マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2020.09.21
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~菅内閣の船出~



 自民党の新総裁に選出後の記者会見でのこの人の発言に注目していた。「棚から牡丹餅」のような形で転がって来た総理総裁の座。だが、この人に奢ったたいどはなかった。自分の言葉、自分の語り口で、誰にでも分かる内容の話を、気負いなく話していたと私は感じた。それは安倍前総理を8年余にわたって支え続けた女房役のこの人だからか。「たたき上げ」の苦労人だからか。元からそういう人柄だからか。



 秋田県湯沢市出身で農家の長男。高卒後上京した後の苦労話はさておき、生まれながらの議員2世や3世のお坊ちゃまとは一味違った。議員秘書、市会議員、国会議員とステップアップしながらも、派閥には属さぬまま党内で実力を磨いて行った。いつも不機嫌そうなA候補、スマートだが頼りがいの無いB候補とは明らかに違っていた。あっという間に神輿の担ぎ手が集まり、総裁に上り詰めた。



 国会での首班指名でも全く危なげがなかった。何の思惑か共産党が枝野氏に1票を投じ、問題を起こした丸山議員が自民の小泉議員に1票を投じたが、波紋はそれだけだった。国会での総理指名前夜から、首相官邸に閉じ籠っての組閣構想が続き、一部は早くも漏れ出していた。派閥の要請は受けないと言明していた通り、新総理はあくまでも自身の信念を貫いた。「持ち駒」を最大限どう生かすかと。



 皇居での認証式を経て、初閣議、新総理の記者会見と行事は続いた。「代り映えがしない」。「若さが乏しい」。「女性の登用が少ない」。相変わらずの評価だが、大臣に選ばれる議員がそうなのだから止むを得ない。「順番待ち」でどうしようもない大臣が選ばれなったのが何よりだ。規制緩和。縦割り行政の排除。デジタル化の推進。オリンピックと万博の推進。そして何よりもコロナの収束。



 総理として初めての記者会見も良かったのではないか。飾り気のない言葉で、要領よく今後の施政方針を述べた。続く各社担当記者の代表質問への回答もけれんみのないものだった。翌日の野党党首の感想は散々だったが、攻めるのは簡単。この厳しい世界情勢のなかで、日本丸をどう舵取るのか。責任のない者だからこその無責任な感想。選挙目当ての烏合の衆が、何をほざいているのか。



 それらに比べたら、街の声は素直だった。期待する声に混じって、期待はしたいが難しいとの正直な声。代わり映えしない。暮らしの平安が戻るように。災害からの復興。不景気からの脱却。安全で平和な世の中への期待。きっと庶民出身の宰相は、それらの声を聴いて今後の政治に生かしてくれることだろう。自分は制度を作って来た。「それを壊すのを河野大臣に頼みたい」。実に正直な人だと思う。



 新総理就任祝いのメッセージが各国から届いた。プーチンさんが最初だったことに先ず驚いた。そして中国の習近平氏からも。強気の彼が対米戦争に疲労し、何とか日本を取り込もうと方針変更に舵を切ったのか。少し遅れて盟友アメリカのトランプさんから。大統領選まで残り1か月半。安倍総理との蜜月が今さらながら思い出されたのだと思う。世界を2人でリードして来たのだから。



 華々しいことは望まない。今はしっかり内政を守ってね。少なくとも国民が自国の将来に期待しないようでは駄目。着実に、確実に国民を安全で安心出来る方向に引っ張って行って欲しいんだ。野党の皮肉、マスコミの冷淡に負けないで欲しい。政策で協力出来る野党の力を借り、柔軟な発想でより良い日本を作って欲しいな。秋田のイチゴ農家の長男坊。今はあんたに期待するしかないんだよ。菅さん。
<続く>





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Last updated  2020.09.21 00:00:17
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