マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2020.10.25
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<日本学術会議とは一体何ぞや?>



 「あらまあ」俺は思った。一体どう決着させる気だよと。例の「日本学術会議問題」だよ。菅総理が大上段に振り被って、一刀のもとに切り捨てたのは良いんだけど。果たしてそれがどう治まるのか。これは厄介なことに首を突っ込んだもの。ひょっとして「虎の尾」を踏んだかも知れないぞとね。案の定左寄りのマスコミと野党の幾つかが猛然と食いついた。ほら、言わんこっちゃない。



 それに勢いづいたのでもあるまいが、学術会議側は真っ向勝負に出た。「推薦した6名の会員を任命しないのは研究に対する侵害だ」とね。大新聞も野党もまるで鬼の首を取ったような大騒ぎ。前にも書いたけど、俺は思ったね。「任命しないのと研究の侵害は無関係と」。会員だろうが会員でなかろうが、研究者自身の研究の自由が侵された訳ではない。問題はその先だ。



 だが任命しなかった理由を聞かれた総理の返答に首をひねった。「それは総合的かつ俯瞰的に観て判断した」と。これは「言語明瞭、意味不明」の類だね。何となく「雰囲気」は伝わっても、真意が分からない。高僧同士の禅問答なら「そうか」、「なるほど」で分かり合えるのだろうが、こちらは生憎全くの凡人、雲をつかむような禅問答では「学術会議」の実態と問題点が全然理解出来ないではないか。



 そこで色々と調べ始めた。TVのニュース解説番組。ネットでの検索。youtubeの視聴。それで少しずつ疑問の霧が晴れて来た次第。さらに菅総理と梶田会長が直接会って話し合い、「この問題については未来志向で検討することになった」と。何とまあ。これまた高僧同士の禅問答のような「中締め」。以前はあれほど険しかった会長の顏が、かなり綻んだと見えたのはおいらの錯覚か。



 学術会議の発足から今日までの歴史、戦後から75年を経た世情の変化。学術会議が果たすべき役割の変化と関係法規の改正。学術会議の活動の実態と政治性への疑問。会員推薦ルールの曖昧性。各省の審議会、日本学術振興会、日本学士院などと「日本学術会議」との関連性、そして政府が採るべき政策への反映方法など、幾つかの誤解と齟齬があることも、私自身は少し見えて来たように思う。



 色んな意見の中で、一番すんなり聞けたのが有馬朗人先生の意見。先生は物理学の大家でかつホトトギス派の俳人。東大総長を務め、学術会議会長の経験もある。そして純粋な研究者には珍しく、文部科学大臣にも就かれた。行政の何たるかを知る学者。だから本質的な理解とバランス感覚が優れているのだ。私も東大総長時代の先生の講話を聴いたことがあるが決して偉ぶらず、暖かい人間味を感じたものた。



 生真面目な総理に加えて、行政改革に燃える河野大臣の姿勢。このまますんなりとゴールに向かえるかは不明。何せ自分たちこそが正義の味方と信じるマスコミや先鋭的な野党。そしてさらに厄介なのは、「研究者の意見は正しく、それを無視するのは学問や研究の自由の侵害」ととんちんかんな専門馬鹿の諸先生。今後問題をどう整理し、研究と政策の共存を図るか。それこそが国益への第一歩と思うが。



 今回の件で菅総理を「教養のない人」とツイッターで発信した知事がいた。オックスフォードの大学院を修了し、大学の教授、国立機関の副所長、大学の学長や理事長を歴任し、現在は県知事。リニアを通すためのトンネル工事で大井川が水不足になると中止させた御仁。これで開通計画が約7年遅延し、世界初のリニア実用化の栄誉は中国に奪われそうな気配だ。



 私はあるネット情報の愛読者。だがこれはその社の論調と違うと感じて著者を確認すると、ああやっぱり某大学の某教授。専門は現代中国史とか中国経済なのだろう。不可解なのは必要以上に中国に寄り添った解説をすること。思うに、きっと彼の研究に必要な情報やデータを某国からもらっているのだろう。そんなことが学者の世界では良くあるみたい。情報源を絶たれたら研究は不可能。まるで学者への賄賂だ。



 自分の研究妨害には騒いでも、他の研究者へ自分が妨害してることには無神経なのが研究者。今回任命されたかった6名の中には論文の引用数が極端に少ない(あるいは皆無)の人がいたとも聞く。研究論文の価値は、他の研究者の引用数で決まる。また学術会議の会員は日本学士院会員に推薦され易いそうだ。そうなればそれまでの年金支給資格に加えて、高額の年金が死ぬまで支給される仕組みだってさ。


 あれまあ。今日もまた負け犬が吠えている。お前がどんなに吠えても、なかなか既得権益を放さないのが人の常。さて政府も学術会議もあれだけ高く振り上げた拳を、一体どう下ろすのかねえ。マスコミや野党がどう追及し、政府がどう反撃するかが見もの。モリカケ花見に学術会議。決してひがむわけじゃないけど、俺は「教養がない方」を応援したいな。ワオ~ン!! ではまた。 <続く>





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Last updated  2020.10.25 06:19:46
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