マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2022.04.14
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~いのちはただ一つ~

  テイカカズラの花

 何かで知ったニュース。ある殺人事件の裁判があったと。殺されたのは母と子供。求刑されたのは懲役刑だったはず。残された夫が言う。「犯人が処刑されても妻と幼い娘が帰って来るわけではない」。悲しみを堪えながら、絞り出すように出した声に打たれた。40歳だった妻は何と「エンディングノート」を記していたそうだ。その若さで一体何のために。まるで予期してかのように。一人残された夫の気持ちを思う。私など80近くなってもまだエンディングノートを書けないでいる。机の上に出してはいるのだが。

          倒されて笑う村田選手  

 ボクシングの世界バンタム級統一チャンピオン戦で敗れた村田諒太選手は、2月ごろからNHK「クローズアップ現代」の取材を受けていた由。「負けても引退だが、勝っても引退になるかも」と事前に話していたそうだ。新型コロナのため2年以上も試合から遠ざかっていた村田。その間、どんな風に闘争心を保っていたのだろう。「自分は強くないし、人生はボクシングだけでもない。強いとは一体何だろう」。

  ゴロフキン選手が村田にくれたガウン

 何年か前、村田はゴロフキン選手の試合をアメリカまで見に行ったそうだ。試合後彼は村田を控室に呼んで談笑した。その数年後二人は一緒にトレーニングもしたそうだ。世界王者の強さと人間性を知った村田は、もう勝ち負けが問題ではなくなった。だからKO負けしてリングで倒れても、ニヤッと笑ったのだ。

 下世話な話だが勝ったゴロフキン選手のファイトマネーは15億円で村田は5億円だった由。試合後ゴロフキン選手はカザフスタンの民族衣装のガウンを村田に着せた。それは彼が村田に示した最大の敬意。世界王者とは互いにリスペクトする存在。プロ選手としての経歴は遥かに及ばない村田はロンドン五輪の金メダリスト。アマチュア出身の彼が最後の試合に敗れ、一人の人間としての道を歩み始める。



 プーチンが初めてのインタビューに答えて言ったそうだ。「ウクライナのことは悲劇だった。だが、あれしか選択肢はなかった。ロシア、ベラルーシ、ウクライナは兄弟だ」。あれだけ残虐非道なことをしておいて、兄弟国はないだろう。果たして彼は狂っているのだろうか。だが我が国の精神科医は言う。「彼は精神病ではない。理由は話す内容がずっと変わらないから」と。

 コミュニケーション能力不足が疑われる「アスペルガー障害」とも言われるが、それも性格みたいなもので、現在では治療は要しないとされる由。パーキンソン病は確実で、高齢化に伴って認知症になる可能性はある。甲状腺がんの手術が彼の寿命や人格にどう影響するかは不明。私はそんな風に理解した。



 しかし自分の妄想で始めた戦争を「ウクライナで起きた悲劇」として片付けるのは異常だと思う。南部の都市マリウポリでは2万人もの市民が犠牲になり、まだ10万人が破壊された建物に身を潜めている。だが周囲はロシア軍に包囲されて逃げられない。ウクライナ兵は港の製鋼工場の地下に3千~4千人が隠れているが、ロシアは「化学兵器」で炙り出すと言っている。サリンや塩素ガスが比重が重いため、地下に浸透しやすい。ウクライナ兵も捕虜になり処刑されるのを覚悟している由。まさに生き地獄だ。

            ウクライナ国旗  

 キーウ近郊でのロシア軍による残虐行為が、日を追うごとに明らかになる。目を背けたくなる光景だ。だがさらなる犯罪が明らかになった。キーウ市の北方50kmの農村地帯は新たな湖が出来たかのように水浸しと言う。ダム湖の土手を破壊したのだ。水は広大な麦畑に流れ込んだ。また別の地区では実った小麦畑に火をつけ、一面が真っ黒焦げになった由。ウクライナの重要な作物の麦が台無しにされた。



 国外に脱出したウクライナ人のうち80万人以上が帰国し始めた由。親切に対応してもらっても、言葉の不自由さ、衣食住の不自由さ、お金の持ち合わせもない日常。おまけに人身売買を狙う悪人が若い女性に付きまとう。ポーランドの慈善団体が見回りして犯罪を防ぎ、彼女らをウクライナ国境まで車で運んでくれているそう。東部2州の激戦が迫っている。



 最後の戦いは戦車での消耗戦になるとのこと。不利と見られているウクライナ軍だが、戦車の数は結構残っているようだ。ただし装備が古いのと、弾薬の残量が問題。ロシアはシリア内戦時に活躍した司令官が作戦全体の指揮を執る。防衛するウクライナ軍の士気は高いはず。何とかウクライナ軍が持ち堪えて、無法なロシア軍を破って欲しいと願う。世界がウクライナに注目し、私は当分寝不足になるだろう。





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Last updated  2022.04.14 00:00:08
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