マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2020.05.10
XML
カテゴリ: 文化論
~ドキュメント番組を観る その2~



 南米アマゾン川流域に住む原住民に関する番組を2晩続けて観た。最初はペルーの原住民で、こちらはまったく外界と接触したことがない部族と、ペルー政府の調査団が接触を試みるもので、日本人のカメラマン1名も同行を許された。彼らは今も縄文時代そのものの暮らしを続け、男は全くの全裸で鋭い穂先の槍を持っていた。鏃(やじり)には蛇の毒が塗られており、当たれば死ぬのは必至。



 原住民の少女がカメラマンの下半身に触れて良いか尋ねるが、彼は必死に断り「私たちは友達」とだけ言う。もう一人の少女は妊娠中で、腹の子の父親が誰かは不明。原住民は500名ほどいるが、相次ぐ開発と外部人の密漁で残った部落は5か所。多分今後3年間で全滅するとのこと。無菌状態の彼らは外部からもたらされる病気に弱く、たちまちのうちに感染するとのこと。




 赤い箇所が「焼き畑」で失われたジャングル。特にブラジルでは変わった政権が開発を容認してるため急速に荒廃が進み、かつ「新型コロナ」による感染も現実のものになってる由。地球温暖化問題もさることながら、アマゾンの大自然喪失と先住民族の壊滅問題は、全人類の前途を暗示しているように思えてならない。



 さて、熱帯医学で私が思い出す日本人は野口英世(1876-1928)博士。福島県出身で現在の日本医科大学を卒業して渡米し、ペンシルバニア大学医学部助手、ロックフェラー医学研究所研究員を歴任。黄熱病や梅毒菌に関する論文でノーベル生理学医学賞(当時)の受賞候補者に3度推薦された。京都大学医学博士、東京大学理学博士。メリー・ロレッタ・ダージス夫人はアイルランド系移民の米国人。

 論文の正しさを証明するため南米エクアドルや英領ゴールドコースト(現在のガーナ)に渡って黄熱病の研究と治療に従事。そのさ中現地で黄熱病のために死去。享年52歳。日本が世界に誇る熱帯医学の権威だった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2020.05.10 08:28:56
コメント(6) | コメントを書く
[文化論] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR


© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: