マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2020.10.12
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カテゴリ: 歴史全般
~「海のシルクロード」・途切れた地図~

    
        インドのコショウ村(左)とインド洋を行くダウ船(右)

 30年も前にNHKが取材・制作した「海のシルクロード」の再放送を4回分観て書き始めたこのシリーズだが、激しい疲労感のため一時休止していた。私が今回観たのはペルシャ湾のバーレーン半島から、インドの突端コモリン岬まで。それでは中途半端なので旅はまだ続くはずだが、確信が持てないでいた。それにしても初めて観る画面の風景をもとに文章を書くのは並大抵の苦労ではなかった。



 同番組を観なくなってから12日目の夕方。何気なくTVを点けたら、なんとまだ放送が続いていた。「第10集・中国の門」とあるが、それは最後に分かったもの。その日観たのは30分過ぎた後半からで、慌ててデジカメを持ってTVの前に陣取った。ところが何が何だかも場所がどこだかも分からない。ただ気になった場面を思いつくままシャッターを切っただけ。撮った写真の整理にも手間取った。



 この船を観て多分中国だろうと思った。しかし、コモリン岬からだと、ミャンマー(当時はビルマ)、タイ、マラッカ海峡、インドネシア、カンボジア、マレーシア、シンガポール、ベトナムは観なかったことになる。フィリピンもその可能性が高い。途中が飛んで五里霧中だが、それでも再度番組を観られて良かった。ただ疲労した心身で写真を理解するのが一苦労。中国の一体どこなのかと。



 その答えが「食は広州に在り」のネオンサイン。広東省の省都広州だ。中国の南部に当たり、香港にも近い港町。宋朝や明朝時代、冊封体制下にあった東南アジア諸国からの進貢(貿易)船が入港したのがここ広州。ただし琉球王国と日本の貿易船は、北隣の福建省の省都である福州に入港するのが約束事で。中国との貿易には厳しいルールを守る必要があった。密貿易を防ぐための措置だと思う。



 参考までに華南地方の地図を載せておく。華南は「中華」の南部の意味。福建省(若草色)も広東省(青い色)も共に沿岸部にあり、良港に恵まれて昔から海運が盛んだった。このため「海のシルクロード」としての機能を有していたのだろう。そしてその訳が次第に分かるようになる。



 漁船に張り付けられた「所属港」の証明票。直感だが、港の名はいずれもイスラム教に関係するように思う。



      <スラム教徒が住む地区(左)とアラビア語の掛け軸(右)>



 新疆ウイグル自治区から来たこの人はウイグル族で、やはりイスラム教徒だ。



 「南海神廟」。聞き慣れない名前だが、恐らくはイスラム教の寺院だと思われる。ただし中国の寺院は色んな宗教の「ごった煮」で儒教、道教、民間信仰なども併せて祀られていることが多い。中国南部にこれだけイスラム関係の文化、習俗が根付いている訳は何か。私はすぐ答えを見つけたと感じた。やはり「海のシルクロード」の影響で、それも長い歴史があったはず。そのことについては改めて記そう。

   <市場の風景>





            <広州の祭りと、祭りの市>



      名高い広東料理は上品な海鮮料理が中心かと思いきや。



 物足らない方には、広州の珍味を紹介しましょう。左からサルの頭。生きたサンショウウオ。ブタの顏の皮。これは沖縄では「チラガー」と呼んで、市場でも売っています。チラは面(つら)カーは皮が訛ったもので。直訳するとブタの顏の皮。コリコリしてコラーゲンたっぷり。沖縄には「ブタは鳴き声以外は全部食べられる」の言葉があります。名言ですなあ。でもこんなのを嫌いな方がいたらゴメン。ぽっ



 テレビにこんなのが映りました。面白いと思って急いで撮ったのですが、「食べ物」なのか「置物」なのかは謎です。まあ旅に謎はつきもの。ではまた明日。大笑い<続く>





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Last updated  2020.10.12 00:00:11
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