マックス爺のエッセイ風日記

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2017.12.17

長崎の離島旅残欠

(12)

テーマ：国内旅行どこに行く？(54335)

カテゴリ：旅、温泉

～残った写真～

　　　　　　　　　　　　　　　　　＜長崎県の民芸品　鬼凧＞

　１０月下旬、私は長崎県の離島である壱岐、対馬、および五島列島の福江島をツアーで旅しました。その時の写真と紀行文は何度か載せましたが、まだ残っている写真があったのです。今回はそれをご紹介します。どうぞ古ぼけた思い出にお付き合いくださいませ。

　壱岐の観光名所「猿岩」です。私が直接撮ったのではなく、張られていた写真を写したものです。猿の横顔にそっくりな岩でしょ？翌日の「壱岐ウルトラマラソン」（１００ｋｍ）では、ちょうどこの岩の前にもエイドステーション（給水所）が設けられたようですよ。

　壱岐の「左京鼻」（右の断崖絶壁の岬）の先端にある小さな鳥居と祠。かつてこの島が旱魃にあった際、雨乞いをした左京某が祈ってもなかなか雨が降らなかったそうな。そこで断崖から飛び降りて死のうとした矢先、突然空から大粒の雨が降り出した由。そこで喜んだ島の人々は左京某の徳を称えて祠を設け、鳥居を建ててお礼したとの伝説が残されています。

　古代、壱岐は一つの島で一国、対馬も一つの島で一国でした。江戸時代、対馬は対馬藩として成立し、鎌倉武士であった宗氏が藩主となり、朝鮮との通商の窓口となります。これは宗家の菩提寺である万松院に掲げられた扁額です。右から〇松精舎と書かれていますが、達筆過ぎて私は〇が読めません。

　万松院の境内に立つ諫鼓石（かんこいし）です。藩政時代は目安箱としての役割を果たしていました。つまり上部の鼓の部分はくり抜かれて、藩に対する意見を自由に投書しても良いシステムだった由。それが対馬藩は対朝鮮貿易で潤っており、何の不満も申し出がなかったことから、「諫鼓鳥が鳴く」が変じて「閑古鳥が鳴く」となったとか。ガイドさんの話ですが、説明板にもそう書かれています。

　　宗家墓陵への参道入り口ですが、通常は閉鎖されており、別な入り口から入ります。

　宗家の墓陵の一部です。大名家の墓陵としては、国内では有数の立派さで３本の指に入る由。

　　朝鮮通信使一行が乗って来た船の絵ですが、近代風にデザイン化されていますね。

　明治期になると対馬は軍事上の重要地点として、浅茅湾内に海軍基地が設けられます。浅茅湾と対馬海峡側との航行のため、人工的な瀬戸が掘削されます。これは対馬海峡側から浅茅湾方向を見た図。干潮満潮時には、潮の出入りで急流となるみたいですが、潜水艦も通れるとか。

　上の橋付近の駐車場に作られていた東屋ですが、昔ながらの石屋根作りです。海峡に面したこの島は風が強く、屋根には重い石を載せて飛ばされないよう工夫していたのでしょうね。今でも本物の石屋根の作業場などが残っています。なお、台風が良く通過する沖縄では、昔から屋根瓦を漆喰で固定し、瓦が飛ばされないよう補強していました。

　対馬空港ビルです。愛称は「対馬やまねこ空港」と言うそうですが、空港名の看板までは直してませんね。

　対馬やまねこ空港からプロペラ機に乗って到着したのが長崎空港。でも空港があるのは大村市です。昼食会場となったホテルの２階から眺めると、屋根の上に珍しいドームが見えたので１枚パチリ。昼食後は長崎空港からプロペラ機で、五島列島の福江つばき空港へと飛び立ちました。時間節約のため、移動手段は飛行機が多かった今回の旅でした。

　五島列島の福江島で見かけた「五島長崎国際トライアスロン」のポスター。同大会はトライアスリートの憧れの大会で、簡単には出場出来ない厳しい審査があると聞きました。

　福江島の三井楽集落にある「遣唐使ふるさと館」で見た、遣唐使が日本へもたらした渡来品。ほとんどが正倉院御物みたいですね。長崎県の壱岐と福江島は、後期の遣唐使船の寄港地でした。朝鮮半島との関係が悪化したための航路変更ですが直接大陸へ向かうため、航行には大きな危険が伴いました。それでも渡航の成功率は６０％以上あったとガイドさんが話していました。