バリュー投資に騙されるな!

バリュー投資に騙されるな!

2008.01.13
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先日の不動産を中心とした暴落相場で、保有銘柄の多くがストップ安もしくはそれに近い暴落。当然追証発生。どうあがいても入金できる金額ではない。2度目の強制決済が確定した。現段階の時点で評価額が雀の涙くらいしか残っていない。明日の市場も大幅下落は避けられない。僕の資産はすっかり無くなってしまった。これから3営業日の値動き次第ではマイナスになる可能性も完全には否定できない。何れにしろ、僕の資産がほとんどゼロになるという事には変わりない。前回の強制決済の時もかなり資産は減っていたが、預貯金や自社株などは少ないながらも残っていた。その後、預貯金や自社株、給与に賞与といったあらゆるお金を入金してきた。それらのお金は追証回避の損切り時に、欠損金として消えていった。
数千万円の資産があり、分散投資でも毎日数百万円の変動があったのが2年前。成長銘柄が業績不振になった訳でもないのに、PERが5倍を切り、PBRが1倍を切るような理不尽な小型成長株の暴落相場で、毎日底割れする保有株を損切りせずに保有し続けた結果、全てをなくしてしまった。数十万円は残るかもしれないが、なかなかに感慨深い。
底は近い。間違いない。明日でなければ明後日だろう。そうでなければ明々後日だろう。まぁ、明日だろうが来月だろうが1年後だろうが、そんな事は大して重要じゃないだろう。いつの時代に設立以来増収増益、今期も大幅増収の企業がPER2倍でPBR0.6倍なのだ。いつの時代にPER5倍が割高、PBR1倍が割高、そんな事がまかり通るというのだ。何も不動産に限った話ではなく、小型内需株全体が未曾有の株安だ。しかも、その暴落が毎日のように続いている。昨日の底値が今日の高値。1年前の株価は遥か雲の上に霞んでいる。株価は常に適正価格。神の見えざる手は恐ろしい。

ずっと買い下がり続けていた高成長銘柄が、PER10倍を割りそうな水準まで下がっていた。売る理由はなかった。維持率は限界まで下がっていたが、何とか証券口座に入金して、或いは他の比較的値を下げていない銘柄を売って、耐え続けた。しかしそれでも株価は下がり続け、PERは遂に10倍を割り込んだ。建て玉を損切りし、維持率を高くするしかない。現物株を売り、欠損金に充てた。株価の値下がりに伴い、株数は急激に減少していった。それでもなお株価の下落に歯止めはかからなかった。PERは8倍、7倍、6倍、遂に5倍台になった。PBRも1倍を割り込んだ。こんな馬鹿みたいな相場があっていいのだろうか?
前回の強制決済時は、大体そのような状況だったように思う。去年の8月である。今の株価から眺めると、当時の株価は遥かに高かった。小型内需株というだけで、味噌も糞も一緒くたになって叩き売られた。下方修正を発表した銘柄も、上方修正を発表した銘柄も。


信用口座が凍結されたので、これからは現物取引だけで運用する事になります。こんな歴史的大底で資産がほぼゼロというのは情けないですが、致し方ありません。よもやこの水準まで株価が暴落するなんて夢にも思っていませんでしたから。
これから市場が反転して上昇相場に転じたとしても、5年や10年で資産を回復する事はできない事は分かっています。運が良くても20年、いや30年はかかるでしょう。これからまた0からのスタートです。

愛すべき読者の皆さん。皆さんには僕の屍を越えて頑張って頂きたいと思います。僕はもう少し、書いた文章でUPしていないものが残っています。UPする予定の文章を全部投稿してから、僕は暫く皆さんの前から消えたいと思います。僕は日本の投資家全て、特にむぎゅ。の読者の皆さん全員が投資哲学を確立して欲しいと心から願っています。投資哲学の確立は、資本主義の仕組みを理解する事と同じく、株式投資の「きほんのき」です。僕は大損で全ての資産を失ってしまいましたが、むぎゅ。では読者の皆さんが投資哲学を確立するのに役に立てるような事を書き続けた筈です。むぎゅ。を読んだからといって、決して僕のように破産したりしないので安心して下さい。疑問を持ちながらで結構です。たまに読み返して下さい。決して役に立たないという事はないと思います。

ランダムウォーク理論について僕の考えを書こうという構想はあったのですが、全然着手していませんでした。「株価は常に適正価格」という考えを支持していますが、「リスクとリターンは比例しない」という考えを持っています。僕自身ランダムウォーク理論に共感するところもあり、部分的に非常に似た考えを持っていますが、「長期投資に中期投資が負けるはずがない」という考えを持っている「割安投資家」です。正直、ランダムウォーク理論に対してむぎゅ。で読者の皆さんに考えを述べるほど、自分の中で考えがまとまっていなかったかもしれません。ランダムウォーク理論について書いていない事だけが心残りです。


何れにしろ、これからは皆さんのずっとずっとずっと後ろからの再スタートとなります。28歳ですっかり全財産を失ってしまいましたが、株式投資が嫌いになった訳ではないのですから大した事はありません。この2年間の暴落相場、特にここ1年の暴落相場は株数が急激に減少しての運用となっていた為に非常に辛く厳しいものでした。しかし、現物株取引だけならまた楽しく割安株投資を行う事ができると確信しています。株式市場は全く色あせていません。相変わらず魅力に溢れた世界です。この破産は良い経験になりました。これをバネにして、これから頑張っていきたいと思います。


それでは残り少ないですが、引き続きむぎゅ。をお楽しみ下さい。
一人でも多くの人が、少しでも役に立てて頂ければこれ以上の幸せはありません。





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Last updated  2008.01.17 23:54:38
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