこと。30cmほどの高さで、沖縄では家の庭に植えるポピュラーな野菜で、アントシアニンが豊富とか。金沢の地元野菜の「金時草」(きんじそう)にも似た感じ。

部屋へ戻ると、窓から名護湾と本部半島が見えた。昨夜は真っ暗な道を必死に歩いた。その上に聳える八重岳は、沖縄で最も早く桜の花が開花することで有名。例年1月中旬には「さくら祭り」が開催されている。今回2泊したこのホテル。西海岸縦断では2泊し、東海岸縦断でも1泊しているが、多分再び泊ることはないだろう。

ホテルからロードレーサーで出かけた若夫婦は、ぴしっとスタイルが決まっていたが、あの後雨は大丈夫だったろうか。チェックアウトを済ませ、バス停へ向かう。那覇へ行くおばあの娘さんのご主人は福島出身で、その父親に「沖縄で一緒に暮らしたら」と勧めても、山奥で1人暮らしをしてるとか。急行バスに乗るおばあと別れ、私は各駅停車へ乗った。<続く>





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2011.11.14 20:04:05
コメント(4) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR


© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: