マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2013.10.15
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≪ 「想定外」続きの前日からスタートまで ≫

 トイレの鏡に真っ青な顔の私が写っていた。ここは浜松市弁天島のホテルで、明日の100kmマラソンのスタート地。最初の驚きは選手受付をした時。参加賞は浜名湖名産の「シラス」と「白焼きのウナギ」のようだが、クール宅急便の申し込みをさせられた。参加賞を自宅に送るのは初めての経験だった。

 フロントで鍵を貰って部屋へ向かったが、今度は8階のその部屋が地図にない。必死に探すとようやく離れた場所にあった。ここは電車が通る側で騒音がすごいため、特別料金の部屋。2泊朝食1回で6840円の超お得料金。だが、肝心のトイレがなかった。先ずは大会本部からもらった資料を慎重にチェック。安全なレースのためにも欠かせない作業だ。

 そこで大事なことを発見。この大会は自分の体力、走力に応じてショートカットが自由に出来る。浜名湖は複雑な形をしており、正規なルートはその湖岸に沿って走るのだが、入り組んだ「湾」には橋がかかっていて直進も可能。そして40km付近から船にも乗れるし、45km付近からは電車にも乗れる。そのワープの新コースを発見したのだ。

 よし、それならどうにかなるかも知れない。少し安心して散歩に出かけたのは良いのだが、あまりにも風が強過ぎて体が冷えたのだ。おまけに空腹でガス欠状態。これは9月に走った「猪苗代湖」の前夜と同じ。またまた体調の異変発生かと、すっかり慌てた私だった。


スタート地点.jpg

 ホテルの前の浜名湖。ここが明日のスタート地点だ


前夜祭.jpg 前夜祭司会者

萩田呼びかけ人.jpg 呼びかけ人のH田氏




 夕方の6時にウエルカムパーティーが始まった。ユニークな服装の司会者だが、彼もれっきとしたウルトラランナーのはず。レース呼びかけ人のH田さん自身もウルトラランナーで、主に静岡県内で幾つもウルトラマラソンを開催され、海岸と富士山の頂上を走って往復する大会などもある。挨拶はものの2分で終了し、早速乾杯から懇親会へ突入した。



会場.jpg ウエルカムパーティー



 会場には知り合いの髭カクさん、ユノさん、凛峰さん、悪代官タフマン、群馬の黄門さんなどがいた。ところがオードブルがあっと言う間になくなった。これが今夜の夕食なのだから大変。髭カクさんが文句を言いに来た。去年はもっと料理が大量にあったらしい。そこで慌ててキノコご飯とみそ汁をもらいに行った。

 パーティーでは老年のバンドが始まっていたが、私は缶ビール1本と焼酎を1杯飲んだ所で会場を抜けた。明日の朝の食料を買いに行くのだ。相変わらず台風のような強風だ。これが遠州名物の空っ風らしい。CS第1戦は広島とロッテが勝った。これは面白い展開になりそうだ。

 だが、夜は何度も目が覚めて眠れない。電車の音はさほどでもないが、部屋のスピーカーから音楽が聞こえるのだ。たまらずフロントへ電話し、音を止めてもらう。眠ったのは3時間程度か。翌朝3時半には起床し、トイレの後丹念にテーピングを施し、早めの朝食を摂る。ナップザックにはレース中に必要なものを詰めた。

 これは先日白樺湖のホテルに忘れたもの。この軽さと素材がマラニックにはちょうど良いと判断し、着払いで届けてもらったのだ。ポシェットには現金、デジカメ、サプリメント類も。もちろん地図と筆記用具、必要な薬剤も持った。自分ではこれで万全だと思っていたのだが、後で「ハプニング」が起きることを、この時はまだ知らない。

 服装を整えてスタート地点に向かう。海風があるが、昨夜ほど吹き荒れてはいない。真っ暗な空にオリオン座が光る。三々五々選手が集まって来た。皆気合が入っている中で、私は静かなまま。睡眠不足と体調に不安があるためだ。不整脈抑止剤と血圧降下剤は持ったが、果たしてどこまで行けるか。そして私の「ワープ作戦」が、どこまで通じるか。スタート地点の横は海。波がそこまで迫っていた。

 午前5時。1番から40番までの選手がスタートする。ゼッケンナンバー68番の私は第2グループで、5時1分のスタート。参加者は全部で112名。これから長い長い冒険の旅が始まる。<続く>



マ2自分.jpg スタート前の緊張した私





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Last updated  2013.10.15 04:48:50
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