マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2022.03.03
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~世界の制裁とロシアの焦り~  記事と直接関係のない写真があります。また著作権侵害をお許し願います。

  雪の中を歩いてポーランド国境に向かうウクライナ国民

 「停戦のための会合」は、結局ロシアの引き延ばしだったのだろう。その間にロシアはハリコフの州庁舎を爆破し、キエフのテレビ塔を爆破するなど、攻撃の手を緩めなかった。それどころか人道的な見地から使用を禁止されている「クラスター爆弾」や「燃料気化爆弾」でウクライナの国土を破壊し、子供の命まで奪った。プーチンが非難した東部地区でのジェノサイドは、詭弁でしかなかった。

     国外へ逃げる途中に暖を取る難民   

 昨日載せた衛星から撮影したロシア軍車両の60kmにも及ぶ隊列は、キエフ侵攻を目指したものと言う見方がある一方、燃料不足で動けなくなったとも、首都キエフへの食糧や兵器の補給を妨げるための「包囲作戦」「兵糧攻め」との見方もある。だが制空権を奪われてもいないし、キエフから30km地点にあるアントロフ空港の機能はまだ損なわれていないとの見方がある。



 トルコはボスポラス海峡及びダーダネルス海峡の軍艦通過を禁止した。定められた基地に戻る艦船は例外。これで黒海からの攻撃が少しは治まるかどうか。米国並びにヨーロッパ各国から提供が表明された武器輸送ルートが確保された気もする。中立国のフィンランドやスェーデンが武器提供と、NATOへの加盟を表明したことに驚いた。フィンランドはかつてロシア帝国に攻められた歴史があるのだ。



 「全ロシア将校の会」会長イワショフ氏は言う。この戦争に大義はなく、NATOもロシアにとって脅威ではない。プーチンの周りには「常識を持った普通の人がいない。彼は秘密警察の出身で、軍のことは門外漢。今回の戦争はプーチンが自分の権力保持と国民から盗んだ富を守るため」と批判し、公開書簡でプーチンの辞任を求めた。プーチンはロシアを代表していない。6千人以上拘束されても戦争反対の抗議が続き、プーチンの暴挙に対する抗議が全世界に広がっている。



 EUへの加盟申請書に署名したゼレンスキー大統領だが、EUへの加盟はNATOへの加盟よりもかなりハードルが高いと言う。国内の経済が安定してることが前提であり、戦争のさ中にあるウクライナが直ちに加盟することは困難。それは他の加盟国の「お荷物」にならないためで、EU側としても「ゆくゆくは」とコメントしている。



 今回の事態を予測して、NATOは軍をより当方にシフトさせた。これはロシアが自ら招いたことによる。おまけに中立国としてロシアとNATOの緩衝地帯だったフィンランドとスェーデンが今回の事態を見てNATOへの加盟を表明した。それもロシアが火をつけた結果だ。EUはロシア民間機の域内上空通過を禁止する措置に出た。ロシアも対抗上EU諸国機のロシア上空通航を禁止した。



 ドイツが「ノルドストリーム2」の発行手続きを停止し、EUの元首相がロシアの天然ガス機構の役職を辞職し、アメリカとイギリスが制裁発動を宣言したことで、ロシアの「ノルドストリーム2事業公社が破産手続きの検討に入り、今週内にスイスで破産手続き開始となるようだ。樺太の油田開発からイギリスシェル石油が撤退したことと併せて、ロシアは財源とヨーロッパを恐喝する手段を失うことになる。



 今回のロシアの暴挙で微妙な立ち位置にいるのが中国。ウクライナとは「一対一路」でつながり、武漢からキエフまで専用の貨物鉄道路線があるのだ。そしてウクライナからは武器の提供も受けていた。2013年にはウクライナが核攻撃に遭う場合は中国が援助するとの取り決めが交わされているが、恐らく中国はウクライナを守らずに、ロシア側に立つはずだ。中露が互いに助け合わないと共に倒れるはずだ。



 「国連緊急総会」の動きが急。国の名は出さないものの、今回の紛争に対する「強い遺憾の意」を表明することになりそうだ。ウクライナ国連大使の演説に心打たれた。彼はわざわざロシア語で、1人の若き兵士が母と交わした最後の言葉を伝えた。行き先も目的も告げられず前線に送られながら、愛する家族と別れた悲しみを。SNSで祖国の母へ発信した翌日、彼は死んだと。大義のない戦争。ロシアとウクライナは兄弟国だと言うのに。



 プーチンは400人の刺客をウクライナに送った。刺客は「プーチンの料理人」と呼ばれる男が経営する民間軍事会社の傭兵。アフリカから2千人を呼び返し、そのうちの精鋭をベラルーシ経由で潜入させたと言う。ゼレンスキー大統領とその閣僚、ボクシングの元オリンピックチャンピオン(現キエフ市長)らが「斬首リスト」に載っている由。プーチンは魂を悪魔に売った。彼こそが暗殺者だ。<続く>





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Last updated  2022.03.03 00:00:10
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