マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2017.10.03
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カテゴリ: ランニング全般
<~私設エイドステーション(AS)奮戦記~ その1>



 第1回の記念すべき大会を何らかの形で応援したい。そんな声が大会の数か月前に出て、私も参加希望を伝えていた。当日の朝O川さんが8時過ぎに迎えに来た。レースのスタート時間は9時15分。私設エイドの設置予定場所は34km付近と言う。ところが先行していたK野さんからの連絡で、予定した場所には公式の給水所があった由。これは困った。ともかく現場へ急ごう。最短距離のコースで現場へと向かう。



 確かに予定場所には巨大な給水所が準備され、たくさんのボランティアが集まっていた。地元の方だが、マラソンの運営に携わるのは今回が初めてだろう。そこで場所を1kmほどずらしてASを設置することにした。目の前は刈り入れ前の田圃。どこにでもある平凡な風景だ。適当な空き地に車を停め、早速準備に取り掛かる。



 これが仲間の面々。1週間前の「秋田内陸」(100km)を完走した人もいれば、前月に「佐渡島一周」(206km)を走破した人もいる。私以外はみな現役のランナーで、本当は自分も走りたいくらいなのだ。それを我慢して仲間の応援に回っているのだ。




 レースのコースが左図。スタート及びゴールは仙台空港付近で、岩沼市の沿岸部。そこから南下して亘理町の荒浜で折り返し、海岸線に沿って北上。空港を過ぎ、名取市の北部で右折し、閖上地区で2つ目の折り返し。私達は黒丸付近にASを設置した。往路の30km地点、復路の33km地点に当たり、どの選手も目の前を通過する。コースの大半は東日本大震災による津波の被害を受けた地区だ。



 これがコース最南端付近を上空から見た写真。右が太平洋で仙台湾の沿岸部。左が阿武隈川で、間もなく河口と言う場所に当たる。選手たちは北(上)の仙台空港から走って来てこの南で折り返し、海岸に沿って北上して行く。ここも大きな津波被害があった場所。あれから6年半を経過した今、再び実り豊かな水田が復元しつつある。同じ苦しみを味わった熊本からも、大勢の「くまモンランナー」が参加した。



 軽便なテントの下には、飲み物や食べ物が置かれている。いわば私達の基地みたいなもの。道路沿いに机や椅子を並べ、いよいよASの準備を開始する。でも私達が飲食物を提供するのは、スピードの速いトップランナー達ではない。練習量が豊富な彼らは、飲み食いしないでもわずかな補給でトップスピードで走り続けることが出来る。



 従って私達の応援の対象は、普通の遅いランナーなのだ。彼らこそ途中で飲み食いしないと、最後まで走るエネルギーが保てない人たち。まして故郷の復興を願って参加を希望した初心者ランナーなら、なおさらエネルギーの補給が不可欠。公式の給水所では水やスポーツドリンクしか置いてないのが普通。第1回大会なら、まださほどノウハウもないだろうし。



 やがて先導車のパトカーの後から、トップの選手が走って来た。2位の姿が全く見えないダントツ。余りの速さにシャッターを切る暇もない。上位の選手はフォームが違う。そして歩幅が違う。あっと言う間に風のように通過するスピードランナー達。市民ランナーがここまで来るには後1時間ほどはかかるだろう。<続く>





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Last updated  2017.10.03 00:00:09
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