マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2014.06.09
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≪ 不安を胸に ≫ 


1梅雨空.jpg 東北新幹線の車中から

 東北新幹線で北上市に向かう車中から見る空は、何だか鬱陶しい。北海道を除くすべての地方が梅雨入りした日本列島。明日のレースも雨の中を走ることになるだろう。そう覚悟を決めていた。雨は苦にならない。むしろ長い距離を走るウルトラレースでは、酷使する脚の筋肉が冷やされて却って良いくらいだ。だが、私の心配は、天候とは違ったところにあった。


 北上線の車両は1両のみ  2北上線.jpg

 JR北上駅で北上線に乗り換える。車両はたった1両だったが、何とか座ることは出来た。心配と言うのは一番長い付き合いだったYさんが最近ブログを更新してなかったことだった。それに親戚が亡くなり、レース当日の夕方が通夜。妻に列席を頼んだものの、どこかにやましい気持ちが残った。妻と妻の姉の様子も心配の種。自身の不調も重なり、それらのことが私の心を暗くしていたのだ。


3錦秋湖.jpg 錦秋湖

 席を移動し、ランナーらしい夫婦の向かいに座る。茨城県の方で、奥様は今回が初ウルトラらしい。ご主人はサポート役としてして、何とか奥様を完走させたい由。私も茨城県には11年勤務し、彼らの街も知っている。茨城県内でのレースやマラニックの話に花が咲く。茨城は35年前に私がランニングを始めた懐かしい土地柄でもあった。


 ほっと湯田駅の温泉  4駅の温泉.jpg

 「ほっと湯田駅」で下車。駅の直ぐ横に温泉があった。まるで「駅中温泉」だ。宿のマイクロバスが待っていた。運転手さんに聞くと、宿の風呂も天然の温泉らしい。これは楽しみ。宿は明日のレースのスタート地点にもなっていて便利。「いわて銀河ウルトラマラソン」に出るのはこれで確か8回目だが、50kmの部への参加は初めて。その50kmでさえ、今回は完走するのは無理。どこまで行けるか分からないが、「引退レース」を楽しむのみ。


5宿.jpg 沢内バーデン

 これが今夜の宿の「沢内バーデン」。沢内と言うのは昔の村名で、南部藩の隠れ里と言われた米どころ。名うての豪雪地帯でもある。スタッフの方に尋ねると、この宿も第3セクターの経営らしい。早速散歩に出かける。明日の選手受付場所の体育館を確認するためでもあった。周囲には「雪国研究所」や、水車小屋風の建物もあって不思議な感じ。直ぐ裏山はスキー場みたい。


 水車小屋風の建物  6宿周辺.jpg

 歩いているうちに、すり減ったシューズの底に違和感を感じた。最近は散歩ばかりで走っていない。きっと久しぶりのランニングシューズが足に馴染まないのだろう。膝用のサポーターを家に忘れたことを、新幹線の車中で気づいていた。まあ、一旦スタートラインンに立つと決めた以上は走るだけ。今出来る最大の準備をすれば、それで良いのだ。


9温泉.jpg 宿の大浴場

 宿に戻って大浴場に行った。ここは源泉かけ流しの「志賀来温泉」。塩分や硫黄分が混じって筋肉痛などに効果があるようだ。明日酷使する自分の脚を風呂の中で擦る。露天風呂、サウナ、水風呂にも入った。今回のレースへの備えは、姫神登山以来の疲れを取るために極力休養し、床屋に行って髪を短く切ったことぐらい。それだけでも、体への負担を幾分かは軽減出来るはず。

 その夜、部屋の相棒が着いたのは9時前。福島県の出身で、自宅は仙台。目下秋田へ単身赴任中の由。本人は練習不足だと言うが、明日のレースでは密かに記録を狙っているようだ。偶然にも彼の出身大学は私の最後の勤務先でもあった。彼が学んだ学部へも、仕事で何度か行ったことがある。10時過ぎに就寝。深夜、物凄い雨の音に目が覚めた。これは雨のレースになる。そう思いながら、再び眠りに就いた。<続く>





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Last updated  2014.06.09 09:25:33
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